予算特別委員会で総務部に質問しました!

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日本海側こうの津波浸水想定並びに道防災ヘリの24時間運航について

2月9日、北海道は新たな日本海側の津波浸水想定を公表しました。2010年のものよりもはるかに厳しい予測に基づいたデータですが、太平洋側と比較して発生頻度が低い日本海側では、日頃から住民の注意喚起を促し、意識向上を図ることが難しい状況にあります。また、高台へ逃げた後に身を寄せる建物が整備されていない地域を抱える市町村の課題に対して、道がどのようなバックアップができるかといった課題もあります。各振興局における日頃の防災教育も重要です。これらに関する道の認識はどのようなものかを伺いました。また防災ヘリについては、平成34年度から実施を目指している24時間365日運航の実現に向けてどのような課題があるのかを質 しました。

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平成29年 第1回 北海道議会定例会〔予算特別委員会〕開催状況

開催年月日 平成29年 3月17日(金)        
質 問 者 北海道結志会 浅野 貴博 委員       
答 弁 者 危機管理監、危機対策局長、危機対策課長、  
防災教育担当課長、消防担当課長、防災航空室長

災害対策について

日本海側沿岸の津波浸水想定について

先月の9日、北海道防災会議地震火山対策部会地震専門委員会において、日本海沿岸の津波浸水想定、新しいものが公表されました。

1.質問:従来の予測の見直し目的について

これは、新たな想定は発生から6年を迎えた東日本大震災を受け、道として6年前に出されたものより、強い危機感を持って、道民の安全に資するために、より厳しいものを公表していただいたものと承知をしておりますが、改めて道としてどのような問題意識のもとで、従来の予測図の見直しに臨まれたのか、まずは説明いただきたいと思います。

答弁:危機対策局長

津波浸水予測の見直しについてでありますが、これまでの想定を大きく上回る巨大な地震だった東日本大震災を踏まえ、道では、最大クラスの津波による浸水想定を設定し、ひとりでも多くの人命を救うために備えるという認識のもと、北海道防災会議に有識者によるワーキンググループを設置し、本道を囲む各海域の津波浸水予測図の見直し作業を進めてきたところであります。

この度、日本海沿岸の津波浸水想定を公表したところでありますが、この見直しにあたりましては、想定外をなくすという基本姿勢のもと、国が公表した津波断層モデルに、沿岸での過去の津波の痕跡である津波堆積物調査などの知見を加え、設定したところであります。

2.質問:指定作業について

「津波防災地域づくりに関する法律」に基づき、道としては、津波災害警戒区域の指定作業をしなくてはいけないという義務を負っておると思いますが、その進捗状況はいかがでしょうか。

答弁:防災教育担当課長

津波災害警戒区域の指定についてでございますが、津波防災地域づくりに関する法律に基づく津波災害警戒区域は、住民の皆さんが津波から円滑かつ迅速に逃げることができるよう様々な避難対策を整備する区域を市町村との協議を踏まえ、道が指定するものであります。

この度の津波浸水想定の見直しを受け、今後、市町村で必要となる取組などに関し関係部とともに振興局ごとの説明会を実施したところでございます。

この津波災害警戒区域の指定は、建設部の所管ではありますが、できるだけ早期に指定できるよう、当部としても市町村への働きかけなどに取り組んでまいります。

3.質問:新たな想定公表を受けた市町村の対応の進捗状況について

次に市町村の対応についてですが、新たな想定公表を受けて各市町村はそれぞれが既に作っている地域防災計画の拡充、又は津波ハザードマップの見直し等を行わなければいけないと思いますが、それらの対応状況、進捗状況はどうなっているか、道として把握していますでしょうか。 また把握したうえで、それらの作業が順調に進むように、道として何らかの支援を行っているのか、伺います。

答弁:防災教育担当課長

関係市町村の対応についてでございますが、振興局ごとに実施した説明会におきまして、今後の対応を、それぞれの市町村から聴取いたしました結果、ハザードマップに関しましては、今年度中に改定を行う市町村もありますが、多くの市町村が来年度中に改定する予定と把握しており、地域防災計画につきましても、併せて、改定されるものと承知しております。

