本日、一般質問に立ちました。主な質問項目と得られた答弁は以下の通りです。

質問項目並びに概要
一 「責任ある積極財政」への評価について
高市早苗政権が進める「責任ある積極財政」に対する道の受け止めを質問しました。
二 暮らしの安心について
(一)弾道ミサイル発射を想定した国民保護図上訓練について
1月16日に留萌市で開催された弾道ミサイルを想定した国民保護図上訓練の意義等について質問しました。
(二)公的・公立病院への支援について
留萌市立病院への支援等について質問しました。
(三) こどもまんなか社会実現のためのプレコンセプションケアについて
(四) エゾシカ対策について
(五) 道道整備について
道道苫前小平線等の未開通区間が残されている道道整備について質問しました。
(六) 北方領土問題について
三 未来を見据えた挑戦について
(一)グローバルリスクについて
対中リスクに加えイラン情勢等の不安定要因に対する道の対応について質問しました。
(二)洋上風力について
(三) 農業分野におけるAI・DX推進について
(四) 札幌市・道央圏への一極集中の是正について
国の各種補助金の申請手続き等が札幌市・道央圏以外でも行えるよう、道としてどのように取組むのか質問しました。
(五) 教員育成について
人口の少ない地方に着任してくれた教員を支える取組について質問しました。
得られた主な答弁内容
○ 責任ある積極財政について
補正を前提とした予算編成を見直すという方針変更は、自治体にとって予算の予見可能性を高め、より計画的な事業執行に資するものと考えるが、一方で、依然として厳しい状況が続く道財政にとっては、今般の政府予算の見直しに当たり、国の財政支援や地方負担に対する財政措置の取扱いなど自治体の財政運営も考慮した検討を進めていただくことを引き続き国に求めていく。
○ 弾道ミサイルを想定した国民保護図上訓練について
この訓練は、留萌市内や留萌港に弾道ミサイルが着弾し、人的被害等が発生したとの想定の下、本年1月、国、道、留萌市の共同訓練として道内で初めて実施したものであり、自衛隊、海上保安部、警察、消防なども参加し、ミサイル着弾時の体制や応急活動、立入規制区域の設定などに係る各機関の対応方針や手順、課題等が共有でき、参加者から他機関の対応方針などを直接聞くことや、装備品の充実に向けた気付きを得ることができたといったご意見を頂いた。
○ 道道の整備について
広域分散型の地域構造を持つ本道において高規格道路をはじめ国道、道道といった広域的な幹線道路は救急医療や物流、観光振興などを支える重要な社会資本であり、道道においては苫前小平線や夕張長沼線などの未開通区間がある。
いずれの路線も急峻な山地や地すべりの危険がある箇所を通過するためトンネル等の整備が必要となるなど多額の事業費が見込まれ、事業化に向けた費用対効果などの課題があるが、関係者によりその整備促進を求める期成会が設置されているところもあり、道としては、こうした地域の要望等を踏まえ、防災や救急医療への貢献などの観点も含め、地域の道路ネットワークのあり方について検討していく。
○ グローバルリスクについて
道では、新たなグローバル戦略において、リスクマネジメントの強化を戦略推進の視点の一つに掲げ、関係機関と連携した情報収集や影響把握などの初動対応を盛り込み、こうした考えの下、速やかにグローバルリスク対応会議を開催するなど、対中リスクやこの度のイラン情勢にも対応しているところである。
○教員育成について
留萌管内では、バーチャル空間で指導方法や教材等を共有できるシステムを活用し教員間の交流を深めており、初任段階の教員から「授業づくりのヒントを得られた」などの声が寄せられている。今後は、各地域の教育研究機関等とこうした実効性のある取組を共有するとともに、オンライン研修などICTを活用した学びの機会の充実を図り、本道の教員がどの地域においても、教員としての成長を実感し、安心して教育活動に専念できる環境づくりに取り組んでまいる。

質問と答弁
