9月第三定例会予算特別委員会(経済部)

2018年に本道を訪れた外国人観光客は312万人となり、過去最高を記録しました。観光は、本道経済の発展を最も力強く牽引する原動力となっている産業ですが、道の振興策の中に、障がいのある方々や高齢者の方々に配慮したバリアフリーの視点がもっと盛り込まれるべきです。この点に対する道の認識と今後の取組について質問しました。

目次

令和元年9月30日 第三定例会予算特別委員会 経済部

北海道観光の推進について

(一)バリアフリー観光の推進について

1. バリアフリー化に対する認識について

浅野:それでは私から北海道観光の推進について、その中でも特にバリアフリー観光の推進について、経済部の皆様に対して伺いたいと思います。報道によりますと、昨年度、本道を訪れた外国人観光客の方は312万人と、統計を取り始めた1997年から数えて過去最多を記録したとのことでした。また、これだけインバウンドが増えた背景としては、道としても平成26年度までは観光関連予算は、6億円程度でありましたが、平成27年からは大幅に20億円以上予算を増やして、ソフト・ハードなど様々な面で観光振興を図ってこられた、まさに皆様方の取組の成果だと考えております。今、他の委員の方々の質問を聞いても、IRの誘致や新たな宿泊税の創設、様々な夢のある話、課題もありますけれども、未来に希望のある話をたくさんされています。そのなかで、観光は間違いなく北海道の発展を牽引していくリーディング産業としてこれからもっともっと伸びる余地がある、鈴木知事の言うところのピンチをチャンスにという、チャンスに満ちた産業であると思っています。

その一方で、例えば、車いすを利用されている方々や視覚障害の方々、片側まひの方々等、障がいを抱えている方々も等しく観光を楽しめる環境づくりを同時に進めることが非常に重要であると私は考えますが、本道観光のバリアフリー化に対する道の認識についてまず伺います。

誘客担当局長:バリアフリー化への認識についてでありますが、近年、本道の観光入込客数は増加傾向にある中、来年には、東京オリンピック・パラリンピックが開催されるなど、国内外の障がいのある方々の観光交流がより活発になっていくことや、旅行意欲の高い高齢者が増加していくことから、今後とも、より一層、バリアフリー観光のニーズの高まりが見込まれるところです。

このため、道としては、こうした方々が安心、快適に道内旅行を楽しめる環境の整備に向け、観光事業者や道民の皆様方の理解促進を図りながらバリアフリーに関する取組を推進していくことが重要と認識。

2. 道の情報発信に対して

浅野:旅行意欲の高い高齢者が増えたという話を伺いましたが、障害のある方々が等しく、一昔前であればあきらめていた方も多いと思うのですけれども、これもまさに皆様方の取組の成果だと思います。障害があってもいろいろなところに行ってみたい、いろいろなところを見てみたいという方々が増えています。そこで大事なことが、道による情報発信だと思うのですが、例えば、残念ながら、保健福祉部福祉局地域福祉課が、道のHP上で「北海道バリアフリーマップ」を掲載して、トイレ等の施設でバリアフリー化されたものについて情報発信を行っていますが、例えば、その中のバリアフリー対応の「さわやかトイレ」の情報が、平成22年1月8日時点のもの、9年前のものでとどまっているという現状があります。経済部のページを見ると、民間事業者に委託したものが掲載されており、大変親切なものになっているかと思いますが、もっともっと障がい者の方の目線に立った内容にして頂く、工夫していただく余地、より良いものにして頂く余地がまだまだあるのではないかと思います。道の情報発信は量と質から見てもまだまだもっと良くしていただけるものと思うのですが、時代の移り変わりにより観光と言えば何かきれいなもの、景色を見たり、おいしいものを食べたり、それに加えていろんな体験をしてみたいアクティビティ型、コト消費と言いますか、そういうものにも変化しておりますし、現地で何かしら体験して、何かを楽しみたい、障がい等を抱える方々も同様の観光を望む方も増えていると思いますが、その点の情報発信に対する道の認識並びに今後の取組について伺います。

