一般質問を行いました。(2023年9月27日)

目次

一 質問の概要

 道議会本会議で一般質問に立たせて頂きました!

 一般的に、質問機会は会派の一期生、二期生に多く振り分けられるため、三期以上の議員が登壇することは少なくなります。(三期目になり、最初で最後の質問かもしれない)という気持ちをもって、地元留萌管内の課題をベースに、全道の発展のために必要と考える政策について、道の認識を問いました。

 質問項目は以下の通りです。

一 道民の暮らしを守る政策について
(一)医療DXについて
(二)日本海側の地震津波対策について
(三)本道物流の強靭化について
(四)公共交通の維持について
(五)ヒグマ対策について
(六)本道漁業の課題について
  1 海水高温の影響について
  2 ALPS処理水について
二 本道の未来を創る政策について
(一)道の国際戦略について
  1 本道の対中国戦略について
  2 海外事務所の情報発信について
   (1) 海外事務所の活用について
   (2) 新規輸出先の開拓について
   (3) 水産物以外への影響等について
  3 道産食品の海外輸出について
(二)次世代半導体産業について
  1 道民の理解・共感について
  2 女性の活躍について
三 未来の人材育成について
(一)教育現場と連携した建設人材の育成について
  1 従来取組の拡充について
  2 STEAM教育について
  3 SNS等の活用について
(二)遊休化した教育施設の有効活用について

 東京電力福島原発から発生するALPS処理水の放出が8月24日から始まったことを受け、中国は日本産水産物等の輸入停止措置を講じました。処理水を「核汚染水」と言い、科学的見地を無視して日本を非難し、中国国内からなされたとみられる迷惑電話等に何の対応もしない中国政府の姿勢には憤りを感じます。

 その中国に本道水産物の輸出が著しく偏っていた事実を踏まえ、今後輸出国と輸出物の分散を進める必要があります。同時に、日本、北海道に対する風評被害が中国以外の国々に広まらないよう、道の現地事務所を通じた情報発信も重要となります。

 また知事肝いりの政策である半導体産業の集積について、ラピダス進出が道央圏への人口の一極集中を助長し、地方における担い手不足に拍車がかかることを懸念する声を伝えると共に、ラピダスが「道民の企業」として親しまれるために必要な取り組みに対する認識を質しました。

 さらに、本道のあらゆる産業の基となる社会インフラを整備し、除排雪や災害対応も担う建設産業における人材育成について、9月8日に留萌市で開催された北海道建青会全道会員大会の内容を踏まえ、道の認識を質しました。

●得られた主な答弁内容

一(三)本道物流の強化について
 留萌市が考えている小麦集出荷体制施設の整備は海上輸送の強化などの取組に資するものであり、道として農業団体などと連携しながら支援する。

一(五)ヒグマ対策について
 これまでの取組に加え、今後ヒグマについての正しい知識を手軽に学べるようクイズ形式のウェブサイトを新たに開設し、家庭や学校、職場、アウトドア施設などに対して積極的な活用を促す。

二(一)1 対中国戦略について
 中国の今回の輸入停止は、科学的根拠に基づかず、道として断じて受け入れられるものではなく、改めてリスク対応の重要性が浮き彫りになった。

三(一)3 建設人材育成のためのSNSの活用について
 道として今年度、新たにSNSアカウントを開設し、若い世代にとって身近で親しみやすい情報をタイムリーに発信するなどして、建設産業の更なるイメージアップに努めてまいる。

三(二)遊休化した教育施設の利活用について
 部活動の地域移行の好事例の創出や、取組を促進することを目的として、留萌市教育委員会や地元の少年野球協会と連携協定を締結し、旧留萌高校のグラウンドを活動場所とする実証研究を行い、その取組の成果や課題を検証し、その成果を全道に広く普及させていく。

二 質問と答弁

(浅野)
一 道民の暮らしを守る政策について
(一)医療DXについて
 はじめに、道民の暮らしを守る政策に関連し、医療デジタルトランスフォーメーションについて伺います。いわゆる骨太の方針といわれる経済財政運営と改革の基本方針2022年で医療分野における情報化の推進が謳われ、「医療デジタルトランスフォーメーション令和ビジョン2030」が策定されました。その中では、電子カルテ情報の標準化と標準型電子カルテの検討を進めることとされています。
 一方で、道立病院においては、私の地元の羽幌病院において、電子カルテ自体がまだ導入されていません。電子カルテの未導入は、手書きのカルテに慣れていない若手医師に余分な負担がかかり、若手医師の確保を困難にすること、また、カルテ内容の読み間違いも起こり得るなど、医療現場に支障を来すことが懸念されます。  道は、羽幌病院への電子カルテ導入を含め、医療デジタルトランスフォーメーションの推進に向け、道立病院において、今後どのように取り組むのか伺います。

