活動報告

一般質問を行いました。(2021年12月7日)

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 今定例会では一般質問の機会を頂きました。

 質問項目は以下の通りです。

質問項目

一 少子化対策について

二 離島振興について

 (一)特定有人国境離島について

 (二)燃料価格高騰への対応について

 (三)離島における医療確保について

三 バリアフリー観光について

 (一)道の基本的姿勢について

 (二)庁内体制の整備並びに「北海道ユニバーサルツーリズム宣言」について

四 本道漁業の振興について

 (一)フグの食害について

 (二)新たな資源管理について

 (三)変異株流行がもたらし得る担い手不足への対応について

五 北海道米の生産振興について

 (一)米の在庫について

 (二)米生産の維持について

 (三)道産日本酒の振興について                      

六 ゼロカーボン北海道への取り組みについて

 (一)地域における取組について

 (二)基地港湾の指定について

七 中小零細企業の受注確保について                    

八 地域連携特例校について

 

 収束の兆しが見えてきたものの、南アフリカで新たな変異株オミクロンが発出される等、コロナ禍の行方は決して油断できる状況にありませんが、今回は地元留萌管内の様々な課題を基に、特に以下の項目を重視し、質問を組み立てました。

 

◎原油価格高騰への対応をはじめとする離島振興について

◎来年度以降の米政策について

◎留萌管内の漁業者が受けたフグによるホタテ稚貝への食害について

◎留萌管内におけるゼロカーボン北海道実現に向けて取り組みについて

◎苫前商業高校の存続について

 

 それぞれについて概ね前向きな答弁を得られたと考えます。

 苫前商業高校をはじめとする「地域連携特例校」の存続については、道教委にしっかりと設置自治体の意向を受け止め、地域の想いに寄り添った対応をするよう、今後も強く求めて参ります。

 この後は予算特別委員会が舞台となります。引き続き頑張ります。

 

質問と答弁の内容

(浅野)

一 少子化対策について 

 少子化は全ての施策に影響を及ぼすものであり、道として最も危機感を持って対応しなくてはならないとの課題意識から、第2回定例会に続き、今定例会でも質問させていただきます。今回は、直接的に出産に関わる助産師の人材育成並びに確保について質問いたします。

 助産師のいないところに産婦人科医は赴任できないと言われているほど、出産に際して助産師が果たす役割は大きく、安心して出産に臨める医療体制を整備するためには、助産師の育成・確保は極めて重要な課題でありますが、助産師の人材確保の将来的な見通し並びに札幌圏等の都市部への偏在に対する懸念の声が寄せられています。

 全道における助産師の年齢構成並びに人材育成はどのようになっているのか伺うとともに、道として助産師の安定的確保並びに人材育成をどのように進め、札幌圏をはじめ都市部への偏在をどのように解消していく考えなのか、伺います。

 

(保健福祉部長)

 助産師の確保等についてでございますが、道内における助産師の就業者数は、平成30年12月現在で1,668人、平均年齢は42.1歳となっており、うち60歳以上の割合は約7%と、年々高くなっております。また、ハイリスク分娩の増加や産科医不足など周産期医療を巡る環境が厳しさを増す中、助産師の役割は、大変重要であり、道では、新人の助産師を対象とした研修会を開催するとともに、助産師外来の実施を促進するため、必要な知識や実践力の習得を目的とした研修を実施し、専門性の向上を図るなど、人材育成に努めているほか、都市部の医療機関から地域の産科医療機関に助産師を一定期間派遣する「助産師出向支援事業」などを通じまして、地域で必要な人材の確保にも取り組んでいるところでございます。

 道といたしましては、今後とも、こうした取組を着実に進めつつ、北海道総合保健医療協議会のご意見も伺いながら、妊産婦の方々が地域で安心して産み、育てられる環境の整備に向け、助産師の育成とその確保に努めてまいります。

 

 (浅野)