| (浅野) 一 「責任ある積極財政」への評価について 2月20日、高市総理は施政方針演説の中で「日本列島を強く、豊かに」のスローガンを改めて掲げ、国力強化の本丸として「責任ある積極財政」を訴えました。技術革新力や労働効率性などの数値が他国と比較して遜色がないのにも拘らず、我が国の潜在成長率が低迷している原因に、資本投入量、つまり国内投資が圧倒的に足りていないことを挙げ、我が国の経済成長を実現するために必要な財政出動をためらわないこと、特に民間事業者や地方自治体の取組を後押しするために政府予算の予見可能性を確保するとして、毎年補正予算が組まれることを前提とした予算編成と決別し、必要な予算は可能な限り当初予算で措置するという、政府予算の作り方を根本から変える方針と宣言しています。 知事としても、限られた道の独自予算の中で、国の補正予算がどれだけ出るかを毎年注視しながら、大変苦労しながら各般の施策を進めてきたと承知しますが、知事としては、地方自治体にとっても予見可能性が高まる、このような予算のあり方の見直しについてどのような評価をしているのか伺います。 一方で、詳細が明らかでない現時点では、国が「責任ある積極財政」を進める中で、地方が対応できないほどの負担増に繋がらないか、あるいは必要な補助金が見直されないか等、地方自治体にとって留意すべき事項もあるかと考えますが、道財政が持続可能性を維持しながら、国と歩調を合わせて道内経済の好循環を実現できるよう、道としてどのように対応していくのか伺います。 |
(知事)
国の予算への対応についてでありますが、先般、国においては、これまでの補正を前提とした予算編成を見直す考えを明らかにしたところであり、こうした方針の変更は、自治体にとって予算の予見可能性を高め、より計画的な事業執行に資するものと考えます。
その一方で、道財政は、今後も実質公債費比率が高い水準で推移するなど、依然として厳しい状況が続く見通しにあり、今般の見直しに当たっては、国の財政支援や地方負担に対する財政措置の取扱いなど自治体の財政運営も考慮した検討を進めていただくことが必要であります。
道としては、国の予算編成の見直しによる影響を見極めながら、国に対し、地方に対する支援の一層の充実を求めるなど、本道の発展と持続可能な地域づくりにつながる取組が着実に推進できるよう対応してまいります。
(浅野)
二 暮らしの安心について
次に、この度提示されている予算案の柱の一つである暮らしの安心に関連し、まずは国民保護について伺います。
(一)弾道ミサイルを想定した国民保護図上訓練について
本年1月16日、弾道ミサイルが留萌市内並びに近くの洋上に着弾した際に、関係機関がどのような初動体制を取り、互いに連携を深めるのかを確認し合うことを主たる目的として国民保護図上訓練が実施されました。
私も当日の訓練を視察しましたが、訓練に参加した陸上自衛隊留萌駐屯地、留萌海上保安部、総務省消防庁、海上自衛隊大湊地区総監部、北海道、道警旭川方面本部、留萌警察署、留萌市、旭川市消防本部、留萌消防本部、そして北海道DMATの担当者が、弾道ミサイルが着弾した際に政府が有事として認定する前とした後、更にはミサイルが核・生物・化学等のNBCであった場合に、現時点でそれぞれが出来ること、出来ないことを互いにチェックし、今後に備えていくことを確認し合うという、非常に意義深い訓練であったと考えます。
北海道内で、国、道、市町村が共同してこの様な想定の訓練が行われるのは今回の留萌市の事例が初めてと承知しますが、今回の訓練の意義に対する道の認識をまず伺います。
また北朝鮮による弾道ミサイル発射については、かつて2022年11月18日には渡島大島の西約200㎞地点にミサイルが着弾し、また2017年9月には本道の上空を通過したこともありました。このような訓練を幅広く本道各地で開催し、関係機関の中で、また関係機関相互で知見を共有していくことが今後さらに重要になると考えますが、道の認識と今後の取組について伺います。
(危機管理監)
国民保護共同図上訓練についてでありますが、この訓練は、留萌市内や留萌港に弾道ミサイルが着弾し、人的被害等が発生したとの想定の下、本年1月、国、道、留萌市の共同訓練として、道内で初めて実施したところであり、自衛隊、海上保安部、警察、消防なども参加し、ミサイル着弾時の体制や応急活動、立入規制区域の設定などに係る各機関の対応方針や手順、課題などを共有したところです。
