活動報告

9月第三定例会予算特別委員会(農政部)

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TPP11、日EU・EPAに続き、アメリカとの貿易協定の署名がなされました。今後更なる国際競争の荒波を迎える本道農業をどう振興していくか、道の認識を質しました。他には、来年度の目安が近々策定される米政策と、終息の兆しが見えない豚コレラ対策についても質問しました。

令和元年9月27日 第3定例会予算特別委員会 農政部

日米貿易交渉について

合意の受け止めについて

浅野:まず、25日に日米首脳会談が行われて署名・合意がなされた日米貿易協定について、伺ってまいります。

多くの関係者、特に農業大国である本道の農業関係者が関心を持って、この交渉の行方を見守っていたものと考えますが、道としては今回の合意をどのように受け止めているのか、まず、伺います。

農業経営局長:合意の受け止めについてでございますが、この度の合意におきまして国は、農畜産物に係る日本側の関税につきまして、TPPの範囲内に抑制することができたとしており、その内容につきましては、麦や乳製品の国家貿易制度、豚肉の差額関税制度といった基本制度が確保される一方、小麦、牛肉、豚肉など、本道の重要品目における関税等の撤廃や削減によりまして、本道農業への影響が懸念されるところでございます。
 一方、米国への輸出につきましては、牛肉につきまして、現行の日本枠200トンが複数国枠と合体することにより、65,005トンの複数国枠へのアクセスが確保されたほか、ながいもなどの関税が撤廃・削減されるなど、輸出促進の追い風となると考えているところでございます。

農産物への影響について

浅野:ただ今の答弁で、本道農業への影響は当然懸念されるとしながらも、輸出促進の追い風になるとの見方もお示しいただきました。

本道農業のあくまで基本は輸出ももちろんですが、生産をしっかりしていくことだと思います。

そこで伺いますが、重要品目のコメや小麦、甘味資源作物などへの影響については、どのように考えて、どのように対応していくのか、伺います。

農産振興課長:農産物への影響についてでありますが、今回の合意において、コメにつきましては、TPP協定で設定されていました国別枠が設定されなかったほか、小麦、てん菜など甘味資源作物についても国家貿易や糖価調整制度といった基本制度が維持されたところでございます。

一方、小麦につきましては、TPP協定と同じ内容となる15万トンの無関税輸入枠の設定やマークアップの45パーセント削減で合意されまして、国産小麦の価格低下や経営所得安定対策の財源の減少が懸念されることから、道といたしましては、国からの説明を踏まえながら、影響を精査してまいります。

畜産物への影響について

浅野:それでは、牛肉や豚肉、乳製品などの畜産物への影響については、どのように考えて、どう対応していくのか、伺います。

畜産振興課長:畜産物への影響についてでございますが、今回の合意におきまして、脱脂粉乳やバターなどの国家貿易制度や豚肉の差額関税制度といった基本制度が維持されたところでございます。一方、関税が長期にわたって段階的に引き下げられることとなり、牛肉につきましては、現在の38.5パーセントが9パーセントまで削減、豚肉につきましては、従価税は撤廃、従量税は50円/kgまで削減、チェダー、ゴーダ、クリームチーズ等につきましては、撤廃されるなど、安価な輸入品の増加による国産品との競合が懸念されますことから、道といたしましては、国からの説明を踏まえながら、影響を精査してまいりたいと考えてございます。

米国への輸出拡大について

浅野:最初の答弁で触れていただいておりますが、攻めの部分として、米国への輸出拡大の追い風ともなりえる部分が今回の合意であるとのことでした。

牛肉の低関税枠の拡大や、長いもの関税撤廃など、これらも合意されておりますけれども、道産農畜産物の輸出拡大に向けて、今後どのように取り組んで行くのか、伺います。

6次産業化担当課長:米国への輸出拡大についてでありますが、道では、「北海道食の輸出拡大戦略」におきまして、牛肉や長いもを含む青果物などを輸出の重点品目として位置付けており、牛肉につきましては、本年5月、株式会社北海道畜産公社が設置する十勝総合食肉流通センターが、輸出可能施設として認められましたことから、現在、流通形態やニーズの分析、テスト販売を行っているところでごいざいます。

また、長いもにつきましては、米国が主な輸出先となっておりまして、現在、道内の主要な産地におきまして、輸送コストの低減に向けた包装資材の改良や多収品種の導入などに取り組んでいるところでございます。

