今年最後の定例会が閉会―オンライン委員会開催が可能に―(2022年12月15日)

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日本の「防衛増税」について感じること

 日本の安全保障政策が動き出しました。
 16日政府は、日本の安全保障戦略の核となる「国家安全保障戦略」、「防衛力整備計画」(中期防衛力整備計画)「国家防衛戦略」(防衛計画の大綱)の3文書の内容を閣議決定しました。
 肝はやはり、国家防衛戦略の中で、いわゆる敵基地攻撃能力を保有することが明記されたことです。

 これは私は必要不可欠なことであり、敵基地からミサイル等が発射され、日本国民の生命と財産に具体的な実害が出てからでなければ反撃してはならないというのは無責任です。そのような状況を生み出さない外交努力が必要であることは当然として、それでもなお、そのような事態に至った時にどうするかを考えておくのが防衛です。

 この点をはっきり定めた岸田総理はご立派だと思います。

 一方で、23年度から27年度までの5年間の防衛費を従来の約1.5倍にあたる約43兆円に増額する方針に関し、そのために必要な財源の一部を24年度以降、法人、所得、たばこの増税によって賄うとする方針が示され、政府与党で決定されたことは、正直言って解せません。
 ・何のためにどのような装備品がいつまでに必要なのか。
 ・それを積み上げていくとトータルでいくらくらいになるのか。
 ・それらの購入に必要な財源をつくるために、歳出削減努力をどれくらいしたのか。

 これらのステップをすべて踏み、どうしても足りない部分が出てきた場合に国民への負担をお願いするのが筋ではないかと感じます。

 私は防衛力強化に賛成します。しかし、どの分野にどの程度の装備品の増強が必要なのか、それらの金額はいくらになるのかという知識は持ち合わせておらず、ただ先に額を言われてもわかりません。すべてをつまびらかにできないことは国益の観点から理解できますが、初めに額ありき、増税ありきの議論は、自民党内でも納得できない方が多いのではないでしょうか。
 私自身の勉強不足も自覚しております。しかしどうも岸田総理は「防衛予算増額を決めましたよ。これで日本もNATO並みですよ」「そのための増税も決めた私は財政規律重視派ですよ」と、特定の思惑を持った勢力に応えることをまず重視し、国民への説明を後回しにしている感がします。

 国の予算も道の予算も、毎年の予算額を参考にしつつも、それぞれの部署から必要な予算の要望がなされ、積み上がり、精査され、最終的な額が提示され、議会議論を経て決定されます。防衛予算も同じ仕組みで作られるはずです。どういう計算の下このような数字が出て、増税ありきが決められたのか、私自身もっと研究しなくてはなりません。

 逆に言えば、国民が納得する積み上げの説明があれば、43兆円という数字では足りない、増税もやむなしという意見も出てくるかもしれません。総理には丁寧な説明をお願いいしたいと思います。

第4回定例会が終了

 11月29日に開会した今年最後の定例会は、12月15日、以下の追加補正予算案を含め総額約1,866億円の補正予算案を可決すると共に、1つの決議文、4つの意見書を可決し、閉会となりました。
 今定例会ではほかにも、委員会へのオンライン出席を可能とする道議会委員会条例の改正案も可決され、感染症蔓延時や大規模災害発生時等の非常事態に際して、委員長の判断により、議員は自宅で委員会に出席することが可能となりました。
 時代に合った取り組みは積極的に進めるべきであり、今後も不断の検証が求められると考えます。

〇追加予算案…総額1,747億78,49万3千円
(主な内容)
☆道内事業者等事業継続緊急支援金支給事業費(15億8,622万6千円)
 ➡エネルギー価格高騰により幅広い事業者に影響があることを勘案し、法人10万円、個人事業主5万円の支援金を支給。


☆人材確保緊急支援事業費(2億131万8千円)
➡飲食サービス、宿泊、製造、建設等の人手不足分野の人材確保を図るため、これらの分野へ就労を行う場合に、就労者、企業それぞれに支援金を支給。

☆離島地域輸送緊急支援事業費補助金(2,023万9千円)
 ➡コロナ禍で売り上げが落ちている離島地域の事業者に対し輸送コスト低減のための支援を実施。(天売島、焼尻島含む)

☆酪農生産基盤確保対策事業費(31億7,436万円)
 ➡26か月以上の経産牛の種付け料として6,800円を支給する。

☆土壌診断体制整備緊急支援事業費(5,000万円)
 ➡原肥対策に対応するべく土壌診断を行う農協の負担軽減のため、必要な分析機器等の導入を支援する。

☆てん菜糖消費拡大推進事業費(998万円)
 ➡コロナ禍による需要減少の影響を受けているてん菜糖の消費拡大を図る。

☆漁業用燃油価格高騰緊急対策事業費(6億5,936万7千円)
 ➡燃油価格高騰の影響を受けている漁業経営を支援する。

☆子どもの安心・安全対策緊急支援事業費(9億3,790万2千円)
 ➡学校設置者等が行う送迎用バスへの安全装置や登園管理システム等の導入を支援する。

●決議

1.朝鮮民主主義人民共和国のミサイル発射に抗議する決議
 ⇒本年11月18日、北朝鮮が発射した弾道ミサイルは本道渡島大島の西方約200㎞の我が国のEEZ内に落下しました。このような北朝鮮による度重なる暴挙に厳重に抗議し、世界平和を脅かす弾道ミサイル計画の放棄を、第三回定例会に続き道議会としても強く求めるものです。

●意見書

1.私立専修学校等における専門的職業人材の育成機能の強化等を求める意見書
⇒地域産業を担う専門的職業人材を育成する教育の重要性が更に増している一方で、それを担う重要な教育機関である私立専修学校と大学等との間に様々な格差があること等に鑑み、学校経営等への支援を国に求めます。

2.帯状疱疹ワクチンへの助成並びに定期接種禍を求める意見書
⇒帯状疱疹の発症予防にはワクチン接種が有効であるが、費用が高額であるため接種をあきらめるケースが多く、助成制度の創設や予防接種法に基づく定期接種化の措置の早急な実施を国に求めます。

3.知的障がいに対する国の対応拡充を求める意見書
⇒身体、精神障がいと異なり、法律上の定義付や手帳交付がなされていない知的障がいについて、判定基準のあり方等に加え、知的障がいに対する手帳制度を全国共通の施策として早急に進めることを国に求めます。

4.食料安全保障を担う持続可能な北海道酪農畜産の支援に関する意見書
⇒特に深刻な経営難の状況にある本道酪農に対し、必要な支援を迅速に実施し、酪農経営の持続的な維持、発展を図ることを国に求めます。

 本年も残すところあとわずかとなりました。日本を取り巻く安全保障環境並びに道民生活は一層厳しさを増しています。今定例会で可決した予算が迅速に執行され、必要とされている方々に具体的な支援が一刻も早く届くよう努めて参ります。

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