危機対策関連職員への感染防止対策について質問しました。(2021年6月14日総務委員会)

 6月14日の総務委員会で質問をしました。テーマは道庁危機対策関連職員への新型コロナウイルス感染症感染防止対策のあり方についてです。

 昨年の同時期にも同趣旨の質問をしましたが、当時はマスクなどの感染防護用具の確保が主眼でした。今回はワクチン接種の進め方です。

 現在は医療従事者、高齢者に対する優先接種が進められています。その後は一般接種への進む見通しですが、道庁の中でも24時間365日、必ず誰かが当直し、全道各地域の災害状況等の危機に備えてくれている危機対策関連職員への接種は、私は優先されるべきと考えます。

 また通報があれば必ず現地に駆け付けることが求められ、どんな状況への対応も求められる警察官こそ危機管理の最重要職であり、最優先されなくてはならないと考えます。

 道からは、早期の接種が実現するよう取り組むとの答弁がありました。警察官への接種については、一般質問の中でも更に質問し、実現に向けて私なりにプッシュして参りたいと考えています。

 もちろん、接種を望まない方もいらっしゃるでしょうし、危機対策関連職員といえども、そうした方々の意向は尊重されるべきであり、誰に対してもワクチン接種が強制されるべきではないことは当然です。

 

 

(浅野)

一 危機対策関連職員に対する感染防止対策について

 危機対策関連職員の皆様の感染防止対策について伺って参ります。今度の2回目の緊急事態宣言が発令され、期限も延長されている最中であり、コロナが依然として厳しさを増しておりますが、6月に入りまして、これから台風などの自然災害が増える夏を迎えます。自然災害に対応する危機対策関連職員の皆様方は、こうした災害にあたっては、陣頭指揮をとり、市町村との調整にも当たられる立場にありますので、危機対策を担う方々に対する感染防止対策の強化は非常に重要であるとの認識のもとに伺って参ります。

(一) 危機対策担当職員へのワクチン接種について

 まず、危機対策担当職員の皆様のワクチン接種の状況について伺います。高齢者、医療従事者を皮切りに始まったワクチン接種は、この後は一般接種へと移り変わるものと思われます。道総務部危機対策局では、必ず職員の方が36524時間、お盆も年末年始お正月も関係なく、必ず誰かが当直に当たり、全道各地の災害等に備えていただいていると承知をします。6月1日の総務委員会では、山根委員の質問の中で防災航空室に勤務する職員へのワクチン接種について答弁がなされていました。総務部において危機対策を担う職員に対するワクチン接種は、私は真っ先に進められるべきであろうと考えるのですが、この点に関する道の認識と現状などを伺います。

 

(職員厚生課長)

 職員に対するワクチン接種についてでございますが、道では、これまで、新型コロナウイルス感染症対策業務に従事する職員の発症及び重症化リスクの軽減を図るため、患者と接する機会のある保健所等に勤務する職員については、医療従事者として、ワクチンの優先接種を進めてきたところでございます。現在、国からは、医療従事者や高齢者の方々など、接種の優先順位が示されておりますが、道といたしましては、感染拡大の防止対策を進める中であっても、道民の皆さまの安全・安心な生活を守るために必要な行政機能を維持していかなければならないことから、今後、自然災害等に対応する危機対策関連業務をはじめ、道民生活に直結する業務などに従事する職員については、できる限り早期にワクチン接種していただく必要があると考えているところでございます。

 

(浅野)

 ただいまの答弁の中で、危機対策関連業務をはじめ、道民生活に直結する業務などに従事する職員については、できる限り早期にワクチン接接を受けていただく必要があるとのご答弁をいただきました。そのことに関しまして、昨日13日の北海道新聞1面に掲載されている記事があります。「道・札幌市 職  場接種検討 8月以降 警官、教員ら」との見出しの記事であります。この記事には「職員厚生課によると、接種方法は基本的に振興局ごとに検討し、石狩管内では道民と接触機会の多い警察官や教員のほか、危機管理や相談窓口を担う職員への優先的な接種を想定する。具体化はこれからで、同課の上田昌宏課長は『札幌市と一緒に職場接種を行うことも考えたい』と話す。」との記述があります。

