予算特別委員会で保健福祉部に質問しました!

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児童虐待を通報する全国ダイヤル「189」というものがありますが、ダイヤルした人の約8割が実際に各地の児童相談所などに電話がつながる前に切ってしまっている実態が明らかになりました。本道においても児童虐待の相談件数、応対件数ともに増えています。また本道は、広域分散という特徴を受け、隣近所に相談がしづらいという特殊な事情があり、虐待への対応を難しくしている実情もあります。国(厚生労働省)に対して、このような本道の事情を踏まえた現実的な対応を促すと共に、児童相談所職員の増強など、道としてやれることをしっかりやるべきとの指摘をさせて戴きました。

平成28年第1回北海道議会定例会

予算特別委員会 開催状況

開催年月日  平成28年3月16日(水)
質問者 北海道結志会 浅野貴博 委員
答弁者 少子高齢化対策監 内海敏江
子ども未来推進局長 村井篤司
自立支援担当課長 上田哲史 

児童虐待の対応について

私からは児童虐待への道の対応について、以下、伺ってまいりたいと思います。

全国各地で非常に悲惨な児童虐待により、幼い尊い命が奪われるという痛ましい事件が相次いでおります。道といたしましては4期目の任期を迎えられた高橋はるみ知事が「人口減少危機突破」という、これを最重要課題に掲げ、出会いの場をつくり、そして、結婚、出産、育児、そして子どもの自立と、これまで見られなかった広範な切れ目のない子育て支援策を打ち出している、そのことについて私も大いに評価したいと考えております。同時に、生まれてきた大切な命が虐待にあい奪われる、もしくは虐待を受けた人が大人になって、また、自分の子どもに虐待してしまうという、そうした負の連鎖、これを何としても止めなくてはいけない、このことに対して道としては、これまで以上に強い危機感を持ち、虐待を許さない、絶対に虐待を起こさせないんだという強い、強力なメッセージを発していただきたいと考えております。

親が虐待に走ってしまう理由は様々でありまして、人間性を疑いたくなる事例から、誰にも相談できずに悩み苦しんだ結果、そのような道に走ってしまうという様々な事例があると思います。これを防止するには、保健福祉部の皆様だけではなく、道の様々な機関が手を携えて、道だけではなく、市町村、いろいろな民間団体、地域のつながり様々なものがネットワークを構築して、広範な施策が求められるものと思いますが、この場に置きましては、保健福祉部の皆様が対応される行政課題について、数点伺ってまいりたいと思います。

児童虐待を通報する全国共通ダイヤル「189」について

1月26日付の北海道新聞社会面に、「虐待通報8割途中で切断『189(いちはやく)』から児相転送前 音声の長さ一因か」との見出しの記事が掲載されておりました。記事によりますと、児童虐待の通報を受け付ける全国共通ダイヤル「189」が、電話をした利用者の8割が、実際に児童相談所に電話がつながる前に切ってしまうケースがあったとのことです。

児童相談所全国共通ダイヤル設置の経緯について

1.質問 : 全国共通ダイヤルの効果について

まず、この全国共通ダイヤル「189」の制度につき、それが設置された経緯はどのようなものか、それに対して道はどのような関与をしてきたのか、あわせて、この通報システムが、虐待の早期発見、未然防止、虐待を受けた子どもの保護にどのように貢献してきたか、道の見解を示していただきたいと思います。

答弁 : 自立支援担当課長

最初に、全国共通ダイヤルについてでございますが、国では、平成21年10月から虐待を受けたと思われる子どもに気付いた方や、子育ての悩みがある方が、どこに住んでいても、全国共通の10桁の番号に電話すると、管轄の児童相談所につながり、担当職員が相談対応する仕組みを構築してきており
ます。

また、昨年7月からは、10桁の番号に加え、迅速かつ適切に通報や相談ができますように、覚えやすい3桁の番号「189(いちはやく)」でもつながるようになっております。

道では、国が運用を開始した当初から全国共通ダイヤルを導入しており、ポスターやリーフレットなどを活用しまして、各児童相談所の直通番号とあわせて全国共通ダイヤルの番号の周知に努めてきております。

次に、共通ダイヤルのメリットなどについてでございますが、児童虐待は早期に発見し、通報を受けた児童相談所等が迅速に対応することが特に重要でありますことから、この全国共通ダイヤルは、3桁で電話発信できるため、道民の皆様が児童虐待の未然防止に関心をもち児童虐待に気付いたときに、通報しやすいシステムとして、早期発見等に資するものと考えております。

