活動報告

令和元年7月5日 第二定例会予算特別委員会(保健福祉部)

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道内を含め、近年全国各地で悲惨な事例が相次いでいる児童虐待の防止、留萌市のような地方都市でも発生している待機児童問題の解決、更には国民健康保険の財政運営の安定化に向けた取組について質しました。

1.児童相談体制の充実等について

本年に入りましても、誰もが心を痛める悲惨な児童虐待の事案が続いております。児童相談体制の充実を図ることが、喫緊の課題との認識のもと、以下伺わせていただきます。

国では、昨年12月に2022年までの児童虐待防止対策体制総合強化プランを策定しており、児童相談所の更なる専門性強化を図ることとしておりまして、先月、関連施策を推進するため、児童福祉法の一部改正がなされました。以下、児童相談所や一時保護所の機能の充実に向けた取組について伺ってまいります。

1.児童相談所の機能の充実について

1.専門職員の育成・確保について

浅野:まず、児童相談所の機能の充実についてですが、児童相談所に配置されている児童福祉司については、その配置基準が、これまでの4万人に1人から、3万人に1人へと改善されることとなりました。児童福祉司の増員が必要になります。しかし、児童福祉司数に応じて配置されている児童心理司についても増員が必要になり、それぞれの専門職員の確保が求められます。専門職員については、人員の確保だけではなくて、専門的知見のある職員をいかに育成するかが重要になるかと考えます。

道は、今後、虐待防止対策に対応する専門職員の育成・確保をどのように進めていく考えなのか、伺います。

自立支援担当課長:人材の確保と育成についてでありますが、道では、これまで、児童福祉司や心理判定員の増員にあたり、児童福祉に精通した民間の福祉経験者を任用するほか、新任研修をはじめ、業務経験に応じた階層別の研修を体系的に整備するなどして、児相職員の人材確保や育成に努めているところであります。

児相は、日々の業務において、子どもや保護者への支援に加え、多くの関係機関との調整など、迅速かつ適切な対応が求められており、道としましては、今後とも、ホームページを活用した募集などにより専門的知見を有する職員の確保に努めるとともに、専門職員へのスーパーバイザーによる専門的技術に関する指導、教育や研修の充実を図るなどして、児相職員の育成に努めてまいります。

2.弁護士の配置について

浅野:平成28年の児童福祉法の改正によりまして、法律に関する専門的な知識経験を必要とする業務を適切かつ円滑に行うため、児童相談所に弁護士の配置が義務付けられたことを受けて、道でも児童相談所に弁護士を配置しておりますが、配置後の成果や課題についてどのようなものがあるのか伺います。

また、今回の一部改正では、更に踏み込んで「常時弁護士による助言又は指導の下で」という表現が加えられておりますが、このことを踏まえ、道は、弁護士による法的対応体制の強化をどのように受け止めているのか、伺います。

自立支援担当課長:弁護士の配置についてでありますが、道では、児童虐待事案に円滑に対応するため、改正法施行に合わせ、平成28年10月から各児相に嘱託弁護士を配置し、関係者との調整や家庭裁判所への申し立てなどの業務のほか、緊急の場合には、電話などにより必要な助言を受けております。

こうした中、相談における背景が複雑であったり、保護者などの理解や協力が得られにくいなど、弁護士への相談が有効となるケースが増加しておりますことから、道としましては、今般の児童福祉法の改正を受け、今後、国から示される政省令や通知をはじめ、弁護士の配置によるこれまでの成果や人材確保の課題等を踏まえながら、令和4年4月の施行に向け、児相の法的業務に係る体制確保について検討が必要と考えているところでございます。

3.医療専門職の配置について

浅野:次に、医療専門職の配置について伺います。平成28年の児童福祉法の改正では、児童の健康及び心身の発達に関する専門的な知識及び技術を必要とする指導を担当するため、児童相談所に医師又は保健師のいずれかを配置することも義務づけられました。現在の配置状況はどのようになっているのか、伺います。