 まさに今、上田課長からご答弁いただいたところでありますけれども、ただいまの答弁の中にあった「できる限り早期」というのは8月以降を想定しているのでしょうか。それとも8月よりも前、7月中もあり得るのか、具体的な期日をいつ頃と想定しているのか。また、接種方法は振興局ごととなり、石狩管内においては記事にあるように警察官や教員、危機管理担当職員等が優先されるのか。また、上田課長のコメントの中にあるように、札幌市と一緒の職場接種も想定をされているのか、道新記事の内容を踏まえ、これらについての確認を求めたいと存じます。

 

(職員厚生課長)

 報道に関してでございますが、道ではこれまで、国の優先接種の考え方の下、新型コロナウイルス感染症患者と接する機会のある保健所に勤務する職員など、感染リスクの高い職員への接種を進めてきたところでございます。道といたしましては、現時点におきましては、職域接種に関しまして、実施手法や時期などについて、報道にありましたような具体的な検討は行っておりませんが、市町村が行う優先接種などに支障が生じないよう、今後、道内における接種の進捗状況などを見極めながら、危機対策関連業務をはじめ、道民生活に直結する業務などに従事する職員については、様々な手法を活用しながら、できる限り早期にワクチン接種していただく必要があると考えているところでございます。

 

(浅野)

 報道にあるような具体的な検討はまだ行われていない、と。おそらく担当部局の中での内々の検討段階なのだろうと思いますが、報道にある内容は一つの良い手法ではないかと私は思っております。いずれにしてもできる限り早期との答弁をいただいておりますので、多くの道民生活、道民の生命を守る責務を負っている危機対策管理職員の皆様方が一日も早く、あくまでご本人の希望があった上ですけれども、ワクチン接種を受けられるよう、担当部局で協議を進めていただきたいと存じます。

 

(二) 消防職員のワクチン接種について

1 全道の状況について

 次に消防職員のワクチン接種について伺います。昨年のちょうど今頃の総務委員会でも消火や救急などの消防活動、さらには各種の災害対応等に従事する地域の安心安全確保のために欠かせない消防職員並びに消防団員に対する感染防止対策の状況について質問い たしました。当時は、マスクや防護服等がまだまだ不足をしている状況でありまして、ワクチン接種の話はまだまだ出ていない状況でありました。コンビニエンスストアやドラッグストアの前にもマスクやトイレットペーパーを買い求める方々が長蛇の列を作っていた時期でもあったかと思います。感染防護資器材の充足については、昨年と現在で大きく状況が変わりまして、その心配はないかと思います。現在、ワクチン接種が最も重要な施策になると思います。緊急搬送における感染リスクは言うまでもなく非常に高いと誰もが危惧しているところでありますし、一旦、職員が感染した場合には、人員の確保が困難となりまして、消防機能そのものが麻痺する可能性もあります。消防職員に対しては、医療従事者と同じ扱いとしてワクチン接種が優先的に進められており、既に1回目の接種を終えている消防署が多いと承知をしますが、道内各地の消防職員に対するワクチン接種はどの様な状況にあるのかを、まず、伺います。

 

(消防担当課長)

 消防職員のワクチン接種状況についてでございますが、各消防本部におきましては、新型コロナウイルス感染症患者及びその疑い患者の搬送に携わる救急隊員等が、医療従事者等として、早期の接種が進められているところでございます。道のコロナ対策本部が行った5月26日時点での調査によりますと、道内消防職員のおよそ9割にあたる約8,200人の接種希望に対し、うち約9割が1回目の接種を終了しており、また、約2割が2回目の接種を終了している状況にあるところでございます。

 

(浅野)

