北海道の命名者であり、幕末の冒険家・探検家である松浦武四郎。その松浦武四郎と、北海道の先住民族であるアイヌの方々との友情を描いた物語を音楽劇にし北海道の歴史をわかりやすく伝える取り組みをしているお二人がいます。お笑い芸人「アップダウン」の竹森巧さんと阿部浩貴さんです。
アップダウンさんのネタ→https://www.youtube.com/watch?v=dfbzCsva4nI
音楽劇カイ→https://www.youtube.com/watch?v=7fDXk2DN1O0
アップダウンさんは他にも、陸軍特別攻撃隊第45振武隊の藤井一少佐をモデルにした音楽劇「桜の下で君と」を演じ、大きな反響を呼んでいます。
他にもお二人は今年8月、原爆をテーマにした漫才劇を長崎市で上演されており、日本人として忘れてはならない歴史に向き合い、それをわかりやすく、親しみやすいものとして伝える取り組みをされています。
https://mainichi.jp/articles/20210808/k00/00m/040/262000c
アップダウンの竹森巧さんと今年、道議会でお会いするご縁を頂きました。アップダウンさんが今年9月、増毛中学校で講演に行かれる前に、竹森さんとお知り合いだった網走市選出の佐藤伸弥道議が紹介して下さったことがきっかけです。
その際竹森さんに私から、留萌地域で過去に起きた留萌沖三船遭難事件のことをお話ししました。
原爆、特攻隊員と、非常に重いテーマを真正面から取り上げられているアップダウンさんが、この悲しい事件に関心を持って頂くことが、忘れてはいけない歴史をつないでいくために大切だと感じたからです。
様々日程調整を経て、11月18日、留萌に来て頂くこととなり、留萌市教育委員会にお連れしました。
【留萌市役所の入り口で】
【留萌市教育委員会の皆様と。教育委員会を所管する第二常任委員会委員長の鵜城雪子市議も同行して下さいました】
お話を伺い、竹森さんの歴史観、人生観というものを感じることが出来ました。
過去の歴史全てを悲惨なもの、加害者の歴史として悲観的に見ることも、逆に全てが正しく、何一つ間違いはなかったと捉えることも、いずれも正しくないのではないか。
一つ確かなことは、人と人とが殺し合う戦争は決して起こしてはならないということ。戦争という極限状態にあっても、笑い、希望を捨てずに前向きに生きていた人たちがたくさんいる。そういう人たちの想いを伝えていくことが、自分たちに出来ることなのではないか。
私としても非常に共感できるお話をたくさん伺うことが出来ました。
三船殉難事件とは、太平洋戦争が終結した後の1945年8月22日、樺太から小樽に向かっていた緊急引き上げ船「小笠原丸」、「第二新興丸」、「泰東丸」の三船が、旧ソ連軍潜水艦の攻撃を受けて轟沈・大破し、1,700名を超える乗員、引揚者が留萌沖で命を失った事件です。
事件の慰霊を毎年行われている留萌市の聚福寺 谷龍継さんとお昼ご一緒しながらお話を伺ったところ、檀家さんの中に当時の事件を知る方もいらっしゃり、浜に打ち上げられたご遺体に対して皆で丁重に対応をされたそうです。
市教育委員会の事業として行うにせよ、プロの方々が演じる以上、予算が必要となります。市議会の議論等を経て事業化できた際には、当時事件を目の当たりにされた方々の想いも踏まえ、留萌地域の我々として決して忘れてはならない事件をより身近に伝える劇をアップダウンの方々にやってほしいと思います。
さて、アップダウンの音楽劇「カイ」は、2022年1月22日土曜日17時より、道新ホールで開催されます。皆様の応援を宜しくお願い致します☆
https://doshin-playguide.jp/products/detail.php?product_id=2289
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