活動報告

平成29年12月7日開催 予算特別委員会各部審査(保健福祉部)

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(浅野)

一 福祉施設の整備について

(一)今後の高齢者人口の推計について

北海道結志会の浅野貴博でございます。まずは、福祉施設の整備について伺ってまいります。先日、第7期介護保険事業支援計画の素案が示されました。その中では、今後の道内における高齢化は平成37年に65歳以上の人口がピークとなることが予想されております。都市部の高齢化の進行、並びに地方では高齢者人口の減少が予想されるとの考え方が示されておりました。今後の高齢者人口の推計で、平成37年までに高齢者人口が減少するとされる圏域はどの程度あるのか。また、特に減少が大きい圏域はどこか具体的に示されたいと思います。

【高齢者保健福祉課長】

今後の高齢者人口についてでございますが、厚生労働省の推計によりますと、道内の65歳以上の高齢者人口は、平成27年の約156万人に対して、平成37年には172万人と、約10%増加すると予測されております。

道内21圏域のうち、10圏域で高齢者人口が減少すると見込まれておりまして、最も減少率が高い圏域は、南檜山で5.4%の減、次いで北空知で5.2%減、後志で5.1%減となっております。

(浅野)

(二)介護サービスの給付実績について

介護保険制度では様々なサービスが提供されています。近年、介護サービスの給付実績はどのように推移をしているのか、サービスの体系別にその傾向を伺います。

【高齢者保健福祉課長】

介護サービスの給付実績についてでございますが、高齢化の進行に伴い、要介護者等のサービス受給者が増加している中、平成28年度における全道の介護給付費は、総額で3,973億円となっておりまして、サービス別の主な内訳では、施設サービスで、介護老人福祉施設が649億円、介護老人保健施設が504億円、居宅サービスで、訪問介護が394億円、通所介護が347億円、地域密着型サービスで、認知症高齢者グループホームが426億円などとなっております。

また、給付費の推移につきましては、制度施行時と比較しまして、総額で約2.6倍に増加しており、近年の傾向といたしましては、居宅サービスや施設サービスが、ほぼ横ばいである一方で、地域密着型サービスは増加している状況にございます。

(浅野)

(三)地域密着型サービスの整備について

ただいま御答弁にありましたように、地域密着型サービスが増加している状況にあると。それを考えたときに、これからの人口減少や介護需要を考えれば、特に地方では、所在市町村の住民を対象としたこの地域密着型サービスの充実を図っていくことは非常に重要だと考えます。

地域密着型サービスにはどのようなサービスがあり、中でも近年増加しているものにはどのようなものがあるのか。

また、地域密着型サービスの整備に向けて、道ではどのような支援を行っているのか伺います。

【高齢者保健福祉課長】

地域密着型サービスの整備についてでございますが、市町村が指導・監督権限を持ち、原則、その市町村の高齢者が利用する地域密着型サービスには、定員29床以下の特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホーム等の施設・居住系サービスとともに、定員18名以下の通所介護や小規模多機能型居宅介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護等の在宅サービスがあり、近年の傾向といたしましては、認知症高齢者グループホームや小規模多機能型居宅介護等の事業所が増加しております。

道では、こうした地域密着型サービスの整備に向けまして、地域医療介護総合確保基金を活用し、施設整備に要する費用や開設を円滑に進めるための開設準備に要する経費への助成などの支援を行っているところでございます。

(浅野)

(四)地域医療介護総合確保基金について

ただいま触れられた地域医療総合確保基金についてですが、昨年度、最終補正で大きく減額した経過がございます。

道は、その理由として、市町村の計画変更や人材不足によるものと説明されておりましたけれども、本年度の当該基金を活用した施設整備の執行率はどうなっているのか。

また、執行率を高めるためにどのような取り組みをされたのか伺います。

【高齢者保健福祉課長】

施設整備事業費の執行状況についてでございますが、平成28年度におきましては、当初整備を予定していた施設の整備計画が変更されたことなどによりまして、当初予算の約51億8千万円に対して、執行額は約47パーセントの約24億5千万円となったところであります。

平成29年度につきましても、当初、整備を見込んでいました一部の施設で整備計画の変更による事業量の減少が予想されましたことから、高齢者の介護予防教室などの多様な集いの場や、見守り・安否確認等の生活支援の活動拠点となります介護予防拠点の整備などについて効果的な事例を具体的にお示しし、追加募集を行ったところであり、現時点においては、当初予算の約65%程度の執行を見込んでおります。

(浅野)

