本日の本会議を経て、令和6年度北海道当初予算が成立しました。
今定例会は、3月8日に成立はしたものの、議会との向き合い方をしっかり考えるようにとの旨の付帯意見がつけられたように、提出のあり方等が疑問視された観光振興に関わる補正予算を巡り、議会と知事部局の関係についていろいろと考えさせられた議会でした。
○令和5年度最終補正予算(3月8日に可決)…593億5,061万6千円の減額
(主な内容)
●欧米豪FIT旅行客誘客・受入事業費…1億5,541万9千円
➡インバウンド消費の回復と本道観光の高付加価値化を図るため海外個人旅行者の道内への誘客・受入に向けた取組を緊急的に実施する。
代表質問が最初に行われるはずだった2月28日は、議論に入る環境が整っておらず、延会という流れとなりました。鈴木直道知事が、令和6年度当初予算とは別に観光振興のための追加予算を議会に提出したいとの考えが、我々議会に示す前に、観光振興機構のトップに26日に面会した際に伝えていたとの新聞報道が出たことが原因の一つです。
道も市町村も同じですが、首長としてやりたい政策があり、そのために必要な予算を議会に提出し、議会での議論を経て議会がそれを認め、ゴーサインを出して初めてその政策の遂行が可能となります。議会との議論を行う前に、議会以外の団体に対して「こういう予算を付けますから」と、首長が仮に話していたとしたら、それは議会軽視であり、予算の成立並びに執行の流れを定めた民主主義の原則に反します。
この前提を崩すかの様な知事の行動に対して、我々最大数の与党会派が疑義を呈し、議論に入れなかったというのが2月28日の実情です。また重要で緊急性の高い事業というのなら、なぜ当初予算の中で盛り込まなかったのかという点も、強く指摘しなくてはなりません。
新聞報道の内容は事実ではなく、報じた新聞社に対して申し入れを知事サイドは行ったとのことです。改めて二元代表制の地方政治の原則を見つめ直して頂きたいと思います。
我々道議会の側も、一層の緊張感をもって知事サイドとの議論に今後臨んで参ります。
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