訓練終了後に行った振り返りでは、参加者から、他機関の対応方針などを直接聞くことや、装備品の充実に向けた気付きを得ることができたといったご意見をいただいたところです。 道としては、本道を取り巻く安全保障環境がより一層厳しさを増していることを踏まえ、今回の訓練で得られた成果や知見を活かしながら、今後とも、市町村や関係機関と連携し、こうした訓練を積み重ね、武力攻撃事態等における対処能力の向上に努めてまいります。
(浅野)
(二)公立・公的医療機関への支援について
次に公立・公的病院への支援について、伺います。
昨年の道議会第二回定例会の一般質問において、コロナ禍以降の患者数の減少等により大変厳しい経営状態にある公立・公的病院が、厚生労働省の病床数適正化支援事業を申請し、大規模な病床削減方針を決定したものの、思いのほか全国から多くの申請がなされたため、国が一方的に方針転換をしたことについて取り上げました。道の粘り強い要請活動の結果、政府の令和7年度補正予算では、病床数の適正化に対する支援として約3,490億円が確保され、病床数適正化緊急支援基金の創設等が謳われています。
厚労省によると、この補正予算により全国からの申請分をカバーできる見通しとのことであります。
留萌二次医療圏において唯一急性期医療に対応できる医療機関であり、地域の基幹病院の役割を果たしている留萌市立病院は、令和6年度中に留萌市議会の議決を経て、大規模な病床削減方針を決定しています。
病院関係者は、補正予算における予算の確保を肯定的に受け止めつつも、当該補助金が実際に交付される時期が明確でないことや休床の場合には従来の半額の交付金単価となり、令和6年度補正予算との違いに戸惑いも感じつつ、申請に係る連絡を待っている状況にあると聞いています。
診療報酬は12年ぶりにプラス改定となることが決定しましたが、地域医療を取り巻く環境は、例えば市立室蘭病院の閉院方針や滝川市の病院経営の悪化に伴う駅前再開発の白紙撤回など、地域医療崩壊の危機やまちの存続にも大きな影響をもたらすほど、危機的なものを迎えています。 道として、病床数の適正化に対する一連の国の対応をどのように受け止めているのかを伺うとともに、現時点でも懸念が残されていることも含め、国に対して本道の公立・公的病院への支援を今後どのように求めていく考えでいるのかを伺います。
(保健福祉部長)
公立・公的病院への支援についてでございますが、国の令和6年度補正予算で措置されました病床数適正化支援事業は、事業計画を大きく下回る内示額となったことなどから、道といたしましては、事業活用を希望する全ての医療機関に支援が行き届くよう、十分な財源を確保することなどを国に強く要望してまいりました。
こうした中、国は、今年度の補正予算で3,490億円を計上いたしますとともに、新たに基金を創設し、当該基金を管理する団体が支援を行うスキームとされているところでありますが、支援対象となる病床削減の期間などは、現時点で示されておらず、道では、そうした点を早期に明らかにするよう国に求めており、判明次第、医療機関へ速やかに情報提供してまいります。
道といたしましては、引き続き、公立・公的を含む地域の医療機関が、それぞれの機能や役割を担いつつ、安定的に経営継続できるよう、国に対し、本道の地域特性に応じた対策や財政措置の充実を要望してまいります。
(浅野)
(三)「こどもまんなか社会」実現のためのプレコンセプションケアについて
国は令和7年5月に「プレコンセプションケア推進5か年計画」を策定し、性と健康に関する正しい知識の普及と相談支援の充実に向けた政策を打ち出しています。
道としてもこれまで母子保健活動として「にんしんSOSほっかいどう」などの専門相談の実施などを行ってきていると承知していますが、道が考えるプレコンセプションケアの概念とその意義について伺います。
また道は、令和8年度予算案のなかで、プレコンセプションケア普及啓発事業費を提示し、認知度・理解度が十分ではない、その概念を幅広く普及するために特に若年世代を対象とした情報発信を行うとしていますが、若年世代のみならずその親も含めた幅広い世代にその概念が理解されてこそ、道の目指す子どもたちが健やかに成長できる社会づくりが可能となると考えます。この点に対する道の認識と今後の取組について伺います。
(子ども応援社会推進監)