2 消防職員の区別について

 約9割が1回目の接種を無事終了している、2回目についても進んでいるということで安堵いたしましたが、一方で消防署並びに消防組合によっては、救急搬送や消火活動、直接現場に出向く職員と電話応対や各種事務作業に従事する職員とを分けて、前者のワクチン接種をまず優先するという考えで進めているところもあると伺いました。現場に出向く方と後方の作業に従事するという方、当然、違いはありますけれども、同じ組織内で感染者が出ればクラスターにもつながりかねず、消防機能そのものが麻痺して地域の不安が広がる可能性もあると私は考えますし、同一消防署に勤務する職員を一くくりにして接種をする方法が望ましいのではないかと考えるのですが、どの様な取扱いになっているのか、道として把握しているものを教えてください。

 

(消防担当課長)

 ワクチン接種の対象となる消防職員についてでございますが、業務の特性として、新型コロナウイルス感染症患者や多くの疑い患者と頻繁に接する業務を行うことなどの観点から、搬送に携わる救急隊員や救急隊員と連携して出動する消火隊員や救助隊員等が医療従事者等の枠組みの中で、早期接種の対象となるとの見解が国から示されているところでございます。道といたしましては、各消防本部におきましては、こうした国の取扱いに基づき、救急業務等の体制確保に要する職員数を、早期接種が必要な人数として取りまとめ、市町村長部局と協議の上、接種予定者数を確定しているものと承知しているところでございます。

 

(浅野)

(三) 消防団員へのワクチン接種について

 次に消防団員へのワクチン接種について、道の見解を伺いたいと思います。消防職員とともに地域の火災や各種の災害対応に従事する消防団員の方々への感染防護についても、昨年のちょうど今時期の委員会で伺ったところですが、ワクチン接種に関しては、消防団員は医療従事者扱いとはなっておらず、あくまで団員それぞれが居住する市町村での一般接種を受ける状況にあると承知しております。私の地元の留萌管内を見ても、調べてみたのですが、人口規模の小さい町村においては、高齢者のワクチン接種がほぼ目処がつき、一般接種の方々への接種券も届いていると、その中に団員の方もいて、一般接種の枠組みの中でワクチン接種を受けられる団員の方がいる一方で、留萌市のように人口2万人ほどの町でしたら、高齢者のワクチン接種は早くとも7月一杯までかかると、一般接種の具体的な時期が示されていないところもあります。

 同じ消防団員であっても、例えば、留萌市内の団員はまだワクチン接種を受けていないが、隣の小平町、増毛町では団員が接種を受けている。市町村をまたがる自然災害が発生し、消防団員の対応も求められる事態となった時、団員の中でワクチン接種を受けていない方、受けている方と違いが出ることも考えられます。

 危機対策を充実させる観点からも、消防団員が優先的にワクチン接種を受けられる体制づくりが必要では ないかと私は考えますが、取扱いの状況と道の対応について伺います。

 

(危機対策局長)

 消防団員に対するワクチン接種についてでございますが、国からの通知においては、新型コロナウイルス感染症患者等の搬送に携わるとの観点から、救急隊が到着するまでの間、消防団員が対応するケースを想定し、離島区域の消防団員につきましては、早期接種の対象となるとの取扱いが示されているところでございます。道といたしましては、感染リスクの回避にも高い緊張感が強いられる状況下において、昼夜を問わず、消防活動をはじめとした緊急時の対応に精励される消防職員並びに消防団員は、地域の安全安心の確保を図る上で、いずれも欠かすことのできない両輪であると認識をしております。消防団員に対する接種にあたりましては、順次、各市町村において適切に進められているものと承知しているところでございますが、国においては、効果的かつ効率的な接種体制の構築に向けた新たな検討が進められておりまして、今後、道としても、こうした国の動向を注視するとともに、コロナ対策本部と、適時連携し、道内における接種状況の把握に努めてまいります。

 

(浅野)

 ただ今、消防職員と消防団員は、欠かすことのできない車の両輪であるとの御答弁をいただきました。今後、国の動向を注視するとともに、道のコロナ対策本部と様々な検討をなされる中で、消防団員のワクチン接種についても連携されるようしていただきたいと思います。

