総裁選挙
連日自民党総裁選挙の様子が報じられています。現下の政治情勢において自民党総裁はイコール内閣総理大臣であり、日本の最高政治指導者を選ぶ過程に今、日本は直面しています。
私などは直接経験したことはもちろんありませんが、過去の総裁選挙はとにかく激しく、今以上に様々な応酬がなされていたとのことです。
その頃と比較すれば、現代の戦いはまだスマートなのかもしれません。
しかし様々な報道、特にSNSを見ていると、自分が支持している候補への応援、激励のみならず、他候補への批判が目につきます。政策に反対するというものもあれば、人格への批判や根拠が不確かでない話に基づいた誹謗中傷の類も目につきます。
私ども地方議員の選挙でも良くあることですが、選挙となれば、相手側を貶めようとする誹謗中傷が飛び交うものです。どこの世界にも、とにかく他者の悪口、噂話を口にすることが好きな人達はいますし、それが人間社会の常なのかもしれません。
自民党総裁選挙は、衆参両院選挙のような、日本国籍を有する18歳以上の有権者全員に開かれたものではなく、あくまで自民党所属国会議員と党員のみが投票権を有するものです。しかし、先に述べたように、諸外国に対して日本の顔となる人物が選ばれる意味合いを持つ選挙です。
今回立候補されている4候補はいずれも十分なキャリアを積まれた方々で、それぞれに個性があり、得意とされる専門分野をお持ちです。当然、あまり得意でない分野もあるでしょうし、それぞれ短所もあるでしょう。
政策への批判、疑問はあって然るべきですが、品のない批判は控えてほしいものです。他候補の批判よりも、自分が応援する候補の良いところをPRした方がプラスになると思いますし、情報に接する側としても前向きな気持ちになれるのではないでしょうか。
一般質問
昨日は秋分の日で祝日となり、明日から土日を迎えます。今日はその谷間ですが、道議会一般質問が行われました。
自民党道民会議からは、今日のトップバッターの植村真美道議(空知地域選出・当選1期)、佐々木大介道議(石狩市・当別町・新篠津村選出・当選1期)、檜垣尚子道議(札幌市中央区選出・当選1期)が登壇されました。
植村真美道議
植村道議は、いわゆる山梨モデルといわれる第三者認証により、飲食店等の営業を緩和する制度について冒頭質しました。
知事からは、「全道域を対象とする本格運用を目指し、本日24日からまず札幌市内の事業者からの申請を受け付ける」旨の答弁がありました。
この認証を受けた飲食店に対し、例えばまん延防止等重点措置、もしくは緊急事態宣言下においても、酒類の提供や営業時間の長さ等について今よりも緩和がなされ、地域経済の活性化へつながることが期待されます。札幌市以外の地域の申請はいつからになるのか、認証を受けた事業者にどの様な措置が講じられるのか、詳細はまだ検討段階にあるようです。
また植村道議は、地元空知管内の実情を踏まえ、石炭の有効活用についても質しました。
日本国内には約48億トンの石炭があり、うち約半分に当たる22億トンを本道が占めるとのことです。ゼロカーボン実現が日本全国で最重要課題となっている今、石炭への風当たりが日に日に強くなっていますが、石炭から排出されるCO2を地下に貯蔵する等の新たな技術も研究がなされています。その点に関する植村道議の質問に対し、道からは「環境負荷の減少に資する技術開発を進め、石炭の有効活用を進めたい」旨の答弁がありました。
空知は「炭鉄港」構想の中心地域です。
「炭鉄港(たんてつこう)」は、近代北海道を築く基となった三都(空知・室蘭・小樽)を、石炭・鉄鋼・港湾・鉄道というテーマで結ぶことにより、人と知識の新たな動きを作り出そうとする取り組みです。
―空知総合振興局地域創生部地域政策課より
留萌管内もかつては産炭地として歴史がつくられた地域です。私が生まれた釧路市も、釧路コールマインが石炭の掘削技術を諸外国に伝える技術協力などを行っています。
ゼロカーボンの流れに逆行せず、かつ地域が持っている資源である石炭が宝の持ち腐れとならない方法について、私も植村道議と共に研究して参りたいと思います。
また植村道議は、道内のバス事業者への支援についても質問をされました。