また、今回の一部改正では、医師と保健師の両方を配置することが義務付けられたことから、今後、どのように対応していく考えなのかも伺います。

自立支援担当課長:医療専門職の配置についてでありますが、道では、子どもや保護者等に対する医学的見地による助言や指導を行うため、各児相に嘱託医師を配置し、診察やカウンセリングを行っているところであります。

今般の児童福祉法の改正により、各児相に、医師と保健師を共に配置することとされたことから、道としましては、令和4年4月の施行に向け、今後、国から示される政省令や通知などを踏まえつつ、子どもの健康及び心身の発達に関する支援の充実が図られるよう、勤務形態をはじめ、関係団体の協力による人材確保策や任用後の研修のあり方などについて、検討してまいる考えでございます。

2.一時保護所の機能の充実について

1.一時保護の状況等について

浅野:次に、一時保護所の機能の充実について伺ってまいります。

児童虐待防止法では、児童虐待の通告等を受けた場合、子どもの安全を確保するために必要に応じ一時保護を行うこととされています。道では、各児童相談所に付設している一時保護所や里親などへの委託により子どもの一時保護を行っていると承知をします。

近年の一時保護の状況はどのようになっているのか、また、一時保護所については、環境や子どものケアなどの面で、どのような課題があるのかを伺います。

自立支援担当課長:一時保護所についてでありますが、道では、虐待を受けた子どもの安全の確保やアセスメントなどを目的として、各児相に設置する一時保護所での保護のほか、里親や児童養護施設への委託保護を行っており、平成29年度の実績は、所内保護が875件、委託保護が512件となっております。

一時保護を必要とする子どもは、年齢、性別はもとより、虐待や非行、性的被害児、加害児など、その背景が様々であることに加え、発達障害など特別な配慮を必要とする子どもも増加しておりますことから、子ども一人ひとりの状態に合わせた支援や生活環境への配慮が求められております。

2.環境等の整備・充実について

浅野:ただいまご答弁いただいたように、子ども一人ひとりの状態に合わせた環境整備が重要だと思うんですが、一時保護所には、保護された子どもたち、不安や心に傷を抱える中で、それぞれの問題に寄り添った支援や、落ち着ける環境を整えることが非常に重要だと考えます。

道は、一時保護所の環境や体制の整備・充実に向けて、今後どのように取り組んでいくのか、伺います。

子ども未来推進局長:一時保護所の体制整備などについてでございますが、道では、これまで、老朽施設の改築などを順次進めるほか、保護指導員に対する研修の実施などにより、一時保護所の環境や体制の整備を図ってきたところでございます。

こうした中、昨年、一時保護所の個室化や里親など、地域における一時保護委託先の確保により、個別性を尊重した環境整備を進めるとした「一時保護ガイドライン」や「児童虐待防止対策体制総合強化プラン」が国から示されたところでございます。

道といたしましては、必要な体制整備などについて、国のプラン等を踏まえつつ、現在、策定中の社会的養育推進計画において検討するとともに、国に対して、一時保護所の職員に係る配置基準を設けることについて、引き続き要望するなどして、子ども一人ひとりの状態に合わせた支援を行えるよう、一時保護の環境の充実に取り組んでまいります。

3.今後の取組について

浅野:最後に伺います。先の一般質問で、我が会派の同僚議員から、児童虐待の未然防止に向けた取組について伺いました。「要保護児童対策地域協議会において関係機関が情報を共有した上で支援を行ってきたことや道児相が受理した虐待通告情報について道警察と全件共有を開始したこと、そして、今後は、関係機関相互の連携や地域協議会の機能強化を進める」旨の答弁がありましたが、何よりも、児童相談所を中心に、関係機関が必要な情報を共有して、しっかりと連携して取り組むことが重要であると考えます。道は、児童相談体制の充実と児童虐待の未然防止に向けて、今後、どのように取り組んでいく考えなのかを伺います。

