北方領土委員会で質問しました!

本年も8月25日に北方領土返還要求のための国民大会が実施されました。それに先立ち、道が主催して行われた街頭啓発行進の内容と、大会の内容に私はギャップを感じました。道の認識はいかがか、問い質しました。

平成29年北方領土対策特別委員会開催状況

開催年月日 平成29年9月6日(水)
質問者 北海道結志会 浅野貴博 委員
答弁者 北方領土対策本部 本部長、局長、課長

8月25日北方領土返還要求北海道・東北国民大会について

1.質問:道が主催した街頭行進について

8月25日、北方領土返還要求北海道・東北国民大会並びにその前段階に行われました啓発街頭行進について伺ってまいります。

参加した啓発街頭行進について、昨年は残念ながら雨天により中止されましたが、本年は素晴らしい天候のもとで行われました。シュプレヒコールの文言は、例年でしたら「島を返せ」や「北方四島は日本の領土だ」という強い意志が表れた文言でしたが、本年は、「領土問題を解決し、平和条約を締結しよう」、「北方領土の返還は、国民の願いだ」、「未来志向で平和条約を締結しよう」、「平和条約で日ロの新時代を築こう」と、従来のものとは大きく異なるものでありました。

本年の行進にあたり、道としてこのような対応をとったのはどのような理由によるものか、国からの何らかの申し入れなどがあったのか伺います。

答弁:東田課長

街頭行進についてでありますが、道では、これまで、北方領土の早期返還を内外に訴え、国民世論の結集を図るため、過去は、冬の北方領土フェスティバル、最近は、北海道・東北国民大会の開催に合わせ街頭行進を行ってきており、シュプレヒコールの内容につきましては、その時々の状況に応じたものとしてきたところであります。

今年の街頭行進では、昨年末の日露首脳会談で合意した北方四島における共同経済活動や北方墓参の改善について取組が進展している中、これらの動きが、平和条約の締結、領土返還に向けた確かな歩みとなるようにとの思いから、シュプレヒコールのフレーズを選定したものであります。

意見:

様々な動きがあるにせよ、今領土交渉が新たな局面に入り、両首脳の交渉によって前に進めていただいているといった状況で、本年の街頭行進は、従来と違ってより未来志向の前向きな文言に変えたというのは、私は素晴らしい対応だと評価をしております。

2.質問:大会について

一方で、街頭行進の後に行われた国民大会なのですが、昨年の委員会でも中司委員が質問されておりましたけれども、政務三役の出席は残念ながら本年もありませんでしたし、共同経済活動について触れられてはいましたが、大会宣言などでは四島一括返還が謳われ、昨年と比較しても大きな変化はなかったのではないかと考えます。

本年の大会に際し、道として昨年の様々な指摘を踏まえどのような関与をしてきたのか、また来場者数の多寡、全体の雰囲気、また政務三役の欠席等を踏まえ、道として本年の大会の成果をどのように評価しているのか。また、本来はこのような大会が行われないのが望ましく、返還要求大会ではなく返還実現記念大会のようになるのが望ましいところですが、仮に来年も行われるとすれば、どの様な点を教訓として汲んでいく考えでいるのか伺います。

答弁:由川局長

国民大会についてでございますが、本大会は、北海道・東北の関係者が一堂に会し、返還要求運動に取り組む決意を発信するため開催しているものであり、道では、多くの方々に関心を持っていただけるものとなるよう、大会の充実につきまして実行委員会に働きかけますとともに、大臣もしくは政務三役の出席につきまして機会ある毎に国に要請してきたところでございます。

先月25日に開催された大会におきましては、語り部として活躍しておられます元島民3世の返還アピールや、高校吹奏楽部によるアトラクションを盛り込み、若い世代の参加について工夫したところであり、また、ふるさと北方領土の返還を願う元島民の切なる声もあり、参加者が早期返還を願う強い思いを共有できたものと考えているところでございます。

道といたしましては、今後、この大会の模様を動画サイトで公開するなど広く発信し、更なる世論喚起を図りますとともに、今回叶いませんでした大臣などの出席につきまして、国に引き続き働きかけを行いますほか、会場でいただきましたアンケートも参考にしながら、今後の大会の充実に努めてまいる考えでございます。

意見:

先ほども申し上げましたが、この大会が来年も、また再来年も行われない状況になるのが、最も望ましいところでありますけれども、本年の教訓を更に汲んで来年以降の活動に道としても強い意志をもって望んでいただきたいと思います。

3.質問:今後の取り組みについて

7月の日露首脳会談において、6月に悪天候で中止となってしまいましたが、航空機による墓参を9月に行われることの合意がなされており、今月の23日と24日の一泊二日で調整されているとのことであります。

明日、ロシアのウラジオストクで日露首脳会談が行われる見通しとなっています。着実に進んでいるとみられる一方で、ロシア政府としては四島を経済特区に指定する構想を示すなど、日本に対して揺さぶりをかけるような動きも見られるのも事実であります。

本年度もまもなく半分を経過するところでありますけれども、道として共同経済活動の意義の周知並びに世論喚起に向けて、今後具体的にどのような動きをしていくのか、取り組みを行う考えでいるのか伺う。

答弁:中野本部長

今後の取組についてでありますが、北方領土問題への道民・国民の関心を一層高めていくため、日露両国間の協議の進展などを踏まえながら、共同経済活動の意義などを広く周知するセミナーを10月以降、道内複数箇所で開催する考えでおります。

また、現在、募集を行っております「北方領土の日」ポスターコンテストや中学生作文コンテストをはじめといたしまして、小中学校での北方領土学習、中高生による合唱コンサートなどを通じまして、若い世代の理解促進を図るこれまでの取組に加えまして、新たに全道市町村や関係団体と協力して行っておりますメッセージ発信事業や、幅広い世代にもアピールできるようタレントを起用したイベントのほか道外でのセミナー開催などにより返還に向けた機運が一層盛り上がるよう粘り強く取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

指摘:

今年度は400万円の予算を計上されたと思いますが、ただいまの答弁で、共同経済活動の意義などを広く周知するセミナーを10月以降、道内複数箇所で開催するという考えを示していただきました。道内複数箇所と言いますと、恐らく道北、道南、道央、道東といった大きく分けた地域での開催を考えていらっしゃると思いますが、それぞれの地域からセミナーを開催してほしいという要望があった際にも、柔軟に対応するといった認識で取り組んでいただきたいと思います。

今日の読売新聞の記事によると、明日の首脳会談で具体的な共同経済活動の項目について、「海産物の共同増養殖」「温室野菜栽培」「島の特性に応じたツアー」「風力発電の導入」「ごみの対策」の5項目での合意がなされるとの報道がありました。

風力発電などであれば、道東でなく私の地元である留萌管内や宗谷管内などでも積極的に行われておりますし、幅広く道内の企業などが参加する機会が広がっていくと思います。

そうした興味・関心を更に引いて、道内全体で共同経済活動を盛り上げていくという機運ができるように、しっかりと10月以降のセミナーの開催に取り組んでいただきたいと思います。