プレコンセプションケアについてでございますが、国が策定した推進5か年計画では、プレコンセプションケアを性別を問わず、適切な時期に性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠や出産を含めた健康管理を行う概念であるとしており、年代に関わらず、発達段階や状況に応じてこの概念を知ることは、自分自身の将来設計や家族の健康などを考える上で大変重要であります。
道では、北海道こども計画を推進する取組の一つに、プレコンセプションケアの普及啓発を掲げ、これまで、道ホームページでの情報発信や、高校生、大学生等への出前講座などのテーマに活用してきたところでございます。
来年度は、SNSなどの媒体を活用しながら短時間で気軽に視聴できる啓発動画を配信することで、若年層のほか、幅広い世代に情報提供していくこととしており、人材育成や相談支援など国の施策動向も踏まえながら、道民の皆様が自らの健康に向き合い、仕事や出産・子育てなど、個人個人の希望に応じて主体的に将来を選択できるよう、より一層の普及に取り組んでまいります。
(浅野)
(四)エゾシカ対策について
来年度予算案の最も注目すべきポイントの一つは、昨年甚大な被害が生じ、今年度比で大幅な増額が提示されているヒグマ対策の推進でありますが、人身への被害はヒグマと比較するものではないにせよ、農業被害のほとんどを占め、交通事故も多発しているエゾシカ対策も喫緊の課題であります。
我が会派の代表質問に対し、知事からは、「鳥獣被害対策タスクフォース」による捕獲の強化等の重点的な対策を講ずるなどの答弁がありました。
留萌管内でも農業被害は増加しており、雪解け時期を迎える頃は国道232号線の山側の法面に多くのエゾシカが出没し、交通事故の発生が特に懸念されています。
これらの状況を踏まえ、地域からは通常の行政施策を超えた、強力かつ組織的な対応が必要であるとの声が上がっており、具体的には自衛隊の協力を求めるべきといった意見があります。 銃による駆除を求める声がありますが、自衛隊員の銃使用が自衛隊法で厳しく定められていることに鑑みてもそれは現実的に無理であります。しかし、かつてヘリコプターによる上空からの偵察や捕獲個体の運搬等の分野で協力を得た事例があると承知します。
道として、緊急対策期間の最終年を迎える本年、自衛隊に協力を求めるなどの強力な対応のほか、国や関係機関等と連携した取組が必要と考えますが、道の認識と今後の取組について伺います。
(環境生活部長)
エゾシカ対策についてでありますが、3カ年の緊急対策期間が最終年を迎える中、国や市町村、関係団体等との連携を一層密にしながら、捕獲数の更なる上積みを図っていくことが必要であります。
道ではこれまで、関係機関が連携し、越冬地での一斉捕獲や国有林の銃猟禁止区域内での試行的な捕獲、林道除雪など、効果的効率的な手法の導入や環境整備に取り組んでいるほか、過去には、陸上自衛隊の支援もいただいた捕獲も実施しているところでございます。
道としては、今後、地域の意向を踏まえた狩猟期間の延長や被害の著しい市町村を対象とした「鳥獣被害対策タスクフォース」による捕獲強化など、重点的な対策を講じるとともに、今後、自衛隊とも現状などを情報共有しながら、捕獲目標の達成に向け、捕獲の一層の強化に取り組んでまいります。
(浅野)
(五) 道道整備について
道が道道として認定をしつつも、一部未開通区間が残されている全道40路線のうち、事業化が進んでいる4路線を除き36路線では事業化のめどが立っていないことについて、昨年6月25日に一般質問で取り上げました。
留萌管内苫前町と小平町の間にある道道苫前小平線の未開通区間に関しては、昨年地元町長を中心とする整備促進期成会が発足しており、この路線について道は、大まかな費用対効果を算出するべく、調査費を新たに計上することを決定し、費用対効果の算出の後は、道路の線形ルートの検討等を行うと承知しています。また既に期成会がつくられている夕張長沼線については、本年2月4日、期成会による道への要望活動が行われていると承知しています。
道道の整備は本道の最も基礎的な交通網の整備であり、道民の暮らしの安全に直結するものであります。道として、苫前小平線並びに夕張長沼線をはじめとする、未だ事業化のめどが立っていない道道の整備に向けて今後どのように取組むのかを伺います。