道といたしましては、日米貿易交渉の結果を踏まえまして、今後とも、関係団体、輸出関連企業等と連携を図りながら、輸出拡大戦略に沿った取組を着実に進め、米国における一層の輸出拡大につなげてまいります。

浅野:今回の合意、安倍総理もウィンウィンの合意だとおっしゃっていましたので、ぜひ私たち北海道としてもウィンのものを取るべく輸出拡大に取り組んでいただきたいと思いますが、それでもやはり、影響というものを非常に懸念されるところであります。

影響試算について

浅野:今回の合意、安倍総理もウィンウィンの合意だとおっしゃっていましたので、是非、私たち北海道としてもウィンのものを取るべく輸出拡大に取り組んでもらいたいと思うのですが、それでもやはり影響というものが非常に懸念されるところであります。TPP11や日EU・EPAの際には、本道農畜産物の生産額への影響について、道として試算を行っています。

今回の日米貿易協定における本道への影響額について、どのように試算を考えているのか、そもそも試算をする考えがあるのかについて、伺います。

農業経営局長:影響試算についてでございますが、この度の合意では、本道の重要品目における関税等の撤廃や削減により、本道農業への影響が懸念されるところでございます。

このため、道といたしましては、国に対し、交渉結果などについての丁寧な説明を求めつつ、合意内容を精査し、本道農業への影響を把握するとともに、国の動向なども注視しながら、適切に対応してまいる考えでございます。 

浅野:現時点ではあくまでも国の動向を注視しながら、説明を受けながらだと思いますが、非常に重要な問題でありまして、トランプ大統領は今後、日本に対して7,800億円相当の農産物の市場が開放されるとの独自の試算を公表しているとの話もあります。

是非、道としても試算を行うべきだと思いますので、この点は知事に直接お考えを伺いたいと思いますので、委員長におかれましてはお取り計らいをお願いいたします。

今後の対応について

浅野:農畜産物への影響を最小限にとどめて、何度も申したように、攻めの部分はしっかり攻めて、本道農業・農村を持続的に発展させていくために、今後道として、どのように取り組んでいくのかを伺います。

農政部長:今後の対応についてでありますが、この度の合意により、グローバル化が一層進展する中、本道農業が、いかなる環境下においても、その再生産を確保し、持続的に発展していくことが何よりも重要でありますことから、知事が、昨日、国に対し、交渉結果等の丁寧な説明や本道農業の再生産を可能とする万全な対策などについて、緊急要請するとともに、本日の朝開催されました、「北海道TPP協定等対策本部会議」において、合意の詳しい内容について、精査を行い、対応策を検討するよう指示を行ったところであります。

道といたしましては、生産者の方々が、将来に希望を持ち、安心して営農に取り組めるよう、引き続き、本道農業への影響を把握しながら、体質強化や経営安定に向けた万全な対策を国に求めていくとともに、生産基盤の整備や多様な担い手の育成・確保、先端技術を活用したスマート農業の推進、さらには、輸出の拡大などに取り組み、競争力の一層の強化に努めてまいります。

浅野:国の力を得ながら、説明を受けながらだと思いますが、道としてもしっかり本道農業の今後の持続した発展に向けて、役割を果たしていただきたいと思います。

米政策について

浅野:次に、米政策について伺います。

平成30年度からは、これまでの行政による生産目標数量の配分ではなくて、それぞれの地域が独自に需給などを考えて、主体的に判断する新たな米生産が行われるようになりました。

本道においては、道産米の多様なニーズに応えながら、稲作経営の安定を図るため、これまでの生産数量目標に替わる、道独自の「生産の目安」を設定しているものと思います。

そして今年もまもなくその「生産の目安」を設定する時期を迎えていると承知します。

そこで以下、数点伺ってまいります。

(一)「生産の目安」の設定について

浅野:道内の「生産の目安」が、30年産で10万7,019ヘクタール、令和元年度で10万7,848ヘクタールと設定されております。

まずは、その内訳となる主食用米と加工用米などの用途別の面積は、どのようになっているのかを伺います。

水田担当課長:米の「生産の目安」の設定についてでありますが、国による生産数量目標の配分が廃止された平成30年産以降、道では、北海道米への多様なニーズを踏まえながら、需給と価格の安定を図る観点から、関係機関・団体と一体となりまして、道独自の「生産の目安」を設定しているところでございます。

