活動報告

平成30年6月18日開催建設委員会

  • 0 8

一 公共事業における技能労働者の確保について

(浅野)公共事業における技能労働者の確保について、建設部皆様の取組、認識などを伺ってまいります。

ただいま公共事業評価の結果についてご報告いただきました。実際に工事を遂行する上で欠かせない技能者の方々をどのように確保していくのか、全道的、全国的な課題となっていると承知しております。

この間、私の地元留萌管内で、建設会社を経営している方々をはじめ、各地区の建設協会の方々と意見交換をして参りました。

そこで一つの案として提示されたのですが、例えば、国と道との都道府県との協議で毎年決められている公共工事の設計労務単価について、人の集まりづらい地域において高く設定することはできないか、と。

同じ管内であっても、振興局のある留萌市と比較して、留萌管内の一番北の端の天塩町はなかなか人が集まりづらく、そこの地域に技能者がいるかどうかも大きな違いがあります。なかなか人が集まらない地域においては、例えば全道統一の設計労務単価でなく、高めに単価を設定することはできないものでしょうか。

道職員の方々も様々な地域に赴任される際、例えば離島に行かれたときは特地手当がつくと思います。教員の方々も道警職員の方々も、そうした手当があると思います。

地域別に単価を高めに設定して、技能労働者を集めやすくする、より高い給料を会社の方々が払えるような根拠とする、そうした取り組みが重要であるといった意見を伺いました。

(一)公共工事における設計労務単価について

(浅野)そこで伺いますが、道が発注する公共事業の積算に用いられる公共工事設計労務単価について、改めてどのように決定がなされて、その水準はどうなっているのか。 また、地域事情に配慮した地域別単価について、道として、どのように認識しているのか伺います。

(坂野信治技術管理担当課長)設計労務単価についてでありますが、公共工事の積算に当たり、労働市場の実勢価格を適切に反映させるため、毎年、国や道などが共同で、道内各地における約1千件の工事を抽出し、賃金の支払い実態を調査しており、これを基に、国が、普通作業員などの職種別に都道府県ごとの設計労務単価を決定しているところでございます。

また、北海道の全職種の設計労務単価の平均は、平成25年度以降、毎年上昇し、平成30年度は、上昇前の平成24年度と比べ、55.6%と伸びており、全国平均との比較では、平成24年度の91.6%から平成30年度の99.5%と差が縮小し、概ね同水準となったところでございます。

この設計労務単価につきましては、道内各地の実勢を反映し、全道一律のものとして、地域ごとの単価は設定していないところでございます。

(二)広域的な技能労働者確保への対応について

(浅野)あくまで、道内各地の実勢を反映して一律のものとして単価を設定しているとのことでしたが、例えば、さきほど申し上げたように、地域によっては、通勤エリア内で技能者が確保できない実情もあるかと思います。

これも天塩町の話ですが、ある技能者を町内、エリアで集めようとしてもなかなかいなくて、片道2時間くらいかかる留萌市から技能者を呼び寄せなければならないケースもあるそうです。

ただ、そうした場合には、技能者に宿泊をさせなければならず、追加的な費用があります。こうした広域的な観点から技能労働者を確保しなくては工事が進まないという実情も道内各地あるかと思います。

そこで、道として、広域の観点から、技能労働者を確保する取組について、どのような認識をもって、どのような取組をしているのか伺います。

(技術管理担当課長)技能労働者確保への対応についてでありますが、道では、工事箇所の近隣だけでは技能労働者を確保することができず、遠隔地からの技能労働者で対応せざるを得ない場合、労働者の旅費や宿泊費などについて不足した経費を設計変更で増額できることとしているところでございます。

今後も地域の技能労働者の確保が困難であり、遠隔地から労働力を確保する必要が生じた場合は、適切に設計変更を行ってまいりたいと考えております。

(浅野)不足した経費を設計変更で増額ができると、適切に設計変更を今後も必要が生じた場合は、行ってまいるとの答弁をいただきました。

これもある方から伺ったら、以前に比べたら道の担当者も、より柔軟に設計変更に応じてくれるようにはなったとの話があります。

ということは、以前は、なかなか設計変更に必要な証明書類などの手続きも煩雑で大変だったと、また事業者として、設計変更がお願いしづらい環境にもあったとの話も聞いたことがあります。