2.質問 : 利用実績について

早期発見に資すると思われていた「189」ですが、繰り返しになりますが、この記事によると、昨年の7月から11月にかけて、道と札幌市の数を合わせたものかと思われますが、「189」と10桁の数の内訳は不明としながらも、計3,161件ダイヤルがされ、そのうち道内9つの児童相談所につながったケースは529件、全体の16.7%にとどまったとのことでありますが、これは事実でしょうか。

答弁 : 自立支援担当課長

共通ダイヤルの利用実績についてでございますが、道が電気通信事業者に照会したところ、27年7月から11月の間に、全国共通ダイヤルを使用して道の8児童相談所に対し、電話発信されたのは、1,842件で、うち、通話に至ったのは317件、17.2%となっております。

3.質問 : 通話を中断する理由について

また、道新記事によりますと、8割を超す人が電話を途中で切ってしまう理由は、やはりなんと言っても、音声の長さにあり、いちはやく、ですが、いちはやくつながらない点にあるんじゃないか、沖縄県ではその音声案内の長さを指摘しているとあります。その一方で、道と札幌市は8割の人が途中で電話を切ってしまう理由を不明としているとの記述がありました。3月4日の新聞報道によると、このような状況を受けて、厚労省がこのダイヤルの運用改善を検討するとなっておりますけれど、「189」または10桁の番号に電話をかけたものの、最終的に児童相談所につながる前に電話を切ってしまう人が圧倒的に多い理由について、道として現時点でもその理由を把握していないのか否か、改めて説明願います。

答弁 : 自立支援担当課長

通話を中断する原因などについてでございますが、道では、これまでに、通報や相談のお電話をいただいた方から、共通ダイヤルの使いづらさなどに関するご意見はいただいておりませんが、音声案内のガイダンスが2分近くに及ぶ場合もあることから、通話に至るまでに時間を要することが中断する理由のひとつとして考えております。

4.質問 : 通話を中断する理由の把握について

意見はいただいていないとのことでありましたけれども、昨年12月2日、私、一般質問させていただいた時に、高橋知事は「虐待の未然防止等に当たっては、子どもを養育することに困難さを感じている家庭や虐待のおそれがある家庭などを早期に発見し、支援していくことが重要であります。」と、早期の把握の重要性について述べておられました。道としてこの理由、中断する理由のひとつとして考えているという状況でしたけども、しっかりとした理由を把握できていないのであれば、まず早急に正確な理由の把握に努めるべきと考えますが、この点について、今後どのように取り組まれるのか所見を述べてください。

答弁 : 子ども未来推進局長

通話を中断する理由の把握についてでございますが、国では、現在、全国共通ダイヤルを利用したにもかかわらず、通話を中断する事例が多いという実情を踏まえ、音声案内時間の短縮などのシステム改善を行っているところであり、道といたしましては、国の動向を注視いたしますとともに、今後も、通話実績を把握し、引き続き、全国共通ダイヤルのほか、児童相談所や市町村などの虐待の通報先や子育てに関する悩みなどの相談窓口の連絡先について、丁寧な周知に努めてまいる考えでございます。

5.質問 : つながらなかった電話の相談内容について 

児童相談所につながらなかった、2,632件の中に、もしかしたら深刻な虐待もしくは虐待につながりかねないケースがあったのかなと考えます。そうした事実が、これは国が作ったシステムですから、一義的に道に責任はないのかもしれませんが、そうした事実がつながらない中で、途中電話が切られた中で、見逃されてしまった可能性は否定できないと考えます。この点について、どう考えるか、道の見解を教えてください。

答弁 : 子ども未来推進局長

虐待の早期発見についてでございますが、全国共通ダイヤルを利用したものの、児童相談所につながる前に途中で切れてしまった電話の通報や相談内容を把握することは困難でございますが、その中には、虐待に関する通報や相談も含まれていると考えられますことから、機会を逃すことなく、そういった通報や相談が迅速かつ適切に児童相談所につながるよう、全国共通ダイヤルのシステムの改善を図ることが必要であると考えているところでございます。

今後、道といたしましては、児童虐待が早期に発見されるよう、あらゆる機会を通じ、児童相談所をはじめ、市町村や児童家庭支援センターなど、児童虐待の通報先や子育ての相談窓口の周知に努めてまいる考えでございます。