市町村のハザードマップや地域防災計画などの改定に向けた取組の進捗状況は、振興局を通じて随時、把握していきます。しかし、市町村に対し、防災に関する有識者を派遣し、津波避難計画など地震・津波対策に係る個別具体な相談内容に応じたアドバイスを行うなど、道として市町村における取組を積極的に支援してまいります。

指摘:

道も一緒にこの作業に当たるんだという思いで、積極的な支援を引き続き進めていただきたいと思います。

4.質問:津波に対する防災意識の向上について

次に、住民の意識向上について伺います。日本海側の地震並びに津波の特徴として、比較的震源が浅く、結果、波が高くなる、また断層が陸地に近い分、津波の到着時間が早くなる。その上で、数千年に一度と言われるぐらい発生頻度が低い。いつ来るかわからない、おそらく来ないだろうと誰もが思っているけど、いざ来たらとんでもない波がやって来る。このように非常に危険なものだと指摘されています。しかし、私の地元、日本海側の留萌管内も過去にそれなりに地震はありましたが、太平洋側のような大きな地震の経験がなく、また、東日本大震災の時もたいした揺れはなかったと感じている方も多く、「もし日本海側に津波が来たら大変だよ」と言っても、なかなか危機感を持ちづらい状況にあると思います。

このような地域の住民の皆さんの意識向上に向けて、道として過去に津波被害の経験がある地域の取組を伝え、情報提供などの支援を行うべきと考えますが、住民意識の現状に対してどのような認識を持ち、意識向上に向けて来年度の予算措置を含め、どのような取組を行っていくのか、道の認識を伺います。

答弁:危機対策局長

津波に対する防災意識の向上についてでありますが、本道を囲む3つの海域は、津波発生の頻度や規模に大きな差があり、津波災害に対する意識も地域によって様々であると認識しております。

こうした中、この度公表した日本海沿岸の津波は、太平洋沿岸に比べますと、比較的発生頻度は少ないものの、最大クラスの津波が短時間に到達するという特性があることから、道といたしましては、こうした津波の特性を地域の皆様に認識していただくためにも、防災教育の推進は必要と考えております。

このため、地域で行う防災教育の取組に対しまして、北海道南西沖地震や東日本大震災での被災経験された方々などに参画していただく「北海道防災教育アドバイザー」制度や、過去の災害をデータベース化して伝承していく取組などによりまして、道内のどの場所であっても災害は起こりうるということをひとりでも多くの方々にご理解いただけるよう、取り組んでまいります。

指摘:

今、局長がおっしゃたように、道内のどの場所でも災害は起こりうるんだということを、しっかりと伝えていただきたいと思います。これは一義的に市町村の義務であり、役割であるとは思いますが、広域の情報を持っているのは道でありますので、しっかりと取組を求めたいと思います。

5.質問:市町村における避難所等の指定について

新たな想定の対象となる地域の33市町村において、津波発生が予想される事態に至った際に、高台にまず逃げる、しかし逃げたとしてもそこに身を寄せる、または日頃から非常食等の備蓄をしておく建物がない、そうした課題を抱えているところがあるかと思います。

私が住んでいる留萌市もまさにそうで、津波が起きたらすぐ高台に逃げなさい、ただ逃げた先に何があるかというと、草木しかない、山しかない、一般の民家しかない、住民がいっぺんに身を寄せるような公民館などの建物がないといった地域が、留萌市内にもいくつかあります。その際どうしたらいいのだろうと。真冬の吹雪のときに地震が起きて津波が来る、吹雪の中高台に逃げたとしても、次に吹雪とどう戦っていけばいいのか。そうした課題・不安の声を直接寄せられたことがあります。

しかしそれ以前に、平成25年に改正され、26年から施行されている災害対策基本法において、市町村の義務とされている「指定緊急避難場所」、「指定避難所」の指定作業をまだ終えていない市町村が留萌市を含め残っております。今回の新想定の対象となった33市町村の中には約半数の15市町村がまだ指定をしていないと承知します。このような現状に対して道はどのような認識を有しているでしょうか。また未指定の市町村に対してどのような働きかけ、助言や支援を行っていくのか伺います。