観光局参事:情報発信についてでございますが、バリアフリー観光の推進にあたっては必要な観光情報を求めている方々に対し、的確に発信していくことが重要であります。

このため道では、札幌市や観光振興機構及びバリアフリー観光の推進に取り組むNPO法人などとの連携により、JR札幌駅構内にバリアフリーに特化した観光案内所であります「北海道ユニバーサル観光センター・札幌」を運営し、障がいのある方や高齢者の方の観光をサポートするための相談対応を行いますとともに、ホームページによる情報発信を行っており、今年度は、ホームページの読み上げ機能の追加や視覚に障害のある方に配慮した色のユニバーサルデザインの採用等、システム改修を行うこととしておりまして、今後とも、バリアフリーに関する情報発信に努めてまいる考えでございます。

3. 民間の情報発信との提携、助成に関して

浅野:ホームページによる情報発信、色のユニバーサル・デザインに関するお話を頂きましたが、GPS対応として、今、自分がどこにいるのか、それをもってそういう施設がどこにあるのか、有料アプリの開発が非常に障がい当事者の方にとって有用だと伺っております。こうした情報発信で大事なこと、これをやっている方から伺ったのですが、まず写真がきちっと掲載されていること、このなかで車いすの方がそこに掲載されているということ。と、言いますのも車いすを利用されている方々も車いすのサイズや形状が大きく異なると、実際にそこで掲載されているものを見て、この人のこのくらいの体格なら自分はどうだろうかと、イメージが非常に湧きやすくなるという話を伺ったことがあります。何よりも当事者自身が発信したものであるということが非常に重要だと思います。

そこで伺いますが、例えば、今日、代表の方も傍聴に来て頂いているのですが、 一般社団法人スポットウォーキング札幌という団体が、車いすでも入れる美味しいお店というタウンマップ、情報発信アプリを開発しています。車いすであっても、どのくらいのスペースがこのお店にあるか、なんの心配もなく入れる、そうしたサイトを作りスマートフォンで発信をしてくれていますが、サイトの運営費用、そういった様々な費用がほぼ手弁当で、民間の方が手一杯の形でやっています。本来であればこうしたものは、税金による予算建てが可能な、道をはじめ、行政が担うべきであると思います。当事者目線によるこうした情報発信している団体に対して何らかのそうした取組を幅広く広めて、また札幌圏のみならず他地域にこれから広げていく上で、行政同士を繋げていくだとか、そうした道としての助成も非常に望まれるところなのですが、この点についての考えを伺います。 観光局参事:民間団体の情報発信についてでありますが、バリアフリー観光の推進にあたっては、 道、市町村、観光事業者などの関係者と役割を分担しながら、連携し取組を進めていくことが、重要であると認識しています。

このため、道では、バリアフリー観光の推進に取り組むNPO法人が運営するホームページの利用拡大に努めているが、分野によっては民間団体による優れた情報発信が行われていると承知しており、関係部とも連携を図りながら、こうした取組を広くPRするなどし、様々な障がいのある方々のニーズにも幅広く対応できるよう努めてまいる考えです。

4. ハード面での整備について

浅野:障がいのある方々のニーズに対応するうえで、まずかかせないハード面での整備について伺います。

観光客を受け入れる側が設備投資を必要とする際には、やはり助成措置が望まれますが、道として、これまでどのような取組を行ってきているのか、今後どのような取組を行うのか伺います。

観光局参事:ハード面の整備についてでございますが、道では、観光施設のバリアフリー化に対応できます制度融資を設定し、市町村や商工団体、金融機関に対しましてリーフレットやホームページにより周知していますほか、宿泊事業者に対する国の補助制度につきまして関係団体で構成する「バリアフリー観光推進ネットワーク」等を通じて周知を行ってきたところでございます。

ハードの整備には、観光事業者のバリアフリーに関する理解が必要不可欠でありますことから、道では、今後とも、利用可能な支援制度をPRしますとともに、バリアフリーの重要性に関する啓発活動に取り組んでまいります。