設定いたしました平成30年産の作付面積は、水稲全体で10万 7,019ヘクタール、用途別には、主食用米が9万9,015ヘクタール、加工用米が5,273ヘクタール、飼料用米や輸出用米などが2,731ヘクタール、また、令和元年産は、水稲全体で10万7,848ヘクタール、用途別には、主食用米が9万8,030ヘクタール、加工用米が5,734ヘクタール、飼料用米や輸出用米などが4,084ヘクタールとなっております。

(二)目安の設定の考え方について

浅野:具体的な数字をお示しいただきましたが、本道の今年度、令和元年度産米において、全体及び用途別の目安の設定に当たっては、どのような考えのもとで、なされたのか伺います。

生産振興局長:令和元年産米の目安の設定の考え方についてでございますが、農業者の生産意欲の向上と、水稲生産力の維持・強化を図る観点から、農業団体や集荷業者、行政などで構成します北海道農業再生協議会水田部会におきまして、本道における水稲全体の作付面積を「10万7千ヘクタール以上」となるように設定したところでございます。

用途別の面積につきましては、主食用米は、農業団体及び集荷団体による販売計画や、過去の実績及び各産地の作付意向などを総合的に勘案をいたしまして、前年産から985ヘクタール減の9万8,030ヘクタールとし、加工用米につきましては、チャーハンやピラフなどの冷凍食品の需要の高まりを踏まえまして、前年産から461ヘクタール増の5,734ヘクタール、飼料用米や輸出用米などは、地域の作付意向を踏まえまして、前年産から1,353ヘクタール増の4,084ヘクタールとし、水稲全体の面積では、前年産から829ヘクタール増の10万7,848ヘクタールとしたところでございます。

(三)生産の目安と作付の動向について

浅野:それでは、本道の今年度の生産の目安を踏まえた、本年度の実際の水稲の作付動向は、どのようになっているのでしょうか、伺います。

水田担当課長:本年産の水稲の作付動向についてでありますが、現時点で、水稲の作付面積は公表されておりませんが、国が、7月30日に公表しました6月末現在の元年産米の作付動向によりますと、北海道の主食用米につきましては、前年に比べ、減少する見込みとなっている一方で、加工用米や、飼料用米、輸出用米などは増加の見込みとなっているところであります。

令和元年産の生産の目安は、主食用米の作付面積を減少し、加工用米などを増加させており、ほぼ目安に沿って作付されているものと考えております。

(四)来年産の「生産の目安」の設定に向けた考え方について

浅野:ほぼ目安に沿った作付けがなされているとのご答弁いただきましたが、現在、収穫作業のまさに真っ只中であります。

これから、新米の本格的な販売も始まりますが、一部の県の増産、特に今年は、北海道をはじめとした米の主産地の作柄が良好となる見込みも示されておりまして、需給が緩むのではないかという声も聞かれるところであります。

こうした中、来年の「生産の目安」の設定に当たっては、道として、どのような考えのもとで取り組んでいくのかを伺います。

生産振興局長:令和2年産米の「生産の目安」の設定についてでございますが、「生産の目安」は、農業者の生産意欲の向上と水稲生産力の維持・強化や、北海道米への多様なニーズに的確に応え、需給と価格の安定を図る上で、重要な指標であると認識をしております。

このため、道といたしましては、令和2年産米の「生産の目安」の設定に当たりましては、引き続き、道内各地におきまして、計画的な米生産が推進されるよう、道と関係機関・団体で構成する北海道農業再生協議会水田部会におきまして、国の需給見通しをはじめ、産地の作付意向や農業団体・集荷団体の販売計画、実需者が求める多様なニーズなどを十分に踏まえながら議論を重ね、全道及び地域ごとに実効性のある目安を設定してまいる考えでございます。

(五)稲作農家の経営安定について

浅野:近年、米の消費が年々、減少する中、本道の稲作農家の経営安定を図るためには、新たな米の政策のもと、生産の目安を踏まえた生産はもとよりですが、高齢化や労働力不足といった稲作経営が抱える様々な課題などにも、しっかりと対応していかなくてはいけないと考えます。

道として、こうした課題に向き合いながら、稲作経営の安定化、そして、米どころ北海道における稲作農業の持続的な発展に向けて、どのように取り組んでいくのか、最後に伺います。

農政部長:稲作経営の安定等に向けた取組についてでありますが、本道の稲作農業が、今後とも持続的に発展していくためには、安全・安心で美味しい米づくりはもとより、北海道米に対する多様なニーズに的確に対応しながら、消費者や実需者から信頼される産地づくりを進めていくことが重要であると認識しております。