少子高齢化対策監:今後の取組についてでございます。児童虐待の未然防止や早期対応を図るためには、児相の体制や機能の充実のほか、関係機関が情報を共有し、連携を緊密にすることが極めて重要と考えております。

このため、道といたしましては、引き続き、法令等に基づく専門職員の更なる増員をはじめ、人材確保や職員の専門性向上に努めるほか、今後、「要保護児童対策地域協議会」において、関係機関が把握をしております子どもの家庭環境や生育状況、通園・通学状況などのリスク情報に加え、児相が受理をした虐待通告案件に係る情報を共有するとともに、更には、こうした情報が、より効果的に活用されるよう、児相や市町村職員等に対する研修の充実に努め、道内の児童相談所長を対象とした会議において対応の徹底を図るなど、児童虐待防止に向けた一層の体制強化に取り組んでまいります。

浅野:ただいまご答弁いただきましたが、児童虐待による悲惨な事故が二度と繰り返されないように、しっかりとした取り組みが求められます。道としても、国の施策を踏まえて、児童相談所の機能充実を図りながら、関係機関がしっかりと連携して取り組みをすすめる必要があります。

このことについては、あらためて知事の見解を伺いたいと思いますので、委員長におかれましては、お取りはからいの程、よろしくお願いを申し上げます。

3.待機児童問題について

浅野:続きまして、待機児童問題について、伺ってまいります。本年5月10日、幼児教育・保育を無償化する改正子ども・子育て支援法が成立しました。これにより10月から認可保育所や幼稚園等に通う3歳児から5歳児と、住民税非課税世帯の0歳から2歳児を対象に保育料が無料となります。認可外の施設に対しても補助がなされる見通しとなっております。このことを踏まえて、以下質問してまいります。

1.改正法に対する認識について

浅野:まずこの改正法に対する認識なんですが、近年、子どもを保育所等に預けることが出来ずに、働きたくても働きに出られない親御さんが増えるという、いわゆる待機児童問題が深刻化しておりますけども、同改正法の成立により保育園の需要がまた高まり、待機児童が増えることにつながるのではないかとの懸念がいろいろな所から出されておりますが、道の認識を伺います。

子ども子育て支援課長:無償化と待機児童の関係についてでございますが、近年、女性の就業率の向上などにより保育ニーズが増す中、本年10月からの幼児教育・保育の無償化の実施に伴い、保護者の就労意欲が高まり、保育所へのさらなる入所希望の増加につながることも考えられるところでございます。

このため、道といたしましては、こうした保育ニーズの動向を見据えた一層の受け皿整備や保育人材の確保など、保育環境の充実を図ることが極めて重要であると認識をいたしております。

2.待機児童発生の要因について

浅野:本道でも札幌市などの大都市中心に待機児童が発生しておりますけど、私の地元留萌市の様に、人口2万人ちょっとの小さな町でも待機児童問題が発生しております。これは、子どもの数が増えたということではなく、保育士の離職が相次ぎまして、先程の答弁の中で受け皿の整備、保育人材の確保に取り組むという答弁がありましたけれども、保育所側の受け入れ体制が整わない、供給側の問題によって待機児童が発生しているという事情がございます。一言、待機児童といっても、本道におけるそれぞれの地域の発生の経緯は非常に多様だと思いますが、このことについての道の認識を伺います。

子ども子育て支援課長:待機児童の要因についてでございますが、道ではこれまで、市町村と連携しながら、計画的な保育所の整備などに取り組んできたところでございますが、出産後早期に復職や就労を希望する方や新たな企業の立地による転入者の増加などにより、保育に対する需要が増しているほか、保育士を確保できずに受入を制限せざるを得ないなど、地域における様々な理由により、依然として待機児童が生じているものと認識をいたしております。

