活動報告

予算特別委員会第三分科会で農政部に質問しました!(2021年3月17日)

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 北海道は日本の食料基地であり、全世界的な気候変動により食糧生産に適した地域が今後一層限定される可能性を考えた時、北海道の重みは益々増してくると考えます。また今後のポストコロナ、ウィズコロナの北海道を支えていく一番の力となり得る産業としても、農業は極めて重要です。

 その思いの下、令和3年度に向けた道の農業政策について、具体的な予算措置を含めて質問しました。分量は多いですが、ぜひご一読下さい。

 

(浅野)

目次

一 農業農村整備について

 農業生産基盤整備の重要性については、今更多く語る必要はないかと思います。それに関して数点伺います。

(一)スマート農業導入に向けた生産基盤の整備について

 担い手の減少や労働力不足が進む中、農業ICTやlot、AIなどの先進技術を活用する必要性が叫ばれています。このスマート農業の導入促進に向けて、道では、どのような整備が必要と考えているのか、まず、伺います。

 

(農地整備課長)

 スマート農業の推進に向けた整備についてでございますが、スマート農業の推進に向け、導入した自動操舵トラクターなどの農業機械や設備の能力が最大限に発揮され、作業の省力化や効率化などの効果を十分得るためには、ほ場の大きさや形状、排水性、さらには、ほ場周囲の条件を整える必要があることから、必要な生産基盤整備を行うことが重要となっております。このため、道では、自動操舵により農作業を効率的に進めるためのほ場の大区画化や畑地の勾配修正のほか、機械の走行安定性が確保される暗渠排水などの排水対策、水田の畦畔にスロープを設けまして機械の効率的な旋回が可能となるターン農道の設置、ほ場間の移動が容易となる用排水路の地中パイプライン化、さらには、スマートフォンなどにより水管理の遠隔操作が可能となる自動給水栓の設置など、地域の営農形態に応じた様々なスマート農業技術が円滑に導入され、その効果が十分発揮できるよう、基盤整備を着実に推進してまいります。

 

(浅野)

(二)草地整備の推進について

 酪農・畜産業も国際化、グローバル化が進む中、大変厳しい状況に置かれております。酪農・畜産を振興する上では、良質な自給粗飼料の生産・利用拡大を図ることなどが重要と考えます。今後どのように草地整備に取り組むのか、伺います。

 

(草地整備担当課長)

 草地整備の推進についてでありますが、TPP11協定などによる国際化の進展や農家戸数の減少、さらには、配合飼料価格が高騰する中、本道の酪農・畜産が今後とも持続的に発展していくためには、豊富な自給飼料基盤に立脚した良質な飼料の生産を拡大し、経営体質の強化を図っていく必要があると考えております。このため、ほ場のおう凹とつ凸の発生や雑草の進入などで生産性が低下している草地の計画的な更新を進めるとともに、道営事業や公社営事業により、大型機械による作業の効率化に向けた起伏の修正や、飼料用トウモロコシの生産拡大に向けた暗渠排水などの整備を着実に推進することが重要であり、道では、地域の要望などを踏まえ、市町村やJAなどと連携を図りながら、起伏修正や排水改良などの草地整備を計画的・効果的に推進し、自給飼料基盤を強化してまいる考えでございます。

 

(浅野)

(三)農村地域の強靱化について

 近年、自然災害が頻発化している状況にありますけども、防災・減災に寄与する基盤整備を農村においてもしっかり進めていく必要があると思いますが、この認識と今後の取り組みについて伺います。

 

(農村設計課長)

 農村地域の強靱化についてでありますが、近年、本道では、異常気象による集中豪雨や長雨、地震などの自然災害が頻発・激甚化しており、農地や農作物などに大きな被害が生じております。このような中、暗渠排水や排水路を整備した農地では、農作物の湿害が防止・軽減されますとともに、降雨後に、いち早く農作業が開始できるほか、予防保全や計画的な更新整備を行っている農業水利施設におきましては、異常気象下におきましても、施設の機能が適切に発揮されるなど、農業経営の安定化や農村地域の強靱化を図る上で、農業農村整備は、大変重要な役割を果たしております。このため、道では、農家の方々が安心して営農に取り組めますよう、暗渠排水などの農地の排水対策を進めるとともに、ため池の防災工事を含む農業水利施設の耐震化・老朽化対策などを計画的に推進し、農村地域の強靱化に取り組んでまいります。

 

(浅野)

(四)パワーアップ事業について

 これまで平成8年度から5期25年にわたり、農家の方々の負担を減らすパワーアップ事業に取り組んでいただきました。今後の第6期について予算を計上して頂いております。そこで以下伺ってまいります。

1 先進モデル型の対象農家について

 第6期で新しく示されている先進モデル型というものがあります。これは、ICTなどの先進技術を駆使した農業の実装に向けた生産基盤のモデル的な整備を進めるとされておりまして、農家負担率も6.5%と一番低く設定されております。この先進モデル型の対象となる農地面積はどれくらいあると想定しているのか、伺います。

 

(農村設計課長)

 先進モデル型についてでありますが、次期パワーアップ事業では、今後、本道の生産基盤の整備を促進していく上で、重点化して進める4つの型といたしまして、「先進モデル型」「促進型」「保全型」「防災・減災型」を設定し、型ごとにそれぞれの工種の農家負担率を設定しております。このうち、「先進モデル型」につきましては、ICTなどの先進技術を活用したスマート農業の実装に向けた整備とし、ほ場の大きさや整備の内容など一定の要件を満たす農地を対象に、ほ場の大区画化に加えまして、暗渠排水や用水施設などの整備を一体的に行う場合におきまして、これまでの対策に比べ農家負担率を1ポイント引き下げ、6.5%としており、対策期間内におきまして先進モデル型の対象となる可能性のある農地は、全道で1千ヘクタール程度と見込んでおります。

 

(浅野)

2 先進モデル型による地域格差について

 ただいま1千ヘクタールという答弁をいただきましたが、ICTを活用できる環境が整っている地域、道内でいうと私は真っ先に岩見沢市が思い浮かぶところですが、まだそこまでいってない地域と、このモデルの対象となるところとで格差がより広がってしまうのではないかという懸念を私は感じているのですが、この地域間格差を生じさせないで、農地整備、基盤整備を進めていくためには、どの様に取り組むのか、伺います。

 

(農村設計課長)

 地域間格差についてでありますが、パワーアップ事業の先進モデル型では、情報通信環境の整備状況を要件にしていないことから、地域間で生産基盤の整備に格差が生じることはないと考えております。しかしながら、本道農業の持続的な発展に向け、地域や営農の状況に応じたスマート農業技術を着実に導入していくためには、基盤整備とともに、情報通信環境の整備も重要でありますことから、道では、パワーアップ事業を活用して基盤整備を計画的・効果的に推進していくとともに、超高速ブロードバンド基盤に加え、無線基地局の整備など農村地域における情報通信環境の整備促進に努め、全道において生産力・競争力の強化が図られるよう取り組んでまいります。

 

(浅野)

3 予算規模について

 農村地域の情報基盤整備に取り組むとのご答弁をいただきまして、有り難い限りです。予算規模について伺いますが、第6期計画では、今、ご答弁いただいたように、先進モデル型に加えて、促進、保全、防災・減災と、4つのタイプを用意してこれまでよりも農家負担率を低く設定していただいています。一方で、計上されている予算額全体では、前期42.8億円に比較して今期は今のところ3億減となっております。全道からこれからやってくる希望に応えられる規模の予算規模となっているのか認識を伺います。

 

(農村振興局長)