(建設部長)
道道の整備についてでありますが、広域分散型の地域構造を持つ本道において、高規格道路をはじめ国道、道道といった広域的な幹線道路は、圏域間や市町村間の交流拡大はもとより、救急医療や物流、観光振興などを支える重要な社会資本と認識しており、こうした中で、道道におきましては、苫前小平線や夕張長沼線などの未開通区間があり、いずれの路線も急峻な山地や地すべりの危険がある箇所を通過するため、トンネル等の整備が必要となるなど多額の事業費が見込まれ、事業化に向けた費用対効果などの課題があるところでございます。
地域におきましては、関係者の方々によりその整備促進を求める期成会が設置されているところもあり、道といたしましては、こうした地域の要望等を踏まえ、防災や救急医療への貢献などの観点も含め、地域の道路ネットワークのあり方について検討してまいります。
(浅野)
(六)北方領土問題について
我が国の抱える領土問題は北方領土問題と竹島問題の二つのみであり、2月7日は北方領土の日、22日は竹島の日として、それぞれを行政区域として持つ北海道、島根県が主体となり世論喚起等の取組が行われています。
北方領土問題に関しては、日ロ関係が極めて厳しい状況にあり、領土交渉再開が見通せない中でも、人道的観点から北方墓参は再開してほしいとの声が強くあります。
先の代表質問への答弁の中で知事がおっしゃったように、道としては、研修会の開催等により北方領土サポーターの活動内容を充実させる、語り部活動の円滑な継承を後押しする等の、特に若年層への啓発や後継者への育成支援に取り組むことは、北方領土問題の解決、それ以前に墓参などの交流事業を再開するために必要な世論を喚起する上で極めて重要であると考えます。
一方で、令和元年につくられた中高生、大学生を対象とした北方領土サポーター制度は非常に重要な取組ではありますが、この制度の登録者数は本年2月末時点で121名であり、札幌市を含めた石狩管内と、北方領土原点の地である根室管内に偏在しているという課題もあり、広く道民の認知度を上げていく必要があると考えます。 同制度の意義を改めて伺うと共に、道として今後サポーター制度をどのように充実させる考えでいるのかを伺います。
(総務部長兼北方領土対策本部長)
北方領土サポーターについてでございますが、北方領土の元島民の皆様の高齢化が進む中、返還要求運動の次世代への継承が重要であることから、若い方々の北方領土問題に対する関心を高めるため、道は、令和元年に北方領土サポーター制度を創設し、署名活動や関連行事に参加していただくなど若い世代の返還要求運動の参加拡大等に取り組んできたところでございます。
現在、サポーターについては、登録地域の偏りや、サポーター間の活動状況に差があることから、道といたしましては、今後、教育庁と連携し、高校等での制度説明や教職員、生徒との意見交換を行うほか、サポーター同士の連携を深め、運動参加を後押しする研修会を開催するなど全道各地におけるサポーターの登録を促進するとともに、さらに活動が活性化するよう取り組んでまいります。

(浅野)
三 未来を見据えた挑戦について
(一)グローバルリスクについて
1 総理発言並びに本道への影響について
次に、未来を見据えた挑戦に関し、グローバルリスクについて伺います。
昨年11月20日、道は中国外務省による日本への渡航自粛要請をはじめとする一連の対日制裁措置が発表されたこと等により、道内経済への影響が懸念される事態となったことを受け、グローバルリスク対応会議を開催し、主に道内への影響等や今後の対応について関係機関と協議をしています。 現時点で中国の一連の措置によって本道経済にどのような影響があったのか、道が把握しているものをまず伺います。
(グローバル戦略推進監)
中国の一連の措置によります本道経済への影響についてでございますが、道では、これまで昨年11月と本年2月の2度、影響調査を行いまして、道内事業者の5割強から影響はないとの回答がある一方、宿泊施設や航空便のキャンセル、技能実習中の帰国者の発生、電子部品等の本道への納期の遅れなど、一部の事業者の方々から若干影響があるなどの回答をいただいたところでございます。