答弁:危機対策課長

避難所等の指定についてでありますが、災害時において、住民の生命や身体が災害から保護されるためには、住民が適切かつ安全な場所に避難できることが重要と認識しております。

このため、市町村は、災害対策基本法に基づき、住民等が緊急に避難する場所や、避難してきた被災者が一定期間滞在する場所について、安全性などを考慮のうえ指定することとなっており、道内では、約6割の市町村が指定を終えているところでございます。

道では、これまで、各種研修会をはじめ様々な機会を通じて、未指定の市町村に対し指定に向けた助言を行ってきておりますが、新年度においては、道の幹部職員や危機対策課職員が、市町村に直接赴き、防災対策に係る助言を行う「防災ミーティング」を開催することとしており、こうした取組によりまして、避難場所等の指定をさらに推進してまいります。

6.質問:市町村が行う避難所等の整備について

先ほどの話に戻りますが、留萌市は厳しい財政事情を理由に、高台に新しく避難所等の建物の建設に踏み切れずにおるというのが実情と私は理解しております。留萌市を含めこのような事情を抱える市町村に対して、災害対策基本法で義務付けられている指定作業を終えていない市町村があればまずはそれを促しつつ、道としても防災ミーティングなどで協力をしつつ、地域住民が安心して身を寄せられる避難所等の建物の建設に係る諸費用をまかなう方策等について情報提供を行って、整備を促すと共に、道として何らかの助成措置を行うべきと考えますが、来年度の予算措置のあり方を含め、道としてこの点に関しどのような対応を考えているのか伺います。

答弁:危機対策局長

市町村が行う避難所等の整備についてでありますが、熊本地震の発生や、近年多発する大規模な災害などを踏まえまして、避難所における避難者の生活環境の改善のほか、津波からの避難路・避難階段や津波避難タワー、さらには津波対策の観点から移転が必要な災害対策拠点施設など、市町村が行う防災関連施設の整備につきましては、「緊急防災・減災事業債」といった、いわゆる緊防債でありますが、約7割の交付税措置がある国の優位な財政制度が、新年度以降も活用できることとなったところでございます。

道といたしましては、市町村に対し、こうした情報を積極的に提供し、活用されるよう助言してまいりますほか、こうした地方債の対象とならない事業につきましては、地域づくり総合交付金の対象としているところでありまして、今後とも、これらの地方債や交付金の活用により、市町村への支援に取り組んでまいります。

7.質問:泊原発周辺の避難について

報告書の中で指摘されているように自然災害が実際にどのタイミングで、どのような規模で起こるというのは誰もが予測できないわけであります。今回の新たな想定において、泊原発施設を襲う津波の最大高度は7.6メートルとされており、今、当該施設周辺に立てられている防護壁を超えるものではないとされてはいますが、この点だけをもって泊原発施設に不安がないとは言い切れません。原発施設のみならず地震発生時並びに津波が発生した際には、施設そのものが地震で壊されたり、施設周辺の道路が分断されたりと、様々な複合災害が発生することが当然予想されます。

これらの点を踏まえて、泊原発周辺の安全確保に向け、道としてどのような認識を持って今後どのように取り組んでいくのか伺います。

答弁:危機管理監

原子力防災対策についてでありますが、福島第一原発事故を教訓として、原子力災害は、地震・津波など自然災害との複合災害として起こりうるものとして防災対策を講じていく必要があるものと認識をしております。

こうした複合災害の場合は、まずは、人命最優先で、地震・津波などから、住民の方々の安全を確保した上で、事故の進展や避難道路の状況などに応じて、自衛隊や海上保安庁などの実動組織の支援により、道路啓開やヘリコプターなどによる避難を行うこととしているところでございます。

こうした中、昨年11月の国との合同訓練におきましては、全国で初めて、津波との複合災害を想定し、避難道路の啓開や、道路寸断による孤立集落からのヘリコプター避難などを実施したところでございまして、道といたしましては、今後とも、国や関係自治体との連携のもと、様々な事態を想定をした訓練を繰り返し実施するなどして、こうした複合災害時においても、住民の方々の安全を確保できるよう、万全を期してまいりたいと考えております。