このため、道といたしましては、北海道農業再生協議会水田部会において、実効性のある「生産の目安」を設定し、需要に応じた生産と価格の安定に向けた取組を進めるとともに、稲作農家の経営所得安定対策等の円滑な推進に取り組んでまいります。

併せて、直播などの栽培技術の導入やICTなどの先端技術の活用による農作業の省力化・低コスト化、水田の大区画化などのほ場の整備、さらには、多様なニーズを踏まえた新品種の開発や、北海道米のブランド力の強化、新たな担い手の育成・確保など各般の施策を総合的に推進し、農家経営の安定と本道稲作農業の持続的な発展に向けて、地域の実情も踏まえながら、関係機関・団体と一体となって取り組んでまいります。

浅野:ただ今、米どころ北海道の今後の発展に向けての部長の見解と覚悟・決意を伺いました。

かつては、道産のお米といえば誰も見向きをしなかった大変な時代もあったかと思いますが、農政部の皆様方、農家の皆様方をはじめ関係各位のご努力の上で、今、日本全国、世界でも評価される米どころへと発展しています。

先ほど質問で述べた日米貿易協定もあります。

国際情勢もより厳しくなって行きますが、それに負けない米どころとして発展していけるように、道農政部の取組を求めます。

豚コレラ対策について

浅野:最後に、豚コレラ対策について伺います。

昨年9月、岐阜県で、26年ぶりに豚コレラの発症が確認されて以来、その後、愛知県、長野県、埼玉でも確認されるなど、発生範囲が広がっているところであります。今月に入り、長野県や埼玉県でも確認されるなど、発生範囲が更に拡大しています。

国では、野生イノシシが媒体となって豚コレラの感染が拡大しているとの想定で、野生イノシシに経口ワクチンを投与するなど、豚への感染を防ぐとともに、野生イノシシが生息する地域の養豚場に人や物への消毒の徹底を指導するなど、飼養衛生管理基準の遵守や、養豚場の周囲を柵で囲むなどの対策を講じてきていますが、残念ながら1年を経過しても、未だに終息の兆しがみえません。そして、発生地域も拡大しております。先日、農水省では、地域を限定して飼養豚へのワクチン接種を決定しています。これらを踏まえて、何点か伺ってまいります。

(一)豚コレラについて

浅野:あらためて伺いますが、まず、豚コレラはどのような病気で、豚コレラに感染した豚肉を人が食べた場合に、どんな影響が懸念されるのか、伺います。

家畜衛生担当課長:豚コレラについてでありますが、豚コレラは、平成4年まで国内で発生しており、平成19年に清浄国となったが、昨年9月に、岐阜県で26年振りに確認され、その後、岐阜・愛知県を中心に発生し、本年9月には初めて埼玉県で確認されるなど、発生地域が拡大しているところでございます。

豚コレラは、豚コレラウイルスによる豚やイノシシの病気で、伝播力が強い一方、高い死亡率を呈するものから、外見の異常を示さないものまで、様々な症状を示す法定伝染病で、人に感染することはなく、感染した豚肉が市場に流通することはありません。

(二)野生イノシシ等について

浅野:感染拡大の要因として野生イノシシが問題になっていますが、生息状況はどのようになっているのでしょうか。また、豚コレラの感染を媒介すると考えられるものは、野生イノシシ以外にはいないのか、基本的なことをあらためて伺います。

家畜衛生担当課長:野生イノシシの生息状況などについてでありますが、環境省が平成27年に公表しました「イノシシの保護及び管理に関する最近の動向」では、道外において、生息地域が拡大していると報告されておりますが、道内での生息は確認されていません。
なお、豚コレラの感染を媒介する野生動物は、イノシシ以外はいないとされております。

(三)ワクチン接種の対応について

浅野:次にワクチン接種の対応について伺いますが、国は、地域を限定した上で飼養豚にワクチンを接種するとの内容ですけども、接種に向けた国の具体的な対応はどのようになっているのか、また、北海道はワクチン接種の対象となるのでしょうか。道の見解を伺います。

家畜衛生担当課長:ワクチン接種の対応についてでありますが、本年9月20日、農林水産省は、豚コレラの発生県を中心に、養豚場でのワクチンを接種する防疫方針を決定しましたが、接種方法など具体的な内容は、今後、パブリックコメントや都道府県知事への意見照会などの手続きを経て、「豚コレラに関する特定家畜伝染病防疫指針」を改正し、決定される見込みでございます。

