新型コロナウイルスに打ち勝つために
留萌管内の現状
全国各地で新型コロナウイルス感染症の感染者が増加の一途を辿っていることを受け、政府は4月16日、既に7日に発令している緊急事態宣言の対象地域を日本全体へと拡大する措置を講じました。特に感染拡大のスピードが速い北海道と茨城、石川、岐阜、愛知、京都の6道府県は、当初から緊急事態宣言の対象地域となっていた7都府県に加え、「特定警戒都道府県」に指定されています。
私の地元留萌管内でも4月8日に最初の感染者が確認され、10日にそのご家族の感染も確認されました。医療従事者の方が感染したということもあり、地域では大変な騒ぎが起き、感染された方々に対するあまりにもひどい個人攻撃も見受けられました。また感染拡大防止に昼夜を分かたず対応されている留萌保健所に対しても心無い電話があったそうです。最も地域の為に頑張ってくれている方々が非難され、本来すべき仕事に割く時間、労力が削られる事態が起きてしまったことは悲しい限りです。
関係各位の努力の結果、留萌管内においては感染が確認された3名以外に新たな感染は確認されず、感染された方が勤務していた医療機関でのクラスター感染は起きておりません。消毒等の対策を万全にして、十二分に安全確認をした上で、当該医療機関でも20日から外来を再開しています。
改めて、冷静さを取り戻していきたいと思います。感染された方の健康が回復されることを祈りつつ、心無い個人攻撃はお互い避け、医療従事者をはじめ不眠不休で頑張ってくれている方々に感謝をする。そして個々人が感染者とならないようにうがい、手洗いを十分に行い、「密閉」、「密集」、「密接」の「3密」を避けることを徹底していくことを、改めて皆で確認していくべきと考えます。
今我慢すれば、我慢の期間を短くできる
数理的計算を基に今後の感染者数の推移を計測されている、厚生労働省のクラスター対策班の西浦博北大教授のお話が大変参考になります。我々が人との接触を8割減らすことができれば約1カ月で目に見える効果が期待できるものの、仮に接触減が7割から6割程度に留まると、効果が出るまでに2か月から3か月の長い期間がかかってしまうとのことです。
今、しっかり我慢をすれば、それだけ我慢の期間が短くなります。我慢を緩めれば、それだけ更に我慢の期間が長くなります。できるだけ我慢の期間を短くするために、できるだけ早く普段の日常生活を取り戻すために、今は皆で徹底して我慢をしましょう。
あと一週間ほどで大型連休に入ります。本来なら家族、友人で旅行や各種レジャーに出かけ、楽しい時間を過ごすことができる期間ですが、新型コロナウイルスによる感染を拡大させないよう、今年は「我慢の年」にしなくてはならないと考えます。この時期に実家への帰省を予定している学生さんや一人暮らしの方々、またそのようなお子さんのところへ出かけることを予定している親御さん、ご家族の方々も、互いの行き来を控えて頂く時期と私は考えます。
こうした我慢を強いる権限は、政府にも道にも、誰にもありません。「自分一人くらい我慢しなくても大丈夫」という考えが広がれば、8割削減は実現できず、我慢の期間が延びてしまいます。周りへの思いやりを持って、お互い声をかけて参りましょう。
地域経済を支える
私達の徹底した我慢の結果、深刻な打撃を受けてしまう方々がいます。飲食店をはじめとするサービス産業の方々は、既に壊滅的な売り上げ減少に見舞われています。その方々へのサポートは、我慢と車の両輪で進められなくてはなりません。
政府は緊急経済対策第二弾の中で、新型コロナウイルス感染対策として1兆円規模の臨時交付金を創設することを決めていますが、地方自治体が休業要請に応じた事業者に協力金や支援金等を支払う際に当該交付金を活用できるようにすることを決めたとのことです。政府が大元の負担を負うことは当然ながらも、都道府県、市町村もできる限り、今の難局を乗り切るべく協力をしてくれた事業者を支えるために、予算措置を講ずるべきです。当然ながら、私達議会議員も、具体的に自ら身を切らなくてはならないと考えます。
この間私は、不要不急の外出、地域回りを割け、商工会議所、商工会をはじめ関連団体に電話で現状の聞き取りをさせて頂き、課題を掘り起こし、自民党道連、自民党道民会議を通じて道、国への要望を行うという活動をして参りました。情報が錯綜することを避けるため、SNS上での自分自身の情報発信も控えて参りましたが、今後も必要な情報収集と発信は、適宜適切に行って参る考えです。
今月28日には道議会も臨時会を開き、令和2年度の追加補正予算の議論がなされます。地域を守る責任を今後も果たして参ります。
]]>