保健福祉委員会で質問しました!

地方公営企業法の全部適用の方針が定まり、平成29年度以降、道立病院の経営改善に向けた取り組みが本格化する中、いわゆる診療報酬が引き下げられるという国の意向が示されています。これが道の取組にどう影響するのか、道の見解を質しました。もう一つ、医学生に対して支給されている奨学金制度につき、地方勤務を義務付けるのと同時に、特に産婦人科や小児科等、全道全国で不足している診療科を特定した奨学金制度があってもいいのではないかと質問しました。これについては、道としてはまだ検討するに至る前の段階のようです。

平成27年第4回北海道議会定例会 保健福祉委員会(最終日前日)開催状況  

開催年月日  平成27年12月9日(水)
質 問 者  北海道結志会 浅野 貴博 委員
答 弁 者  保健福祉部長 村木 一行
       地域医療推進局長 荒田 吉彦
       保険衛生担当局長 畠野 郁子
       地域医療課長 大竹 雄二
       医師確保担当課長 山本  守
       道立病院室参事 竹澤 孝夫
       国保医療課長 望月 泰彦

国による診療報酬引き下げ方針について

2年に一度見直される、来年は改定の年とされてますが、11月末より、その引き下げ方針について、色々新聞報道がなされております。政府としては社会保障費の伸びを年5,000億円に抑えるという目標を設定した。一方で厚労省は、概算要求の段階で6,700億円の伸びがあるとしています。そのため「薬価部分」を1.4%引き下げて、1,500億円抑えると、それでも約200億円分抑えなければいけない部分が今出ている。だからそれは「薬価部分」に加えて、「本体部分」もマイナスで切り込むんじゃないかと色々な報道がなされておりますが、このことについて、道の見解をまず伺いたいと思います。

1.質問:

このような診療報酬の引き下げが実際になされた場合、本道の医療にどのような影響が出るんでしょうか。薬価部分のみの引き下げとなるのか、本体部分にも引き下げが及ぶのか、色々なケースが想定されると思いますが、本道医療への影響はどのようなものがでるか、道の現時点での認識を示してください。

答弁:地域医療課長

本道への影響についてでございますが、診療報酬の改定につきましては、予算編成過程を通じまして内閣が決定する改定率に基づきまして、被保険者の代表等の支払い側委員、医師等の診療側委員、公益代表の3者から成る中央社会保険医療協議会におきまして、具体的な診療報酬点数の設定等について議論を行い、決定する仕組みとなっております。改定による影響につきましては、改定の内容が多岐にわたることから、一概に申し上げることは困難でございますけれども、道では、国における議論の状況把握や、医師会など関係団体との情報交換を行っているところでございます。

2.質問:

報告の中でも、道立病院の様々な上半期のですね、評価についてのご報告もいただきましたが、この診療報酬が引き下げとなった時に、道立病院の経営、今後どうなるのでしょうか。29年度から全部適用して事業管理者を置く方針を道も示されてますけども、そうした今後の経営改善に向けた取組にも見直しを迫られることになるんじゃないかと思うんですが、その点いかがでしょうか。

答弁:道立病院室参事

道立病院事業に対する診療報酬改定の影響についてでございますが、道立病院では、本道における人口減少・高齢化の進行に伴いまして、患者数の減少が予想される中で、収益確保策の充実を図るとともに、地域偏在が顕在化しております医師・看護師等の人材確保対策を強化しなければならないなど、経営上の課題を有しているところでございます。

こうした課題を解決するためには、今後、経営の自由度を高めなければならないことから、経営形態を見直し、平成29年度に地方公営企業法の全部適用へ移行するとともに、改定後に、収益増が期待できる加算措置の取得を積極的に検討するなど、診療報酬制度を効果的に活用しながら、経営改善に向けた取組を着実に進めていく考えであります。

3.質問:

今回報道されている診療報酬引き下げの方針について、道として国と何らかの意見交換を行っていますでしょうか。

答弁:地域医療課長

診療報酬の見直しについてでございますが、保険医療機関及び保険薬局が保険医療サービスに対する対価として受け取る診療報酬は、我が国における国民皆保険制度を支えるものであり、地域医療の安定的な提供体制を確保していくうえでも、重要な役割を果たしているというふうに考えております。こうしたことから、道では、地域医療を支える自治体病院の経営面における構造的な課題など、本道における自治体病院の厳しい経営環境や医療従事者の不足や偏在などの実態を踏まえた診療報酬の適切な見直しなどについて、国に随時要望しているところでございます。 

4.質問:

今回の診療報酬が正式に決まるのは来年になるかと思うんですけれども、今報道でされているような、引き下げ方針を前提として、道として、今後の様々な事態に備えるのか、それとも引き下げが起きないように国に訴えていくのか、今後の道の取組、具体的な内容を明らかにしてください。    

答弁:地域医療課長

今後の取組についてでございますが、診療報酬の改定につきましては、現在、国の審議会におきまして、改定の基本方針がまとめられたところであり、今後、政府における予算編成過程を通じて改定率が決定されるものと承知しております。改定率の決定にあたっては、総合的な見地から決定がなされるものと考えておりまして、道といたしましては、中央社会保険医療協議会での具体的な診療報酬点数の設定におきまして、本道の実情を踏まえた診療報酬改定となるよう、関係団体との情報交換を行いつつ、国に要望していくなど、適切に対応してまいる考えでございます。

5.質問:

本道の実情を適切に踏まえた診療報酬改定となるように国に要望していくとのことなんですけれども、冒頭の答弁の中では、改定による影響については、改定の内容が多岐に渡るから、一概に申し上げることは困難であるとの答弁がありました。しかし、今日の委員会において、意見書が先ほど認められましたけれども、道議会としては、診療報酬、マイナス改定ではなくむしろ増額が求められているという意見書を作りました。先ほどの北海道病院事業改革プラン上半期の評価の中でも、江差と羽幌病院が前年の診療報酬の改定により、亜急性期病床の廃止をせざるをえなかった。それにより患者数が減り、収益が減ったと、やはり診療報酬改定により、道立病院の経営にもマイナスの状況が出ているということが明らかにされています。そうしたことを十分に踏まえて、十分に危機感を持っていただいていると思うのですが、どんな影響が出るのかは、一概に申し上げることは困難であるというのもわかるんですが、十分な危機感を持って、道としても診療報酬の引き下げになるかどうか、影響を見守って適切に動いていただきたいと思うんですが、そのことをもう一度伺いたいんですが、いかがですか。

是非とも危機感を持った対応を今後ともお願いします。

答弁:地域医療課長

診療報酬の改定についてでございますが、改定率の決定につきましては、影響が非常に大きいということでございまして、道といたしましては、本道の実情を踏まえた診療報酬改定となりますよう、関係団体との情報交換を行いつつ、国に要望していくなど、適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。

6.質問:

一方で、診療報酬の引き下げ、引き上げの話しがありますけど、全体的に日本の医療費が膨らんでいる問題というのも、もちろん感化出来ません。診療報酬引き下げによって、医療費を抑えたいという財務省の見解もあります。もちろん、それによって地域医療が崩壊しては、元も子もないんですが、私どもとしても十分考えなくてはいけないと思っています。全国では今年度約43兆円にも上るとされています医療費ですけども、本道についての状況はどのようなものか、直近の数字について説明をお願いします。  

答弁:国保医療課長

本道の医療費についてでございますが、国が公表している労災などの費用を除きました過去10年間の医療費につきましては、全国では、平成17年度約32兆3,990億円、平成26年度約39兆9,556億円で、伸び率は約23.3%となっております。

また、本道の状況で見ますと、平成17年度約1兆7,624億円、平成26年度約2兆388億円で、伸び率は約15.7%となっており、医療費の増加は、全国と比べまして、緩やかな状況でございます。

7.質問:

さきほど申し上げましたが、全国と比べて緩やかと言えども、北海道も医療費は年々膨らんでいると、診療報酬が下げられたとしてもですね、上げられたとしても医療費を抑えていくことは重要だと思んですが、今後、道の医療費抑制に向けたこれまでの取り組みはどのようなものか、数値目標並びに実績値も含めて、これまでの取組について説明をお願いします。 

答弁:国保医療課長

これまでの医療費適正化の取組についてでございますが、道では、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づきまして、平成20年度から、5か年間を計画期間とする「北海道医療費適正化計画」を策定し、生活習慣病の予防対策や平均在院日数の短縮、特定健康診査、特定保健指導の実施率の向上など、医療費適正化の取組を行っているところでありまして、現在は、平成25年度から平成29年度までの第2期計画に基づき、各種施策を実施しているところでございます。

この計画におきましては、厚生労働省で作成いたしました「都道府県別医療費の将来推計の計算ツール」を用いまして、計画期間終了時における医療費の見込みを推計しており、第1期の計画では、平成24年度の本道の医療費を1兆9,010億円と見込んだのに対し、実績は、約4%、774億円増の1兆9,784億円となっているところでございます。

8.質問:

現在は、第2期計画の中の丁度中間の27年度でございますけれども、今後、診療報酬が引き下げられた場合にですね、医療費抑制に向けた道のこれまでの取り組みはどうように変わり、今後どのような取組を行われていくのか、伺いたいと思います。    

答弁:保険衛生担当局長

今後の取組についてでございますが、本道の医療費は、1.5%前後で年々増加しておりまして、高齢化の進展や医療の高度化などにより、今後も増加が見込まれるところでございます。

診療報酬は、診療行為の対価として、患者や保険者が医療機関に支払うために国が定める単価でございますが、この報酬が引き下げられた場合には、本道の医療費の伸びは抑制される可能性はありますが、医療保険制度を持続可能なものとして、維持していくためには、「北海道医療費適正化計画」に基づき、今後とも、本道の健康づくりや疾病の予防対策、医療機関の機能分担・連携、在宅医療・地域ケアの推進などに努めていく必要があると考えているところでございます。 

指摘:

医療費の伸びを抑制するのと同時に、広域分散型の本道の不採算地域の医療、へき地の医療なども担って行かなければならない、非常に、二つのバランスを取らなければいけない難しい舵取りが求められるところですが、道の今後の更なる取組を期待したいと思います。

 

特定の診療科を指定した奨学金制度の創設について

続きまして、特定の診療科を指定した奨学金制度の創設についての道の見解について、以下数点伺ってまいります。

9.質問:

先の一般質問でも触れさせていただきましたが、平成20年度から始められた、医師資格を取得した後に地方への勤務が義務付けられ、それをすれば返還が免除されるという、道の修学資金貸付制度で、これを受けて学んだ生徒が、いよいよ来年度から実際に地方に派遣される運びとなっていると承知をいたします。

これにつきまして、そもそもこの修学資金制度を受けて学んだ医師はですね、研修後道内のどの医療機関にどれだけの期間派遣されることが義務付けられるのか、制度の概要を改めて説明してください。

答弁:医師確保担当課長

道の修学資金制度の概要についてでございますが、この制度は、道の修学資金貸付条例に基づきまして、札幌医大及び旭川医大の地域枠入学生に対し、卒業後の一定期間、地域勤務を条件とする修学資金を貸与いたしまして、条件を満たした場合に返還を免除するものでございます。

条例では、9年間の義務年限を定めておりまして、医育大学卒業後1、2年目の初期臨床研修と、6、7年目の選択研修につきましては、地域枠医師が道内の臨床研修病院等の中から自由に選択し、これらを除く5年間につきましては、比較的医師が充足している札幌市、旭川市以外で、知事が指定する道内の公的医療機関で勤務することとしております。