(病院事業管理者)
 道民の暮らしを守る政策に関し、医療デジタルトランスフォーメーションの対応についてでありますが、道立病院では、限られた医療資源を有効に活用し、効率的で質の高い医療を提供することができるよう、これまで、電子カルテの導入や医療情報システムを活用した地域の医療機関とのネットワークの構築、医育大学や離島を結んだオンライン診療などのデジタル化を進めてきたところであります。
 国においては、医療デジタルトランスフォーメーションの実現に向けて、工程表に基づき、電子カルテ情報の標準化等の検討を進めているところであり、道立病院局といたしましては、今後とも、国の取組状況を見極めつつ、電子カルテの導入も含め、デジタル技術を効果的に活用しながら、医療の質の向上や病院経営の効率化に取り組んでまいります。

(浅野)
(二)日本海側の地震津波対策について
 次に、日本海側の地震津波対策について伺います。
 本年9月1日に北海道防災会議地震火山対策部会地震専門委員会による会議が開催され、日本海及びオホーツク海沿岸の被害想定及び減災計画について協議がなされました。
 南海トラフ巨大地震や日本海溝・千島海溝地震の発生が予想されている太平洋側と比較し、日本海側の地震リスクは低いと見られています。しかし日本海側は本年発生から30年となった北海道南西沖地震のように、過去に甚大な被害を起こした地震災害を経験している地域であります。また同地域で発生する地震は、太平洋側と比較して震源地が浅く、陸地から近いため、生じる津波は高く、到達時間も早くなると見られており、日本海側でも備えが必要であることは論を俟ちません。
1 日本海沿岸の防災対策について
 日本海の地震津波被害想定並びに減災計画の策定に向け、道は今後どのようなスケジュール感の下、作業を進める考えでいるのか伺います。

  (危機管理監)  
 日本海沿岸における地震津波対策についてでございますが、海溝型地震はもとより、いかなる地震・津波におきましても被害を最小限にとどめ、道民の皆様の命を守るためには、あらかじめ、減災目標を設定して防災対策に取り組むことが重要であることから、日本海沿岸とオホーツク海沿岸におきましても「被害想定」を策定し、また、それに基づく「減災目標」を設定するため、今月から、北海道防災会議のワーキンググループにおいて議論を開始したところでございます。
 9月1日に開催したワーキンググループでは、津波の到達が早く、また、その高さが高いことなどが勘案され、日本海沿岸を先行して検討していくことを決定するとともに、各委員からは、「被害想定の検討にあたっては、日本海沿岸には迂回路が少なく、道路閉塞による孤立化なども考慮する必要がある」といった意見が出され、地域特性を踏まえた検討も進むものと考えてございます。  道といたしましては、来月にも次回のワーキンググループを開催する予定であり、引き続き、様々な議論を重ねながら、減災計画の策定に向け、着実に取り組んでまいります。

(浅野)
2 地域における防災教育について
 日本海側における地震津波の対策を進めるには、いかにして地域住民の意識向上を図るかが課題であります。
 留萌振興局においては2016年に管内の市町村や警察、消防等の行政機関や教育機関、民間団体による「るもい防災教育ねっと」という組織を地域が主体的に設置し、関係者が連携・協力しながら防災教育教室等の防災意識向上を図る取り組みが積極的に行われていました。  防災意識の向上を図るには、地域ぐるみで防災教育に取り組むことが大変重要と考えますが、道として今後どのように取り組んでいくのか伺います。

(知事)
 地域における防災教育の取組についてでありますが、道では、東日本大震災の教訓を踏まえ、平成26年6月に防災教育を推進する様々な関係者による「ほっかいどう防災教育協働ネットワーク」を設立し、ネットワーク構成機関等が連携して、石狩や留萌、釧路等の各地域において、防災に関する啓発イベントを開催するなど、自助・共助・公助が連携する社会の実現に向けて取組を進めてきているところであります。
 また、平成30年度からは教育庁と連携し、防災関係機関の支援もいただきながら、小中学校や高校において、地震・津波の仕組みや津波からの早期避難の大切さを学ぶ「1日防災学校」に取り組んでおり、実施する学校は、毎年増加をしております。
 道としては、今後とも、市町村や地域の防災リーダー、防災関係機関との緊密な連携・協力のもと、道民の皆様の防災意識と地域防災力の向上が図られるよう地域における防災教育の推進に取り組んでまいります。