6.質問 : 国との連携について

先ほど述べましたように、8割の人が途中で切ってしまう「189」の運用改善については、国もその改善に向けて乗り出しているところではあります。この後、質問してまいりますが、本道は広域分散という特殊な他の府県にみられない、事情を抱える地域ですから、児童虐待防止の難しさもまた、他の地域にない、難しさがあると思うんです。そうしたことを踏まえて、国が作る仕組みであっても、しっかりと本道の事情を国に伝えて、しっかりと改善して欲しいという意見を述べるべきだと思いますが、そうした取組について、今後の道の考え方を教えてください。

答弁 : 子ども未来推進局長

国との連携についてでございますが、現在、音声案内にかかる時間の短縮化や入力操作の簡便化などを検討しているところであり、道といたしましては、引き続き、電気通信事業者に照会を行い、道内の全国共通ダイヤルの利用状況について把握を行いますとともに、電話対応を行う児童相談所の職員に改善に向けた意見を聴取するなどいたしまして、必要に応じ、使いやすい仕組みとなりますよう、国に提案してまいります。

指摘 : 

今、この瞬間にも、どこかで虐待が行われているかもしれませんし、虐待の兆候をみて、誰かに伝えようかと迷っている人がいるかもしれません。一日も早く、この利用状況を把握して、国とともに、道自身が作るんだ、それくらいの思いで、通報システムをより良いものへと改善していくことに取り組んでいただきたいと思います。

「189」については以上で終わりまして、児童相談所職員の人材確保などについて、質してまいりたいと思います。

児童相談所職員の人材確保について

児童相談所の方々が、対応しなければならない児童虐待の相談件数は、年々、増え続けていると伺っています。2014年度、全国での相談対応件数、並びに、虐待対応件数はそれぞれ420,128件、88,931件であり、児童福祉司は全国で2,829名いると思いますが、一人当たりの対応件数に換算すると、それぞれ149件、31件になります。

同じものを本道の状況に置き換えますと、相談対応、虐待対応の件数は、それぞれ12,057件、1,855件であり、本道の児童福祉司74名の方々が、一人で対応しなくてはいけない件数は、それぞれ163件、25件になります。

本道特有の課題について

7.質問 : 本道特有の課題への取組について

本道においては、児童福祉司一人が対応しなくてはならない相談件数は、全国よりも多く、虐待対応件数も全国とほぼ変わらない状況にあります。

このことを踏まえて全国を見ても、本道を見ても、虐待に対応する人材の確保が急がれるところですが、先ほど述べたように、本道は広域分散という特徴を持っております。

相談件数の多い少ないとは別に、一件一件にかかる、例えば、移動距離が長い等の事情があるかと思います。他府県と比較をして、道内児童福祉司の方々の負担が大きい、そうした困難さもあると考えますが、他府県と比較した、本道特有の児童虐待への対応にかかる難しさ、課題についてどんなものが挙げられるのか、並びに、こうした課題を解決するために、道はどのような取組をされているのか、併せて伺います。

答弁 : 自立支援担当課長

最初に、本道特有の課題についてでございますが、道内は、広域な面積を有するとともに、積雪寒冷となる冬季の期間が長いなど他都府県と異なった地理的環境にございます。

また、生活保護世帯やひとり親家庭、核家族の割合が全国の水準より高いことなどから、地域から世帯が孤立しがちである、子育ての支援が受けにくい、といった課題があり、市町村をはじめ、民生委員や地域住民など地域が一体となって、見守っていくことが特に大切であると考えております。

次に、本道特有の課題への取組についてでありますが、道では、これまで、児童相談所の相談機能の充実を図るほか、住民に身近な関係機関で構成される要保護児童対策地域協議会に参画し、虐待の疑いがある家庭についての情報共有や見守りに向けた検討協議を行いながら、虐待の未然防止や早期対応などに取り組んできております。

また、現在、児童相談所と母子保健の取組を所管する保健所が一体となって市町村に対し必要な技術支援を行うなどして、支援が必要な子どもに関する情報などが、関係機関で確実に共有されるネットワークづくりを進めているところであり、今後とも、地域における見守り機能の強化に取り組んでまいる考えでございます。

指摘 :

本道においては、地域を挙げての対応が何よりも求められるという答弁の主旨かと思いますが、やはり、それでも、専門知識を持った児童福祉司の方々の重要性というのは、今後ますます増してくるものと思います。