そのうち、3、4年目につきましては、地域枠医師のキャリア形成に配慮し、指導医がおり、教育体制が比較的整っている臨床研修病院でも勤務できることとしているところでございます。 

10.質問:

この修学資金制度を受けて学んだ学生のこれまでの延べ人数並びに支給された修学資金の総額はいくらになりますでしょうか。

答弁:医師確保担当課長

修学資金の実績についてでございますが、この制度を創設いたしました平成20年度以降、今年11月までに219名の学生が修学資金を利用しておりまして、総額は約15億9,266万円となっております。

11.質問:

この修学資金により、来年度以降、何名のお医者さんが道内のどの地域に派遣される見通しであるのか明らかにしてください。 

答弁:医師確保担当課長

地域枠医師の配置についてでございますが、来年度におきましては、7名が地域で勤務する予定となっておりまして、現在、勤務先の調整を行っているところであり、この調整につきましては、知事が指定する公的医療機関に対する地域枠医師の受入希望や受入環境の調査実施の後、医師本人の意思確認、所属する大学の講座等の意向も確認の上、医師のキャリア形成にも配慮しながら進めているところでございます。

この制度によりまして、9年間の義務年限中の地域枠医師は、将来的に毎年288名となりますが、そのうち、研修期間を除いて、地域に勤務する医師数は、平成38年度以降、常時160名程度になる見込でございます。

12.質問:

ただいま、来年度以降7名の医師が地方に派遣されると伺いましたが、その7名の医師の診療科はそれぞれ何科になってますでしょうか。

答弁:医師確保担当課長

医師の診療科についてでございますが、来年度、地域で勤務する7名の内訳は、内科で3名、総合診療科で2名、小児科及び耳鼻咽喉科でそれぞれ1名が勤務する予定となっているところでございます。

13.質問:

現時点におきます課題についてでございますが、地域枠医師が義務年限期間である9年間、医師不足に悩む地域で活躍していただくためには、医師としてのキャリア形成にも十分配慮することが重要であると認識をしております。

このため、本年3月、北海道医療対策協議会におきまして、地域医療への貢献と医師としてのキャリア形成を両立できるよう、「地域枠医師の配置等の考え方」を作成したところでございます。

こうした配置の考え方に基づきまして、地域枠医師が医師不足地域で勤務しながら、将来のキャリア形成に不安を抱くことがないよう、地域枠学生・医師に対する個人面談の実施や個別相談への対応、さらには、卒後9年間におけるキャリアプランに関して、地域枠医師が所属する大学講座の責任者等と意見交換を行うなど、札幌医大及び旭川医大とも十分に連携を図りながら、制度の安定的な運営に努めてまいる考えでございます。

答弁:医師確保担当課長

現時点におきます課題についてでございますが、地域枠医師が義務年限期間である9年間、医師不足に悩む地域で活躍していただくためには、医師としてのキャリア形成にも十分配慮することが重要であると認識をしております。

このため、本年3月、北海道医療対策協議会におきまして、地域医療への貢献と医師としてのキャリア形成を両立できるよう、「地域枠医師の配置等の考え方」を作成したところでございます。

こうした配置の考え方に基づきまして、地域枠医師が医師不足地域で勤務しながら、将来のキャリア形成に不安を抱くことがないよう、地域枠学生・医師に対する個人面談の実施や個別相談への対応、さらには、卒後9年間におけるキャリアプランに関して、地域枠医師が所属する大学講座の責任者等と意見交換を行うなど、札幌医大及び旭川医大とも十分に連携を図りながら、制度の安定的な運営に努めてまいる考えでございます。

14.質問:

いま、敢えて先に課題面について述べていただいたんですが、しかし、この取組により、地方の医師不足は、今後徐々に解消されていくことが非常に期待できるところだと思います。実際に来年度以降、道に対してもいろんな市町村から要望が出され、医師不足の解消にこの制度がどれだけの貢献ができるのか、道としての見解をお示しください。