二 離島振興について 

(一)特定有人国境離島地域の指定について

 次に離島振興に関し、まず特定有人国境離島地域の指定について伺います。平成29年4月1日に施行された「有人国境離島法」に基づき、全国の29地域148島が「有人国境離島地域」に、その内、本道の利尻、礼文、奥尻を含む15地域71島が「特定有人国境離島地域」に指定されました。私の地元の留萌管内羽幌町の天売・焼尻両島と釧路管内厚岸町の小島は「特定」扱いから外れていることに関し、北海道東北地方知事会において、天売・焼尻をはじめ他の離島を特定有人国境離島地域に追加指定することを政府に要請することが本年7月決定されました。道内の離島の「特定」地域への追加指定に向けた道のこれまでの取り組みはどのようになっているのかを伺うと共に、追加指定の実現に向けた手応え並びに今後の取り組みについて伺います。

 

(知事)

 特定有人国境離島地域の指定についてでありますが、道内においては、平成29年4月に施行された、いわゆる「有人国境離島法」に基づき、利尻・礼文地域と奥尻地域の2地域が、「特定有人国境離島地域」として指定を受けているところでありますが、天売・焼尻地域についても、人口減少や本土からの所要時間等が同程度に厳しい状況にあることから、道では、様々な機会を通じ、国に対して追加指定の要請を行っているところでございます。新たな地域の追加指定に向けては、国による有人国境離島法の改正が必要となることから、道としては、未指定の離島が我が国の領海の保全等に果たす役割や、地域社会の維持に向けて厳しい情勢にある離島の現状を粘り強く訴えかけるなど、地域の皆様のご意見を丁寧に伺いながら、天売・焼尻地域の追加指定に向けて、引き続き、国に働きかけを行ってまいります。

 

 (浅野)

(二)燃料価格高騰への対応について

 続いて、離島における燃料価格高騰への対応について伺います。世界的な原油価格高騰により、広大な本道の物流や交通を担うバス事業者やトラック事業者をはじめとする産業界、一般道民の生活に甚大な影響が及んでおります。特に地理的に不利な条件にある離島、その中でも特に天売・焼尻においては、灯油をはじめとする燃料の配達は、タンクローリーをフェリーで島に運ぶ手段が取られており、平時より様々な運送経費が掛かるため、1リットル当たりの価格が他地域よりも割高になっている現状があります。

 離島においては、ガソリンとプロパンガスについては経産省と道により価格の低廉化が図られていますが、灯油に関しては同様の措置は講じられておりません。道として、離島、中でもコスト高を受忍せざるを得ない天売・焼尻における灯油価格の高騰に対し、ガソリンやプロパンガスと同様の価格低廉化措置を講ずる等の方策により、燃料価格高騰に対応すべきと考えますが、道の今後の対応について伺います。

 

(地域振興監)

 離島地域の燃料価格への対応についてでございますが、道では、これまで、離島の住民の方々の負担軽減を図るため、家庭用プロパンガスの輸送費への助成を行うとともに、地理的な要件により不利な条件下にある離島地域に対しまして、灯油価格への対応を含め、国として十分な支援措置を講ずるよう、要望活動を行ってきたところでございます。道といたしましては、新型コロナウイルス感染症の影響や、燃料価格の高騰など、離島地域を取り巻く環境が厳しさを増していることを踏まえ、いわゆる福祉灯油事業への支援を通じて、現下の灯油価格高騰への対応を進めるとともに、離島町や関係団体と連携し、国への働きかけを強めるなど、本土との価格格差の是正に向け、全力で取り組んでまいります。

 

(浅野)

(三) 離島における医療確保について

 2019年2月の一般質問において、常勤医の確保が難しい天売島、焼尻島において、急病患者が出て、常勤医がいない中で看護師等が対応しなくてはならない状況が生じた際に、両島の患者の電子カルテを旭川側の医療機関が直ぐに見られるようにして、的確な指示を出せる環境を整備することが必要ではないかとの質問を行いました。幸いにして本年、両島では医師、看護師共に常勤者が確保されておりますが、その中でも、いざという時の為に、医療のネットワークシステムへの参画等を進めるべきと考えます。この点に対する道の認識並びに今後の対応について伺います。

 

(保健福祉部長)