また、道の上海事務所からは、日本への渡航自粛要請を受け、現地におきましては、観光関連のプロモーションに中止や延期が見られるほか、食など事業者向けの商談会は実施との報告もございまして、行事の内容に応じて、対応が異なると承知しております。 このため、道では、今後も政府間の動向を注視し、関係機関等との連携を密にし、事業者の方々等への相談対応を行いながら、道内経済への影響などの把握に努めてまいります。
(浅野)
2 今後の中国との向き合い方について
中国は2月24日、軍民両用品の日本への輸出を禁止し、三菱造船などの日本の20企業・団体を輸出規制の対象リストに加えるという新たな措置を打ち出しています。
中国共産党政府による領土的、経済的威圧行動は一層エスカレートしている現状を踏まえ、道として今後の対中リスクをどのように考え、中国との付き合い方をどのようにしていく考えでいるのかを伺います。
(知事)
中国との交流についてでありますが、本道にとって中国は輸出額や来道観光者数で、国・地域別で上位に位置しているほか、本年で友好提携40周年を迎える黒竜江省などと地域間の交流を積み重ねてきており、経済、友好の両面で交流を深めてきた重要な国の一つです。
一方、過去には領土をめぐる対応や、日本産水産物の輸入停止措置などの事案も発生しており、交流の相手国としては今後とも一定のカントリーリスクがあると認識しています。
道としては、こうしたリスクを常に意識しながら、中国と向き合っていくことが重要と考えており、政府間の動向を注視しながら、適切に対応してまいります。
(浅野)
3 今後の対応について
中国以外の動きをみると、2月28日、イスラエルとアメリカがイランへの攻撃に踏み切り最高指導者であったハメネイ師が死亡するという事態が発生しました。現在ホルムズ海峡は事実上封鎖されており、今後原油をはじめ道民生活に欠かせない必需品の価格が高騰し、本道経済に重大な影響が生じることが懸念されます。
昨年道が立ち上げたグローバルリスク対応会議は対中リスクを念頭に置いたものと考えますが、それに限らず今回のアメリカ・イスラエルによるイラン攻撃等の本道経済に大きな影響を及ぼし得る様々なリスクに対してもタイムリーに対応すべきであると考えます。この点に対する道の認識と今後の取組について伺います。
(知事)
グローバルリスクへの対応についてでありますが、グローバル化が進展する中、中国による一連の措置をはじめ、米国の自国第一主義による政策やロシアによるウクライナ侵略など、本道に影響を及ぼすリスクへの対応を強化することが重要と認識しています。
このため、道では、新たなグローバル戦略において、リスクマネジメントの強化を戦略推進の視点の一つに掲げ、関係機関と連携した情報収集や影響把握などの初動対応を盛り込み、こうした考えの下、速やかにグローバルリスク対応会議を開催するなど対中リスクやこの度のイラン情勢にも対応しているところでございます。
道としては、引き続き、不透明感を増す国際情勢を注視しながら、輸出先の多角化や多様な国・地域からの誘客促進といったリスクへの備えを着実に進めるとともに、機動的に会議を開催するなど、顕在化する多様なリスクへの初動対応を的確に行い、道民や事業者の皆様に寄り添った対応に努めてまいります。
(浅野)
(二)洋上風力について
次に、洋上風力について伺います。
道内では昨年7月に松前沖と檜山沖の二つの海域が促進地域に選定されましたが、留萌市ではこの間、市や商工会議所、振興局等が中心となりセミナーを開催し、機運醸成を図る取組を積み重ねて来たものの、各種コストが上がる中で、昨年8月に三菱商事が撤退すると発表したこと等もあり、及び腰になっている事業者もあると承知します。
また留萌市では、今後洋上風力を誘致するにあたり、漁業への影響がより少ないとみられる沖合のEEZ海域への浮体式も視野に入れたい意向があります。
洋上風力関連産業の集積を図るとしている道として、地域の機運醸成を図る上で、洋上風力を目指す地域事情に応じたきめ細やかな情報提供にも努め、各種協議が順調に進んでいる地域だけでなく、導入にあたり様々な課題を抱えている地域へのケアを行う必要があると考えますが、これらの点を踏まえ、本道における洋上風力関連産業の創出を今後どのように進める考えでいるのか伺います。