答弁:医師確保担当課長

医師不足の解消についてでございますが、道の修学資金を利用する地域枠医師の第1期生である7名が、来春から地域勤務を開始いたしまして、翌年には第2期生の19名が加わる見込みとなっております。その後は順次増えてまいりまして、将来的には常時160名の医師が地域勤務を行う予定となっております。

また、道の修学資金制度創設の効果もありまして、道内の臨床研修病院における臨床研修医のマッチングの人数や、募集定員に対するマッチ率ともに近年増加傾向にございまして、本年度はマッチング制度が導入された平成16年度以降、過去最大の353名となり、マッチ率も75.9%であったところでございます。

道といたしましては、本制度は長期的な視点のもとに、地域における医師不足の解消を図る取組として大変重要であると認識をしております。

指摘:

キャリア形成の面でやや課題や不安があるにしても、やはりいまご答弁をいただいたとおり、この修学資金制度というのは、広い北海道の各地方における医師不足の解消を図る取組としては大変重要であり、意義があるものであると私も考えております。

15.質問:

その一方で、先日、こんな記事を目にいたしました。

10月18日付けの北海道新聞、特集記事「お産難民」というものです。皆さんも読まれているかと思うんですけど、やはり各地域をみても、産婦人科が特に足りないと、先般、遠軽や小樽といった大きな町でも、産婦人科医がいなくなってしまって、出産が取り扱えないという、そういう医療機関がぞくぞく出てきているところです。その中でこんな記述がありました。

例えば、この修学資金制度を受けて、学んだ医師には一定期間勤務が義務付けられている医療機関が、それぞれ、先ほど答弁の中でもありましたけれども、この医療機関の中では分娩を取り扱っている機関はわずかでありと、その機関の中でも常勤医が一人のみであったりと、リスクの高い分娩に対応していなかったりと、仮に、そこにこの修学資金を受けて研修に臨む若い医師が派遣されたとしても、産婦人科医として活躍できる環境にはそもそもないという課題があると。この記事の中には、この修学資金を受けている医学生が「産婦人科医を目指すにしても、今の制度では先が見えない。」と話しているという記述がありました。

道内各地で医師不足が指摘されていますが、診療科で見れば、やはり産婦人科医や麻酔科医、小児科医の不足が強く指摘をされています。現在の修学資金制度では、地方への医師を派遣するためには有効ではあっても、こうした懸念されている特定の診療科医の不足について、それを埋めるという点では、まだ課題があるのではないかと思います。

先ほど答弁いただいた、来年度以降派遣される7名の医師の中でも、産婦人科医というのは含まれておりませんでした。

こうした指摘について、道はどのように考えますでしょうか。

答弁:地域医療推進局長

特定の診療科への対応についてでございますが、道内では産婦人科や小児科をはじめ、多くの診療科が医師不足の現状にございますが、道の地域枠制度では、地域における医師を確保し、地域偏在の解消を図ることを目的としておりまして、診療科につきましては医師本人が選択することとしております。

また、配置先につきましては、個人面談等の実施によりまして、医師本人の希望を把握するとともに、所属する大学講座等の意向も確認した上で、道においてキャリア形成にも配慮をして決定することとしております。

現在、地域枠医師の第1期生が来春から地域勤務を始める段階であり、また、平成29年度から開始されます新たな専門医制度が、地域枠医師のキャリア形成や地域医療にどのような影響を与えるのかが明らかになっていない状況にありますことから、来年度以降における地域枠医師の配置先医療機関や診療科などの状況を見ながら、北海道医療対策協議会におきまして、必要な協議や検証を行うこととしているところでございます。以上です。

16.質問:

ただいま述べていただいたことに加えて伺いたいのですが、特定の診療科医を指定した奨学金制度の創設については、先般、2日の私の一般質問に対して、道としても「さまざまな課題がある」という答弁をされております。改めて、この制度を北海道で実施するとするならば、どんな課題があると、道として認識しているのかお答えください。