 離島振興に関し、離島における医療の確保についてでございますが、医療資源が限られる天売・焼尻地域におきましては、ICTも活用しながら道立診療所と道立羽幌病院等が連携し、医療を提供できる体制を構築することが重要であると認識してございます。こうした中、羽幌町では、地域医療介護総合確保基金を活用しまして、昨年度、天売診療所の医師が道立羽幌病院などの専門医から遠隔で必要な助言などを受けることができるシステムを導入し、本年度は、焼尻診療所にも導入が予定されているところでございます。

 道といたしましては、診療所の医師が一時的に不在となる際にも住民の皆様がオンラインで臨時的に診療を受けられますよう、遠隔医療システムの効果的かつ円滑な活用方法につきまして、関係者間で協議を重ねるなどしながら、今後とも、天売や焼尻など離島地域におけます医療提供体制の確保に努めてまいる考えでございます。

 

 (浅野)

三 バリアフリー観光について 【経済部】

(一)道の基本的姿勢について

 バリアフリー振興に関し、道の基本的姿勢について伺います。コロナ収束後の北海道観光の将来を見据えた場合、重要な視点の一つとなるのがバリアフリー観光だと考えます。本年3月の予算特別委員会においても道は、すべての人が気兼ねなく、安心して旅行を楽しんでいただくために必要なバリアフリー観光の推進は、「観光立国北海道」の再構築のために、重要な課題であり、次期「北海道観光のくにづくり行動計画」の中間とりまとめにおいて、バリアフリー観光を将来的にめざす姿の柱のひとつとして位置づけた旨の答弁がなされておりました。

 しかし、同計画の中で「バリアフリー観光推進方策」をはじめとする関連計画と連携する旨の記述はあるものの、この方策の適用期間は平成30年度から令和2年度までとされており、道の経済部観光局のホームページを見ても、今年度以降引き継がれる方策がどのようになっているのか、明確な説明はつい最近までありませんでした。道が本当にバリアフリー観光を重要な課題として認識しているのかどうかが見えません。道の基本的姿勢はどのようなものなのか、改めて伺います。

 

(観光振興監)

 バリアフリー観光推進方策についてでありますが、現在の方策は、第4期「北海道観光のくにづくり行動計画」と連携し、平成30年7月に策定し、31年3月には、この方策に基づき、バリアフリーに関する法律を所管する国をはじめ、宿泊や旅行、交通の各関係団体や社会福祉協議会、DMOなどにより構成された、「バリアフリー観光推進ネットワーク会議」を設置し、情報共有や、バリアフリー観光を進めるための方策について議論してきたところでございます。

 現在、「第5期北海道観光のくにづくり行動計画」が11月に策定されたことに伴い、新たな方策について、最終的な策定に向けた手続きを進めているところでございますが、道としては、人口減少社会、コロナ禍といった環境において道内観光に求められるニーズが多様化する中、高齢者や障害のある方々へのバリアフリー観光の推進は、道内観光の価値を高める重要な施策と位置付けており、この方策を踏まえ、取組を進めていく考えでございます。

 

 (浅野)

(二)庁内体制の整備並びに「北海道ユニバーサルツーリズム宣言」について

 次に庁内体制の整備等について、本年11月20日に開催されたご自身の政経セミナーにおいて、鈴木知事は、カーボンニュートラル実現に向け、政府内に省庁の縦割りの弊害があり、それに対して「横ぐしを刺すように」という表現を用いて、排除をしていくことを政府に強く求めた旨の話をされておりました。神奈川県では、全日空と京急電鉄、横須賀市、横浜国立大学が連携し、「Universal Maas~誰もが移動をあきらめない世界へ~」と題する産官学連携プロジェクトとしてハンディキャップのある方が移動を躊躇わずに行きたいところに行けるようにする包括的な移動サービスを提供する実証実験が行われております。

 これらの他県の取り組みと比較すれば、道は基本的姿勢からして既に遅れをとっており、またバリアフリー観光を進める上で、所管する事務が数部にまたがっていることも課題の一つになっているのではないかと考えます。知事自らがこれに「横ぐし」を刺し、まずは各部門の政策に通じた職員を集めた専門チームを設置する等の庁内横断的な体制を構築することを進めるべきと考えます。更には、地球温暖化対策に関しては、「ゼロカーボン北海道」宣言をしているのと同様に、バリアフリー観光に関しても例えば、「北海道ユニバーサル宣言」などを行い、道のやる気を道内外に示す必要があると考えます。この点に対する道の認識並びに今後の対応について伺います。