8.質問 : 児童福祉司の増員方針について

そこで、本年2月23日なんですが、厚生労働省が、自治体担当者の会議において、児童福祉司の人数を、新年度から大幅に増やす方針を決めたとの新聞報道がありました。また、人件費に使える地方交付税を増やし、自治体に増員を促すとのことでありますが、この方針により、本道に配置される児童福祉司は何名増えることとなるのか、道の見通しを教えてください。

答弁 : 自立支援担当課長

児童福祉司の配置についてでございますが、現在、地方交付税算定基礎における児童福祉司の人数は、人口170万人の標準団体あたり36名となっておりますが、児童虐待の対応件数が全国的に増加していることを踏まえ、児童相談所の強化を図るため、来年度において、算定基礎が改正され、39名とされております。

これらを元に、道の児童福祉司の人員を試算しますと、現行では72名、新たな算定基礎では78名となるところでございます。

9.質問 : 児童虐待相談への対応について

人員が確保・拡充されていくにこしたことはないんですが、先に述べたように、広域分散という本道の特有の事情を抱えるこの事情に鑑みましたら、各児童相談所からの地理的な距離等によって、地域によっては、迅速な対応がなかなか取れないところもあるかと思います。例えば、私の地元の留萌管内、担当する児童相談所は、旭川市内にありますけれども、どんなに急いだとして1時間半はかかります。そのような実情は、道内各地にないか、道の見解を示してください。

答弁 : 自立支援担当課長

児童虐待相談への対応についてでございますが、児童相談所が虐待の通告を受けたときは、第一義的な相談窓口である地元市町村や警察などと、ただちに情報を共有し、緊急度に応じては、早急な駆けつけを依頼し、早期の安全確認や子どもの保護に取り組んできたほか、必要に応じて、近隣の児童養護施設や里親などへ緊急の一時保護の委託を行うなどして、子どもの安全確保を最優先に対応してきたとこでございます。

10.質問 : 新年度予算事業等について

一つ一つ児童相談所の職員さんが現地に出向くということではなく、市町村などと連携するとのことでしたが、来年度に、予算に関して、実際に道内で児童福祉司として勤務をしている方からは、一日に何百キロと移動しなくてはならない、とても規定勤務時間内に仕事を終えられない、そうした心身ともに非常に重い負担があるとの、非常に苦しい現実について、お話を聞いたことがあります。児童福祉司はじめ、児童相談所職員の人員の拡充を図ると共に、児童相談所のみならず学校現場、警察、市町村、更には自治体・町内会等、あらゆる機関・組織と連携した虐待防止の取り組みが求められる、それは言うまでもないと思います。平成28年度予算案において、道は、「児童虐待防止対策等推進事業」として、1億1,065万8千円を計上しておりますが、この予算のもと、具体的にどのような施策を考えているのか、先に述べた点を含めた施策を行うのか、また昨年度の1億1,474万円と比較して、やや減少しているその理由を合わせて、道の見解を伺います。

答弁 : 自立支援担当課長

虐待防止に向けた道の取組についてでございますが、児童虐待防止対策等推進事業費は、虐待の未然防止・早期発見対応、子どもに対する適切な支援や相談体制の強化を図るものであり、予算規模は、母子保健関係職員に対する研修資料作成が本年度で完了することなどから、前年度に比べ3.6%減の約1億1千万円となっております。

平成28年度当初予算案においては、関係機関相互で支援が必要な子どもに関する情報を共有するネットワークの構築を図るほか、児童相談所のカウンセリング体制の強化や職員への虐待相談の初期対応研修の実施などに取り組むほか、新たに未成年後見人の確保などを盛り込んでおります。

また、児童相談所の組織体制につきましては、相談や判定などの業務実態を踏まえながら、毎年度検討を行い、これまでも関係職員を増員してきたところであり、来年度におきましても、虐待対応件数の増加等を踏まえ、児童福祉司の増員を図ることとしております。

指摘 : 

ぜひとも、人材の確保・拡充に引き続き取り組んでいただきたいと思います。

11.質問 : 虐待に関する条例、計画の策定について

次に、3月10日に行われた、明治学院大学教授の松原康雄氏を委員長とする児童福祉について考える専門委員会で、児童福祉法の改正に向けた各提案を盛り込んだ報告書がまとめられたと、これも新聞報道がありました。