(浅野)
(三)本道物流の強靱化について
 日本海側における防災意識向上の必要性を今しがた述べましたが、日本海側の平均地震発生間隔は北西沖が3900年、西方沖が1400年から3900年、南西沖でも500年から1400年とやはり太平洋側と比較して地震津波のリスクが低い点は大きな利点であり、本道物流の強靱化を図る観点から、日本海側の活用は重要であります。
 本年2月の一般質問で私は、災害リスクが相対的に低く、背後圏域に上川管内や空知管内という大きな小麦産地を控えているという利点を持つ、留萌港の活用が、食料安全保障の確立の観点からも重要であることを指摘しました。
 現在留萌市では、留萌港からより多くの小麦を道外の実需者に届けるため、老朽化が著しい既存の倉庫に代わり、物流合理化施設として新たな小麦集出荷施設を整備すべく、ホクレンをはじめとする農業団体や物流事業者との協議を進めています。
 この事業については、本年8月31日に清水拓也委員長をはじめとする農政委員会の皆様に現地をご視察いただき、力強いご理解をいただいたところであります。
 令和3年の実績では、留萌港背後圏で生産された小麦66,580トンのうち26,400トンが網走港や釧路港、十勝港、苫小牧港等に陸送され、道外実需者に移出されていますが、トラックドライバー等の時間外労働への厳格規制が始まる2024年以降にも同様の手法をとるとすれば、新たな人員の確保等のコストが上がり、物流に支障を来すことが懸念されます。
 道として、本道物流の強靱化の観点から、留萌港の活用をはじめとする日本海エリアの重要性をどのように認識しているのか伺うと共に、留萌市の事業実現に向けて今後どのような支援を行うのか伺います。

(交通企画監)
 物流体制の確保についてでございますが、本道において、日本海側の港湾は、背後圏で生産される農産品等の本州への輸送や、LNGをはじめとするエネルギーの資源の輸入など、道民の暮らしや、地域の産業を支える役割を担っております。
 道では、北海道交通・物流連携会議の物流対策ワーキンググループにおきまして、現在の各輸送手段の機能強化や連携の強化など本道における安定的な物流の確保に向けまして必要な取組をまとめており、現在、留萌港において検討されております小麦の集出荷体制の強化に向けた施設の整備につきましては、その中の海上輸送の強化やモーダルシフトの更なる推進などの取組に資するものと考えております。
 道といたしましては、地域の要望を踏まえながら、農業団体などと連携し、小麦の広域流通拠点施設の整備を支援するほか、国や物流事業者などの関係者と一体となりまして、海上輸送へのモーダルシフトを推進するなど、安定的かつ効率的な輸送体制の構築に向けまして取り組んでまいります。

(浅野)

(四)公共交通の維持について

 JR留萌線は、三年後に全線廃線となることが予定されており、代替公共交通としてバス路線の維持が今後の大きな課題となりますが、道内のみならず全国各地で運転手不足によるバス路線の縮小が続いています。  バス路線を維持するには、乗客の需要喚起だけではなく、運転手の給与面での処遇改善を進めることが最も重要であると考えますが、バス事業者の多くは厳しい経営状況にあり、運転手の処遇改善を図りたくても限度があると言われております。
 現状を打開する方策として、国と道が半分ずつ補助を負担している地域間幹線系統バスを補助する「地域公共交通確保維持事業」の補助率を嵩上げすることを求める声があります。道として公共交通を担うバス路線の維持に必要な運転手の処遇改善に向け、今後どのように取り組むのか伺います。

(知事)
 地域交通の確保についてでありますが、バス運転手の確保に向けては、効果的な採用活動や労働環境の改善などといった取組に、交通事業者のみならず、道や市町村など関係者が連携して、取り組むことが重要であると考えております。  
 このため、道では、交通事業者やハローワークなどと連携した合同就職相談会の開催や道外PRなどに取り組むとともに、事業者が、厳しい経営環境の下においても、安定的にバス事業が継続ができ、運転手の処遇改善につながるよう、国や市町村と協調した運行費補助や、車両維持経費及び燃料高騰分の財政的な支援、更には、市町村等と連携を図りながら、バスの利用促進や利用実態を踏まえた路線の最適化などに取り組んでいるところであります。
 また、国に対して、地域の実情に即したバス路線の運行確保に必要な支援や運転手の雇用環境の整備への支援などを要望してきたところであり、道としては、引き続き、国に支援制度の充実・強化を働きかけるとともに、交通事業者や市町村など地域の関係者とより一層連携・協力しながら、地域交通の確保に向けた取組を推進してまいります。

 (浅野)
(五)ヒグマ対策について
1 遭遇時の対応について
 ヒグマ対策と言えば我が会派の丸岩浩二議員がその第一人者でありますが、私の地元、留萌管内苫前町では、今を遡ること108年前、大正4年12月8日に、胎児を含め7名が命を奪われるという、人類史上、我が国史上、最悪の有害事件と言われている苫前三毛別ヒグマ事件が発生しております。
 その苫前町で、今月7日夜に、苫前小学校付近でヒグマの目撃情報があり、翌8日、同校と苫前中学校は臨時休校となりました。
 これらの事例や、近年の被害状況に鑑みても、ヒグマ対策は、ヒグマの適切な個体管理や、ヒグマとの遭遇を避けることを重視した従来の取組に加え、実際に遭遇してしまった時に、どのようにして命を守るのかを道民に幅広く伝えなくてはならない段階に入ったと考えますが、道はこの点に関し、どのように認識しているのか伺います。