 

(知事)

 バリアフリー観光についてでありますが、バリアフリー観光を推進するためには、ハード面のバリアフリーが進むことと同時に、「心のバリアフリー」の推進が重要であり、これを進めていくためには、道をはじめ、国や市町村、交通、観光、宿泊など幅広い分野の方々がそれぞれ役割を持つものと認識をしてます。道内でも、ユニバーサル観光関連団体の皆様が、交通事業者や福祉関連団体の方々などと連携し、高齢者や障がいのある方の旅行を支援するソフト面での取組に、道と観光振興機構で支援を行うなど、横断的な協力や連携の事例が出ており、今後も期待をしているところでございます。

 道としては、バリアフリー観光に関連した庁内の連携はもとより、「北海道バリアフリー観光推進ネットワーク会議」などの場で、多くの皆様から専門的な意見をいただきながら施策を検討し、道のリーダーシップのもと、関係する皆様と共に、誰もが安全・安心に楽しめるユニバーサルツーリズムを促進し、その取組を積極的に道内外に発信してまいります。

 

  (浅野)

四 本道漁業の振興について 【水産林務部】

(一)フグの食害について

 私の地元留萌管内では、オホーツク向け出荷用の養殖ホタテ貝の採苗器やかごがフグに食い破られる被害が発生しております。その被害額は約4億円と試算されており、道東で現在進行で発生している赤潮被害とは勿論比較にはならないものの、地元漁業者にとっては極めて深刻であり、迅速な漁業経営への支援が求められています。道はこのフグの食害の原因についてどのような認識を有し、被害を受けた漁業者の支援をはじめ今後どのような対応をする考えでいるのか伺います。

 

(水産林務部長)

 フグによる被害への対応についてでありますが、留萌管内のホタテガイ養殖業は、オホーツクなどの主要な生産地に稚貝を供給する重要な役割を担っておりますが、今年の7月から9月にかけて、フグによる漁具への被害が確認され、漁業協同組合からは、被害額が4億円との報告を受けております。留萌管内では、フグの漁獲量が令和元年度では95トンと、直近5カ年で約30倍に急増し、これに伴い被害が増加したものと考えられることから、道としては、漁業協同組合や関係団体の皆様などと連携し、漁具の購入に活用可能な制度資金である「漁業近代化資金」や、国の「水産業成長産業化沿岸地域創出事業」の活用を促進するとともに、被害を受けにくい形状の養殖カゴの導入を検討するなど、被害を受けた漁業者の皆様を積極的に支援する考えであります。

 

 (浅野)

(二)新たな資源管理について

 次に、新たな資源管理について伺います。202012月に施行された「漁業法等の一部を改正する等の法律」を根拠とするいわゆる水産改革がこの間進められてきました。改革の柱の一つが漁業資源の管理であり、現場の浜の声を聴く現地説明会が各地で行われています。

 今年115日に、私の地元で説明会が行われましたが参加した漁業者からは、

・資源管理一辺倒では水産資源の回復は出来ず、自然環境の変化等根本的な要因を解決しない中で漁業の漁獲規制のみ行っても効果は得られない。

・一定の混獲が避けられない回遊魚種があること等に鑑みても、MSYによるTAC管理で漁獲制限がなされた場合、漁業者の減少に拍車がかかるだけだ。

などの厳しい意見が出たと伺っています。

 道として各地で行われた説明会で出された意見に対してどのような認識を有しているのかを伺います。また道は、これらの意見を踏まえ、現場の漁業者に寄り添い、不安を払拭し、未来に向けて希望の持てる漁業経営が可能となるよう努めるべきと考えますが、道の今後の対応について伺います。

 

(知事)