(五)特別養護老人ホームの整備について

地域密着型のサービスが増加する一方で、従来型の特別養護老人ホーム等の施設も依然として地域で大変重要な役割を担っております。

我が会派が、第3回定例会の予算特別委員会で、今後の特別養護老人ホームの整備について、道の考えを質した際には、地域密着型特別養護老人ホームへの転換や施設の大規模修繕による長寿命化など、多様な手法を検討する旨の答弁がありました。

その後、関係団体等とも意見交換等を実施していると伺っておりますが、改めて特別養護老人ホームの大規模修繕について、施設整備の補助対象に加えるべきと考えますが、道の見解を伺います。

【高齢者支援局長】

特別養護老人ホームの整備についてでございますが、特養の整備に当たっては、これまで、社会福祉施設整備事業費補助金や地域医療介護総合確保基金を活用し、介護サービス事業者を支援してきておりますが、道内では、今後、高齢者人口の減少が予想される地域もある中、圏域における介護需要の推移とともに、既存の社会資源の有効活用や事業者負担の軽減によりますサービス提供体制の確保など、様々な観点から施設整備の在り方を検討していく必要があると考えております。

先日、北海道老人福祉施設協議会からも、大規模修繕に関する要望を受けたところでございます。

道といたしましては、新たな老人福祉施設整備方針の取りまとめに当たりまして、関係団体のご意見も伺いながら、特養等の大規模修繕の取扱について、さらに検討を進めてまいりたいと考えております。

(浅野)

ただいま特養等の大規模修繕の取扱についても、さらに検討を進めてまいると、前向きな御答弁をいただきました。

これは今答弁でもあったように、北海道老人福祉施設協議会等関係団体からも、また、地方からも強い要望があるものでございますので、さらにさらに前向きな検討を進めていただきたいと、実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。

(六)今後の介護サービス提供体制について

この問題につきまして、最後の質問です。

介護保険制度は、介護を必要とする高齢者にとって必要な制度であります。次期の介護保険事業支援計画に向けて、適切なサービスが確保されることが何よりも重要であります。

具体的な数値は今後取りまとめられるとのことでありますけれども、道として、次期計画におけるサービス確保に向けて、今後どのように取り組むのか、見解を伺います。

【少子高齢化対策監】

介護サービス提供体制の確保についてでございますが、全国を上回るスピードで高齢化が進行する本道におきましては、今後も都市部で高齢化が進む一方、地方では高齢者人口が減少していくことが予想されるなど、高齢者の方々を取り巻く環境が変化していく中、地域のニーズに応じて介護サービスを提供していくことが重要であると考えております。

このため、道といたしましては、現在策定中の次期介護保険事業支援計画に基づきまして、地域包括ケアシステムを推進するため、在宅医療と介護の連携はもとより、新たに、地域における自立支援や重度化防止の取組を促進するなど、市町村を積極的に支援しながら、地域の実情に応じたサービス提供体制の確保に取り組んでまいります。

(浅野)

二 来年度以降の新たな国民健康保険制度について

来年度から国民健康保険制度の財政責任の主体が道に変わる、新たな制度変更が予定されております。 道内では現在、道民の約4分の1にあたる140万人もの方々が被保険者となっております。国保は人生の中で誰もが加入者となる可能性がある、国民皆保険制度を堅持する上での言わば最後の砦と言われております。来年度以降の制度改編に伴い、市町村によっては様々な影響を受けることが予想され、道においては急激な保険料の上昇などを抑えるための激変緩和措置の検討など、道内市町村、関係諸団体と協議の上、適切な対応を進めてきて頂いているものと承知をしております。また今定例会では、北海道国民健康保険条例案が示されております。これらのことを踏まえて、以下伺って参ります。

(一)市町村の医療費水準の活用について

1 活用に向けての検討状況について

国保制度の制度改編に関して、各市町村が道に収める納付金を算定する際に用いられる、医療費水準を反映する係数αについて、道は現在1のものを来年度以降0.5として、将来的に0とする考えでいると承知をしております。これに対しては、各市町村独自の取組へのモチベーションを維持する観点から、αを0とするべきでないのではないかと、また0にするにしても、各市町村の取組が正当に評価される仕組みをつくるべきだと、これまで数度に渡り、質問させていただきました。

本年6月19日の保健福祉委員会において、激変緩和措置終了後も、各市町村の医療費水準を成果指標として残す等の方策を検討すべきと質問をしたところ、「医療費水準の活用についても検討していく」旨の答弁を頂いております。

この答弁に関連して、全道平均よりも医療費が低い市町村に対する医療費水準のアウトカム評価への活用方法について、これまでの道の検討結果を伺います。

【国保医療課長】

納付金等への医療費水準の反映についてでありますが、市町村の医療費水準は、年齢区分ごとの医療費を基に、全国平均との差を指数化したもので、医療費の多寡を客観的に評価しているものと認識しております。