3.保育士の離職防止に向けて

浅野:待機児童問題の解消に向けてですが、保育士さんの離職を防ぐこと、そして地域偏在の解消、この二点を同時に進めなくてはいけないと私は認識をしております。離職防止に関しては、保育士の方々の処遇改善を進めるためのキャリアアップ研修を実施するなど、道として対応を進めているものと承知をしていますけれども、現時点におけるその取組状況と、どのような効果が出ているのか伺います。

人材確保担当課長:保育士の離職防止についてでございますが、道が平成28年に実施しました保育士実態調査におきまして、現在働いている保育士から、給与等の改善、事務や保育業務の軽減など職場環境の改善について多くの意見が出されており、保育士の離職防止には、処遇の改善が重要と認識しているところでございます。

道では、これまで、処遇改善加算の取得促進やキャリアアップ研修の実施、返還免除型貸付金など、保育士の方々に安心して働いていただくために、処遇や職場環境の改善に取り組むとともに、国に対して、必要な財源確保などについて要望してきているところでございます。

国の賃金構造基本統計調査によりますと、保育士の給与水準は、平成25年の192,800円に対し、平成30年は232,700円と約4万円の増となるとともに、平均勤続年数も1年長くなり、6年となるなど、一定程度の効果が出ているものと考えております。

浅野:私事ですが、5歳の息子おりまして保育所に今通わせております。そこの園長先生から、昨年聞いた話なんですけど、みんな子どもが好きで保育士になってるけど、好きなだけじゃもうやっていけない状況が近年積み重なってきたものがあり、離職が増えているという話を聞いたことがあります。

ただ今の答弁で、約5年前に比べて平成30年で4万円月給が増えたと、着実に効果が出ているとのことですが、今後もさらに処遇改善を進めていただきたいと申し上げます。

4.保育士の地域偏在について

1.偏在状況について

浅野:次に偏在状況について伺うのですが、保育士さん、医師や看護師と同様、どうしても若手の方々は都市部を志向する方が多いと伺っております。地方に人材が非常に集まりづらい状況があるのですけども、道として保育士の皆様方の偏在状況についてどのような認識を有しているのか伺います。

人材確保担当課長:保育士の偏在状況についてでございますが、各市町村が策定しております、子ども・子育て支援事業計画におきまして、それぞれの市町村における保育ニーズを把握し、計画的に受け皿整備や保育人材の確保に努めてきているところでございます。

しかしながら、都市部の市町村を中心に待機児童が生じるなど、保育サービスの受け皿が不足している地域があり、北海道労働局による本年5月の保育士等有効求人倍率は、札幌で2.33倍、留萌で1.67倍、浦河で2.87倍など地域によりばらつきがあるものの、全道では2.01倍と高い倍率になっておりまして、引き続き保育士の確保が必要な状況にあるものと認識しております。

2.市町村の取組への支援について

浅野:私の地元留萌市でも、専門学校など資格を得られる学校に通う保育士の卵の方々に対して、卒業後留萌で働きませんかと市の担当者の方が学校に働きかけるPRを地道に行っております。

また、引っ越しのために必要となる資金を準備金として支給したりと、様々な手を打っているのですけど、はっきり言えば他の自治体も同様の取組をやっておりまして、自治体間の奪い合いであると、そういう状況になっております。お子さんを保育所に預けられなくて、待機児童問題で悩んでいる親御さんはもちろんですけども、市の担当者の方、自治体の担当者の方が大変に疲弊しております。

道として、これら自治体の取組に対してどのような支援を行い、偏在解消に向けてどのような取組をしているのか伺います。

人材確保担当課長:市町村の取組への支援についてでございますが、道では、これまで、保育士の確保を図るため、養成施設の学生への修学資金や未就学児を持つ保育士の保育料、再就職準備金などの返還免除型貸付金を創設し、保育士を目指す方や潜在的な保育士に対して支援を行うとともに、国に対し、処遇改善を要請してきたところでございます。