 水産資源の管理についてでありますが、道では、国との合同により、漁獲可能量、いわゆるTACを基本とする水産資源の管理についての説明会を道内5地域で開催したところでありますが、漁業関係者の皆様からは、一度に多くの魚種を漁獲する定置網などでは、TACの対象魚種のみを区別して漁獲量をコントロールすることが難しいこと、TACの根拠となる資源状況を推計する手法が確立されていないといった意見が多く寄せられるなど、国が進める水産資源の管理に対し、不安や懸念が解消されていない状況にあります。このため、道としては、試験研究機関との連携を強化し、より精度の高い資源状況を把握するための取組を加速するとともに、不安を払拭するための丁寧な説明に努めるほか、漁業者の皆様自らが実施しているホッケなどの資源管理の取組が反映されるよう、引き続き、国へ働きかけを行うなど、本道漁業の実情を踏まえた水産資源の管理に取り組んでまいります。

 

(浅野)

(三)変異株流行がもたらし得る担い手不足への対応について

 南アフリカで新たな変異株オミクロンが確認されたことを受け、政府は11月30日から向こう一か月間、全世界からの外国人入国を原則停止しております。外国人技能実習生を雇用している漁業の現場からは、仮にこの措置が長引くことがあれば、年明け以降の浜の現場作業に支障を来す可能性があり、特に年明け早々に準備に入り、3月から4月に出荷のピークを迎えるホタテ稚貝の漁業者の懸念は強く、道に対しても現時点から人材不足への対応策を漁協等の関連団体と連携して協議をし、備えてほしいという声が強く寄せられております。オミクロン株が浜の現場にもたらす影響について道はどのような認識を有し、漁業者の不安払しょくに向けてどのように対応する考えでいるのか伺います。

 

(水産林務部長)

 国では、新型コロナウイルスの感染拡大により、水際対策として措置をしていた外国人の新規入国制限を11月5日に緩和したところでありますが、先月末、新たな変異株の感染拡大を受け、12月31日までの一ヶ月間、再度、外国人の新規入国を原則停止したところであります。道内のホタテガイ養殖業は、外国人技能実習生を多く受け入れており、長期間受け入れが出来ない場合は、人手不足による作業の遅れなどの影響が懸念されますことから、道としては、関係団体の皆様と連携し、外国人技能実習生に代わり国内人材の雇用を支援する国の労働力確保緊急支援事業や、人手不足にある企業の皆様と短期的に働きたい方々を繋げる北海道短期おしごと情報サイトの活用促進に加え、漁業就業支援フェアの開催を通じ、異業種からの参入を進めるなど人手不足の解消に向けて取り組む考えであります。

 

 

 

 (浅野)

五 北海道米の生産振興について

(一)米の在庫について

 本道の米生産に関し、令和3年においてはコロナ禍による外食産業の不振等を受け、3月にいわゆる緊急深堀対策が講じられました。結果、本道においては水張面積の約7%、6,900ヘクタールの主食用米を飼料用米に転換することを実現しましたが、米の在庫圧縮には十分つながっておらず、農業団体によれば直近で約59千トンの在庫が積み上がっていると承知をします。

 米価を安定させ、本道の米生産者の経営を支え、地域経済の発展を進めるには、米の一層の消費拡大を進め、米の在庫を減らしていことが第一であります。本年の第二回定例会において道は、さらなるプロモーションや普及啓発に努める旨の答弁をしており、またホクレンとしても、「7%増量キャンペーン」を実施する等、真水の対策を行っていますが、事態は一層深刻化しております。米の在庫圧縮に向けた道の今後の取り組みについて伺います。

 

(農政部長)

 北海道米の生産振興に関し、米の在庫圧縮についてですが、全国的に米の需給が緩和する中、北海道米も在庫量の増加に加え、3年産の作況指数が108と、平年を上回る生産量が見込まれており、価格も下落傾向にあります。こうした中で、北海道米の需給と価格の安定を図るためには、需要に応じた米生産はもとより、消費拡大に向けた取組が重要であることから、道では、農業団体や道内のスーパー、コンビニ、飲食店と連携して北海道米を使用した商品の店頭展開や、調理師などを目指す学生への北海道米の魅力を学ぶ講義の開催のほか今年初めての取組となる、ななつぼしの「新米増量キャンペーン」の全国規模での実施などを、積極的に推進しているところです。こうした取組により、農業団体における3年産米の販売実績は前年を上回って推移しており、引き続き、オール北海道で消費拡大の取組を展開し、道内外の皆様に美味しい北海道米を食べていただくことで、在庫量の圧縮を図ってまいる考えです。