(知事)
洋上風力の推進についてでありますが、道では、地域と共生する洋上風力の導入促進に向け、これまで、留萌地域を含めた全道各地で、漁業者や地元住民などの皆様に対する理解促進セミナーの開催といった地道な取組を重ねてまいりました。
道内では、昨年、松前沖や檜山沖が促進区域に指定されたほか、先般、新たに石狩市沖の法定協議会が開催されるなど、洋上風力導入に向けた動きが、着実に拡大している一方で、国内では、資材高騰によるコスト増を理由に、落札事業者が撤退するなど、洋上風力を取り巻く環境が悪化し、道内でも先行きに不安の声が聞かれるところであります。
道としては、公募制度の見直しなどの国の事業環境整備の動向を注視しながら、地域や企業の皆様に必要な情報提供を行い、不安の払拭を図るとともに、洋上風力の導入意向のある地域のニーズを踏まえた案件の形成や、風車製造拠点誘致や道内企業の参入促進によるサプライチェーン形成を進め、経済波及効果が、広く道内に行き渡るよう、道内の関係者の皆様が一体となった取組を引き続き推進をしてまいります。
(浅野)
(三)農業分野におけるAI・DXの推進について
高市総理は危機管理投資の一環として、食料安全保障の確保と農林水産業の振興について施政方針演説で言及され、令和7年度から5年続く農業構造転換集中対策期間において別枠予算を確保し、衛星情報、AI解析などのスマート農業技術の開発・実装を加速させるとしています。
このような中、道は来年度の新規事業として、農業分野におけるAI・DX推進事業費を掲げていることは時機を得た重要な取組と考えます。
一方で、スマート農業に関しては、昨年の第2回定例会でも質問しましたが、「機械の機能が何ら変わっていないにもかかわらず、大きく価格が上がり購入できない」、また、「購入したとしても大きなコスト増となり経営を圧迫する」といった声が私のもとにも寄せられています。
本事業を来年度実施するにあたり、技術面のみならず費用面においても、農業者の誰もがAI・DX技術を駆使し、担い手の減少や労働者不足が進む中においても本道農業が持続的に発展し、日本の食料安全保障を確立する上で最も大きな貢献が出来る立場を今後も確保すべきと考えますが、先に述べたスマート農業に関わる課題への認識も含め、道の今後の取組について伺います。
(農政部長)
農業分野におけるAI・DXの推進についてでありますが、担い手の減少や労働力不足が進む中、本道農業が、今後とも、我が国の食料安全保障に最大限貢献していくためには、ロボットやAIなどの先端技術を活用したスマート農業技術の普及を図ることが重要であります。
道の普及センターに設置した相談窓口には、生産者の皆様方から「機械が高額である」との声や、「スマート農業について指導するための人材が必要」との意見が寄せられており、こうした生産者の皆様方からの要望を国や大学、試験研究機関、農業機械メーカーなどと共有することが必要と認識してございます。
道といたしましては、引き続き、スマート農業機械の導入支援やほ場の大区画化、通信環境の整備を進めるほか、関係者の方々と情報を共有しながら、新たにロボットトラクタなど新技術の情報を発信する全道フォーラムの開催や農業DX人材育成プログラムを策定するなど、誰もがスマート農業技術を活用できる環境の整備に努めてまいります。
(浅野)
(四)札幌市・道央圏への一極集中の是正について
次に、札幌市・道央圏への一極集中の是正について伺います。国は国内投資促進のギアを上げ、賃上げを実現することに力を入れており、道としても今定例会で中小・小規模企業賃上げ環境整備等支援事業費を提案し、中小・小規模企業が持続的な賃上げに踏み出せる環境を整備することを目指しています。
本道の中小・小規模企業が持続的な賃上げを行うには、国と道が連携して支援を行うことが重要でありますが、例えば「キャリアアップ助成金」や「業務改善助成金」等、国が行う賃上げに関連する助成金を本道企業が受けようとするとき、対応窓口が札幌市内に集中しているという課題が見受けられます。
