北方領土対策員会で質問しました!

2017.1.12北方㈰_thumb.jpg2016年12月の日ロ首脳会談により、日ロ双方の法的立場を害さない特別な制度の下、北方領土において日ロ共同経済活動を行うべく、協議を進めることで合意がなされました。領土問題解決に向けた重要な一歩となると私は評価しますが、その効果に疑問を感じ、首脳会談の結果に落胆した方々もいたことと思います。世論形成を担う道として、今回の首脳会談の成果をどう伝えていくか、認識を問いました。

平成29年北方領土対策特別委員会開催状況

開催年月日 平成29年1月12日(木)
質問者 北海道結志会 浅野貴博 委員
答弁者 北方領土対策本部 局長, 参事

北方領土における共同経済活動実施に向けた道の対応等について

1.質問:政府との連携について

今回、新聞報道がありましたけれども、道の新たな組織として領対本部に参事を配置する、総合政策部の国際課の担当課長を兼職する、そうした組織改編について、今検討されているとの話がありましたが、共同経済活動は、日露双方の主権や、北方領土交渉におけるそれぞれの立場を害さないという前提のもとで、相手方と協議をしていくものと承知をしておりますが、その実現に向けては申すまでもなく租税や司法、警察権のあり方など、非常に複雑かつ専門的な議論をこれから積み重ねていかなくてはならないものと思っております。

恐らく、こうした領土の係争地域において、お互いの主権を棚上げして、経済的な活動を行うことは、これまでなかったことだと思うのですが、それを初めてのものを二国間で作り上げていくということは、十分な国際法などの知識を持った人物が求められると考えますが、この点に関して、例えば条約などの専門家がいる外務省国際法局等、そうした政府との人的交流が今後重要になると思うのですが、この点について道はどのように考えているのか、所見を伺います。

道から外務省のロシア課並びにモスクワの在ロシア日本国大使館に職員を派遣されている方々は、語学の面や現地の人脈の面では大いに貢献していただけると思うのですが、非常に複雑な国際法が絡みますので、そうした専門的知識を持った方との連携というのも、今後しっかりと検討していただいて具体的に進めていただきたいと思います。

答弁:東田参事

政府との連携についてでありますが、道では、現在、外務省のロシア課とモスクワの在ロシア日本国大使館に1名ずつ道職員を派遣しているほか、日頃の意見交換などを通じ外務省などとの連携を図っているところであります。

新年度に向けて、様々な観点から検討しているところであり、政府の動きなども注視しながら適切に対応してまいる考えであります。 

2.質問:隣接地域の意向について

共同経済活動のあり方については、道内の市町村、特に北方領土問題原点の地である根室市をはじめとする隣接地域並びに元島民を代表する団体である千島連盟の意向を十分に汲んだものであるべきだと私は考えますが、この点に関する道の認識並びに連携のあり方についての所見を伺います。

答弁:東田参事

隣接地域の意向等についてでありますが、道としては、今後、政府における検討や日露間との協議の状況を注視していくとともに、千島連盟と根室管内1市4町とで構成する、仮称ではありますが北方四島連絡調整会議を設ける方向で調整を進めており、こうした会議での意見交換などを通じて元島民や地域の声を伺い、その意見を取りまとめ、提案してまいる考えであります。

3.質問:悲観的な意見について

共同経済活動に対する悲観的な意見について伺いますが、先ほど松浦委員、中司委員がおっしゃったように、極東における経済協力と北方四島における共同経済活動が混乱して理解されている部分もあるという話もありますし、何よりも経済の話だけが先行して領土交渉は進まないのではないか、いわゆる「食い逃げ論」などの悲観論が色々な有識者からも寄せられておりますし、そういう考えを持っている一般の国民もいると思うのですが、こうした悲観論に対し、道はどのような認識を持っているのか伺います。

答弁:東田参事

共同経済活動についてでありますが、先の日露首脳会談では、北方四島における共同経済活動に関する協議を開始することが、平和条約の締結に向けた重要な一歩になり得ることで日露両首脳が相互理解に達したところであり、今後、共同経済活動に関する協議が進み、着実に実施されることにより、一日も早く平和条約が締結、すなわち北方領土問題が解決されることを期待しております。

4.質問:世論喚起について

道としては、共同経済活動が食い逃げになるというそうした悲観的な認識は当然持ってはいないと思うのですが、そうした認識を持っている方々の誤解を解いていくのと加えて、領土問題に対する世論の関心が今後失われないようにするには、共同経済活動は領土の返還、北方領土問題の解決に繋がるものである、道民に分かりやすく説明していく必要があると考えます。

先ほど、中司委員が安倍総理に根室の方に訪問していただく、直接説明いただく、非常に重要なことだと思いますが、領対本部の皆さんも日常的な世論啓発の活動としても、この点はしっかりとした説明をして世論啓発に努めていく必要があると思いますが、この点について、道としてどのような考えを持っているのか所見を伺い、私の質問を終わります。

答弁:篠原局長

世論喚起に向けた今後の取組についてでございますが、日露両国間で協議を開始することになりました共同経済活動につきましては、対象となる分野が示されているものの、その条件や形態などは今後の協議の中で明らかになっていくものと考えております。

道としては、共同経済活動に関する元島民の方々や国民の懸念を払拭するため、政府と歩調を合わせながら、領土問題における共同経済活動の意義や政府間の協議結果などにつきまして、幅広く周知を図ることが必要と考えております。