(四) 警察官へのワクチン接種について

1 感染状況並びに感染防止対策について

 これまで道内で3か所の警察署でクラスター感染事例が発生していることをはじめ、警察官の方々がコロナに感染する事例が発生していると承知しますが、改めてこれまでの感染状況はどの様になっているのかをまず伺います。また、道警としても可能な部署においてはリモートワークを実施する、そうでない部署においても然るべき感染防止対策は当然講じてきているものと承知をしますが、道警としてどの様に感染防止に取り組んできたのかを伺います。

 

(厚生課長)

 職員の感染状況と感染防止対策についてでございますが、道警察では、本年6月13日までに、108名が新型コロナウイルスに感染し、札幌方面に所在する栗山、白石、東の3警察署がクラスターとして認定されたところであります。道警察におきましては、マスクの着用、手洗い、手指の消毒などの基本的な感染防止対策を徹底するとともに、地域の感染状況等を踏まえ、必要な警察機能の維持に留意しつつ、在宅勤務、出勤時間の調整、休暇の取得の促進等により、人と人との接触機会の低減と人の流れの抑制に取り組んでおります。

 

(浅野)

2 ワクチン接種について

 容疑者への職務質問や取調べ、泥酔者等の保護等の 日常的な活動、見回りは、まさにリモートではできない、現地に行って対面で行わなければならない職務だと思います。こうしたことをしなくてはならない警察官が自分自身が感染する、生命の危機にさらされるリスクを負って、道民の生活、安心、安全を守るために職務を果たしていただいていると私は考えます。危機対策を担う最も最重要の職種であり、コロナ禍がどのような状況であっても職責を果たすことが求められる警察官こそ、最も優先してワクチン接種が進められるべき対象であると私は考えますが、警察官へのワクチン接種は現状どの様になっているのか伺います。

 

(厚生課長)

 警察官のワクチン接種の状況についてでございますが、議員御指摘のとおり、災害や事件事故等に従事する警察官に対し、感染防止対策を講じることは極めて重要であると考えております。道警察におきましては、これまで、自治体から余剰ワクチンを接種したい旨の申入れがあった場合には、積極的に接種を受けているところであります。今後とも、地域住民への接種に支障を来さぬよう配意しつつ、自治体や関係機関と緊密に連携を図り、あらゆる機会を捉え、積極的に接種を進めていく方針であります。

 

(浅野)

 自治体から余剰ワクチン接種の申し入れがあった場合は、との御答弁をいただきましたが、私の考えですけれども、本来、真っ先に接種を受けるべき対象であると思います。警察官の方々、御本人はもちろんですけれども、御家族もいますし、お子さん方がいらっしゃる方もたくさんいると思いますので、これはまた別の機会で道全体の認識、取組を伺ってまいりたいと考えております。

 

(五) 今後の取組について

今後の取組について伺います。これまで危機対策を担う人員へのワクチン接種が、現時点では必ずしもまだ優先されていない、具体的な時期などもこれから検討される状況にあるということは確認をされました。近年激化している自然災害等の危機に万全に備える 必要があると考えますが、道の今後の取組について伺います。

 

(職員監)

 今後の取組についてでござますが、新型コロナウイルスのワクチン接種につきましては、現在、医療従事者や高齢者の方々への接種が優先的に進められますとともに、今後、企業や大学等における職域接種が開始されるなど、接種のスピードが加速されるものと認識しております。道といたしましても、直営の集団接種会場を設置・運営するほか、各市町村の集団接種への支援や、病院・診療 所における個別接種の促進に向けた支援を行うなど、道民の皆様方への接種が迅速かつ円滑に進むよう取り組んでいく考えであり、道職員に対しましても、道内における接種の進捗状況などを見極めながら、危機対策関連業務など、必要な行政機能に影響が生じることのないよう、ワクチン接種に関し、必要な検討を進めてまいります。

 

(浅野)

 道民の命は等しく平等でありますし、公務員か民間かに関係なく、年齢や性別に関わらず、等しく守られるべきです。しかし危機管理業務の皆様方はより多くの道民の生命と財産を守る責任を負っているということで、ワクチン接種の順番をつけるならば、優先されて然るべきと重ねて申し上げます。

 今ご答弁の中で、状況などを見極めながら必要な検討を進めて参るといただきましたので、しっかりと検討を進めていただきたいと思います。

 

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