 予算規模についてでありますが、令和3年度から実施する新たなパワーアップ事業におきましても、今後、より重点化すべきと考えているスマート農業の推進に向けた整備や防災・減災対策につきましては、従来よりも農家負担率を引き下げる一方、農地の機能を維持する整備につきましては、負担率を上げており、また、地元の整備要望や国費予算の動向を踏まえまして、今後5か年で実施する予定の整備量を積み上げて、必要な対策額を算定していますことから、地元要望に十分応えられる予算と考えております。道といたしましては、今後も、農業農村整備事業を計画的・効率的に推進していくためには、パワーアップ事業の予算に加え、国の予算の安定的な確保が重要となりますことから、関係団体と一体となって、国に強く求めてまいります。

 

(浅野)

(五)農業農村整備予算について

 今の芳賀局長のご答弁で国の予算も重要とありましたが、今までお聞きした農業農村整備、何を言っても予算がないとできない話でありまして、令和3年度の農業農村整備事業について、TPP関連対策の補正なども含めて、北海道にどの程度の予算が措置されているのか、地元の整備要望に対して、どのような状況なのか、伺います。

 

(農村設計課長)

 予算の状況についてでありますが、現在、国会で審議されております令和3年度政府予算案によりますと、農業農村整備関係予算は、ほ場の大区画化や農業用ため池の防災減災対策など、農業の競争力強化や農村地域の強靱化を重点的に進めるための整備として、公共及び非公共予算を合わせ、対前年比100.3%の4,445億円が計上されており、既に措置されております防災・減災、国土強靭化対策やTPP等関連対策などの令和2年度補正予算1,855億円を加えますと、令和3年度の予算総額といたしましては、対前年比105.4%の6,300億円となっております。このうち、当初予算における北海道の補助事業分といたしましては、令和3年度当初予算が、対前年比102.0%の266億円となっており、令和2年度補正予算269億円を加えますと令和3年度の予算総額といたしましては、道からの要望額510億円を上回る、535億円が配分される予定となっており、地域からの整備要望に十分応えられるものとなっております。

 

(浅野)

(六)農業農村整備予算の推進について

 地域からの要望に十分応えられる予算が本道には確保されている、そのことを踏まえて、日本の食料基地である北海道の農業をより発展させるために、農業農村整備による体質強化が必要不可欠ですが、今後、総論として道としてどのように取り組むのか、部長の答弁を求めます。

 

(農政部長)

 今後の取組についてでありますが、本道農業・農村が将来にわたり持続的に発展し、我が国の食料供給地域としての役割を果たしていくためには、農業農村整備を着実に推進し、生産力や競争力を強化することが極めて重要と考えております。こうした中、地域からは、スマート農業や高収益作物の導入を容易とするほ場の大区画化や農地の排水改良、頻発・激甚化する自然災害へ備える農村地域の防災・減災対策など多くの整備要望が寄せられております。道といたしましては、引き続き、地域の実情を十分に踏まえ、農業者の方々が将来に希望を持って営農に取り組めるよう、必要な国費予算の安定的な確保に努めますとともに、今後5か年にわたり農家負担の軽減対策を講じて農業農村整備の促進を図るなど、整備を計画的・効果的に推進し、多様な人材が活躍でき、持続可能で生産性の高い農業・農村の実現に向けて取り組んでまいります。 

 

 

(浅野)

二 米政策について

 米政策について伺ってまいります。令和3年産米に関してはコロナ禍もあり、需要が低下して価格下落が懸念されている、この米政策、米生産に、どう対応していくのかが、大きな課題となっていると思います。

 

(一)目安設定の考え方について

 全国でも、これまでで最大規模となる6.7万ヘクタールもの面積の作付転換が必要とされております。生産量でいえば約36万トンもの減産が求められています。これらの状況を踏まえて、道は、生産の目安の設定に当たり、北海道米の需給動向や在庫の水準をどのように認識をして、どのような考え方で、令和3年産の生産の目安を設定したのか、改めて伺います。

 

(水田担当課長)

 令和3年産米「生産の目安」の考え方についてでございますが、国が昨年11月に公表した「主食用米等の需給見通し」において、令和3年6月末の民間在庫量が適正水準を上回る最大212万トンまで積み上がると示される中、北海道米の需給と価格の安定を図る観点から、道では、農業団体・集荷業者などと協議を重ね、産地の意向など様々な要素を勘案して、令和3年産主食用米の「生産の目安」の設定をしたところでございます。具体的には、「国の主食用米の需給見通し」から算定した減産数量や、前年と同程度となった「農業団体等の販売計画」数量40万5,300トン、2年産米の生産実績と同程度の「産地の作付意向」面積9万5,979ヘクタール、全国一の需要量を確保した「北海道米への需要実績」約55万トンなどの要素を踏まえ、生産量を2年産の目安に比べ1.2パーセント減の52万7,639トン、作付面積は、同様に1.6パーセント減の9万5,881ヘクタールと設定したところでございます。

 

(浅野)

(二)目安の見直しについて

 道として、この生産の目安に沿って令和3年産米の生産が実際に行われた場合、主食用米が生産者の納得する価格で確実に販売できると認識しているのでしょうか、また、道内の在庫状況や国が新たに示した関連対策などを踏まえて、加工用米や新市場開拓用米、大豆、飼料用米等の作付拡大を図るなど、目安の見直しの検討も必要ではないかと考えますが、その認識について伺います。

 

(水田担当課長)

 令和3年産米の生産についてですが、人口減少などによる米の需要量の減少に加え、昨年からの感染症の影響による消費減退などにより、北海道米の価格は、「ゆめぴりか」はほぼ横ばいで推移しているものの、「ななつぼし」は前年同月比で7パーセント程度下落し、本年1月の在庫量についても、前年に比べ約19パーセント増加しているところでございます。こうした状況を踏まえ、道内の地域協議会に全国の米の需給状況に関する丁寧な情報提供を行い、水田活用の直接支払交付金、水田リノベーション事業など、国の施策の活用を推進しており、2月にとりまとめた道内産地の作付意向によりますと、主食用米の作付面積は、「生産の目安」を1,043ヘクタール下回る9万4,838ヘクタールとなり、道では、こうした取組を一層推進するため、本年2月25日に開催されました北海道農業再生協議会水田部会におきまして、需要が見込まれる飼料用米の作付に対する支援の充実を図ることとしており、引き続き、関係機関と連携し、「生産の目安」を基本に、北海道米の販売や在庫の状況を踏まえ、需要に応じた米生産に取り組んでまいる考えでございます。

 

(浅野)

(三)都道府県連携型助成事業について

 主食用米からの転換を押し進めるには、都道府県が主体的な役割を果たす必要があると、国では、都道府県が転換作物を生産する農業者を独自に支援する場合に、追加的支援を行う都道府県連携型助成事業を創設しています。本道においても、この事業の活用を検討すべきと考えますが、認識を伺います。

 

(生産振興局長)

 主食用米の作付転換に対する支援についてでありますが、国は、作付転換に必要な予算として、3次補正や当初予算をあわせて、昨年度より約350億円増となる約3,400億円を計上し、その中で、都道府県独自の取組に対し、国が支援する事業を措置したところです。道としては、これまでも国の予算により、主食用米からの転換に取り組んできたところであり、3年産米についても、引き続き、国の予算により、飼料用米などへの、必要な作付転換を推進するとともに、道独自予算の施策としては、北海道米の一層の消費拡大、省力化技術の普及や品種開発、水田の大区画化などを総合的に展開することで、本道稲作農業の持続的な発展に努めていく考えであります。

 

(浅野)