(知事)
 ヒグマとの事故を防ぐためには、一人一人がヒグマへの正しい知識を持つことが大切と考えており、道ではこれまで、リーフレットやパネル展、ホームページなどを通じ、ヒグマに遭遇した際の適切な行動について周知を行ってきたところであります。
 道では、これまでの取組に加え、今後、ヒグマについての正しい知識をより分かりやすく手軽に学んでいただけるよう、新たにクイズ形式のウェブサイトを開設し、家庭や学校、職場のほか、アウトドア施設などに対して、このサイトの積極的な活用を促すこととしております。
 道としては、今後とも、道民の皆様に対して、様々な機会を通じて、ヒグマに遭わないための行動や、遭遇した際の適切な行動について、より一層の普及啓発に取り組み、人身事故の防止につなげてまいります。

(浅野)
 2 子どもや保護者への啓蒙について
 留萌振興局は、6月22日にホームページ上で「ヒグマに注意!」というページを作り、実際にヒグマに遭遇した時に自らの命を守る方策を分かりやすく告知し、同趣旨の冊子を教育現場等に配付しています。
 その内容で特に重要なのは、走って逃げるのは自殺行為と説明している点です。私自身も含め、今、議場にいらっしゃる皆さんの中で、実際にヒグマに遭遇した経験をお持ちのある方はほとんどいらっしゃらないでしょうし、実際にヒグマに遭遇した際、誰もが恐怖にかられ、ヒグマに背中を向けて走って逃げようとするのではないでしょうか。
 しかし、それが最も危険な行為であるということをはじめ、ヒグマ遭遇時に命を守る方法を、学校教育を通じて子どもたちに周知し、さらに家庭でも共有されるようにすることが重要であります。  例えば、「イカのおすし」の標語のように、これまで行われてきた防犯教育などと同様に、ヒグマ遭遇時の対応方法を子どもたちの学習内容に含め、さらに保護者への啓蒙を図る考えはあるか、道教委の認識を伺います。

(教育長)
 道内では、一部の学校において、児童生徒がヒグマの生態等について、総合的な学習の時間などで学習している事例があると承知しておりますが、近年は、市街地を含め、道内の様々な場所でヒグマ出没の報告があることから、児童生徒がヒグマの生態を正しく知り、ヒグマに遭遇しないための行動を取ることや、万が一、遭遇した際に、自らの身を守る方策を身に付けておく必要があると考えております。
 このため、道教委では、ヒグマの生態等を理解するため、環境生活部が作成をしたリーフレットを全ての学校に配付し、安全教育の指導において活用するよう働きかけるほか、本年度発行する道教委の広報誌「ほっとネット」に、リーフレットやその内容を掲載するなどして、保護者の皆様を含め、ヒグマに関する理解を促進する取組を進めてまいります。

(浅野)
3 学校単位での取組について
 また、同様に、子どもたちの登下校時に集中して通学路に音を出してヒグマを遠ざけるなど、ヒグマと遭遇しない方法を学校単位で行うことも重要と考えますが、今後どのように取り組むのか伺います。

(教育長)
 各学校においては、これまで、家庭や地域の関係機関と連携をし、児童生徒への登下校中の見守り活動を行うなど、通学路の安全確保に努めてきており、また、ヒグマが学校区付近に出没した情報があった場合は、市町村関係部局や地元警察、PTAなどと連携し、通学路のパトロール体制や、保護者の方々への児童生徒の確実な引渡しなど、必要な対策を講じてきました。
 道教委といたしましては、今後も引き続き、関係部局と連携しながら、市町村教育委員会や学校に対し、ヒグマが出没した際の対応等について、必要な情報を提供するとともに、ヒグマに遭遇しないための行動などに関する安全教育を推進し、児童生徒の登下校時における安全の確保が図られるよう、取り組んでまいります。

(浅野)
六)本道漁業の課題について
1 海水高温の影響について
 歴史的な猛暑に見舞われた今夏、ホタテの稚貝を養殖し、オホーツクや宗谷管内に出荷している留萌管内のホタテ漁業者からは、海水温が記録的な高さとなり、稚貝の斃死が多いとの声があり、現在、道は水産技術普及指導所や水産試験場等による調査を行う等の対応を、地元振興局を中心に取っていると承知します。
 道は海水高温による影響をどのように捉え、今後どのような対応を取るのか伺います。