 

 (浅野)

(二)米生産の維持について

 JAグループ北海道は201811月に「北海道水田農業ビジョン第3版」を策定し、将来にわたり日本の米生産をリードする「日本一の米どころ北海道」の実現に向け、水稲作付面積、つまり水張の維持拡大に取り組んできました。道としても、道枠の産地交付金等により水張の維持拡大を支援してきたものと承知します。本道においてかつてない量の米の在庫が積み上がっている以上、主食用米から他への作付転換はやむを得ないと考える生産者は少なくないと思われますが、「日本一の米どころ北海道」を目指す以上、国が進めようとしている大豆や麦等への転作よりもやはり水張を維持していくべきと考えます。

 政府はこのたび水田活用の直接支払交付金に関し、麦や大豆に転作した水田に関し、今後向こう5年間1度も水張りしなかったものは交付対象から除外するなどの新たな方針を打ち出しております。道はこれからの政府の動向に関して情報収集に努めつつ、単なる生産者への声掛けだけではなく、道枠産地交付金の支援水準を今後も維持する等、道の農業再生協議会を通じた実効性のある取り組みが求められます。本道における米生産の維持に向けた道の取り組みについて伺います。

 

(農政部長)

 米生産の維持についてですが、全国的に米の需給が大きく緩和している中、本道では、飼料用米など非主食用米に対する産地交付金の支援単価を拡充し、3年産主食用米は、2年産の7パーセントを超える作付転換を達成したところです。道では、関係機関・団体と一体となって、需要に応じた米生産に取り組むため、今月、4年産米の「生産の目安」を設定することとしておりますが、輸出用米などの非主食用米についても主食用米と同程度の収入を確保できるよう、水田活用の直接支払交付金などを活用し、実効性ある取組として推進してまいります。さらに、基盤整備された水田を活用した米と麦・大豆などとの輪作により、需要に応じた農作物の生産と所得の確保を推進し、将来にわたり、本道水田農業が安定的に取り組むことができる環境を構築してまいります。

 

 (浅野)

(三)道産日本酒の振興について

 本年114日から7日までの4日間の日程で「北海道の酒アワード2021」が開催されました。本大会は、北海道酒造組合の田中良一会長が表彰式の中でおっしゃっていたように、専門家だけでなく一般道民がメインに評価を行うという、全国も例を見ない道民参加型の会であり、道民の日本酒消費量のうち道産酒が占める割合は2割程度という現状を変え、道産日本酒並びに道産酒米を振興していく上で重要な一歩を踏み出した素晴らしいイベントであったと考えます。

 この流れをより確かなものにしていくには、道産日本酒に関連したスイーツの紹介に加え、魚介類も含めた道産日本酒に合う料理レシピの開発並びに紹介、観光振興の観点に立った道内各地の酒蔵の紹介等、水産業や観光も巻き込んだ道産日本酒の振興を進めるべきと考えます。また今回、道産酒米を用いた道外酒蔵が各賞を受賞していましたが、道産酒米の道外への更なる利用拡大も進める好機であります。更には、本道の食文化に対して関心を高めているアセアン諸国をはじめ海外への本大会のPRも時機を逸せずに行い、輸出拡大にもつなげるべきと考えます。またコロナ禍の状況如何によりますが、来年度はより多くの参加者を募る大規模イベントへの発展させていくのがよいという意見も寄せられています。

 これらを踏まえ、道として今後道産日本酒並びに道産酒米の振興にどの様に取り組んでいくのか伺います。

 

(知事)

 道産の日本酒と酒米の振興についてですが、全国的に酒蔵が減少する中、道内では、昨年以降、新たな酒蔵が複数開設され、現在14蔵16製造場となるなど、道産の日本酒を取り巻く環境は活発化しておりますが、道内で消費される日本酒のうち、道産の割合は2割程度にとどまっており、コロナ禍による人流の減少により、消費も低迷しているところであります。このため、道では先月、多くの道民の皆様に参加をいただき、消費者の方々の目線に立った「北海道の酒アワード2021」を初めて開催をしたところ、大きな反響を呼び、道産の日本酒と酒米の魅力を広く伝えることができたと認識しています。また、アワードを契機に、認知度向上や販路拡大につなげるため、札幌市内の百貨店と連携した特設コーナーの出品酒の販売や、道のシンガポールと上海の事務所から、アワードの情報を発信するなどしているところでございます。