また、保育事業者が、保育士確保のために住宅を借り上げた場合、その家賃について補助する制度や地域住民や子育て経験者など、保育に係る周辺業務を担う人材を配置する費用を補助する制度などについても、市町村に対し周知し、保育士の確保に取り組む市町村に対し支援しているところでございます。

3.離職者の把握について

浅野:離職者の把握について伺ってまいります。今定例会の我が会派の同僚議員の質問に対して、道は待機児童の解消の為に、市町村が今後策定する子ども・子育て支援事業計画への助言や、保育士等への返還免除型の貸付事業や処遇改善などの実施、そして新たに離職保育士の把握や復職支援を今後行うとの答弁がされていました。

例えば医師や看護師さんについては、資格はあるものの現在職に就いていない方々が、今どこに住んでいるのか、そうしたことを把握するそうした仕組みがある、枠組みがあると承知しておりますが、保育士に関しても同様のネットワークを今後構築すべきだと考えます。先の答弁にある離職保育士の把握は、これと同様のものを想定しているのかどうか、詳細についてお聞かせ願います。

人材確保担当課長:離職者の把握についてでございますが、児童福祉法では、保育士の登録について、保育士としての資格を有した時点で本籍地の知事に届け出、知事から保育士証の交付を受けることとなっておりますが、住所地の届出は必要としないところでございます。

今回、新たに実施する離職保育士の登録制度については、保育所や養成施設等の協力をいただき、制度の周知を図るとともに、今月中を目途に福祉人材センターのシステムを活用し、主に離職する保育士の方々に、氏名や住所、就労の希望などについて登録していただき、再就職に役立つ情報などを個別に発信し、就業支援につなげることとしているところでございます。

4.奨学金制度について

浅野:医師や看護師に対しては、ある一定期間、札幌市や旭川市等の人口の多いまち以外の、大都市圏を除く地域に勤務する条件を満たせば返還が免除されるといった奨学金制度があると承知をします。今答弁いただいた貸付事業というのは、保育士に関しても同様のものを創設するという認識でよろしいのか伺います。

人材確保担当課長:保育士修学資金の貸付についてでございますが、道では、平成29年度から北海道社会福祉協議会へ貸付原資を補助し、道内の保育士養成校に通う学生に対し、学費のほか、入学や就職の準備資金として貸付を行っているところであり、返還の免除の要件としては、道内の保育施設に、原則として5年以上就業することとなっているところでございます。

再質問

浅野:ただいまの答弁で道内の保育施設に原則として5年以上、要するに道外に出なければということだと思うのですけど、道内の偏在も著しい中で、道内ならばどこでも勤務して良いという仕組みになっているのでしょうか。

人材確保担当課長:保育士の修学資金の貸付についてでございますが、この貸付金は、保育士養成校を卒業後、道内の保育所等に5年以上就業することにより返還を免除することとしておりますが、就業する保育所等の所在市町村が過疎地域に指定されている場合は、返還免除までの期間が3年に短縮されるなど、都市部以外の地域に配慮した制度となっており、こうした制度につきまして、養成施設はもとより、関係市町村に対し、引き続き周知をしてまいる考えでございます。

浅野:人口の多いまちでこそ、子どもの数が多くて、待機児童問題が深刻化していると思うのですが、既に申し上げたように私の地元のようになかなか人が集まらない地域でも待機児童が発生している。過疎地域に配慮した制度となっていると伺っておりますけども、やはり人口の小さな過疎地域により配慮した制度設計となるよう今後も検討していただきたいと思っております。

5.今後の取組について

浅野:あらゆる分野で担い手不足が深刻化しております。待機児童を解消して、主に女性ですね、働くことを望む方々が働けるようにすることは、本道経済の活性化のために欠かせない、本当に重要な取組であると考えます。10月の法改正の実施以降、待機児童問題は更に深刻化することが懸念されておりますが、これまで質問した保育士の離職防止並びに地域偏在の解消に加え、道としてどのような取組をして、この問題の解決に今後取り組んでいくのか、最後に伺います。

