収束に向けてもう少し。

  •  昨日鈴木直道北海道知事は、道内の各事業者に行っている休業要請について、札幌市を含む石狩振興局管内を除く地域に対しては一部解除する考えを示しました。
  •  それに加え、今月末まで休業要請に引き続き応じてくれた事業者に対しては追加の協力金を、休業要請の対象とはなっていないものの売り上げが大幅に減少している事業者に対しては道としての支援金を、それぞれ支払うことも表明されました。

    何がどう変わるのか

     現在、道が休業要請を行っている事業者、施設は3種類あります。

    ①ナイトクラブ、カラオケボックス、ネットカフェ、映画館、展示場等

     (※改正新型インフルエンザ特措法第11条を法的根拠とする要請をしている施設)

    ②床面積が1,000㎡以下の各種商業施設、大学、学習塾、博物館、美術館等

     (※法令によらず、道として協力をお願いしている施設)

    ③酒類を提供する上記に含まれない飲食店

     (※休業要請ではなく19時以降の酒類の提供の自粛をお願いしている施設)

     

     上記3つの施設の内、①は5月16日以降も、全道どこの地域においても、引き続き休業が要請されます。

     ②と③については、石狩振興局管内以外の地域では、休業要請、酒類提供の時間的制限の要請がなくなります。

     ①の措置についてですが、北海道が改正新型インフルエンザ特措法に基づく緊急事態宣言の対象地域となっている限り、これら施設に対する休業要請が解除されることはありません。また、地域によって差がつけられることもありません。

     本日、政府はこれまで緊急事態宣言の対象となっていた47都道府県のうち、39県の指定を解除することを正式に決定する見通しです。

     いち県内の中で、地域毎に休業要請の対応を分ける措置が採られているところは北海道を除いて他にありません。広大な面積を有し、面積の小さい県を加えていくと22県分がほぼ収まる北海道においては、極めて妥当な政策だと考えます。

    旅と散歩の話
    北海道の面積と同等になる都府県の組み合わせを調べてみた。 - 旅と散歩の話 前回の記事でも書きましたが、 北海道は面積が非常に大きく、 北海道だけで日本の約5分の1になります。 では、他の都府県をどれだけ合わせれば北海道の面積を超えられる...

     感染拡大防止と経済の下支えの両方を同時に進めなくてはならない今、経済を動かせる地域から徐々に活動を再開させて行くことが大切です。引き続き自粛しなくてはならない業種の方々を支えるため、横一線とはならずとも、可能な地域の方々には徐々にリスタートして頂き、経済を守っていきましょう。

    引き続き徹底した対応を

     とはいえ、全地域で緊急事態宣言の指定が解除された県においても、北海道において一部休業要請の解除がなされた石狩振興局管内以外の地域においても、以前と同じ生活がすぐに戻ることはありません。

     3月19日以降、北海道において第二の波が来たことを踏まえ、引き続き徹底した対応が必要です。3密を避ける、手洗い・うがいを徹底する、不要不急の外出をなるべく控える。経済活動の再開によって感染拡大が再び起こってしまうことのないよう、一人ひとりが気を付けていかねばなりません。

     21日にもまた、政府は緊急事態宣言の効果を検証し、場合によっては残る8道府県の指定が見直される可能性もあります。東京や大阪が外されるのではとの報道もあります。北海道も大丈夫になるのではないかと、私は期待している一人です。今月末の期限を待たずに指定が解除されれば、道の休業要請も必要なくなるからです。

     緊急事態宣言が解除されれば、感染拡大防止に引き続き取り組みつつ、一次産業、商工業、文化芸術、そして学校教育と、あらゆる分野で、この間の自粛により生じた甚大な影響を取り戻すための政策を打てます。

     これを可能とするためにも、引き続き、徹底した対応をして参りましょう。

    差別、偏見ではなく思いやり、激励を

     医療従事者の方々をはじめ、新型コロナウイルス感染症の対応に最前線で当たって下さっている方々に対する差別、偏見が非常に大きな社会問題となっています。

     今日、留萌市立病院の村松博士院長を訪ね、私の周りの方々が作成した激励のメッセージをお届けしました。

    留萌市立病院の村松博士院長に市民の方々の激励メッセージをお届けしました。

     留萌市立病院は感染症指定医療機関であり、いざ感染者が確認された場合、最前線で対応することが求められます。4月初めに管内で初めての感染者が確認されましたが、その後一カ月あまり、管内に直接居住されている方々の中で、新たな感染者は出ていません。しかし指定医療機関として、様々な事態を想定し、準備することが常に求められます。

     現状を伺うと共に、今後必要となり得る対応は何か、短時間ですが必要な意見交換をさせて頂きました。留萌市内では深刻なものは見受けられないものの、全国的に医療従事者の方々に対する差別や偏見が見られることを村松院長も非常に危惧されていました。

     そんな中、今日とても気になる投稿を目にしました。道立羽幌病院のフェイスブックの投稿です。

    https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=3103330229758484&id=558751457549720

     私の把握している範囲で、状況を説明したいと思います。

     まず、ある地域に住む方が新型コロナウイルス感染症への感染が確認された場合、つまりPCR検査の結果が陽性と出た場合、ご本人の意向としてご自身の感染の公表を拒否された場合を除き、少なくとも振興局管内単位で、もしくは市町村単位で、その方の居住地域や年齢、性別等の情報が、道が毎日更新して公表している感染状況報告の中で示されます。その中で示されていないのなら、当該地域、市町村で感染者は出ていないことになります。

    (※ご参考 道内発生状況一覧 http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/kth/kak/hasseijoukyou.htm)

     また新たに感染が確認された方が、ご自身の感染の公表を拒否されたとしても、その方に関連する濃厚接触者等を保健所は把握しており、無差別に感染が拡大することのないよう、然るべき対応は取られています。感染経路が不明な方も中にはいますが、少なくともその方がいつどこに行き、誰と会い、どれくらいの時間を過ごしたのかを把握し、可能な限り、濃厚接触者となり得る方々を特定します。

     PCR検査を受けた方々のプライバシーを守るため、また地域に不安と混乱をもたらすことがないようにするため、どこの誰がいつ検査を受けたかということがその都度公表されることはありませんが、必要な措置は取られています。

     つまり、自分の町、地域の中で新たな感染報告がないということは、感染者はいないということです。

     また、クラスター感染が発生していない医療機関において診察を受けたり、そこに出入りすることだけで感染が拡大することは、まずありません。仮に自分の体調に不安を感じるのであれば、まずは地元の保健所に相談し、指示を受けて頂ければと思います。

     医療従事者の方々、医療機関に出入りしている方々に対し、差別、偏見が広がらないよう、冷静な判断をしていきましょう。最前線で頑張ってくれている人たちには心からの激励を、体調を崩し、医療機関で診察を受けた方々に対しては思いやりを。皆で心がけていきたいですね。

     保健所の方々も、日々大変な業務をこなしてくれています。医療従事者の方々と比較すると、保健所の方々はどちらかと言えば縁の下の力持ちのような存在です。目立たないところで頑張って下さっている方々に対する思いやりも大切にしていきたいものです。

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