活動報告

道職員の定年延長について質問しました。(2021年7月2日総務委員会)

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質問のポイント

 6月に改正国家公務員法、改正地方公務員法が成立し、今後公務員の定年が順次延長されることとなります。

 天売、焼尻の診療所の所長(医師)の定年は、道条例で70歳という特例が設定されていますが、今回の法改正を受け、これをさらに延長することができれば、71歳以上の方でも意欲と体力に問題がなければ、正規の道職員として迎え入れることが可能となり、有為な人材を発掘するチャンスを広げることになると考えます。

 この度の質問では、道庁総務部人事局より、定年延長に向けて様々な検討に入る旨の答弁を引き出すことが出来ました。

 

質問のやり取り

(浅野)

二 今後の道職員の定年のあり方について

 6月4日に、国家公務員の定年を65歳へ引き上げる改正国家公務員法が国会で成立しました。これを受けて、2023年度から31年度まで、現在60歳とされている定年が2年ごとに1歳ずつ上げられることとなりました。またこれに伴い、地方公務員法も改正されて、地方公務員の定年延長も今後実現することになると考えます。このことを踏まえて、以下質問します。

(一)法改正に対する認識について

 国家公務員の定年が引き上げられるのは、60歳とされた1985年以来の事であると承知をしています。今回の引き上げについては、若年層の人口が減り、人材確保や社会保障制度の維持が困難になってきている現状を変える有効な手段となり得るという評価がありますが、その一方で、若手人材の昇進の妨げとならぬように配慮が必要であるだとか、または民間と比較して公務員が優遇されるような状況をつくるべきではないという様々な意見があるとも承知をしています。道としては、この度の国家公務員法、地方公務員法の改正をどのように評価しているのか、まず伺います。

(人事課長)
 地方公務員法などの改正についてでありますが、国において、平成30年8月の人事院による意見の申出等を踏まえ、複雑高度化する行政課題に的確に対応し、質の高い行政サービスを維持していくためには、高齢期職員が公務で培った豊富な知識や技術、経験などを活用することが不可欠であるとして、この度、国家公務員法を改正し、定年を段階的に65歳まで引き上げることとしたところでありまして、地方公務員につきましても、同様の措置を講ずる必要があることから、地方公務員法の改正が行われたものでございます。道といたしましては、少子高齢化が進み、生産年齢人口が減少している中、将来にわたって活力のある社会を維持し、発展していくためには、働く意欲のある高齢者が、その能力を十分に発揮しながら、活躍していただくことが重要であると考えておりまして、今回の法改正は、こういった考え方にも沿うものであると考えております。

 

(浅野)

(二)道職員の定年のあり方について

 道職員の定年について伺いますが、国や他の地方公共団体との均衡を保つことが求められており、詳細は「北海道職員等の定年等に関する条例」、以下、単に「条例」と呼ばせていただきますが、これで定められていると承知をしています。法の改正を受けて、今後道としても条例を改正して、道職員の定年を順次上げていく考えでいるのか、道の認識と今後の対応について伺います。

(人事局長)
 道職員の定年についてでございますが、道におきましては、地方公務員法の規定に基づき、「北海道職員等の定年に関する条例」において、国と同様に、現在、職員の定年を60歳と定めているところでございます。この度の法改正により、地方公務員の定年の基準となる国家公務員の定年が、令和5年度から2年に1歳ずつ、65歳まで段階的に引き上げられることとなりましたが、定年の引上げは、継続的な新規採用や、若手人材の登用機会の確保といった組織活力への影響が懸念される一方で、60歳を超える職員の知識や経験が活かせるといった効果が期待されるなど、様々な面がありますことから、今後、国から示される考え方や、他都府県の動向も参考にしながら、人事委員会とも協議を重ね、定年のあり方も含め、検討を行ってまいる考えでございます。

 

(浅野)

(三)道立診療所の医師の確保について

 定年の在り方も含めて、検討を行ってまいるということでありますが、次に道立診療所の医師の確保に関して伺ってまいります。条例の第3条においては、道職員としての医師の定年は65歳、その中でも特に人材が集まりづらい道内の8箇所にあるへき地の診療所に勤務する者は70歳と特例が設けられていると承知しております。看護師さんについては、60歳となっていると承知しております。