(水産林務部長)
 近年、本道周辺の海水温は、春から秋にかけて高めに推移する傾向にあるが、特に今年は、黒潮の極端な北上や海洋熱波の発生などから、極めて高い状況が続いており、全道的に秋サケの来遊が低調となっているほか、ホタテガイやコンブの養殖業においても作業の遅れが見られるなど、今後の影響の拡大が懸念されております。
 このため、道では、試験研究機関や漁業団体などと連携し、海水温や溶存酸素量などのモニタリングを行い、その結果を速やかに漁業関係者に情報提供するとともに、ホタテ稚貝の適切な収容密度や水温に応じた適期の作業など、養殖技術の普及・指導を行っているところでございます。
 道としては、今後とも本道周辺海域の海洋環境の把握に努め、高水温や波浪などに対応した適切な養殖管理手法や漁獲対象となる魚種の変化を踏まえた操業体制を検討するなど、漁業生産体制の維持に向けて取り組んでまいります。

(浅野)
2 ALPS処理水について
 東京電力福島第一原発から発生するALPS処理水の海洋放出による風評被害等への賠償に関し伺います。 
 漁業者からは、賠償が浜の実情に沿ったものとなり、またその情報提供が迅速になされるよう道に力を発揮して欲しいと望む声が寄せられています。
 例えば、賠償の根拠の一つとなる魚価について、留萌管内のナマコを例に取れば北るもい漁業協同組合管轄地域においても地区ごとに価格が異なっており、仮に同一漁協で同じ価格を設定された場合、地域によっては不公平感を抱く漁業者が出ることが懸念されます。
 地区ごとのきめ細やかな賠償の根拠が設定され、かつその情報が迅速に提供されるよう道はどのように取り組むのか伺います。

(知事)
 東京電力による漁業者の方々への賠償についてでありますが、令和4年12月に東京電力が公表した、ALPS処理水の放出に伴い風評被害が発生した場合の賠償基準では、水産物の価格下落による減収のほか、風評被害により負担を余儀なくされた追加的費用を賠償の対象とするとともに、損害額の算定にあたっては、関係者と協議の上、地域の実情に応じた賠償を検討するとしております。
 道では、これまで、国に対し、確実かつ迅速な賠償が行われるよう東京電力を強く指導することを要請してきたところであり、今後、北海道漁連が道内の漁協を代表し、賠償請求を一括して行う予定でありますことから、各種の統計情報を速やかに提供するとともに、必要に応じ国へ要請を行うなど、被害に遭われた漁業者の方々に本道の実情を踏まえた適切な賠償が行われるよう、取り組んでまいります。

(浅野)
二 本道の未来を創る政策について
(一)道の国際戦略について
 1 本道の対中国戦略について

 次に本道の未来を創る政策について、以下伺ってまいります。
 はじめに、道の国際戦略に対し、対中国戦略について伺います。道は、黒竜江省を友好提携地域とし、北海道グローバル戦略の中でも、中国について、観光誘客や道産品輸出の取組を推進し、幅広い分野で交流を促進するとしています。しかし、ALPS処理水を中国政府は「核汚染水」と言い、科学的見地に基づかない情報を世界に向けて発信するだけでなく、同国内からなされたとみられる迷惑電話等の行為に対しても何ら対応を取っていません。
  そもそも中国は、共産党が独裁支配する国であり、共産党政府に対して、民意が適切に反映され、政府が発する情報の真偽が検証される仕組みもない国です。  
 また、歴史を振り返れば、共産党内の権力闘争を勝ち抜く手段として、あるいは自国民の不満をそらす手段として、常に我が国を批判する反日政策がとられており、今後もこの傾向が続くとみなくてはなりません。 
 我が国と全く異なる政治体制を有する中国と付き合うことのリスクが今回改めて浮き彫りとなりました。道は、今後の対中国戦略をどのように考えているのか、今回の措置に対する知事の認識とあわせて伺います。

(知事)
 本道の未来を創る政策に関し、まず国際交流についてでありますが、道では、昨年より、ウクライナ情勢をはじめ、国際情勢が変化する中で、様々なグローバルリスクに対応するため、「北海道グローバル戦略」の見直しを行っているところであります。
 こうした中で、中国は、本道からの食品の輸出額や来道観光者数などで、これまで上位を占めていたことから、道としては、今後、新たなグローバル戦略に基づき、特定の国や特定の品目への依存を分散化する取組を促進してまいります。
 また、コロナ禍から各国との交流事業を再開していく中で、中国の今回の輸入停止は、科学的根拠に基づかず、道として、断じて受け入れられるものではないと考えており、改めて、リスク対応の重要性が浮き彫りになったところであります。  道としては、中国について、その動向を注視しながら、適時適切な交流事業を実施してまいります。

(浅野)
2 海外事務所の情報発信について
 この度の一連の中国の動きを見据え、道の上海事務所はどのような活動をしてきたのか伺います。また、様々課題はあっても日本と中国は互いに引っ越しの出来ない隣国であり、付き合いを全て断つことは現実的ではありません。また、共産党政府の情報を鵜呑みにせず、事態の推移を冷静に見つめ、日本、北海道に親しみを感じている中国国民もいます。いずれは輸入停止措置が解除される時期が来ることも見据え、現地職員の安全確保に配慮しつつ、道産水産物の安全性を引き続きPRし、対中輸出ルートを途絶えさせない取組も必要と考えますが、道の認識を伺います。