(四)主食用米の消費状況等について

 主食用米の転換などについて話してきましたが、平成27、29、令和元年の隔年における主食用米の消費量と、道産米の占める割合はどのように推移しているのか、また、これらの年の道内の主食用米の生産量はどう推移しており、道は、消費量との関係などをどう受け止めているのか、伺います。

 

(水田担当課長)

 北海道米の消費量などについてでございますが、道では、毎年、道内の米消費量における北海道米の占める割合を算定した、「北海道米の道内食率」を公表しており、平成27年11月から28年10月までの平成28米穀年度における道内の米消費量は、推計で31万4,213トン、北海道米の道内食率は87%、平成30米穀年度は、米消費量が30万5,195トン、道内食率が87%、また、直近の令和2米穀年度におきましては、道内の米消費量は29万5,124トン、道内食率は88%と、道内の米消費量は、年々減少傾向にあるものの、北海道米の道内食率は目標の85パーセント以上の高水準で維持しているところでございます。一方、平成27年産主食用米の道内生産量は、作況指数104の55万9,600トン、29年産が作況指数103の55万2,200トン、令和元年産が作況指数104の55万3,900トンで推移しておりまして、主食用米の生産量は、作柄により変動があるものの、引き続き、道内はもとより、輸出を含め、道外に向けた消費拡大への取組が必要と考えているところでございます。

 

(浅野)

(五)「日本一の米どころ北海道」について

 道内食率が高く推移しているのは、皆様方の取組の賜物だと思います。そこで伺いますが、「日本一の米どころ北海道」、令和3年度の予算の中でも掲げていらっしゃいます。低コスト・省力化技術の普及・推進を図る、または、北海道米のプロモーションなどを通じて消費拡大に取り組む。そして、そのための事業として、436万円の予算案を計上されています。そもそも「日本一の米どころ北海道」とはどのような形のものを構築しようと考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。

 

(生産振興局長)

 「日本一の米どころ北海道」についてですが、明治初期、厳寒の地である北海道では水稲栽培は不可能と言われながらも、先人達のたゆまぬ努力により、厳しい気象条件や泥炭土壌などの幾多の困難を乗り越えて、今日まで水田農業を展開してきたところであり、現在、新潟県に続き、全国第2位の水稲作付面積を誇るとともに、品種開発や生産者自らの取組によるブランド化の努力により、主力品種の「ゆめぴりか」や「ななつぼし」、「ふっくりんこ」の3品種が全国食味ランキングで最高位の特Aを獲得するなど、良食味米の産地としても、高い評価を受けているところでございます。「日本一の米どころ北海道」は、こうした現状に甘んじることなく、関係者が一体となって、実需や消費者の需要に応える米生産を継続し、将来にわたって我が国の米生産をリードしていきたい、という考えに基づいて設定したものであり、道では、この実現に向けて、引き続き、関係機関・団体と一体となって、道内はもとより、国内外の皆様に食べていただける北海道米の生産に取り組んでまいります。

 

(浅野)

(六)関連産業の育成について

 「こうした現状に甘んじることなく」、という大変謙虚なご答弁を局長からいただきましたが、やはり大変な苦労をして今の北海道の米どころが作られたということ、先人の努力というものを、称えて受け止めていかなければならないと思っています。そこで伺いたいのですが、作付面積一位の新潟県と比較したときに、米の生産そのものよりも、それに関連する産業をいかに裾野を広げていくか、ということが課題になると思います。現在策定中の第6期北海道農業・農村振興推進計画の中でもですね、米については様々な用途を作りながらも令和12年の生産量目標をそれぞれ増やす目標を掲げて、「生産、流通及び消費に関する主要な課題」として低コスト・省力化技術の確立・普及、多様なニーズに応じた品種の開発・普及、道内食率の定着等を掲げています。

 先ほど申し上げた、全国的な米どころとして知られている新潟県では、せんべいなどの米菓メーカー、酒蔵等の、米生産に関連する産業が非常に発達しておりまして、主食用だけではなく加工用に繋がる幅広い米産業が確立されていると言われております。北海道は非常に広いので、私は、もともと道東、釧路の出身ですけれども、道東の方ではお米も穫れませんし、そうした地域では米どころというよりも酪農・畜産、牛乳どころとでも言いますか、そういう意識を持つ方も多いと思います。これらと比較すると、本道はまだまだ新潟県に及ばない。新潟県に比べて伸ばす余地があると思いますが、こうした関連産業のすそ野を広げる施策を展開すると同時に、道民意識、米どころとしての道民意識を更に醸成する取り組みが求められると思います。この点に対する認識と道の取組について伺います。

 

(水田担当課長)

 米の関連産業についてでございますが、経済産業省の工業統計によりますと、平成30年の本道の食品製造業の事業所数は1,747と、全国1位にありますが、例えば、米菓製造業の事業所数は、本道の4に対し新潟県は28、清酒製造業の事業所数は、本道の11に対し新潟県は81と、いずれも新潟県の7分の1程度でございます。本道稲作農業が、地域経済の活性化に貢献し、米どころとしての道民意識を高めていくためには、米菓やレトルト米飯、日本酒製造など米の関連産業を育成し、相乗的に発展していくことが重要と考えてございます。酒蔵が全国的に減少傾向にある中で、本道では、昨年来、新たに酒蔵が2社、1製造場が開設され、全国でも類を見ないこの流れを加速するため、道では、本年度から「米どころ・酒どころ北海道振興事業」を立ち上げ、北海道酒造組合や農業団体等で構成する「北海道日本酒懇談会」の設置やネット通販等での販売促進、SNSを活用した魅力発信や若年層等に向けたプロモーションの展開、国内外への販売促進に取り組んでいるところであり、これまで取り組んできたレトルト米飯製造工場の誘致や製造設備の整備の推進など、引き続き、関係機関・団体と一体となって、米関連産業の振興に努めてまいりたいと考えております。

 

(浅野)

 酒蔵といえば私の地元に、日本最北の酒蔵である国稀酒造があり、道内各地に世界に誇る酒蔵があります。単純に新潟県と比較して、数が増えれば良いということではないのかもしれませんが、裾野を広げる余地は、まだあると思いますので、皆様方の取組に期待したいと思います。

(七)令和3年産米に係る需給緩和への対応について

 冒頭申し上げた様に、3年産の主食用米が、これまでの最大規模の削減減産が求められ、約36万トンもの減産が求められ、昨年の12月に農水大臣の名前でそのような要請が全国各地に出されていると承知をします。その対策として、やはり、飼料用米への用途転換が最も有効ではないかと考えるところでありまして、需給緩和への対応が、道ばかりではなく全国に対してなされている中、現在、主食用米から飼料用米等への作付転換を円滑に進めて、飼料用米等の作付けを拡大していくために、各農家の営農計画の変更や米の用途変更に係る所得減少の防止などの対策としての支援措置が必要と考えます。今まさに、関連団体がどのように対応するか、協議をされているところと思いますが、いずれにしても、その出た内容について農家の理解を得ることも必要となりますし、これに対応するための各単産農協の事務作業等の負担も増すことが懸念されるところであります。これらの課題をどのように解決していく考えでいるのか、道の認識並びに今後の取組について伺います。

 

(農政部長)