地方の事業者が電話で相談しようとしても時期によっては繋がりづらいコールセンターを利用するか、またはオンラインとなり、きめ細かな相談が出来ないことや、札幌の窓口を訪問するにしても長距離の移動を余儀なくされること、また相談の予約時期も相当先の日にちとなることが多いとの声が、特に昨年10月に最低賃金が引き上げられる際に私の元に寄せられました。
道都である札幌市に様々な行政機能が集積するのは当然ではありますが、広域分散が著しい本道の地理的特性に鑑み、札幌市・道央圏以外の企業であっても賃上げを実行する際に、国の各種補助金が一層活用しやすい状況を、振興局などの出先機関をフル活用しつつ、道が積極的につくっていくこと、また国に対して本道の地理的特性に応じた対応を求めていくことが重要であると考えますが、道の認識と今後の取組について伺います。
(経済部長)
国の助成金制度の活用についてでありますが、中小・小規模事業者の賃上げや労働環境の改善に向けて、国では、業務改善助成金やキャリアアップ助成金などの支援制度を設けており、事業者の方々からの相談や申請については、対応の均一化と迅速化を図るため、出先である都道府県労働局の担当部署や全国を対象としたコールセンター等に一元化するとともに、ハローワークにおいて、助成金セミナーを実施していると承知しております。
こうした中、道では、事業者の方々を対象に、各振興局において、社会保険労務士による相談会を毎月開催しているほか、今年度は、新たに、働き方改革を支援するセミナーや専門家派遣などを実施しているところでありまして、こうした機会を通じて、国の助成金制度の情報提供や助言を行っております。 道といたしましては、引き続き、国に対し、相談体制の充実を求めるとともに、事業者の方々が、各種支援制度を効果的に活用し、労働に関する様々な課題を解決できるよう、取り組んでまいります。
(浅野)
(五)教員育成について
最後に教員の育成について伺います。
文部科学省は今月5日、令和7年度は全国で4,317名の教員不足が生じていたことを発表しました。全道の人口が減少し、教員全体の人数が減ることは大きな問題でありますが、札幌市、道央圏への人口集中が進み、道央圏以外の地域において、未来の人材育成を担う教員を確保することも深刻な課題になっています。
道教委は、ある管内に特定して教員を採用する特別枠を設け、道央圏への一極集中を防ぎ、地域における子どもの学びの場を確保するために非常に重要な取組を行っていると承知しております。
しかし、地域において教員を確保できたとしても、小中学校では各学年の学級が一つのみという小規模校が増えると、教員数も限られてくることから、「同じ町に同じ教科の先生がいない」、「同じ学年を教えている先生がおらず気軽に相談できない」等の悩みを抱える教員も生じてくると伺っています。こうした教員の悩みに寄り添い、支える仕組みが非常に重要です。
一例として、留萌教育局と留萌管内教育研究所では、小中学校の教員間の学びあいと支え合いをフォローする目的から、バーチャルオフィス上で町や学校の単位を超えてつなげる取組が行われています。 このように、人口の少ない地域に着任してくれた教員を支える仕組みが今後一層、重要になると考えますが道教委の認識と今後の取組について伺います。
(教育長)
教員の資質向上に向けた取組についてでありますが、学校においては、校内研修を通じた教員同士の学び合いにより、資質を高めることが求められますが、広域分散型で学校の小規模化が進む本道では、同じ教科や学年の教員が身近にいない状況も生じており、道教委といたしましては、学校や市町村の枠組みを超えて、日常的に教員同士が交流できる体制を構築することが重要と認識しております。
こうした中、留萌管内では、バーチャル空間で指導方法や教材等を共有できるシステムを活用し教員間の交流を深めており、初任段階の教員から「授業づくりのヒントを得られた」などの声が寄せられているところでございます。 今後は、各地域の教育研究機関等とこうした実効性のある取組を共有いたしますとともに、オンライン研修などICTを活用した学びの機会の充実を図り、本道の教員がどの地域においても、教員としての成長を実感し、安心して教育活動に専念できる環境づくりに取り組んでまいります。





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