乗合バス等に対しては、先の第二回定例会で予算成立した「地域公共交通事業者臨時支援事業」による支援がなされていますが、主に観光で使われる貸し切りバスは対象外となっています。貸し切りバスは、個人の楽しみである観光だけではなく、災害時の地域住民の避難や修学旅行や社会見学などの学校教育の際に使われる等、社会的使命を果たすものでもあります。
道からは、「貸し切りバスへの支援策の制度設計を早急に進める」との答弁がありました。
佐々木大介道議
佐々木道議は主に教育面から見たコロナ対策や洋上風力の推進、高温少雨による農業被害への対応等、私自身も非常に関心の高い課題を取り上げていました。
洋上風力については、先日道内の石狩市沖、島松沖、松前沖の3地区が、国土交通省と経済産業省から「一定の準備段階に進んでいる地域」として新たに認定され、道内でも誘致に向けた機運が一歩一歩進んでいます。
しかしネックはやはり発電した電気を大消費地に運ぶ送電網の整備です。佐々木道議の質問に対し、「国に対し、送電網への接続確保の要件を見直し、系統整備と発電整備の設置を同時進行で実施できるよう、新たに提案した」との答弁がありました。
すべての事前準備が終わって初めて発電施設を洋上に設置することがスタートできるというのなら、発電が実際に始まるまで大変な期間を要することになります。系統整備にある程度めどをつけたら、発電整備に進むことができるというのは、手元に実際に現金がなくとも、事業の有効性や将来を見て将来の返済可能性を信じ、金融機関が事業者に融資を行う、このようなイメージだと理解します。
我が留萌管内も、洋上風力の誘致に向け、一歩を踏み出したいものです。
そのためには、系統整備よりも何よりもまず、漁業者をはじめとする地元の理解が深まることです。8月下旬に予定されながらも延期となっっている、留萌振興局主催の再生可能エネルギーに関するセミナーがまず実施されるよう、私も働きかけて参ります。
檜垣尚子道議
檜垣道議からは、いわゆるAYA世代の方々のがん対策や、小児慢性特性疾病患者の成人期医療への意向、高校生の国際交流、全国学力・学習状況調査の結果、いじめ・不登校問題への対応、道職員の採用等、主に医療、子育て、教育に関し、多岐に渡る質問がなされました。
大変恥ずかしいことに、AYA世代 (アヤせだいadolescents and young adults )という言葉を今日初めて知った次第です。
AYA世代とは↓
https://www.ncc.go.jp/jp/ncch/AYA/index.html
道職員の採用に関し、コロナ禍の中最も必要とされている職種の一つである保健師に関し、道から「様々な事情の下一度退職した保健師を、再度即戦力として復帰させることを可能とする制度について具体的な検討を進める」との答弁がありました。
妊婦さんへの定期健診、相談対応から、コロナに陽性となった方への聞き取り等、非常に幅広い役割を果たすことが求められる保健師の方々の負担を減らすためにも、保健師の育成、確保が欠かせません。新たな制度設計に向けた道の取り組みに注目したいと思います。
早朝勉強会
また定例議会中は早朝8時より所属会派である自民党道民会議の中の勉強会が開かれます。
今日はまず農政分野で、農業共済制度並びに農業金融についての勉強会に出席しました。
今夏の高温小雨はもちろん、4月末に留萌管内増毛町で局所的に発生した凍霜害への対応に関わる重要なテーマです。制度の基礎から改めて学ばせて頂きました。
昼休みも勉強会が入ります。
今日は会派内に設置された「ゼロカーボン北海道推進本部」の総会がありました。
喜多龍一本部長のご挨拶の後、鈴木直道知事も来られ、ゼロカーボン北海道実現に向けた意気込みを述べられました。
8月に設置されたゼロカーボン推進監をはじめ関係部の部長から説明がなされ、私から、
○漁業分野における取り組みはどのようなものを考えているのか。
○留萌保健所でも見られたが、今年の夏の様な熱い時期に空調もない環境での勤務形態等が、省エネの名の下に今後も当然とされることがあってはならず、最低限快適な勤務環境の整備はすべきでないか。
と、質問させて頂きました。
明日からの土日は地元回りをする予定です。今日も無事活動出来たことに感謝します。
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