 需給緩和への対応についてでございますが、昨年12月、農林水産大臣が、「令和3年産の主食用米について、全国で過去最大規模の6万7,000ヘクタールもの作付転換が必要」との談話を全国の米産地に向けて公表したところでありまして、本道におきましても、需要に応じた米生産への一層の取組が求められており、育苗などの春作業が開始される中、需要が見込める飼料用米への作付転換の推進が重要と考えております。このため、道といたしましては、生産者や地域協議会に対し、全国の需給状況等の説明、「水田活用の直接支払交付金」や「水田リノベーション事業」など国の施策の積極的な活用による需要に応じた米生産を呼びかけますとともに、一層の飼料用米への作付転換を推進するため、2月に開催しました関係機関・団体で構成する水田部会におきまして、飼料用米の取組に対する交付金の支援を強化することとしたところであります。道といたしましては、引き続き、各地域の作付動向を把握しながら、生産者が早期に判断し様々な負担が減らすことができるよう、丁寧な説明や産地交付金による支援等を行うことによりまして、一層の作付転換を進め、需要に応じた米生産に取り組んでまいります。

 

(浅野)

 部長からも、しっかり道としても支援をする旨いただきましたが、非常に現場のみなさま方が不安に感じていらっしゃることと思いますので、知事に直接お考えをお聞きしたいと思いますので、委員長におかれましては、お取りはからいの程、お願いいたします。

(八)今後の取組について

 米生産について最後に伺いますが、本道の水田フル活用を推進するために、米の消費拡大、多様なニーズに対した生産体制など地域の特色を生かした産地づくりに向けた一層の取組が求められます。道として今後どのように米生産取り組んでいくのか伺います。

 

(農政部長)

 北海道米の生産についてでありますが、全国の米の需要は、毎年の人口減少に加え、感染症の影響により、業務用米を中心に、さらに消費が減退しておりまして、北海道米の在庫も増加していますことから、生産者の皆様からは不安の声が上がっており、道としても懸念をしているところであります。このため、道といたしましては、関係機関・団体と一体となって、需要拡大が期待される輸出用米や安定的な需要が見込まれる飼料用米など多様なニーズに応じた米生産を進めますとともに、道内のスーパー、コンビニ17社と協力し、季節ごとの行事や節句にあわせた「ごはん食メニュー」を提案する「北海道米プロモーション」活動に加えまして、農業団体と連携した有名タレントを起用したテレビCMや物産展での新米販売などによります、一層の消費拡大を進めているところであります。さらには、水田の大区画化や排水対策、スマート農業などの省力化技術の導入や、業務用や酒造用、直播に適した新品種の開発、輸出の拡大などを総合的に推進し、「日本一の米どころ北海道」の実現に向けて取り組んでまいります。

 

(浅野)

 力強いご答弁を頂きました。「打倒新潟県!」ともいうべき強い思いを持ってですね、日本一を目指すんだとの決意の下、私も皆様と一緒に取り組んで参りたいと思います。

 

 

三 和牛振興について

 次に和牛振興について伺います。

 和牛は輸出拡大に向けた重要な戦略作物の一つでありまして、2月25日に鈴木知事も道政執行方針の中で、ブランド強化を進めると、和牛を取り上げていらっしゃいました。現在「酪農・肉用牛生産近代化計画」と「家畜改良増殖計画」の計画期間が今年度で終了することから、新たな計画づくりを今、進めていただいているところと思います。何よりも、令和9年度に開催される第13回全国和牛能力共進会大会、これが北海道で開催されることが決まりまして、私の地元にも和牛農家の方がいるのですけれど、まだ6年ある中、一生懸命取り組んでいこうと、自分達も出展できるように頑張ろうと、大きなモチベーションの一つとなっているところです。それを踏まえて以下質問します。

(一)大会開催までの課題について

1 第13回大会の目標について

 まず13回大会に向けてなんですが、過去の大会実績をみても、やはり開催地域、開催県が一番の実績を上げていると、自分の所でやる以上は、自分達が一番にならないといけない。そのモチベーションで、また農業の改良技術が上がって、自分達の地域の和牛のブランド化、ブランド力も高まっていくと、好循環が生まれております。 北海道としてもしっかり13回大会に向けて、素晴らしい成績を出せるように頑張っていかなければいけないと思うのですが、道としては、どのような目標を設定しているのか伺います。

 

(生産振興局長)

 第13回大会の目標についてでありますが、本道の和牛が全国から評価されるためには、和牛改良の一層の推進が重要と考えており、「家畜改良増殖計画」においても、「全国和牛能力共進会を見据えた和牛生産の基盤強化と生産性の向上を目指す牛づくり」を目標に掲げ、飼養頭数の拡大と改良に取り組むこととしております。和牛の改良にあたっては、ゲノミック評価等の技術を活用し、産肉能力や繁殖能力、体型などに優れた繁殖雌牛の造成や種雄牛の作出を加速化するとともに、畜産試験場とも連携しながら、肉質の向上に向けた知見の蓄積や活用を進めてまいります。これらの取組を通じて、令和9年に本道で開催される全国和牛能力共進会では、本道が名実ともに和牛の主産地としての評価が得られるよう、出品区分毎に上位入賞を目指してまいります。

 

(浅野)

2 農家戸数の維持について

 令和9年大会に向けての目標を今、述べていただきましたが、それを実現する上でも、和牛生産の農家が、どんどん減少していくようなことがあってはならないと思います。農家戸数の維持に向けて、どのように取り組んでいくのか伺います。

 

(畜産振興課長)

 農家戸数の維持についてでございますが、現在、策定中の「酪農・肉用牛生産近代化計画」、いわゆる「酪肉近計画」における、10年後の令和12年度の和牛農家戸数は、近年の飼養動向を踏まえ、生産対策や衛生対策などの支援策を通じて、離農農家を最小限に抑え、平成30年度に比べ約7%減の1,960戸としているところであります。また、現在、道では、全国共進会に向けた人材育成として、関係機関・団体とともに、若手生産者などを対象とした研修会である「和牛マスターミーティング」を行っており、今後とも、和牛生産の機運を醸成し、農家戸数の維持・確保に努めていく考えでございます。

 

(浅野)

3 肉用牛の飼養について

 酪農・肉用牛生産近代化計画の新計画案の中でも、令和12年度、肉用牛の飼養農家戸数を2,400戸、飼養頭数を552千頭に設定しています。平成30年度に比べて戸数は136戸減少しますが、頭数は39千頭増加することになる。必然的に経営規模の拡大が図られることになります。どのような考え方で目標数値を設定しているのか伺います。

 

(畜産振興課長)

 肉用牛の目標などについてでございますが、「酪肉近計画」における10年後の数値目標は、生産の拡大や飼養衛生管理の強化などに向けた支援を講じることで、肉用牛経営の諸課題が解決された場合に、実現可能な目標として設定したところであります。具体的には、黒毛和種などの肉専用種につきましては、酪農経営との連携による受精卵移植の活用や、従来の繁殖経営から一貫経営への移行、さらに、繁殖経営と肥育経営の連携による地域内一貫体制の構築などを推進することとしております。また、乳用種につきましても、性判別精液の利用による計画的な肉用子牛の生産や、哺育・育成センターの設立などを推進し、肉用牛全体の飼養戸数は、現状の2,536戸から目標年では2,400戸、飼養頭数につきましては、512,800頭から552,000頭と約4万頭、増頭する計画としてございます。

 

(浅野)

4 和牛の改良について

 家畜改良増殖計画の新計画案では、キャッチフレーズとして、「全国和牛能力共進会を見据えた和牛生産の基盤強化と生産性の向上を目指す牛づくり」というものが用意されておりまして、当然、令和9年の北海道大会を意識したものと思われます。計画期間は10年間、令和12年度が目標年度になっておりますが、第13回北海道共進会は令和9年です。この令和9年を計画にどの様に位置づけて、和牛の改良に取り組んでいく考えなのか伺います。