(経済部長)
 上海事務所の情報発信などについてでありますが、上海事務所では、これまで道産食品の販路拡大に向け、SNS等を活用しその安全性や品質の高さといった魅力を広くPRしてまいりましたが、7月初旬の中国税関の検査強化を受け、現地関係者との情報交換を密に行ってきたところでございます。
 また、ALPS処理水の海洋放出後は、中国国内で放出に強く抵抗する動きがある中で、事務所運営への直接的な影響はないものの、職員は状況に応じて在宅勤務も活用しつつ、現地領事館やビジネス関係者へのヒアリング、現地報道等による情報収集を行っております。
 一方、これまでのさまざまな取組で築かれた道産食品に対するニーズも根強くありますことから、現地の北海道ファンを絶やさぬよう、道産食品に関心のある方を対象とした北海道の魅力をPRするイベントや商談会などさまざまな機会を通じて、道産食品の情報提供を行ってまいります。

(浅野)
 3 道産食品の海外輸出について
(1)海外事務所の活用や新規輸出先の開拓について

 道産水産物の海外輸出が、中国に大きく偏在していることは、懸命に中国市場を開拓した関係者の大変なご努力の結果でもあり、そのこと自体は決して批判されることではありませんが、政治的価値観を共有できない国以外へ輸出を増やし、多角化を図ることが重要であります。
 道は輸出拡大の取組として、ベトナム、タイ、オーストラリアで現地試食会を行うとしていますが、本道水産物を広めるためには、現地の方々の味覚に合う調理方法を開発し、わかりやすい情報発信をすることが重要であり、現地事務所の活用がキーとなると考えます。
 また、上記の国々に加え、人口で中国を抜いたと見られるインド、購買力の高い富裕層の多い中東諸国、さらには同じく今後人口増が見込まれるアフリカ諸国など、新たな輸出先として今後開拓していくことも重要です。道は農水省の枠組みであるGFPや、輸出支援プラットフォームを活用するとともに、それぞれの地域に独自のルートを持つ民間事業者とも連携し、新たな輸出先開拓に取り組む考えはあるのか、伺います。

(食産業振興監)
 道産食品の輸出拡大についてでありますが、道では、「食の輸出拡大戦略」に基づき、重点的に取り組む国・地域や品目を定め、海外のどさんこプラザや道の海外事務所を活用し、市場の動向や現地の嗜好といったマーケティングに欠かせない情報収集に加えまして、展示会や商談会での参加事業者の皆様へのサポートなどを進めてきたところであり、今後とも海外事務所の活用をはじめ、関係機関の協力も得ながら取り組んでいくことが重要であります。
 新たな輸出先国の開拓にあたりましては、食文化や食品に関する規制に加え、コールドチェーン等の流通体制の把握など、解決すべき課題は多いことから、道有施設はもとより、ジェトロの有する情報やネットワークを活用するとともに、国の関係省庁等により設立された輸出支援プラットフォームや民間事業者を含めた関係機関とも連携を一層強化しながら、道産食品の輸出拡大に取り組んでまいります。

(浅野)
3 道産食品の海外輸出について
(2)水産物以外への影響等について

 また、現在中国が輸入を停止している対象に直接含まれないもの、例えば日本酒についても、中国税関の対応が厳格化し出荷が減り、更には送ったものが船ごと戻された事例も生じていると聞いています。
 更には、華人系の多いシンガポールでも、水産物を含め日本からの輸入を敬遠する動きがあるとの情報も寄せられています。  道として水産物以外の輸出と、中国以外の国々への輸出にも負の影響が生じることについてどのような認識を持ち、今後どのような対応を考えているのか伺います。 

(経済部長)
 道産食品の輸出についてでありますが、中国では、禁輸対象の水産物に限らず、メロンゼリーや味噌といった水産物由来ではない加工食品も、一部の港や取引先において、輸出できない事例が起きておりますほか、韓国やASEAN諸国におきまして、日本産海産物を敬遠する動きもあり、道産食品の輸出をめぐり、さまざまな影響が生じているものと認識しております。  
 道といたしましては、今後とも、海外事務所やジェトロなどを活用し、現地情報の把握に努めますとともに、観光イベントや、道内企業と海外企業との商談の場等を通じまして、安全安心で良質な道産食品の情報発信に努めてまいります。