 

防災体制の整備について

他の都府県と比較して、広域分散化の著しい本道においては、特に災害対策など、本庁が一元化して指示を出す、それだけでは中々、迅速かつ迅速かつ機動的な対応をできないと誰もが考えるかと思います。地域事情に通じた14の各振興局がしっかりと役割を果たすことが非常に重要かと思います。またそのことは、災害がいざ発生したときのみならず、日頃からの防災活動についても言えることかと思います。

この点を踏まえて、以下2点質問します。

8.質問:振興局ごとの災害対応について

本年2月6日、私の地元、留萌振興局と留萌管内を構成する8市町村が「留萌管内市町村災害時相互応援協定」というものを締結しました。これができる前は、管内各市町村は振興局エリアを超える形でそれぞれの他市町村が他の市町村と様々な協定や覚書を交わしており、災害に備える体制をつくっておりましたけれども、管内を統一した協定などはなく、管内市町村のうち苫前町、羽幌町、初山別村この2町1村がいずれの協定や覚書にも参加していないという状況がありました。留萌管内以外で、これら2町1村のように、他のいずれの市町村とも防災に関する協定や覚書を交わしていない、そうした市町村は今もあるでしょうか。あるのならば、留萌管内のような取り組みを道として本庁としても促してはいかがと思いますがいかがでしょうか。

答弁:危機対策局長

市町村における災害時の協定についてでありますが、本年3月、現時点におきまして、道内の179市町村のうち、約7割にあたる122市町村では、振興局管内、あるいは、管内を超えた他の市町村と災害時における応急対策などに係る相互の応援に関する協定や覚書などを締結しているところであります。

一方、残り57の市町村では、こうした他の市町村との個別の協定は締結しておりませんが、道及び道内全ての市町村間で、「災害時における北海道及び市町村相互の応援等に関する協定」というのを締結しており、昨年の大雨等災害では、この協定に基づきまして、被害が甚大であった被災町へ、周辺市町村をはじめ、札幌市からも職員を派遣し、応急対策等を実施したところであります。

道では、道内全域を対象に災害の種類や地域に応じた応援や受援のあり方を検討し、これを実践する対応マニュアルを年内を目処に作成することとしておりまして、こうした取組を通じて、振興局及び管内市町村間の一層の連携強化を図るなど、地域防災力の向上に努めてまいります。

9.質問:振興局ごとの防災教育について

留萌管内では昨年5月より「るもい防災教育ねっと」というプロジェクトチームを立ち上げ、管内市町村の自治会・町内会、または小中学校をはじめとする教育機関、民間機関などに対する防災教育を行っております。これは地震も含め自然災害、幸いなことなのですが、他の地域に比べ自然災害が少ないという留萌地域の特色、それだけに日頃から危機感を持ちづらいということを踏まえた振興局独自の取組みだと伺っております。道として留萌振興局を中心とした管内の取り組みをどのように評価しているか伺います。

また、他の振興局管内では同様の取り組みはまだなされていないと伺っておりますが、道として各振興局に同じような取り組みを促す考えはあるのかも合わせて伺います。

答弁:危機対策局長

振興局における防災教育の取組についてでありますが、本庁におきましては、防災教育を行う官民の機関で構成する「ほっかいどう防災教育協働ネットワーク」を設置いたしまして、相互の連携協力のもと、様々な取組を実施しているところでありますが、その地域版ともいえる「るもい防災教育ねっと」が本年度より地域の実情に応じた、きめ細かな防災教育を推進していることは非常に有効な取組であると高く評価しているところであります。

この他にも、釧路管内においては、東日本大震災から6年となります去る3月11日に、地元高校を含めた各機関との連携のもと、商業施設で防災イベントを実施したところでありまして、本庁といたしましても今後、このような先駆的な取組を他の振興局に積極的に情報発信し、必要な支援を行いながら、地域ならではの防災教育が実施されるよう、促進してまいる考えでございます。

指摘:

今、局長がおっしゃったように地域ならではの防災教育がこの広い北海道においては、非常に重要になると思いますので、その促していく作業、今後もしっかりお願いしたいと思います。