 

(生産振興局長)

 和牛の改良についてでありますが、現在、策定中の「家畜改良増殖計画」では、高級志向や健康志向など、多様な消費者ニーズに応じた牛肉生産を推進し、生産コストの低減を図るため、肉質の向上とともに、繁殖能力や肥育期間を短縮するための産肉能力の向上、品種に応じた体型の斉一性に優れた和牛を造成することとしております。特に産肉能力に関しては、出荷月齢を28.1か月齢から約2か月、繁殖能力に関しては、初産分娩月齢を26.7か月齢から約3か月、それぞれ短縮するなど、改良を進めるとともに、畜産試験場とも連携しながら、「おいしさ」に関する知見の蓄積や新たな改良形質の検討を推進するなど、令和9年の全国共進会を見据え、目標の実現に向けて本道の和牛改良を一層推進してまいる考えです。

  

(浅野)

(二)大会実施までの農家支援について

 改良にはゴールがないという言葉を聞いたことがあります。令和9年度が一つの大きな契機になると思うのですが、そこで、以下、大会実施までの農家支援について、ちょっと細かく伺わせていただきます。

1 余剰飼料摂取量について

 まず品種改良に関してですけれども、私の地元、小平町で和牛農家をされている前崎正弘さんに伺ったのですが、一般的に和牛の枝肉を1㎏増やすために必要とされる穀物は約10㎏と言われているのですが、それ以外に枝肉の増量にも体の維持にもつながらない、いわば飼料を無駄に食べている部分があると言われている。これを「余剰飼料摂取量」と言うそうなんですが、これについての研究が進められていると承知します。これを減らすことができれば、コスト減にもつながりますし、農家経営にも大いに貢献するものと思うのですが、このことに対する道の認識並びに今後の取組について伺います。

 

(畜産振興課長)

 余剰飼料摂取量についてでございますが、国は、肉用牛の生産コストを一層低減する観点から、飼料利用性に優れた形質の種雄牛を選抜するための指標を検討することとしており、現在、国の試験研究機関などにおきまして、飼料の摂取量と飼料利用性の遺伝的関連性などについて研究が進められているところでございます。これらの研究成果は、牛の個体の維持や増体に用いられる以外の飼料の摂取量を減らすことで、生産コストの低減に資するものであり、種雄牛を選抜するための指標として、重要な項目の一つになることから、研究の進捗状況を注視するとともに、指標化された際には、新たな種雄牛の作出などを行う和牛改良組合等での普及に取り組んでまいる考えでございます。

 

(浅野)

 大いに研究に期待したいと思います。

 2 ゲノミック評価について

 他に、家畜改良事業団が実施するゲノミック評価に対して道が助成措置を講じていると承知をしていますが、これを更に拡充してほしいと、道の助成措置を受けられる頭数の制限が確かあったかと思います。これに対して、道の認識並びに今後の取組について伺います。

 

(畜産振興課長)

 ゲノミック評価への支援についてでございますが、道内の和牛改良組合等では、平成30年度から今年度までの3年間、道費事業により、ゲノミック評価を活用して、約1,800頭の優良繁殖雌牛が保留されているほか、種雄牛の候補も2頭が選抜されております。このような中、道では、新年度から、これまで造成してきた繁殖雌牛群を基盤として、ゲノミック評価を活用し、早期にトップエリート牛群を造成するための「北海道和牛繁殖基盤造成事業」を実施することとしております。道では、本事業を通じまして、和牛改良組合などへの支援を行うことで、本道における和牛改良の一層の加速化を図ってまいる考えでございます。

 

(浅野)

3 種雄牛の取組について

 トップエリート牛群の造成をするということをいただきましたが、北海道でも「勝早桜5号」のような優良な種雄牛が出てきてますが、これに続く、これを超えるような牛はなかなか出てこない状況があります。道が独自に優良な種雄牛を提供することを生産現場では切実に求めている声を私も聞いたことがありますが、新たな種雄牛の作出に向けた取り組みを加速することが求められると考えます。この、道の認識並びに取組について伺います。

 

(畜産振興課長)

 種雄牛の作出についてでございますが、本道における種雄牛の作出は、現在、家畜人工授精所や和牛改良組合等において行われておりますが、全国共進会を見据え、畜産試験場においても、試験場が有する高度な先進技術を用いて増体や肉質、食味などに優れた種雄牛の作出に取り組むことが重要と考えてございます。このため、試験場では、新年度から、道内外から優良な受精卵を導入するとともに、受精卵段階でのゲノミック評価を行う新技術を活用することで、種雄牛の選抜を加速化させることとしてございます。また、道では、関係機関・団体を構成員とする「種雄牛造成運営会議」を設置し、畜産試験場が実施する種雄牛造成の方向性や受精卵の選定を共通認識のもとに行い、実施状況の点検などを通じまして、「勝早桜5」を超える基幹種雄牛の早期作出に、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 

(浅野)

4 雌牛の取組について

 種雄牛の取組と同時に求められるのが雌牛の改良だと思います。令和3年度予算案には、道産和牛の繁殖基盤の造成を行うための新規事業費が計上されています。繁殖雌牛に関して、具体的にどのような手法で繁殖基盤の強化を図っていく考えでいるのか、また基盤強化には継続した取り組みが求められます。どの程度の期間を想定しているのか併せて伺います。

 

(畜産振興課長)

 繁殖雌牛の造成についてでございますが、道内の和牛改良組合などでは、平成30年以降、DNA情報を利用したゲノミック評価を活用し、優良繁殖雌牛を保留してきたところです。道の新年度予算におきましても、これらを基礎として、成績が上位の牛を選抜し、発育や肉質、食味の良さなどを兼ね備えた種雄牛を交配するとともに、ゲノミック評価を活用して早期に選抜を進め、改良の加速化を図り、トップエリート集団を造成することとしてございます。 令和9年の全国共進会に向けまして、これらの取組を集中的に行うことで、本道の和牛生産に関する繁殖基盤の強化を図ってまいりたいと考えてございます。

 

(浅野)

5 事務局機能について

 技術的な質問を続けましたが、事務的な質問、事務局機能についての質問に入りたいと思います。これまで開催地となった他県においては、様々な系統からなる生産者をまとめて、自地域の和牛のブランド向上を図る為、大会実施に向けたあらゆる事務を調整する協議会の運営を開催県が行っていると、そういう事例があると承知します。今後、同様の措置を道に求める声もあると思うのですが、このことに関して道はどんなスケジュール感をもって取り組んでいくのか伺います。

 

(生産振興局長)

 協議会の運営などについてでありますが、和牛共進会の開催にあたっては、現在、知事をトップとする「全国和牛能力共進会北海道誘致推進協議会」を設立し、準備を進めているところであり、構成員には、道のほか、農業団体や和牛生産者組織、畜産試験場などが参画するとともに、協議会の事務局は、和牛の登録事務や改良の指導などを行っている北海道酪農畜産協会が担っているところです。新年度には、現行の「推進協議会」を母体として、「準備委員会」を立ち上げるとともに、令和4年度には、「実行委員会」の設立を予定しているところであり、道としましては、協議会の構成員である関係機関・団体はもとより、事務局を担っている酪農畜産協会との連携を強化することで、オール北海道で、開催に向けた準備を加速してまいる考えであります。

 

(浅野)