なお、本道につきましては、豚コレラの発生がないことや野生イノシシが生息しないことなどから、ワクチンの接種地域とはならない見込みでございます。

(四)接種豚について

価格の推移について伺いましたが、一つ遡ります。ワクチン接種が行われる地域の豚についてなんですけれども、それが、ワクチン接種が行われた場合に、どのような取扱になるのか、そのことを踏まえて、道として、どのような取組を考えているのか、伺います。

家畜衛生担当課長:ワクチンを接種した豚の取扱についてでありますが、農林水産省は、今後改正する防疫指針において、ワクチンを接種した豚やその生産物などの取扱いを示す予定と聞いております。

道といたしましては、改正された防疫指針に基づき、生産者団体等と連携を図りながら、引き続き、道外からの移入豚の着地防疫や農場での飼養衛生管理の徹底などに努め、侵入防止に万全を期してまいるところでございます

(五)国産豚肉の状況について

浅野:本道は、野生イノシシがそもそも生息していないとみられることから、ワクチン接種の対象とならないという見通しを、今、示していただきましたが、先ほど申し上げたように、複数の県において豚コレラの感染が確認されて以来、養豚場では13万頭以上にのぼる豚の殺処分が行われている、とのことですが、これだけの豚が処分されることになると、豚肉、国産豚肉の価格はどのように推移しているのか気になるところですが、状況について伺います。

畜産振興課長:国産豚肉価格の推移についてでございますが、農林水産省が公表しております食肉流通統計によりますと、昨年9月の国内における豚コレラの発生以降、直近1年間の平均枝肉価格は、1キログラムあたり510.7円となっており、また、豚コレラが発生する1年前は、年平均で555.4円、2年前は、547.8円、3年前は519.6円となっているところでございます。

道といたしましては、今後、国内における豚コレラの発生に伴う豚肉価格への影響が懸念されますことから、引き続き、市場価格の動向などを注視してまいりたいと

考えているところでございます。

(六)輸出への影響について

浅野:次に、輸出への影響について伺います。

ワクチンの接種が行われるようになれば、日本は、国際獣疫事務局の基準で、「清浄国」から「非清浄国」に格下げされる可能性があるのではないかと言われております。そのような場合に、道は、豚肉の輸出にどのような影響があると考えているのか、伺います。

生産振興局長:豚肉の輸出への影響についてでございますが、本道における平成30年の豚肉の生産量は、約6万3千トンとなっておりまして、このうち、生産量の0.8%にあたる約500トンが、香港やシンガポール、マカオなどへ輸出されているところでございます。
仮に、我が国が、OIEで定める清浄国から非清浄国に格下げされた場合、これらの国や地域が輸入を制限する懸念がありますことから、農林水産省では、副大臣や政務官を輸出相手国に派遣し、ワクチン接種後においても、ワクチンを接種したエリア外からの輸出が継続できるよう、二国間の合意を得るための交渉を行うこととしているところでございます。

(七)今後の取組について

浅野:まず、非清浄国とならない努力を、国をはじめ都道府県が行うことはもちろんですけれども、もしそうなってしまった場合も、本道はそういう対象ではないよということを、農水省と連携して、農政部のみなさんも取り組んでいただきたいと思います。
最後に伺います。

今後の取組についてですが、本州で発生した豚コレラが依然として猛威を振るっています。収束の気配がみえないことから、道内の養豚関係者の中では危機感が広まっているものと考えます。

地域を限定してワクチンを接種するとの今回の決定は、早期収束に向けてやむを得ない措置とも考えますが、一方で、非清浄国から豚肉輸入が増大することも懸念されるところであります。

道は、道産豚肉の消費拡大を含め、養豚農家の生産振興対策に、今後、どのように取り組んでいくのか、伺いまして、私の質問を終わります。

農政部長:今後の取組についてでありますが、豚コレラワクチンの接種により、我が国が非清浄国となった場合、他の非清浄国から豚肉の輸入解禁の圧力が強まる可能性があるものと承知しております。

道といたしましては、関係機関・団体と連携しながら、養豚の生産基盤の強化に向けて、畜産クラスター事業などを効果的に活用し、畜舎や堆肥舎の整備などを支援するとともに、北海道産豚肉の認知度向上を通じた消費拡大を図るため、道内外でのPRイベントはもとより、ラジオCMの実施や料理教室、新たな商品開発への支援等を通じ、本道養豚の生産振興や販路拡大に、積極的に取り組んでまいります。