児童相談所と市町村との役割分担を明確にして、中核市や東京23区でも児童相談所が設置できるようにするべきだと、そうした提言がなされております。

今後、これを受けて、報告書に沿った児童福祉法の改正がなされるのかなと思いますが、いずれにしても、人口減少危機突破を掲げる道としては、児童虐待防止に向けたより強い姿勢を示して、具体的な施策に盛り込んでいくことが求められることは言うまでもありません。

例えば、他の府県の例を言いますと、制定された年次順に言えば平成16年に三重県、20年に和歌山県、23年に大阪府、26年に愛知県、27年に岡山県で、それぞれ子どもを虐待から守る条例が、児童虐待防止に特化した条例が制定されております。一方で、本道においては、「北海道子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例」や「北の大地☆子ども未来づくり北海道計画」等の中で、児童虐待

防止が謳われており、児童虐待防止を全面に出した、それに特化した条例や計画は今のところないと承知をいたします。

道としても、深刻な社会問題となっている児童虐待を防止する、このことに向けて、他府県の取り組みを参考にしつつ、個別に条例または計画を策定する、そうしたより強化した取組を進めるのはどうかと思いますが、道の所見を伺います。

答弁 : 少子高齢化対策監

児童虐待に対する取組の強化等についてでありますが、本道の将来を担う子どもたちが、のびのびと心豊かに成長することは、道民すべての願いであり、出産や子育て、子どもの成長を社会全体で総合的に支援することが何より重要であります。

こうした認識のもと、道では平成16年に全国に先駆け、「子どもの未来づくりのための少子化対策推進条例」を制定したものであり、児童虐待に関しては、条例の基本理念の一つに「子どもの権利の尊重」を掲げ、児童虐待の未然防止及び早期発見、被虐待児童の保護及び支援などの防止対策を総合的に推進することとしております。

また、本条例の実施計画として、「北の大地☆子ども未来づくり北海道計画」を策定し、その中で、子どもの安全・安心の確保を重点施策として位置づけ、虐待防止に関する道民の方々への普及啓発はもとより、児童相談所の機能強化や相談窓口である市町村への支援、さらには、支援が必要な家庭を把握するための体制の整備など、総合的な虐待防止対策を推進しております。道といたしましては、これらの条例や計画に基づき、各般の施策を着実に推進していくとともに、今後さらに、地域における見守り機能の強化に向けたネットワークづくりを進めるなどいたしまして、児童虐待の未然防止に全力で取り組んでまいります。

12.質問 : 

総合的な対策をねり、未然防止に全力で取り組んでまいるという答弁をいただきました。何度も申し上げますが、人口減少危機突破、それを掲げて、道は、これまでにない施策を盛り込んでおられますけれども、やはり、児童虐待は、幼い命が虐待をされてしまうという、これは何としても防がなくてはいけません。これができずして人口減少危機突破はないんだ、児童虐待の防止に向けてより強い姿勢を示し、虐待の根絶に向けて取り組んでいくんだ、その改めて強い決意を、少子高齢化対策監の強い決意を最後に伺いたいと思います。

答弁 : 少子高齢化対策監

児童虐待への対応についてでありますが、国内では、子どもを取り巻く悲惨な事件が後を絶たず、道といたしましても、その対策に全力で取り組んできておりますが、自ら相談に出向くすべを知らない子どもたちが発するSOSは、とても小さく、それをいかにして見逃さずに察知するかがとても重要であること、また、児童虐待を防ぐには、地域社会全体が強い関心を持ち、様々な場面で積極的に参画いただくことが必要であること、私は、多くの関係者の方々とお話する機会などを通じ、これらのことに改めて、思いをいたしております。

新年度においては、様々な悩みや困難、課題を抱える子どもたちが、学びや食事をともにしながら、安心して過ごすことのできる居場所づくりを進める事業を創設することとしておりますが、こうした取組を、虐待の早期発見、早期対応はもとより、その芽を摘むことに結びつくように活かしてまいりたいと考えております。

道としては、今後とも、児童相談所の機能強化はもとより、地域住民が把握した子どもに関する情報が共有されるネットワークの構築などに取り組み、道がリーダーシップを発揮して、全ての子どもたちがのびのびと、心豊かに成長していける環境を整え、児童虐待のない社会の実現を目指してまいります。

指摘 : 

児童虐待のない社会の実現、これは保健福祉部、道の執行部の皆様と私たち道議会、一体となって取り組まねばならないことだと思いますので、私も道民の一人として、父親の一人として、道議会議員の一人として、皆様と一緒にその社会づくりに向けて邁進してまいりたいと思います。

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