5. ソフト面での整備について

浅野:ハード整備にあたっては観光事業者のバリアフリーへの理解が不可欠との答弁がありました。

次にソフト面への整備について伺いますが、観光事業者、受入れ側が 障がいに対するなかなか理解が十分ではなく配慮が足りなかったと、そうした声もところどころ聞くところでありますけども、そうした理解や配慮について学ぶ機会を作る取組として、最近設立された、今日も代表の方が傍聴に来てくれているのですが、一般社団法人北海道バリアフリー推進協会という組織があります。これは、障がい当事者と支援者で構成される団体でありまして、そこが「接客介助認定講習」というものを今行っています。観光事業、受入側に障がい当事者の講師が出向いて、その施設、業種に合った配慮や介助方法を教えて、接客する側に障がい者ゆえの苦労や困難さを理解してもらい、そうした取組を行っております。個人で習得するのではなくて施設単位で接客介助マニュアルを発行して認定する、この取組みは今後、東京オリ・パラが控えている中で、障がい理解の風潮も後押しとなって、道の観光発展に大きく繋がるものと考えます。

しかし、これも団体の運営自体が民間の方々の手弁当での運営でありまして、更なる拡充を図るにしても、予算面、情報の収集などで大きな制約があるのが現状でありまして、行政の助成が求められるところであります。こうしたソフト面での整備について、道はどのような認識を有して、今後どのような取組を行うのか伺います。

観光局参事:ソフト面の取組についてでございますが、バリアフリー観光の推進に向けましては、取組を支える人材の育成など、ソフト面の取組は重要と認識しております。

このため道では、観光振興機構と連携し、昨年度は、障がいのある方などを 「バリアフリー観光アドバイザー」として、道内18カ所に派遣し、バリアフリー観光の取組手法をアドバイスしましたほか、モニターツアーを実施し、課題検証を行ったところでありまして、今年度は、道内2カ所におきまして観光事業者や自治体担当者を対象に「バリアフリー対応ノウハウ取得セミナー」を実施することとしております。

また、様々な民間団体におきましても講習会等を実施していると承知しておりまして、道としては、こうした動きなどとも連携しながら、ソフト面での取組を進めてまいります。

6. 今後の取組について

浅野:最後に伺います。

ただいま答弁で様々な民間団体の動きも承知して連携を深めていくと、連携していくとの答弁をいただきました。

そのうえで最後に伺いますが、例えば、北海道経済部施策の概要を見ますと、令和元年度の重点政策の中で北海道経済の現状と課題の中で、経済成長の芽をさらに大きくしていく必要があると、視点を変えて新たな経済活性化の芽とする必要があると、こういう現状認識をしたうえで、北海道ブランドの発信力強化、活力ある産業づくり、人材育成確保が必要だと、その取組を進めるとされています。

北海道ブランドといいますと、やはりこの雄大な自然がつくる景色、そして食がありますが、バリアフリーをもっと進めることで、どんな立場の方、どんな障がいを持つ方も、北海道に行けば何の苦労もなく素晴らしい自然、食を楽しめると、バリアフリー、優しさというものも北海道ブランドの一つの柱に掲げる。こういう形で、バリアフリーを観光の大きな柱のひとつとしてこれから進めていただきたいと思います。

最後に、三瓶観光振興監の夢のある答弁を求めて質問を終わります。 観光振興監:今後の取組などについてでございますが、すべての人が気兼ねなく安心して旅行を楽しむため、当事者目線に立ったバリアフリー観光の推進は、重要であると認識してございます。

このため、道では、本年度新たに設置いたしました「バリアフリー観光推進ネットワーク会議」に参画いただいている関係者の方々と連携いたしまして、観光事業者や道民の皆様の理解促進を図りながら、取組を支える人材の育成などソフト面での取組を行うとともに、ハード整備に係る支援制度の活用を促進するほか、行政や福祉関係団体、宿泊事業者など幅広い分野の団体で構成いたします「福祉のまちづくり推進連絡協議会」とも連携を図るなど、民間のノウハウも活用し、障がいのある方もない方も、誰もが安全に安心して北海道観光を楽しんでいただけますよう、全ての方々にやさしいバリアフリー観光の推進に取り組んでまいります。

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