保健福祉部長:待機児童解消に向けた今後の取組についてでございますが、近年の女性の就業率の向上や、本年10月に予定をされております幼児教育の無償化も見据えた、更なる保育の受け皿整備、そして保育人材の確保など、保育環境の充実を図ることは大変重要であると認識をいたしております。

このため、道では、保育士等への返還免除型の貸付事業や離職保育士を把握した上での復職の支援、また、処遇改善に向けたキャリアアップ研修の受講機会の拡大を図るなど、保育士の確保対策に一層努めてまいりたいと考えております。また、市町村が今後策定をいたします子ども・子育て支援事業計画への積極的な助言を行い、更には、地域の保育ニーズに即した計画的な受け皿整備などに取り組むなど、待機児童の解消に努め、安心して子どもを産み育てることができる環境づくりを推進してまいりたいと考えております。

浅野:ぜひとも更なる取組を進めていただきたいと申し上げます。

4.道民の健康問題について

浅野:本年6月21日に「経済財政運営と改革の基本方針2019」、いわゆる「骨太の方針」が閣議決定されました。その第三章2の(2)①社会保障の(医療・介護制度改革)

(ⅲ)保険者機能の強化の項目において、「国保の都道府県内保険料水準の統一や収納率の向上など受益と負担の見える化に取り組む都道府県の先進・優良事例について全国展開を図る」との記述があります。このことを踏まえて、以下質問してまいります。

1.道の認識について

浅野:国保の財政運営主体が都道府県に移行されて以来、道としては道内における保険料の平準化を目指して、各般の施策に取り組んできたものと承知をします。今回、国保の保険料について骨太の方針において政府の見解が示されたこと、方向性が示されたことについて、どのように受け止め認識しているのか、まず伺います。

国保医療課長:保険料の平準化についてでありますが、道が、市町村との合意の上定めました国保の運営方針では、納付金算定におきまして、医療費水準を反映させないことを「保険料水準の統一」と定義しまして、平成30年度から6年間を目標に目指すこととしております。

道といたしましては、道内の国保の加入者が医療費を公平に支え合うことが望ましい一方で、医療費の増減が納付金の算定に影響が大きい小規模市町村が多いことから、市町村の意見を連携会議等を通じて十分に伺いながら、来年度に行う国保運営方針の見直しにおいて、医療費水準を反映させない公平な保険料負担のあり方について検討する考えであります。

2.道内の現状について

浅野:今ご答弁いただいた中で大体理由はわかるのですが、現時点で道内の市町村の保険料はまだ統一されるには至っておりません。現状はどのようになっているのか伺うとともに、今後、今定義していただいた平準化・統一を実現する上でどのような課題があると認識しているのか、伺います。

国保医療課長:道内の保険料水準の統一についてでありますが、道内の市町村間の保険料の水準は、平成29年度と国保の財政運営を都道府県が担うこととなった平成30年度を比較しますと、その差は一定程度縮小しているところでございます。 

道といたしましては、医療費水準を反映させずに、納付金の算定を目指すこととしまして、今後の保険料の見直しに向けては、統一した保険料の算定方式や収納率の格差の解消、決算補填等目的の法定外繰入の解消等が必要であると考えております。

3.特定健診・特定保健指導について

浅野:骨太の方針において、①社会保障の(予防・重症化予防・健康づくりの推進)の「(ⅱ)生活習慣病・慢性腎臓病・認知症・介護予防への重点的取組」において、「特定健診・特定保健指導について、地域の医師会等と連携するモデルを全国展開しつつ、実施率向上を目指し、2023年度までに特定健診70%、特定保健指導45%の達成を実現する。」との記述があります。本道における特定健診、特定保健指導の実施率は全国と平均して高いものではないと伺っておりますが、現状どうなっているか伺うとともに、その水準に留まっている要因に何が考えられるのか、道の認識を伺います。