 道としては、今後、酒米生産者や酒蔵、流通関係者の皆様などで構成する「北海道日本酒懇談会」において、次回の取組が一層効果的なものとなるよう、検討を重ねるとともに、酒米の品種開発や生産技術の向上に取り組みながら、道産の日本酒と酒米の振興を図ってまいります。

 

 (浅野)

六 ゼロカーボン北海道への取組について 

(一)地域における取組について

 道は2020年3月に、「ゼロカーボン北海道」を宣言し、庁内横断組織として本庁に北海道気候変動対策推進本部、各振興局に地方推進本部が設置され、各般の施策を進めているものと承知します。留萌管内においても、本年10月29日に留萌振興局主催のセミナーが、11月9日には留萌商工会議所主催の洋上風力に関する勉強会がそれぞれ開催され、また、11月22日には企業経営者を中心とする民間の研究組織も立ち上がる等、「ゼロカーボン北海道」実現に向けた機運が私の地元でも高まっております。

 特筆すべきは留萌振興局が旗振り役となり、市町村や各産業団体や企業が参加する「ゼロカーボンるもい推進ネットワーク」の立ち上げが進められていることであります。今後このネットワークが中心となり、洋上風力をはじめとする再生可能エネルギーに関する先進地域との連携や学習会の開催が検討されています。

 しかし一方で、「地球温暖化対策の推進に関する法律」により市町村に義務化または努力義務化されている地球温暖化対策実行計画を策定している道内の市町村は留萌管内を含めても半数に、ゼロカーボンシティ宣言を行った自治体に至ってはわずか全道で22市町村に留まっている現状があります。

 道は、このような道内市町村の実情に目を向け、市町村の取組を促すと共に、産官学等多様なプレイヤーが参画する中で具体的な事業実施に向けた体制づくりが求められると考えますが、道の認識並びに今後の対応について伺います。

 

(知事)

 脱炭素に向けた地域の取組についてでありますが、道内では、地域マイクログリッドの構築検討や家畜ふん尿由来のバイオガス発電会社の設立など、市町村や地元の団体・企業の皆様が連携した取組が進められており、今後、より多くの地域で関係者の方々が一体となった検討が進むよう促していくことが重要であると認識しています。現在、各振興局のゼロカーボン推進室が中心となり、地域での脱炭素化に向けた課題の把握や相談対応のほか、地域の実情に応じて、市町村や事業者の皆様との連携組織を立ち上げ、案件の形成促進などにも取り組んでいるところであります。

 今後とも、各市町村と情報共有を緊密に図り、実行計画の策定やゼロカーボンシティの表明を促すほか、具体的取組の実施に向けた官民連携の場づくりなどを後押しするとともに、国のタスクフォースとも連携・協働して、地域における意欲的な取組の磨き上げにつなげるなど、積極的に支援をしてまいります。

 

 (浅野)

(二)基地港湾の指定について

 洋上風力設備の建設やメンテナンスの拠点となる「基地港湾」に関し、道外では既に数港が指定されておるものの、新たな指定については、指定港の数、時期等の詳細を国としても現時点で決めていないと伺っております。本道では室蘭港が早くから意欲を示しており、また留萌管内では留萌港活用の観点から留萌市が関心を示し、既に述べたように、商工会議所主催の勉強会等も開催されているところであります。

 道として本道における今後必要となる基地港湾に関する本道のポテンシャルをどのように認識しているのかを伺うと共に、市町村とどのように連携し、取り組んでいく考えでいるのか伺います。

 

(交通企画監)

 洋上風力発電に係る基地港湾についてでありますが、道内の港湾は、風車などの建設に必要な資機材の保管や組み立て、専用船への積み出しや維持管理に利用可能な広大な土地を擁しており、本道が全国一の洋上風力発電の導入ポテンシャルを有している中で、基地港湾としての活用が期待されているところであります。道といたしましては、港湾管理者と連携し、発電事業者の動向や全国の基地港湾での取組状況などについて情報共有を図るとともに、道内港湾の地理的な優位性を国に訴えていくなど、洋上風力発電を活用した道内港湾の振興に向け、取り組んでまいります。以上でございます。