特定健康診査の受診率向上や健康づくりなど市町村が行う医療費適正化の取組に対しましては、国の保険者努力支援制度による交付金に加え、道といたしましても、医療費水準が全道平均より低い市町村に対し、これまでの取組の結果を評価する観点から、医療費水準を基に道の調整交付金を交付することによりまして、医療費適正化を促すことができるよう、現在、市町村との協議を行っているところであります。

(浅野)

2 医療費水準の高い市町村への対応について

納付金への医療費水準の反映係数αを0.5と設定する北海道においては、医療費水準を評価する制度というものは、医療費水準が低い市町村に対して、その努力を評価するものであると、一方で、穴埋め的要素となってしまうものであるとも私は考えます。とは言っても、制度改編に伴う負の影響をなるべく抑える、補うことは当然必要であると考えます。同時に、評価対象とならない市町村、つまり全道平均よりも医療費水準が高い市町村、その医療費水準をどのように低くしていくか、そのことをしっかり考えて対応していくことこそ、本来重要であると考えます。道としてこの点に対し、どのような認識を有しているのか伺います。

【国保医療課長】

医療費水準についてでありますが、小規模な市町村におきましては、高額な医療費を要する加入者が数人増えただけで、医療費水準が高くなる場合もあることや市町村負担の激変を緩和する観点から、納付金の算定に当たりましては、医療費水準の反映係数を0.5としたところであります。

道としては、特定健診の受診率向上や生活習慣病の重症化予防、後発医薬品の使用促進を重点的に取り組むこととして、国保運営方針に盛り込んでいるところでありまして、制度移行後においては、健康増進計画など、道が策定する各種の計画と連携しながら、医療費適正化の取組を更に進めていく必要があると認識しております。

(浅野)

(二)国の調整交付金について

1 政府による医療費適正化に向けた都道府県ガバナンスの強化及びインセンティブ改革について

次に、国の調整交付金につきまして伺ってまいります。来年度以降の国保の制度改編にあたり、政府は医療費適正化に向けて都道府県の権限を強化することと承知しております。国保制度のインセンティブ改革につきましては、成果を評価する指標の導入、1000億円規模のインセンティブ制度の構築、更には普通調整交付金の見直しの検討の三つが挙げられていると承知をしておりますが、道としてこれらの改革案に対しどのような認識を有しているのか、まず伺います。

【保険衛生担当局長】

普通調整交付金の見直しについてでございますが、道としては、国保加入者にかかる所得や医療費水準の地域差が大きい状況にありますことから、普通調整交付金が担う自治体間の財政調整機能は大変重要と考えておりまして、今後とも本道の実情に応じた適切な交付金制度となりますように知事会等とも連携しながら、国に対し要望してまいります。

(浅野)

2 普通調整交付金の見直しについて

ただいま挙げた三つのうち、普通調整交付金の見直しについては、これまで「医療費」と「所得」の二つの地域差が反映されておりました。これについて「医療費」の地域差を交付金の算定対象とすることの是非について今年の5月23日の経済財政諮問会議で検討されていると承知をしています。仮にこの交付金が、医療費の地域差が考慮されないものとなってしまった場合、医療費水準が全国平均と比較して北海道は高い状況にありますから、道は各市町村からより多くの納付金を集めざるを得ない状況となり、結果として保険料が高騰し道民生活が困窮することにつながってしまうのではないかと懸念するのですが、この点について道はどのように考えているのか伺います。

【国保医療課長】

国のインセンティブ改革についてでありますが、国においては、成果を評価する指標の導入及び1,000億円規模のインセンティブ制度の構築については、平成30年度から実施し、普通調整交付金の見直しについては、今後検討を行うこととしているものと承知しております。

道としては、成果指標の評価やインセンティブ機能を担うものとして構築された保険者努力支援制度につきまして、市町村における医療費適正化の取組などに有効に活用していく考えであります。

(浅野)

この経済財政諮問会議などは、保健医療に関することもそうですけれども、農業などに関しても、本道と他府県との違いが考慮されない議論がたびたびなされることがあります。しっかり道としても強く、知事会等とも連携しながら要望してまいるとの答弁をいただきましたので、しっかり対応していただきたいと思います。

(三)市町村の健康づくりへの支援について

1 保険者努力支援制度について

(1)空知管内のランキングの公表について

10月31日付北海道新聞の中・北空知版の面に、空知管内市町の2016年度における国の保険者努力支援制度による評価のランキングが掲載されておりました。2017年度からは特定健診などの実施率を公表することなどとされていることもあります。

医療費適正化を推進する本道においては、まずは市町村の実態を住民に知らせることが重要であると考えます。それが医療費適正化のスタートラインとなるものと私は考えますが、結果の公表について、道はどのような認識を有しているのか伺います。