(三)カーボンニュートラルとの両立について

 北海道で開催の準備を加速するとの御答弁をいただいた直後に、ちょっと違った趣旨の質問をさせていただくのですが、和牛振興とカーボンニュートラルとの両立についてであります。今、日本政府としても道としても、2050年までにカーボンゼロを目指して取り組んでますが、農業の中でもですね、水田とか畑作は水を涵養してCO2を吸い取るという機能が期待できる一方で、家畜、畜産、酪農はたぶん牛の出すゲップがCO2を生み出すのじゃないかと言われております。和牛の振興とカーボンニュートラルが二律背反とならないような取り組みが必要であると考えますが、道の認識並びに今後の取組について伺います。

 

(生産振興局長)

 カーボンニュートラルについてでありますが、国によると、我が国の温室効果ガス排出量のうち、農林水産分野から排出される量は、CO2に換算して、全体の約4%、5,000万トンであり、このうち家畜の消化管内発酵に由来するものは、約0.6%、750万トン、家畜排せつ物に由来するものは、約0.5%、600万トンといわれております。現在、国では、「みどりの食料システム戦略」を本年5月までに策定することとしており、その中で、畜産分野については、環境負荷の低減を図るため、自給飼料の生産拡大に向けて、暑さや湿度に強い飼料作物の品種開発などに取り組むとともに、ゲップを抑制する飼料の開発や牛の育種、AIやICTを活用した飼養管理技術の高度化などを通して、2050年までに畜産由来の温室効果ガスの削減などを目指すこととしております。道としましては、国の動向等を注視するとともに、年度内に策定を予定している第3次北海道地球温暖化対策推進計画等に基づき、庁内の関係部局はもとより、関係機関・団体とも連携しながら、環境と調和した農業の推進を図ってまいる考えであります。

 

(浅野)

(四)今後の取組について

 既に述べたように、過去の大会をみても、開催県が上位の成績をあげて、それが和牛、その当地の和牛のブランド化の向上、そして生産に向けてモチベーションの向上にも役だってきていると。北海道においてもコロナで大変傷ついた本道経済をこれから支えていく、その復興に和牛の振興、本道農業の発展、今後どの様に結び付ける考えでいるのか、道の認識と今後の取組について伺います。

 

(農政部長)

 今後の取組についてでありますが、本道の和牛生産は、国内への良質な牛肉の提供はもとより、府県への子牛の生産地域として、重要な役割を担っておりますが、本道での全国共進会の開催は、和牛産地として一層発展していく上で、またとないチャンスであり、生産者にとっても、大きな励みになるものと考えております。全国共進会において、道産和牛とともに、本道で生産された和牛肉が全国から高い評価を得るためには、改良による肉質の向上や生産の拡大に加え、「北海道」という高い知名度を活かしたブランド化の推進が重要と考えております。このため、道では、関係機関・団体とも連携しながら、ゲノミック評価による改良の加速化や道産和牛肉の販売戦略の検討などを行い、令和9年の全国共進会を契機に、道産和牛の認知度や評価を一層高め、本道の和牛振興はもとより、地域の食や観光などの関連産業の活性化にも資するよう取り組んでまいります。

 

 

(浅野)

四 鳥獣対策について

 昨年、2019年から2020年にかけての冬は、雪が少なくて暖冬であったと、皆さん記憶されているかと思います。その影響かエゾシカの頭数が増加して、昨年、私の地元でも家畜用のデントコーンがエゾシカに食べられてしまっただとか、そうした事案が発生して、大豆、麦、更には家庭菜園にまで被害が及んでいると、そういう声を聞くようになりました。第6期北海道農業・農村振興推進計画案でも「鳥獣による農作物等被害防止対策の推進」というのも謳われておりますが、今後10年間を見据えた長期の対策ももちろん重要なのですが、目の前の今後起こり得る、今年にも起こり得る鳥獣被害対策をしっかり取り組んでほしいと、そういう声聞かれます。計画案を踏まえて令和3年度は具体的にどのような被害防止の取組を行うのか伺います。

 

(農政部長)

 鳥獣被害の防止についてでありますが、エゾシカによる道内の農業被害額は、エゾシカの一斉捕獲の実施等、緊急対策期間の取組により、平成23年度の62億円をピークに令和元年度の38億円と減少はしているものの、近年、減少幅が鈍化し、地域別には、道央や道北では横這いから増加傾向にあります。道では、これまで「北海道エゾシカ管理計画」に基づき、生息数の把握や個体数管理を行っていますが、農業被害を防止するため、国の交付金を活用し、市町村の被害防止計画に沿って、地域が取り組む捕獲活動や侵入防止柵・電気柵の整備などの被害防止対策を支援しますとともに、捕獲技術を向上するための講習会の開催、鳥獣被害対策実施隊による一斉捕獲、エゾシカ肉の利活用などに取り組んできたところであります。来年度におきましては、こうした被害防止対策に加えまして、ICTを活用した囲いわなによるエゾシカの自動捕獲システムの導入を支援するなど、捕獲効率の向上が期待できる先進的な取組を推進することとしており、今後とも被害防止に向けて、国に対し必要な予算の確保や支援の充実を要請しますとともに、地域の実態に即した効果的な被害防止対策に取り組んでまいります。

 

(浅野)

農業被害という観点から農政部に質問させていただきましたが、鳥獣被害を防止するにはハンターの育成だとか、撃った後のエゾシカの死体をどう処理するかの問題もありまして、環境生活部さんとも他部にまたがる問題になると思いますので、農業被害を防止する観点からも他の部局との連携も今後深めていただければと思います。

 

五 防災重点農業用ため池について

 次に、防災重点農業用ため池について伺ってまいります。農業用ため池についても近年、気候変動の影響で、大雨などによる大規模な災害が頻発しております。農業用ため池についても、昨年10月に施行された「防災重点農業用ため池防災工事等特措法」による対応が求められており、国の「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」でも、重点的な取組として位置づけられています。以下、この観点から伺ってまいります。

(一)防災重点農業用ため池について

 昨年の第3回定例会予算特別委員会で、我が会派の同僚議員から、道内におけるため池の診断調査の実施状況について伺っております。その後、耐震調査や耐豪雨調査はどのように進んでいるのか、また、道内における現在の防災重点農業用ため池の指定状況はどのようになっているのか、管内別の所在も併せて伺います。

 

(農村整備課長)

 ため池の調査状況等についてでありますが、近年、地震や豪雨などの自然災害の多発によりまして、全国的に多くの農業用ため池が決壊し、甚大な被害が発生していますことから、道では、ため池の地震や豪雨に対する診断調査を順次進めており、本年度までに、当初の予定どおり、耐震調査については、89か所、耐豪雨調査につきましては、126か所の調査が、終了する見込みとなっております。また、道では、本年1月に、決壊により周辺区域に被害を及ぼすおそれのあるため池126か所を「防災重点農業用ため池」として指定し、劣化状況などを評価した上で、必要な防災工事を進めることとしております。「防災重点農業用ため池」の地域別の内訳としましては、空知管内が42か所と最も多く、次いで、石狩管内と上川管内が26か所、檜山管内の15か所と続き、これら4振興局を合わせますと109か所となり、全体の約9割を占めている状況となっております。

 

(浅野)

(二)劣化状況評価について

 空知管内は42と突出して多い訳ですが、今必要な防災工事を進めるとの答弁をいただきました。ため池に係わる特措法では、期限の令和12年度までにため池の劣化状況評価を行った上で、必要な防災工事を進めるよう求めています。道内のこれらのため池について、劣化状況の評価はどのようになっているのか、伺います。

 

(農村整備課長)

