11月4日の活動報告https://asanotakahiro.com/activity/info-20211112/で取り上げた「北海道の酒アワード2021」の表彰式が本日開催されました。
本大会は、道民が道産日本酒の魅力に触れ、道産日本酒に関心を持って頂くための「最初の一歩」であり、道産日本酒の甲子園大会ともいうべきものです。
初めに主催者を代表し、道庁農政部の宮田大部長がご挨拶されました。
次に協賛団体である北海道酒造組合の田中一良会長のご挨拶です。
田中会長は、本大会に対し、主に次の二つの期待を持って臨まれたとのことです。
一つは、何といっても飲食店、酒造メーカーに大打撃を与えたコロナ禍からの復活です。「このような華々しいイベントを契機に、業界発展に向けた反転攻勢にして参りたい」と力強くお話しされていました。
二つ目は、消費者が参加するという、他地域でも例のない道独自の取り組みへの期待です。本大会は、専門家をはじめとする日本酒関係者のみでランク付けがなされるのではなく、大部分は一般消費者の自由な感覚により受賞者が決められます。
「このような他のどの地域でも見られない。この北海道初・発のイベントを是非継続し、業界発展に最大限につなげていきたい」とも田中会長はおっしゃっていました。
続いて、同じく協賛団体であるホクレン農業協同組合連合会の南章也米穀部長がご挨拶されました。
道内の酒造メーカはもちろん、道外のメーカーにも道産酒米が優先的に選んで頂けるよう取り組むと意欲を示されていました。
そして受賞酒の発表並びに表彰です。
それぞれの部門の受賞者は以下の通りとなりました。
【一般部門(初心者)】
☆金賞 千駒酒造/福島県白河市 千駒 大吟醸
☆銀賞 高砂酒造/旭川市 純米吟醸酒 国士無双
☆銅賞 男山/旭川市 特別純米 北の稲穂
【一般部門(呑兵衛部門)】
☆金賞 二世古酒造/倶知安町 二世古 純米吟醸酒
☆銀賞 中埜酒造/愛知県半田市 国盛 彩華 大吟醸
☆銅賞 合同酒造/旭川市 Chateau TAISETSUNOKURA 純米大吟醸 吟風50
【専門家部門】
☆三千櫻酒造/東川町 三千櫻 彗星45 東川ノ雪
【審査委員長】
☆上川大雪酒造 緑丘蔵/上川町 上川大雪特別純米
【グランプリ】
☆結城酒造/茨城県結城市 結ゆい 特別純米酒 きたしずく
受賞者発表の際に受賞された方々のご挨拶がありましたが、特に印象的だったのは、一般部門(初心者)で金賞を獲られた千駒酒造の方のコメントでした。
千駒酒造さんは福島県の酒造メーカですが、2011年に東日本大震災が発生し、地元産の酒米が一時的に使えなくなった際、あるご縁を頼り、ホクレンから道産酒米を使うようになったことがきっかけで、現在でも総生産の9割は道産酒米を使用しているとのことです。
千駒酒造の社長さんは、「自分たちが苦しい時に助けてくれた北海道への恩返しとしても、今後も道産酒米を使っていく」という方針でいらっしゃるとのことです。
道産日本酒の振興という観点から行われた本大会ですが、北海道と他県との温かい交流が裏にあることを知り、胸が熱くなりました。どの世界でも、義理人情をないがしろにしてはならぬと感じます。
【二世古酒造さん】
【上川大雪酒造 緑丘蔵さん】
【結城酒造さん】
前述した通り、本大会は道産日本酒を振興するための「最初の一歩」です。
本日を契機に、例えば日本酒と合う料理やスイーツ等、幅広く食関連産業の振興につなげていくことが重要です。海外へのPRも時機を逸せずに進めなくてはなりません。
道農政部の担当者の皆様と連携して、私もアイデアを出し、道産日本酒を盛り上げて参ります。
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