【国保医療課長】

保険者努力支援制度についてでありますが、保険者努力支援制度は、市町村が行う特定健診やがん検診の受診率の向上、後発医薬品の使用割合の向上などの主な取組について、客観的な指標として評価することによる医療費適正化に向けたインセンティブの付与を目的としております。

今後は市町村ごとに指標に基づく点数に応じた交付金を保健事業の推進に活用することが可能となりますことから、道といたしましては、指標の達成に向けた助言や各市町村の取組状況を情報提供するなどしてまいる考えであります。

(浅野)

(2)下位の自治体に対する支援について

2016年度における評価で、下位に位置付けされた自治体に対して、司令塔となるべき北海道としてどのような支援を行っているのか、また行う見込みであるのか伺います。

【国保医療課長】

市町村の健康づくりへの支援についてでありますが、道としては、引き続き市町村の健康づくりに係る先進的な事例の情報提供や市町村連携会議及び各種研修会において情報交換などを行うとともに、市町村において、国保部局のみならず、保健や福祉部局などとも連携していただき、庁内横断的な取組となりますよう、各市町村長へ依頼したところであります。

(浅野)

(3)ランキングの公表について

保険者努力支援制度に関して、例えばですが上位にランキングされている市町村を公表することで、市町村によっては大きなモチベーションの向上の一つにもなるのではないかと思います。

この点に関して道の認識、並びに上位のランキングを公表すること対してどのような認識を有しているのか、今後どう取り組んでいくのかについて伺います。

【保険衛生担当局長】

保険者努力支援制度における評価についてでございますが、当該制度に伴います評価は、健康づくりなどに関する主な取組を点数化したものでありますが、項目ごとに配分額が算定されるものでありますことから、獲得した点数がそのまま市町村への交付金に反映する仕組みとはなっておらず、また、健康づくりの取組すべてを評価するものとはなっていないところであります。道といたしましては、市町村の健康づくりの先進的な取組事例を全道に拡大していくことが、より重要と考えておりまして、市町村における先進的な事例などのホームページでの掲載や、各種研修会における事例紹介などを行いますとともに、健康づくりの取組がより進むための方策について、評価結果の取り扱いも含めまして、市町村のご意見を伺ってまいります。

(浅野)

ただいま、保険者努力支援制度が健康づくりの取組すべてを評価するものとはなっていないとの答弁がありました。それはその通りであると思います。この制度が、絶対的に唯一正しいものではないとは思いますけれども、そうは言っても客観的に市町村の取組などを評価する一つの指標であることも間違いありませんし、私たちも学生時代に試験などで成績の上位者が公表された場合に、自分ももっとランキング、名前が載るように頑張ろうと勉強を頑張った経験も、阪局長もおありだと思いますので、一つの方策として、あくまで市町村との意見も伺いながら今後検討を進めて頂きたいと思います。

2 市町村との連携について

来年度以降新たな国保制度の下では、制度を安定的に維持して、道民の医療を守っていく上で重要なことは、医療費水準を低く抑えていることができている市町村に更なるインセンティブを与えることは勿論でありますけれども、医療費水準を低く抑えることができていない市町村をどのようにサポートしていくか、これが重要だと私は感じております。

健康づくり等の保健事業を十分にできていない市町村は、その理由の一つに、そうした事業に十分なマンパワーを割くことができない、健康づくりよりも介護や福祉事業等、住民のニーズがより高い事業に職員を回さざるを得ないんだと、そうした事情があるとも私は伺ったことがあります。

このような事情はあくまで一つの例であり、医療費水準の高い市町村の全てが保健事業などに力を入れていないと、そういうことではないのも承知しておりますし、保健事業のほかに、医療圏の病床数等も医療費水準に影響していることも承知をしておりますけれども、道として医療費水準の高い市町村に対し、その実情をどのように捉え、今後どのように連携していく考えなのか伺います。

【保健福祉部長】

医療費適正化に向けた市町村との連携についてでありますが、本道の国保は、一人当たり医療費が全国と比べて1割程度高く、将来にわたって持続的に運営していくためには、健康づくりなどの取組を進めることが重要であると認識をいたしております。

このため、道といたしましては、市町村に対しまして、特定健診の受診率向上など医療費適正化の取組が促進されますよう引き続き助言を行いますほか、一人当たり医療費の状況を市町村別に示すマップの作成等の広報・啓発事業や、レセプト点検担当者の能力向上のための実務講習会等の広域的事業を実施いたしますとともに、医師会や国保連合会などと連携をいたしまして、生活習慣病の発症や重症化予防などに向けまして、市町村と一体となって本道の医療費適正化に努めてまいる考えでございます。