◎北海道議会は「議決機関」
北海道議会は、北海道庁の予算を決め、各種行政の進み具合などをチェックする機関です。
日常的な行政事務を進める北海道庁が「執行機関」と言われるのに対し、執行機関がやろうとしていること、現在進めていることが、十分に道民の想いを反映しているか、道民の目線に立って行われているかをチェックし、ゴーサインを出す道議会は「議決機関」と言われます。道議会で予算案などの各種議案が認められて初めて、知事はじめ道庁は行政を行うことができます。
◎北海道議会は「二元代表制」
日本の国会は、国会議員から内閣総理大臣が指名され、内閣が組織される「議院内閣制」が採用されています。北海道議会をはじめ地方議会は、知事(または市町村長)と議員がそれぞれ別の直接選挙で選ばれます。この仕組みを「二元代表制」と言われます。
◎北海道議会の流れ
〇定例会と臨時会
年に4つの定例会が開催されます。
第一回定例会…毎年2月下旬から3月下旬まで。来年度当初予算を決める最も重要な定例議会。
第二回定例会…毎年6月下旬から7月上旬まで。補正予算を審議
第三回定例会…毎年9月中旬から10月上旬まで。第一回定例会と同程度の会期が設定される。
第四回定例会…毎年11月下旬から12月中旬まで。補正予算を審議
また必要に応じて臨時会が開催されることもあります。2年に一度、議長、副議長をはじめ議会の役職を新しく決める時などに開かれます。
〇定例会の流れ
定例会は、まず知事から提出議案(予算案や条例案)が示され、それを受けて各会派の「代表質問」が行われた後、各議員の「一般質問」が行われます。
その後は予算特別委員会が設置され、各部に対しより細かな質疑が行われます。最後に知事に対して直接質疑をする「総括質疑」が開催され、予算案の議決に入ります。
最終日に再度本会議が開かれ、予算案等の議決がなされます。ここで可決されて初めて、道の予算は執行に移ることができます。
〇会議の種類
道議会は主に「本会議」と「委員会」に分かれます。
「本会議」は全道議会議員が出席する会議で、予算案をはじめ各種議案の最終的な議決が行われます。
「委員会」は9つの常任委員会、7つの特別委員会があります。
〇常任委員会
・総務委員会…道の財政や行政改革、防災対策、人事などについて調査します。私が所属している委員会です。
・総合政策委員会…道の重要政策や総合計画、国際協力や地方創生について調査します。
・環境生活委員会…環境政策のみならず人権、消費生活、スポーツ文化振興などについても調査します。
・保健福祉委員会…新型コロナウイルス感染症対策はもちろん地域医療や介護政策等について調査します。コロナ禍が始まって以来、最も審議時間の長い委員会です。
・経済委員会…景気対策や中小企業対策、エネルギー政策についても調査します。
・農政委員会…本道農業全般の課題について調査します。
・水産林務委員会…水産業、林業・木材産業の振興について調査します。
・建設委員会…道路や河川、都市計画、道営住宅の整備等について調査します。
・文教委員会…学校教育や社会教育等について調査します。
〇特別委員会
・産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会…産炭地域の振興や原子力政策について調査します。
・北方領土対策特別委員会…北方領土問題解決に向けての世論喚起や四島周辺における漁業の安全操業等について調査します。
・新幹線・総合交通体系対策特別委員会…新幹線の建設促進等について調査します。
・人口減少問題・地方分権改革等調査特別委員会…人口減少問題に対する総合的な企画調整について調査します。
・少子・高齢社会対策特別委員会…子育て環境の整備や高齢化対策の推進等について調査します。私は副委員長を務めています。
・食と観光対策特別委員会
・北海道地方路線問題調査特別委員会
〇議会運営委員会
本会議及び各委員会の円滑な運営、議会の規則、委員会に関する条例等、議会運営全体の方針を決める委員会です。毎定例会開会日の一週間前や、本会議が開かれる日の朝に開催されます。