 私の地元の話をさせていただきますが、医師が不在となっていた羽幌町の天売島の診療所に、2019年、74歳の道外の滋賀県の方が、赴任することに名乗りを挙げてくれたのですが、当初道は条例が定める定年を超えているとして、そのご本人の申し入れを断らざるを得なかったことがありました。その後、総務部人事課の皆さまと保健福祉部地域医療課の皆さまと協議をしていただいて、定年は超えているものの本人の意欲もあるということで、臨時職員として勤務して頂く環境を整えていただき、何とか着任をしていただきました。しかし条例の定める定年を超えていたので、正規の職員ではなく、臨時的任用扱いとせざるを得ませんでした。その他にも71歳の方が意欲を示してくださっていたとも聞いております。

 道立診療所の医師の定年をあげることができたら、年齢は高くても意欲、体力ともに問題のない方々を含め、より幅広い人材を登用できるチャンスが広がるのではないかと考えます。この度の法改正を受けて、条例が改正されれば、道内8つのへき地の診療所に勤務する医師、また看護師の定年が延長されれば、へき地の医療環境をより整えることができると考えますが、この点に対する認識を伺います。

(人事局長)
 道立診療所の医師等の定年についてでございますが、地方公務員法におきまして、職務と責任の特殊性、欠員補充の困難性などにより、定年を60歳とすることが適当でない職員の定年を、条例で定めることができるとされておりますことから、道では、国と同様に医師等の定年を65歳としつつ、離島など地域的な事情で、適任者を確保することが特に難しい道立診療所の医師につきましては、国の基準を上回る70歳としているところでございます。国では、この度の国家公務員法の改正により、65歳としていた医師等の定年を、新たに、70歳までの間で人事院規則で定めるとしたところでございまして、道といたしましては、道民の皆様が、住み慣れた地域で医療を受けられる体制の維持・確保に向けて、今後、道立診療所の医師の定年の取扱いについて、関係部と意見交換を行うなど連携を図りながら、検討を進めてまいります。

 

(浅野)
(四)今後の取組について

 田中局長から「診療所医師の定年の見直しについて、関係部と連携を図りながら検討を進めてまいる。」とのご答弁をいただきました。これは、私が申し上げた地域の実情を踏まえ、定年を延長することに向けて、様々な検討を積極的に進めていただけるものと受け止めますので、是非ともしっかりと作業を進めていただきたいとお願い申し上げます。これまで道が行財政改革を進める中で、新規採用を抑えざるを得ない時期があり、道職員の年齢構成は若手職員の比率が低いというアンバランスな構造になっていると承知をしています。

 今回の法改正を受けて、道として条例を改正して、道職員の定年延長を進めるにしても、組織内の新陳代謝が適切に図られるような、次の時代を担う人材を育成していくことを、これもしっかり、引き続き求められることだと思います。これらのことを踏まえて、今後、道としてどのように対応していくのか最後に伺います。

 

(職員監)
 人材育成に向けた今後の取組についてでありますが、定年の引上げに当たりましては、制度導入後においても、引き続き、若手職員が高い意欲をもって業務に取り組むとともに、組織内において、適切な新陳代謝が図られるよう、人事評価を効果的に活用しながら、着実なキャリア形成と積極的な登用を進めていくことが重要であると認識しております。このため、道では、定年引上げを見据え、中長期的な人材育成の視点に立って、職員一人ひとりが主体的に専門性を高め、特定の分野で多様な経験を積むことができる「専門人材育成型」の人事を着実に進めますとともに、職員個々の能力や適性に応じた研修機会の付与はもとより、その時々の行政需要に的確に対応できる資質・能力の向上に向けまして、研修内容の充実強化を図るほか、能力・実績に基づく人事管理をより一層徹底するなど、時代の変化に対応した人事施策を着実に推進し、道庁全体の組織力を向上させることで、将来にわたって持続可能な行政運営につなげてまいる考えでございます。