 

 (浅野)

七 中小零細企業の受注機会確保について

 コロナ禍で地域経済が強いブレーキを掛けられてきた中で、地域の雇用を守り、かつ防災、減災に貢献してきたのが建設業であります。留萌管内においては、道道名寄遠別線のトンネル掘削の大規模建設事業が来年度予定されております。このような大規模事業を地域の為に着実に進めるのと同時に、地域の雇用の守り手である中小零細企業の受注機会を確保できるよう配慮していくことも非常に重要な課題であります。

 道として、このような視点に立って公共事業の予算確保に努めるべきと考えますが、この点に対する道の認識並びに今後の対応について伺います。

 

(建設部長)

 中小建設業者の受注機会の確保についてでありますが、本道の建設業は、社会資本の整備はもとより、除雪などの維持管理や災害対応を通じ地域の安全・安心や経済・雇用を支えておりますが、その多くが中小事業者でありますことから、将来にわたり安定的な経営が可能となる取組を進めていくことが重要であると認識しているところであります。

 このため道では、「中小企業者等に対する受注機会の確保に関する推進方針」に基づき、入札における適切な地域要件の設定や、共同企業体の活用などに取り組んでいるところであり、引き続き、公共施設の局部的な改良や補修など比較的小規模な工事に必要な予算も確保しながら、中小建設業者の受注機会の確保にも努め、地域にとって欠かせない建設業者の経営の安定が図られるよう取り組んでまいります。

 

 (浅野)

八 地域連携特例校について

 最後に道立高校に関し、地域連携特例校について伺います。道教委は平成30年3月に「これからの高校づくりに関する指針」を策定し、地域連携特例校を導入したところですが、策定から5年という節目を迎え、指針の見直しがなされている中で、同制度についても今後見直しがなされるものと考えます。私はこれまで、地域連携特例校である苫前商業高校が設置されている苫前町をはじめ地元の強い要望を受け、「第一学年の在籍者が2年連続して10人未満となった場合に再編整備する」とされた現行基準そのものの緩和や、コロナ禍が収束するまでは、せめてこの基準を適用しないことを強く求めてまいりました。

 その中で本年7月、地域連携特例校を抱える道内自治体に対し、これまで適用されてきた再編整備の留保が適用される期間を、留保開始年度を起点として5年間とする内々の案が示されたと聞いております。これに対しては、我が地元はもちろん、道内の各関係自治体から強い異論が出ています。再編整備の留保期限を5年とするというこの案は、指針が策定された当時は、関係自治体は何ら提示されていなかったものであり、コロナ禍の中、苦労して高校存続に取り組んできた関係自治体にとっては到底受け入れられるものではありません。

 道教委は、このような関係自治体の強い想いを十分受け止め、指針の見直しに際しては、子供たちの特性を引き出し、方向性を示唆し、子供たちの学校生活そのものが、夢と希望に満ちた居場所となるよう導いていくための教育の根幹に立った地域連携特例校の在り方について検討していく必要があると考えますが、教育長の所見を伺います。

 

(教育長)

 地域連携特例校の在り方などについてでありますが、高等学校には、よりよい学校教育を通じて、よりよい社会を創るという理念のもと、地域と連携・協働し、生徒に選択される魅力ある高校づくりを推進することがこれまで以上に求められていると認識をいたしております。道教委といたしましては、特例校の今後の在り方や充実策などについて、高校づくりに関する指針を見直す中で検討することとしており、検討に当たりましては、道内全域の生徒や保護者の皆様を対象としたアンケートを実施しているほか、特例校が所在する市町の皆様から御意見を伺っているところであり、今後は、自治体の長を含めた有識者からなる検討会議において、地域と一体となった高校魅力化の方策などについて議論を深め、年度内を目途に作成する現行指針に係る報告書において、今後の見直しの方向性をお示しをし、特例校を含めた一定の圏域における高校の在り方について鋭意検討を進めてまいります。