国保広域化担当課長:特定健康診査の受診率等についてでありますが、市町村国保の特定健康診査受診率は、平成29年度で全国平均37.2%に対しまして、本道は28.1%と全国45位であり、特定保健指導の実施率は、全国平均26.9%に対しまして、本道は33.5%と全国20位となっております。

道ではこれまでも関係団体と連携をし、商業施設において健診体験を行っているほか、市町村に対し、先進事例について情報提供を行うなど、特定健診受診率の向上に努めてきたところでありますが、国民生活基礎調査の結果では、「必要な時はいつでも医療機関を受診できる」、「健診に行く時間がとれなかった」といった受診率が低い要因が示されており、住民の健康に対する意識醸成を更に図っていく必要があると認識しております。

浅野:今の答弁で、特定保健指導は全国平均よりも高い、特定健診は低いといった現状とその要因について、説明をいただきました。

4.他の都府県の取組について

浅野:骨太の方針の記述にある、他の都府県の先進・優良事例にどのようなものがあると、道として把握しているもの、どのようなものがあるのか伺います。

国保医療課長:保険料水準統一に向けた他府県の取組についてでございますが、保険料水準の統一に向けては、大阪府で、令和6年度に向け、市町村と十分協議を重ね、激変緩和措置の導入や医療費適正化の推進により統一保険料率に向けた取組を段階的に進めているほか、奈良県では、納付金の算定上、医療費水準を反映させない保険料水準の設定や法定外繰入の廃止を市町村と合意して決定しております。

また、全国知事会では、保険料水準の統一に向けた取組を互いに共有し、好事例の横展開を図るために、ワーキングチームを立ち上げることとしておりまして、道といたしましては、今後、他府県の先進事例等の把握に努めてまいる考えであります。

浅野:ただいま、大阪府と奈良県の優良事例についての説明いただきました。本道は広域分散化が他の都府県に比べて著しい地域ですので、様々事情の違いがあると思うのですが、全国知事会での好事例の横展開を図るためのワーキングチームを立ち上げるとの答弁をいただきましたので、好事例をどんどん把握をして、本道に適用できるものは進めていただきたいと思います。

5.道のリーダーシップについて

浅野:最後に伺います。今後、保険料の統一によって懸念されることは、健康づくりに十分に熱心に取り組んで医療費水準を抑えて、保険料を低くすることに成功している自治体では、もしかしたら保険料が上がるかもしれない、逆にそうでない自治体は保険料が下がるかもしれない。こうなると、自治体間で不公平感が生じる。モラルハザーディングにつながるのではないかと懸念があります。今後道内の保険料を統一するためには、市町村によって健康づくりの取組に大きな差がある現状を是正することが必須であると私は考えます。特定健診や特定保健指導についても、市町村任せにするのではなくて、広域自治体である道が、しかも財政運営を預かっている道として、リーダーシップを発揮して、全179市町村が足並みをそろえて受診率を向上させる取組が非常に重要であると考えますが、この点に関する認識を最後に伺います。

保健福祉部長:受診率向上の取組についてでございますが、特定健診の受診率向上や生活習慣病の重症化予防などにより、道民の皆様方の健康づくりを道内の各市町村が進めていますことは、医療費の適正化という観点からも重要であるというふうに考えております。また、国の保険者努力支援制度を活用することにより、保険料負担の軽減にもつながるものと期待されるところでございます。

道といたしましては、各医療保険者からなる「医療保険者協議会」におきまして、他府県における先進事例等の情報を積極的に把握し、そして、共有化を図るとともに、医師会など医療機関や関係団体との調整を図りながら、すべての市町村で受診率が向上していくよう力を尽くしてまいります。

浅野:ただいま、すべての市町村が受診率を上げるように力を尽くしてまいると非常に力強い答弁をいただきました。申し上げたように、頑張る市町村とそうでない市町村の差がこれから開くのではなく、すべての179市町村が同じように受診率が向上するような取組を道に求めまして、私の質問を終わります。