DIME-Tで国を守る。(2023年11月4日)

 10月7日にハマスによるイスラエルへのテロ行為が始まって以来、同地域の戦闘が激化しています。ガザ地区では軍人、民間人を問わず多くの犠牲者が出ており、邦人退避も進められています。

 宗教と地理的な要因等が複雑に絡み合い、長い紛争の歴史を持つこの地域で平和を構築することがいかに難しいことか、改めて明らかとなりました。

 昨年2月に勃発したロシアによるウクライナ侵略を受けた両国の戦闘も終わる兆しが見えません。ガザを巡る事案がこの戦争にどのように影響するのかは見通せませんが、世界が一層不安定化したことは事実です。

 日本としては、悲惨な戦争が一刻も早く終わるよう外交努力を重ねつつ、自国の守りをしっかり固めることが大切です。そんな思いの下、今日はかねてからご案内を頂いていた、公益社団法人札幌地方隊友会が主催された第43回札幌防衛セミナーに出席して参りました。

和田良作会長のご挨拶。

 本日の講師は、防衛研究所研究幹事の兵頭慎治先生と、元陸上総隊司令官の高田克樹先生です。
 「ウクライナ戦争から学ぶ日本の安全保障」という題にふさわしく、専門家のお二方からご講話を頂きました。

 高田先生はかつて道北をカバーする第二師団の師団長もお勤めになった方で、我が国の防衛における北海道の重要性を熟知されている方です。ウクライナ戦争を踏まえ、中国が今後台湾に対してどのような動きをするのかによって、特に我が国の南西部が重要視されていますが、状況によっては北海道の位置づけが更に重くなることをお話されていました。

 今日伺った高田先生のお話の中で最も重要と感じたことは、「国を守るのは国全体、国民皆の力が必要。DIME-Tの視点に立って、国民の皆様お一人お一人が国防に関心をもって頂きたい」という点です。

 DIME-Tとは、

D(diplomat)外交
I(inteligence)情報
M(military)軍事
E(economy)経済

のそれぞれの力に、

T(technology)技術

を加え、国全体の力を高めて国民の生命と財産を守る体制を構築する必要があるとするものです。 

 もちろん、徴兵制度を導入して国民を戦争の前線に駆り出せ、というものではありません。日本国が持つ力を高め、それぞれの立場にある然るべき専門家、責任者が、国民の理解と支持を受けて頑張ることで、日本の平和、世界の平和が保たれるということです。

 DIME-Tの強化に向け、私も与えられた立場で努力していこうと強く感じました。

 今日のセミナーでは、かつて全道各地の自衛隊駐屯地に行く機会があった頃にお会いした懐かしい方々に再会できました。旧知の方々から頂いた激励を力にして頑張ります。

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