(浅野)
(二)次世代半導体産業について
1 道民の理解・共感について 
 道は今年度中に「北海道半導体関連産業振興ビジョン」を策定すべく、作業を進めていますが、ラピダスの進出を皮切りに、本道において半導体関連産業更にはデジタル産業の集積が進むことは間違いなく本道の発展につながると、多くの道民が期待していることでしょう。
 しかし我が会派の植村真美道議が代表質問でも指摘したように、短期的にはラピダス建設により担い手が道央圏に集中し、地方における担い手不足が一層深刻化することを懸念する声も多く、また知事がラピダス進出の効果を強調する一方で、これまで人口減少化の中懸命に本道経済を支えてきた既存企業の中からは「自分たちはどうでもいいのか」と取り残されたと感じているような声も聞かれます。
 スポーツで言えば、北海道日本ハムファイターズやコンサドーレ札幌、レバンガ北海道などが道民のチームとして幅広く道民に慕われているように、ラピダスが「道民の企業」として親しまれ、道民の理解と共感を得るには、同社に関連するビジネスチャンスの門戸を全道に幅広く開くと共に、既存企業への支援を充実させる等、全体に配慮した知事の発信と道の施策が求められます。知事の認識を伺います。

(知事)
 道内企業の参入などについてでありますが、道内の金融機関や経済団体などで構成するプラットフォームでは、本年8月、商工会議所や業界団体等を対象にラピダス社の調達業務に関する説明会を開催いたしましたが、この説明会は、可能な限り道内企業に参入してほしいという同社の意向を踏まえ開催したものであり、ソフトウェア開発や施設機器整備、警備など7つの業務説明を行い、随時、同社に、参入を希望する企業の情報提供を行っていると承知をしております。
 道としては、こうした取組と連携し、半導体関連産業への道内企業の参入促進や取引拡大を図るとともに、地域の経済と雇用を支える中小・小規模事業者の方々の経営体質の強化や新事業展開などを支援することにより、本道経済の一層の活性化につなげてまいります。

(浅野)
2 女性活躍について
 また、道はビジョンの中で半導体人材の育成を謳い、北大をはじめとする6大学、4高専等の半導体関連学部・学科を有する教育機関との連携を目指していますが、これら理工系の学部・学科においては女性の比率が低く、半導体関連産業における女性人材の活用には課題が残されていると考えます。半導体産業の育成と女性人材の活用について道の認識と今後の取組を伺います。

(経済部長)
 半導体人材の育成についてでありますが、道内の理工系大学や高専に今年度在籍している学生の方々のうち、女子の比率は、1割から2割程度と低い中、道といたしましては、半導体の製造、研究、人材育成等が一体となった複合拠点の実現を図り、本道全体の経済の活性化につなげるためには、性別を問わず、半導体関連産業を担う人材の裾野を広げることが重要と認識しております。  
 このため道では、若年層を対象に、半導体の理解を促すためのアニメ動画や展示物等、興味を持っていただけるようなコンテンツを活用するほか、道立高校での出前講座の実施にあたりましては、工業系の学科のみならず、普通科も対象とすることを検討するなど、より多くの方々に半導体に興味を持っていただけるよう、努めてまいります。

(浅野)
三 未来の人材育成について
(一)教育現場と連携した建設人材の育成について   
 本年9月8日、留萌市において第38回北海道建青会全道会員大会が開催されました。全道建青会会長として大会を主管した留萌建設協会二世会萌志会会長の堀口哲志氏は、「人材確保が建設業の最大の課題」とし、高校教育の魅力化やSNSの活用を通じた建設業の魅力発信による人材育成のあり方等について議論が交わされました。
1 従来取組の拡充について
 道はこれまでにも高校生を対象とした若手建設産業従事者との意見交換会やICT体験講習会などを開催し、建設業の魅力発信に努めてきていると承知します。更なる人材の確保のためには、こうした活動を拡充していく必要があると考えますが、道の見解を伺います。

建設部長)  
 建設産業の担い手確保についてでありますが、本道の建設産業は、就業者の高齢化や若年者の入職が進まず厳しい状況が続いておりますことから、道ではこれまで、地域の工業高校等において、生徒と若手建設業就業者との意見交換会や札幌市の「チ・カ・ホ」で建設産業ふれあい展を開催するなど建設産業の役割や魅力の発信に努めてきたところでございます。
 また、今年度からは、建設産業ふれあい展を札幌市に加え複数の地方都市においても開催しますほか意見交換会の対象を普通科高校へ広げるなど、取組の拡充を図っているところでございます。  道といたしましては、こうした取組の更なる充実に向けまして、引き続き、教育機関や関係団体などと密接に連携を図りながら、建設産業の担い手確保に努めてまいります。

(浅野)
 2 STEAM教育について

 急速な技術の進展により社会が激しく変化している今日、これまでの文系・理系といった枠にとらわれず、様々な情報を活用しながらそれを統合し、課題の発見・解決等に結びつけていく資質・能力の育成を図る教育として注目をされているSTEAM教育の中で、建設業が地域課題の解決や社会的価値の創造に大きく貢献できる産業であることを高校生に伝えることも重要であると考えますが、道教委の見解を伺います。

