道議会第二回定例会が閉会しました―緊急経済対応を急ぐ―(2022年7月1日)

 6月14日に開会して以来、各会派の代表格質問並びに一般質問、予算特別委員会での議論を経て、7月1日、357億369万円の補正予算が成立し、同日閉会となりました。また8つの意見書も可決しております。

 この度の補正予算は、原油や肥料、飼料等の物価高騰に対応する緊急対応分約180億円と、その他一般分約176億円に分かれています。緊急対応分については6月14日の議会冒頭での先議によって全会一致で可決となり、一般分は7月1日に賛成多数で可決されました。主な項目は以下の通りです。

〇緊急対応分(180億9,385万6千円)

  • 道内事業者等事業継続緊急支援金支給事業費(669,1262千円)

  ➡コロナ禍に加え原材料価格の高騰等、事業者が受けている幅広い影響への支援

  • プレミアム付商品券発行支援事業費(25億100万円)

  ➡市町村が発行するプレミアム付商品券のプレミアム分へ上乗せ支援

  • 子育て世代生活支援特別給付金事業費(5億8,459万9千円)

  ➡低所得のひとり親世帯を対象に給付金を支給

  • 市町村高齢者世帯等生活支援事業費補助金(18億8,543万4千円)

  ➡市町村が実施する低所得の高齢者世帯及び障がい者世帯への給付を支援

  • 農業分野における原油価格・物価高騰等緊急対策事業費(24億4,831万円)

  ➡燃油、飼料、肥料の営農経費に対する支援

〇一般分(176億983万4千円)

  • 中小・小規模企業新事業展開・販売促進支援事業費補助金(10億5,465万5千円)

  ➡中小・小規模企業が行う原材料コスト抑制等の取組への支援

  • 交通事業者利用促進支援事業費(11億円)

  ➡「新北海道スタイル」を実践する交通事業者による乗り放題乗車券等の販売を支援

  • 地域公共交通事業費臨時支援事業費(7億9,980万円)

  ➡燃料費高騰の影響を受けているバス、タクシー、フェリー会社を臨時的に支援

  • 漁業競合組合省エネルギー化推進事業費(1億6,600万円)

  ➡コロナ禍や物価高騰の影響を受けている漁協の省エネ化設備導入を支援

  • 給食原材料費等支援事業費(3億2,194万8千円)

  ➡学校給食の栄養バランスや量を確保するべく保護者の負担を支援

 ロシアによるウクライナ侵略は終結に向けた見通しが未だ立たず、他には北朝鮮による弾道ミサイルの発射等、日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。物価高騰による経済への更なる影響が懸念される中、緊急対応分に含まれている各種支援金は、一日も早い支給の実施に向けて準備を急がなくてはなりません。今後も一層の緊張感を持って議会議論に臨んで参ります。

●意見書

1.救難所員の身分保障制度の確立と救助活動に対する支援に関する意見書

 ⇒消防団員と異なり、法律によって身分が規定されていない救難所員へ身分保障活動への支援を国に要請します。

2.地方財政の充実・強化を求める意見書

 ⇒2023年度政府予算の検討にあたり地方財政基盤の確立に配慮するよう国に求めます。

3.令和4年度北海道最低賃金の改正及び中小企業支援に関する意見書

 ⇒最低賃金1000円以上を推進すると同時に、賃上げを図ろうとする中小企業への支援を国に求めます。

4.環境教育の推進及びカーボンニュートラル達成に向けた学校施設のZEB化のさらなる推進を求める意見書

 ⇒カーボンニュートラル達成に向けて求められる学校施設のZEB(快適な室内環境を実現しながら建物で消費する年間のエネルギーの収支をゼロにすること)化への支援を国に求めます。

5.森林・林業・木材産業によるグリーン成長に向けた施策の充実・強化を求める意見書

 ⇒ゼロカーボン北海道の実現と地域経済の発展に貢献する林業構築に必要な各種支援を国に求めます。

6.国土強靭化に資する道路の整備等に関する意見書

 ⇒本道の道路網整備に必要な予算の確保等を国に求めます。

7.義務教育の機会均等の確保と教育予算の確保・拡充を求める意見書

 ⇒公教育に地域間格差を生じさせない為、義務教育費国庫負担制度の堅持や少人数学級の一層の充実等の必要な施策を国に求めます。

8.私学助成制度に係る財源措置の充実強化に関する意見書

 ⇒独自の建学の精神と教育理念の下、特色ある教育を行っている私学の「社会的役割等に鑑み、必要な支援を講ずることを国に求めます。

自民党議会運営委員室から見える旧赤レンガ庁舎。駐車場の整備もだいぶ進みました。

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