 ため池の劣化状況評価についてでありますが、ため池工事特措法に基づき昨年10月に、国が定めました「防災工事等基本指針」では、令和12年度までに、廃止するため池を除く全ての「防災重点農業用ため池」の劣化状況の評価を行うこととなっております。このため、道では、現在、ため池の劣化状況を評価する調査を進めておりまして、これまで、全体の約44%にあたる56か所の評価が完了し、そのうち、7か所のため池におきまして、堤体や洪水吐などで、漏水・変形といった劣化が確認され、防災工事が必要と判定されております。道といたしましては、今後、廃止予定の4か所を除きます残る66か所のため池につきましても、順次、調査を進め、令和7年度までには、全ての防災重点農業用ため池の評価を完了したいと考えているところでございます。

 

(浅野)

(三)防災工事推進計画について

 ため池工事特措法の期限内に、集中して防災工事等を施工するためには、令和7年度までには終えられるとのことでいただきましたけれども市町村などと連携して、ため池の防災工事を計画的に進める必要があると考えます。先の予算特別委員会の答弁の中では、「国の基本指針に基づく防災工事等推進計画を今年度中に策定する」とのことでしたが、計画の策定状況はどのようになっているのか、また、どのような体制で防災工事等を進めていく考えなのか、伺います。

 

(農村振興局長)

 計画の策定状況などについてでありますが、ため池工事特措法では、ため池の防災工事等の推進に関する基本方針となります「防災工事等推進計画」を都道府県ごとに策定することとしておりまして、道では、今月中に計画を策定することとしております。また、この推進計画では、防災重点農業用ため池の必要な防災工事を令和12年度までに実施することとしておりまして、ため池を管理している土地改良区はもとより、市町村などとも連携、協力しながら、計画的に工事を進めることが重要となっております。このため、道では、令和3年度に、土地改良事業団体連合会と連携しまして、「ため池保全管理サポートセンター」を設置して、ため池管理者からの防災工事や維持管理などに関する相談に応じ、技術的な指導や助言を行うとともに、土地改良区や市町村などを対象とした連絡会議を定期的に開催しまして、ため池に関する情報の共有を図っていく考えでございます。また、ため池工事が集中します空知総合振興局内に専門部署を設け、防災工事の実施体制を整えるほか、ため池に関する知識や経験を有する技術職員が大幅に減少していますことから、研修やマニュアルの充実を図り、人材育成に努めるとともに、堤体の安定計算や地質の評価などの高度な技術的課題につきましては、昨年、本庁に設置しました、ため池技術に関する専門部会が中心となりまして、大学や試験研究機関などとも連携を図りながら検討するなど、ため池の防災工事が計画的に進められるよう、取り組んでまいります。

 

(浅野)

(四)農村地域の強靱化等について

 本道の農業・農村が持続的に発展していくうえでは、農村地域の防災・減災対策を計画的・効率的に進めることが、極めて重要だと思います。そのうえで、ため池の整備というのは本当に重要になると思うのですが、安全・安心で豊かな農業・農村の実現に向けて、道は、農村地域の強靱化や環境保全に、どのように取り組んでいくのか、部長の答弁を求めます。

 

(農政部長)

 農村地域の強靱化などについてでありますが、近年、全国的に地震や豪雨などによる自然災害が頻発・激甚化しており、道内におきましても、農地や農業用施設に大きな被害が生じております。このような中、地域からは、「大雨や地震による決壊を防止するため、老朽化したため池の整備をしてほしい」また、「排水路や排水機場の整備により、洪水被害が防止できた」といった声、さらには、「ため池周辺の水辺空間など、豊かな自然環境を守ってほしい」などの声が寄せられており、災害に備えた基盤整備の重要性や農村の有する多面的機能への認識や期待が高まっていると考えております。このため、道では、市町村や土地改良区などと連携し、ため池を含む、農業水利施設の劣化状況の評価や耐震診断などの結果に基づく防災工事を計画的・効果的に進めますとともに、農業者をはじめ幅広く地域住民が参加する農村環境の保全活動を支援するなど、農業者の方々が安心して営農に取り組めるよう防災・減災対策を着実に推進し、農村地域の強靱化を図るとともに、農業・農村の持つ多面的機能が発揮されるよう努めてまいります。

 

 

 

(浅野)

六 海外悪性伝染病対策について

 次に、海外悪性伝染病対策について伺います。昨年11月に香川県で確認された高病原性鳥インフルエンザについて、関東以南の地域で発生が相次いで、13日時点で18県52例確認され、殺処分された鶏などは約971万羽に上っていると承知をします。また、国内では発生が沈静化していた豚熱は、ワクチン接種を行っている農場での発生が確認されたほか、豚への感染源となっている野生いのししの感染地域が拡大するなど、終息にはほど遠い状況となっています。 このことを踏まえ以下伺ってまいります。

(一)飼養衛生管理指導等計画について

 先の我が会派の代表質問では、「道が新たに策定する飼養衛生管理指導等計画に基づき、侵入防止などを重点項目として対策に万全を期する」旨の答弁がありました。最初に、計画についてですが、策定をどのように進めており、どのような内容のものになるのか、伺います。

 

(家畜衛生担当課長)

 飼養衛生管理指導等計画についてでありますが、本計画は、家畜の伝染病の発生やまん延を防止するため、昨年7月に改正された「家畜伝染病予防法」において、国が定める「飼養衛生管理指導等指針」と併せて、各都道府県が策定するものであり、道では、ホクレンや北海道養鶏会議などの生産者団体をはじめ、市町村や農業共済組合などの関係機関・団体の意見も踏まえ、現在、計画の策定を進めているところでございます。この計画は、本年4月からの3年間を計画期間として、道内で発生が危惧される高病原性鳥インフルエンザや豚熱などの病原体が農場に侵入することがないよう、農場における衛生管理の重点項目や、指導方針を定める内容としているところでございます。

 

(浅野)

(二)重点項目について

 今の答弁でも、衛生管理の重点項目という言葉がありましたが、飼養衛生管理基準が示す取組をより効果的に進めるには、代表質問の中で副知事の答弁にもあったように、重点化して取り組むことが有効だと考えます。重点項目として具体的にどのような項目を設定して、どう取り組んでいく考えなのか伺います。

 

(家畜衛生担当課長)

 農場の衛生管理の重点項目についてでありますが、道では、飼養衛生管理基準の遵守項目のうち、近年の高病原性鳥インフルエンザや豚熱の発生事例で病原体の侵入原因とされた項目を中心に、3つの重点項目を設定することとしているところです。一つ目は「人、車両、物品等を介した病原体の侵入防止対策の徹底」を設定し、農場へ出入する人、車両物品の消毒の徹底、二つ目として、「野生動物を介した病原体の侵入防止対策の徹底」を設定し、防鳥ネット等を用いた野生動物の侵入防止対策や、飼料や死体の適切な保管の徹底、三つ目として、「家畜の異状を確認した場合の早期発見、通報の徹底」を設定し、日頃からの家畜の健康観察の徹底や異状を呈した家畜が発見された場合の農場からの早期発見、通報について指導を徹底することとしているところでございます。

 

(浅野)

(三)指導について

 次に、指導についてですが、高病原性鳥インフルエンザの全国的な発生状況や、道内でも1月に、帯広市でハヤブサ、旭川市でオジロワシの死骸からH5N8亜型ウイルスが検出されたことから、防疫への対応はかなり進んでいると考えます。今後、より高いレベルで、地域の衛生管理を均一化し、徹底していくためには、地域が一体となった取組が求められると考えます。取組の徹底を図るため、地域における連携強化に向けて、どのように指導を強化していく考えなのか、伺います。

 

(家畜衛生担当課長)