教育長)
 STEAM教育を通じた職業理解についてでありますが、道内の高校では、「総合的な探究の時間」や「課題研究」の科目等において、教科等横断的な探究活動に取り組んでおり、生徒が、地域の実態を踏まえて課題を設定し、地域の活性化や環境整備などの研究に取り組む中で、建設業の専門家の方などから課題解決に向けた助言を受け、建設業の社会的な意義や役割について、理解を深めるなどの取組を行っております。
 道教委といたしましては、各教科での学習を実社会での問題発見・解決に生かしていく教科等横断的な教育を推進する「S-TEAM教育推進事業」において、各地域や全道規模の成果発表会等を開催する中で、こうした建設業への理解を深める好事例を紹介することを通じ、生徒が様々な職業について、意義を感じることができる機会を確保するなどし、本道における地域人材の担い手の育成に資する取組を推進してまいります。

(浅野)
3 SNS等の活用について

 いわゆるZ世代と言われる若手世代、高校生はネットリテラシーが高く、SNSで情報を収集する傾向が強いと言われています。道は今年度より、北海道開発局と北海道建青会が主催する建設業の魅力発信動画コンテストを後援していると承知しますが、これに加え、TikTok等若者が好む媒体をより積極的に活用し、魅力発信に努めることも有効と考えますが、道の取組について伺います。

(建設部長
 建設産業の魅力発信についてでありますが、若年者の入職を進めるためには、建設産業の役割や魅力を広く知っていただくことが重要であり、道では、建設産業の仕事の内容や魅力などを若い世代に分かりやすく伝えるための動画を作成し、道のホームページに掲載するなど情報発信に努めてきたところでございます。
 SNSなど若い世代が利用する多様なツールを通じまして広く情報発信をしていくことはより有効であると考えられますことから、道といたしましては、今年度、新たにSNSアカウントを開設し、若い世代にとって身近で親しみやすい情報をタイムリーに発信するなどいたしまして、建設産業の更なるイメージアップに努めてまいります。

(浅野)
(二)遊休化した教育施設の有効活用について
1 廃校舎の有効活用について

 最後に遊休化した教育施設の有効活用について伺います。
 道教委が公表している廃校舎は現時点で7件あると承知しますが、現時点でそれぞれの有効活用はどのようになっているのかを伺います。

(教育長)
 廃校舎の有効活用についてでありますが、道教委では、道立学校が廃校となった際には、道や市町村における利活用を検討し、その見込みがない場合、道教委のホームページなどを活用し、学校法人や企業など民間事業者の方に広く購入希望を募っております。
 こうした中、現在、活用検討中の廃校舎は7件ありますが、校舎本体については、一時的なイベント等に貸与している事例はあるものの、長期間にわたり貸与している実績はありません。   なお、体育館については、地元自治体が指定する屋内避難所として貸与している事例や道立高校の部活動に利用している事例があるほか、グラウンドについては、民間事業者による太陽光パネルを設置している事例などがあります。

(浅野)
2 廃校舎を活用した実証研究について

 平成30年に閉校となった旧留萌高校について、留萌教育局と留萌市教育委員会が、地元野球チームである留萌HEROs少年野球協会の力を借り、義務教育の部活動の地域移行を実証する研究を行う連携協定をこのたび結びました。
 これは、留萌HEROsに旧留萌高校のグラウンドを利用してもらうことの引き換えに、留萌市内中学校の野球部に所属する生徒などの練習の指導を担ってもらうものであり、遊休化した教育施設の利活用を進めたい道教委と部活動の指導者を確保したい市教委、そして練習場所を確保したい地元チームの想いが一致した「一石三鳥」とも言うべき取組であり、他の遊休施設の利活用を進める上で、大いに参考にされるべき事例と考えます。
  道教委は、この実証研究をどのように進め、今後の遊休施設の利活用を進める上でどのように生かしていく考えなのか伺います。

(教育長)
 部活動の地域移行における廃校舎の活用についてでありますが、国のガイドラインでは、移行後の地域クラブ活動の活動場所として、公共のスポーツ・文化施設や民間事業者が有する施設だけではなく、地域の学校や廃校舎も活用すること、都道府県及び市町村は、地域クラブ活動を行う団体に対し、負担軽減や利用しやすい環境づくりを行うことなどが示されております。
 このため道教委では、部活動の地域移行に関し、好事例の創出や、取組を促進することを目的として、留萌市教育委員会や地元の少年野球協会と連携協定を締結し、旧留萌高校のグラウンドを活動場所とする実証研究を行い、その取組の成果や課題を検証することとしているところであります。  今後、実証研究に参加する少年野球の生徒やその保護者の方々などにアンケート調査やヒアリングなどを実施し、そこで得られる課題等を整理した上で、実証研究の成果を全道に広く普及するなどして円滑な地域移行や活動場所の確保を支援し、部活動の地域移行が一層進むよう取り組んでまいります。


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