答弁:医師確保担当課長

特定診療科に対する修学資金貸付制度の課題についてでございますが、医育大学の入学時点では、希望する診療科が定まっていない学生が多く、産科など、特定診療科の貸付枠を設けた場合、定員に満たないことが想定されます。

また、入学時点で希望する診療科がある学生につきましても、入学後の講義や臨床実習、さらには卒業後の初期臨床研修を経験した後に、進みたい診療科を変更した場合は、義務が履行されないため、修学資金は返還となることが想定されます。

これらのケースが増えた場合、道の地域枠医師の人数も減り、将来、地域で勤務する医師の減少につながることが懸念されるところでございます。

17.質問:

道としての課題認識についての答弁をいただきましたが、一般質問の中でも指摘をいたしましたけど、すでに山口県、神奈川県、山形県、富山県、三重県、この5県において、特定の診療科をターゲットとした修学資金貸付制度を行っているところがございます。いろいろと私なりにざっと調べましたら、実際に途中で産婦人科医を目指していたけど、別の診療科をやりたくなったということで奨学金を返還したという実績も、山口県や山形県でもあるそうですが、概ねこの制度としてまだ存続をしているということです。特に、三重県は診療科を絞るのに加えて、さらにへき地の勤務を2年間義務付けるだとか様々な取り組みをしています。道としても、こうした先行事例をですね、大いに研究すべきだと思うんですが、このような先行事例について、道はこれまで何らかの研究をされてますでしょうか。

答弁:地域医療推進局長

他県における取組についてでございますが、面積が広大で医療機関が点在する本道におきましては、将来の地域医療を担う医師の確保を目的として地域枠制度を創設しており、義務年限中は、医育大学が所在し、比較的医師が充足している札幌市及び旭川市以外に所在する指定公的医療機関に勤務をいただくこととしております。

現在、多くの都府県でそれぞれの医療事情に応じた修学資金制度を実施しておりますが、そのうち特定の診療科を対象とした制度を設けている県もあると承知しておりますので、その効果などについては今後検証してまいりたいと考えております。

18.質問:

今後検証していきたいという答弁をいただきました。

来年度からようやく実を結んだ今の道の制度を中心としつつもですね、広域分散化という非常に極めて少子高齢化が進む難しい北海道の医療事情を踏まえて、より良い医師の人材育成、そして、地域にまわっていただく方策がないかと大いに検討していくべきと私は思うんですけれども、道としてはどのように考えますか。

答弁:保健福祉部長

地域枠制度の今後の対応についてでございますが、道内におきましては、多くの診療科において医師不足の状況にございまして、また、地域偏在もございます。こうしたことから、道では、これまで、地域枠制度の創設をはじめ、医育大学に設置をする地域医療支援センターからの医師派遣や医師の処遇改善など、さまざまな取組を進めてきているところでございます。

本年3月に策定をいたしました「地域枠医師の配置等の考え方」におきましては、地域枠医師第1期生の地域勤務開始から概ね3年を目途にいたしまして、医育大学や道医師会などの関係団体で構成をいたします「北海道医療対策協議会」で検証等を行い、必要に応じて見直しを行うこととしております。

医師の養成・確保に関しましては、国の制度によるところが大変大きいことから、診療科の偏在解消などに向けまして、引き続き、国に対し要望を行ってまいりますとともに、他県の事例等についても参考にいたしながら、地域枠制度の効果的かつ安定的な運営に努めてまいりたいと考えております。

指摘:

ありがとうございます。

その9年間の義務年限を終えた後も、引き続き地方勤務をしてもらえるようなことも私達は考えていかねばならないと思うんです。

地方にまわって、地方で勤務して、地方のへき地医療を経験することが、第一に医師のキャリアアップにつながるんだと、地方に勤務することが一番のキャリアアップの近道なんだと、そうした制度を最終的には作らなきゃいけないのかなと思っております。引き続き、いろんな先行事例を研究しながら、地方の医師不足の解消問題に取り組んでいただきたい、そのことを指摘しまして質問を終わります。