 地域における連携強化についてでありますが、道では、これまで海外悪性伝染病の道内への侵入防止を目的に、在札の畜産関係団体で構成される「北海道海外悪性伝染病防疫対策連絡協議会」などと連携し、空港や港での靴底消毒の実施などに努めますとともに、農場への侵入防止に向けましては、家畜保健衛生所が、市町村ごとに設置されています自衛防疫組織と連携し、農場の消毒や衛生管理指導などを行ってきたところでございます。道としては、さらなる衛生管理の徹底に向け、これまでの取組に加え、新たに農場ごとの飼養衛生管理基準の遵守状況の把握と情報共有を図るとともに、地域ごとに特有の課題の洗い出しやその解決に向けた連携体制を強化し、地域における衛生管理の高位平準化と対策の徹底に努めてまいるところでございます。

 

(浅野)

(四)指導体制について

 指導に当たっては、道の家畜防疫員が主体となって進めていくことになると思いますが、道内の家畜防疫員の配置状況等はどのようになっているか、また、具体的に、どのように指導を進めていく考えなのか、伺います。

 

(食の安全推進局長)

 道の指導体制についてでございますが、飼養衛生管理の指導に当たりましては、振興局ごとに設置されてございます道内14か所の家畜保健衛生所の職員を中心に、地域の農業共済組合や開業獣医師など、約1,000名の家畜防疫員を配置し、家畜伝染病の検査や防疫対策など、農場の衛生管理の指導を行っているところでございます。来年度からは、新たに策定いたします飼養衛生管理指導等計画に基づきまして、豚や鶏につきましては、毎年全ての農場を巡回し、飼養衛生管理の遵守事項につきまして助言や指導を行いますとともに、牛につきましては、家畜伝染病予防法に基づく検査等にあわせて巡回指導を行うこととしてございます。その結果につきましては、地域の自衛防疫組織と共有しながら地域一体となった飼養衛生管理指導に取り組んでまいる考えでございます。

 

(浅野)

(五)今後の対応について

 これらの伝染病対策について、道としてどのように取り組んでいくのか、食の安全推進監の決意を聞きたいと思います。

 

(食の安全推進監)

 海外悪性伝染病対策の取組についてでありますが、本道の酪農畜産は、近年、経営規模の拡大が進み、家畜や畜産物の流通量も増大するとともに、広域化しており、高病原性鳥インフルエンザや豚熱などの海外悪性伝染病がひとたび発生すれば、急速かつ広範囲にまん延し、畜産業はもとより関連産業をはじめとした地域の経済・社会に大きな影響を及ぼしますことから、その侵入防止は極めて重要です。このため道では、国や市町村、関係団体とも連携し、空港や新幹線の駅、フェリー港での水際対策の強化や、飼養衛生管理基準の遵守による農場の衛生管理の徹底に努めてきたところでございます。家畜の伝染病の発生防止に向けては、最終的には農場への病原体の侵入を防ぐことが唯一の対策であり、農場のバイオセキュリティ強化の徹底が最も重要でありますことから、新年度からは、新たに策定する「飼養衛生管理指導等計画」に基づき、農場段階の侵入防止対策や早期発見・通報などの重点項目を中心に、地域の自衛防疫組織など、関係機関や団体との連携を一層強化し、衛生管理の高位平準化に向けて、全道一丸での防疫体制に万全を期してまいります。

 

(浅野)

 海外悪性伝染病がまん延することになれば、農業の振興も食を通じた観光も全て絵に描いた餅になってしまいます。皆様の取組に期待します。

 

七 大雪被害等について

 最後に大雪被害等についてお伺いしますが、今年は、本当に大変な雪が多い冬でありました。全道各地に住まわれてる皆さん、大変苦労されたと思いますが、農業者の皆様も被害が生じた方々は、大変な思いをされたことと思います。心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早く営農が再開できるように、早急に対策を講じる必要があると考えますので、以下、伺ってまいります。

(一)被害状況について

 道内でも、12月中旬の空知、石狩管内中心に大雪による被害があったほか、2月中旬には、日高管内での暴風雪によるビニールハウスの損壊、今月上旬には、富良野地域など道央を中心に記録的な大雪により、ビニールハウスが倒壊するなどの被害が発生しています。この冬の大雪についてですが、被害の状況はどのようになっているのか、まず伺いたいと思います。

 

(農政課長)

 この冬の大雪による農業被害についてでありますが、市町村からの報告によりますと、昨年1221日から22日にかけての大雪によりまして、空知、石狩管内を中心に、花きなどのビニールハウスの損壊が42棟、畜舎や堆肥舎の損壊などが5棟発生したことをはじめ、2月15日から17日にかけての暴風雪によりまして、十勝やオホーツク、日高管内を中心に、ハウスのビニール破損などが206棟、畜舎や堆肥舎の一部損壊などが280棟、その後、今月1日から3日にかけての大雪では、上川管内を中心に、園芸用ハウスの損壊などが573棟、倉庫や畜舎の損壊が5棟となっております。

 

(浅野)

(二)これまでの対応について

 国は、この冬の全国的な大雪被害に対しての支援対策を講じていると承知していますが、道では、どのように対応してきているのか、また、今月上旬の大雪によるビニールハウスの被害については、どう対応する考えなのか伺います。

 

(農政部次長)

 大雪被害等に対する対応についてでありますが、北海道・東北地方を中心に、昨年12月中旬から断続的に続いている大雪や暴風雪に対し、道では、適時、気象に対応した営農技術対策を発出するとともに、1月下旬には東北地方の各県と連携し、北海道東北地方知事会として、国に対し、共済金の早期支払いをはじめ、損壊したパイプハウス等の再建や修繕、撤去に対する支援、各種制度資金の円滑な融通、借入金の無利子化や償還期間の延長などの支援措置を講ずるよう要請を行ってきたところでございます。道としては、この度の大雪被害についても、関係市町村、農協等と連携し、被災した生産者の皆様が、営農を継続できるよう、国の対策の情報提供と活用を働きかけるとともに、農業改良普及センターを通じて、営農の再開、継続に向けて必要な営農指導を行ってまいる考えでございます。

 

(浅野)

(三)今後の対応について

 平成24年、30年2月の大雪、そして今年の大雪、また今、大雪について伺ってきましたが、28年8月には、連続して台風が本道を襲うと、大規模な自然災害が頻発しております。、今後も、このような異常気象による農業被害が懸念されるところであります。道内の農業者の皆様が、今後とも安心して営農に取り組めるように、自然災害が発生したとしても、意欲を失わずに営農に取り組んでいけるように、道として、どのように対応していくのか、部長の考えを聞きまして、質問を終わります。

 

(農政部長)

 今後の対応についてでありますが、農業災害は、農業者の経営や営農意欲はもとより、国民への食料の安定供給や価格の安定などに大きな影響を及ぼしますことから、被害の未然防止とともに、発生した際には早期に復旧を図るなど、その対応には万全を期す必要があると認識しております。このため、道といたしましては、湿害や土壌流亡を防ぐ農地の排水対策などの農業基盤整備の計画的な推進、より安定的な収量や品質が得られる品種や栽培技術の開発・普及、さらには、園芸産地の事業継続計画の策定やハウスの補強等の取組への支援など、災害に強い農業づくりを着実に進めますとともに、気象情報などを踏まえ、被害を防ぐための営農技術対策を発出し、仮に被害が発生した場合には、その影響を最小限に止めるため、被害状況を把握の上、復旧に向けた支援策の情報提供や活用の働きかけ、農業改良普及センターによるきめ細やかな営農技術指導を行うなど、農業者の皆様が今後とも将来に希望をもって営農していけるよう、取り組んでまいる考えです。