だいぶ、その点は改善されたようでございますので、地域の実情に応じて地域別の単価というものを設定するのが難しいということであれば、遠隔地から技能者を確保する上にあたっても、適切な設計変更を、今後も事業者に寄り添う形で道としても対応していただきたいと指摘を申し上げたいと思います。

(二再)市町村への働きかけについて

(浅野)さきほども申し上げましたが、広域的な観点からの技能労働者の確保の対応についてですが、これは地域の建設業者にとってはよい仕組みだと思いますが、市町村では、まだ十分に導入されていないという話も伺います。

遠隔地から技能労働者を呼ばざるを得ない際に、市町村発注の事業では宿泊費を見てくれない、そうした声も聞いたことがあります。

道として、市町村に何かを命じる立場にないことは承知していますが、道として周知などを図るべきだと思います。このことに対する認識と取組を伺います。

(技術管理担当課長)市町村への周知についてでありますが、公共工事の品質確保の促進に向けては、発注関係事務を適切に実施するため、発注者間の連携や協力体制の強化を図ることが重要と考えているところでございます。

そのため、国や道などの発注者で構成する北海道ブロック発注者協議会では、総合振興局・振興局の単位で地方部会を設置し、発注者間の情報共有、情報交換などを実施しているところでございます。

この地方部会には道内全ての市町村が参加していることから、広域的な技能労働者確保に向けた取組については、この中で情報提供を行ってまいる考えでございます。

(三)建設業就業者の現状について

(浅野)改めて伺いますが、道内における建設就業者の現状、そのうち技能労働者の不足が深刻化しておりますが、年齢構成など現状について伺います。

(若井衛建設業担当課長)就業者の現状についてでありますが、総務省の「労働力調査」によりますと、道内の建設業就業者数は、平成29年で22万人となっており、ピーク時である平成7年から9年の35万人と比べて、約6割となっております。

その就業者の年齢別構成比は、平成16年以前は50歳以上が約4割、29歳以下が2割弱でしたが、近年は、50歳以上が約5割に増加し、29歳以下が約1割に減少し

ており、高齢化が進んでいるところでございます。

また、直近の平成27年の「国勢調査」によりますと、型枠大工、とび工などの建設・採掘の職業に従事する全道の技能労働者数は、約11万8千人となっており、同じ区分で調査されている平成22年の約13万人と比べますと、約1割減少しているところでございます。

(四)建設業就業者の確保に向けた対応について

(浅野)全道の人口も減ってはおりますが、それを上回るペースで技能労働者が減少しております。つまりは、道外に出て行っている方も多いということだと思うのです。

農業、漁業等どの業種を見ても、深刻な課題として最初に言われることが、担い手がいないことです。次世代を担う人材確保が難しい、その最たる業種が建設業だと思います。

これまで道としても、様々な場面で建設産業の魅力を発信したり、就業支援したり、そうした取組をしていただいていることは承知しておりますけれど、改めて、これから北海道が発展していく上で欠かせない社会インフラの整備、最も基礎的な実務を担っていただく技能労働者の確保に向けて、今後どのように取組んでいくのか最後に伺います。

(高橋利明建設業担当局長)建設業就業者の確保に向けました対応についてでございますが、道では、これまでも、イベントやセミナーの開催によります建設産業のPRや適切な賃金水準の確保、社会保険等未加入対策による就業環境改善のほか、地方建設業協会が開催いたします技術や技能習得のための若手技術者研修会への補助金の交付など、建設業就業者の確保・育成に取り組んできたところでございます。

本年3月には、建設産業を支援いたします道の施策を総合的に取りまとめました「北海道建設産業支援プラン2018」を策定したところでございまして、今年度から、新たに高校生を対象といたしますICT体験講習会ですとか、企業を対象といたします入職者募集に向けた効果的な情報発信、担い手育成方法の習得のための研修会などを実施するなど、引き続き、建設業就業者の確保・育成に取組、社会経済活動の基盤となります社会資本整備はもとより、地域の安全・安心に欠かせない建設産業の持続的発展の実現に向けまして取組んでまいる考えでございます。