一般質問を行いました!

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道議になって二度目の一般質問をさせて戴きました。

JR留萌--増毛線、くい打ちデータ改ざん問題、台風による農業・漁業被害への対応など、タイムリーな政策課題について道の見解、取り組みのあり方を質しました。ぜひご覧下さい。

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平成27年4定 一般質問 開催状況

開催年月日 平成27年12月2日
質問者 北海道結志会 浅野 貴博 議員
担当部課 総合政策部政策局

アベノミクスについて

アベノミクスに対する評価について

1.質問 : 

アベノミクスはデフレ脱却を目指して需要不足の解消に重きを置いた「第1ステージ」から人口減少下における供給制約を乗り越えるための「第2ステージ」へと入ってきております。第1ステージで放たれた「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の3本の矢は、北海道の発展にどのように貢献したのか、アベノミクスをどう評価しているのか伺います。

また、安倍内閣は、アベノミクス第2ステージとして、少子高齢化に歯止めをかけ、50年後も1億人の人口を維持するためGDP600兆円を目標とする「希望を生み出す強い経済」に加え経済や出産等の希望が満たされることにより希望出生率1.8がかなう「夢を紡ぐ子育て支援」介護離職者数ゼロや生涯現役社会の構築を目指す「安心につながる社会保障」という新しい3本の矢を掲げたが、この新アベノミクスについては実現可能性を含めどの様に評価をしているのか、伺います。

答弁 : 知事

国の経済政策等についてでありますが、国内経済は、輸出の増加や好調な観光需要、さらには、株価の上昇、失業率の改善など緩やかな回復基調となっており、本道経済は、地域や業種によっては、景気回復の実感は得られていないものの、個人消費や来道者数の増加、雇用環境の改善など緩やかに持ち直しているものと認識をいたします。

また、「新3本の矢」については、現在、国において、賃上げのさらなる促進や低所得の年金受給者に対する支援のほか、不妊治療の支援拡充、認可保育所などの整備の前倒し、介護施設を確保するための設置基準の緩和などの緊急対策が検討されているところであり、地域の活性化や暮らしの安心確保に向けて、今後、こうした対策が、本年度の補正予算や来年度予算などにより、確実に措置され、速やかに実施されることにより実効性が高まるものと考えるところであります。

新アベノミクスを見据えた道の総合戦略について  

2.質問 : 

道においては、地方創生を促進するため、長期的な視点に立って、将来人口を展望した「北海道人口ビジョン」と、ビジョンに基づき今後5か年の目標や施策の方向性を示す「北海道創生総合戦略」を10月に策定したところでありますが、今後、新アベノミクスが目指す方向性と、道の人口ビジョン及び総合戦略との整合性をどの様に図りながら取組を進めていくのか、お考えを伺います。

答弁 : 知事

新しい国の施策と総合戦略との連携などについてでありますが、国においては、「一億総活躍社会」の実現に向け、経済成長、子育て支援、安心社会といった3つの柱に沿った政策の方向性を打ち出したところであり、「地方創生」の取組と緊密な連携をとりながら、その推進を図っていくものと考えております。

道が策定した人口ビジョンについては、国の長期ビジョンを踏まえたものであるほか、総合戦略においては、「道民一人ひとりの活躍」、「安心の生活」、「力強い経済と就業」という3つの場づくりを取組の基本方向として掲げるなど、目指す方向は整合が図られていると考えているところであります。今後示される国の施策も効果的に活用しながら、実効ある戦略の推進につなげてまいります。

 

北海道の経済活性化について

新たな観光客受け入れ地域の振興について

3.質問 : 

知事公約の目玉の一つは海外からの観光客300万人の達成ですが、札幌を中心とする道央圏や旭川、函館などの主要観光地の宿泊施設は、既にほぼ飽和状態となっております。そのため、私の地元である留萌管内など、邦人観光客にとっても観光スポットとはなっていない地域を新たな受け入れ地域とする必要があり、宿泊施設や言語表示の整備などのハード面と、観光資源の発掘、並びにプロデュースなどのソフト面の両方において、受入体制を強化する必要があると考えますが、地方単独の努力では限界がございます。

道としては、地域資源を活かした観光地づくりや、市町村等が連携した広域観光ルートづくりなどの取組への支援を、既に行っていると承知はしておりますが、外国人観光客の地方への分散に向けた、現在の道の取組状況について伺います。

答弁 : 知事

観光振興に関し、新たな観光客の受入れ地域についてでありますが、札幌をはじめとした道央圏や、旭川、函館など、知名度の高い観光地に観光客が集中しがちな中、観光客の分散化を図り、観光の振興により地域経済の活性化や交流人口の拡大につなげていくためには、新たな魅力ある観光地を創出して観光客を全道各地に誘導していくことが重要と認識をいたします。 

このため、道といたしましては、新たな観光地づくりに向けた取組を支援しており、留萌管内では、香港のメディアにバーベキュー体験を通じて、新鮮な海産物をPRしたほか、管内市町村との連携の下、外国人観光客をターゲットとして、地域の観光資源を売り込む取組を始めたところであります。

道といたしましては、地方創生に取り組む地域の関係者などと連携しながら、多彩な食資源や自然体験メニューの開発を行い、海外からも注目される観光地づくりを促進するなどして、道内各地域への誘客活動に努めてまいる考え。

いわゆる「民泊」への対応について

4.質問 : 

日本各地でいわゆる「民泊」が進んでおり、我が会派でも先の決算特別委員会で同僚議員がこの問題を取り上げております。既に騒音などで近隣住民とのトラブルが発生するなど、法的に整理すべき課題も残っておりますが、きちんとしたルールさえ整えられれば、特に宿泊施設が十分でない地域においては、既存の施設の経営を圧迫することもなく、受入体制の強化にもつながり得ると考えます。また、民泊を通じて、地域住民との温かな交流を深めることができれば、地域を再び訪れるリピーターとなってくれる可能性も高くなります。

既に道内においてもアメリカのインターネットサイト「Airbnb(アエビーアンドビー)」などを通じて民泊が広がりつつありますが、安全性の問題の対処や既存施設との棲み分けなど、制度面での整理は、本道は遅れを取っていると考えます。

民泊が北海道の観光並びに経済振興にどのように貢献すると考えておられるのか、またその課題は何で、道としてそれらの解決に向けてどのような取組をなされるのか、伺います。

答弁 : 観光振興監

観光振興に関し、いわゆる「民泊」への対応についてでありますが、本道においては、旅館業法の許可を受けたグリーン・ツーリズムの取組として、安全や衛生面を確保の上、収穫などを体験する農家民泊が行われている一方、最近では、札幌を中心に、外国人観光客の急増による宿泊施設の混雑などを背景として、旅館業法では想定していなかった、インターネットを介した宿泊サービス、いわゆる「民泊」が増加しているところであります。

宿泊サービスとして、有償で、住宅などの空室を反復継続して提供する場合には、旅館業法に抵触するおそれがありますが、現在、国の規制改革会議などにおいて民泊についての議論が行われており、民泊の促進は、宿泊施設不足の解消や大きな経済効果につながるといった意見や、安全・安心を担保するルールづくりが必要といった意見が出されているところであります。

道といたしましては、国において、民泊の取扱いについて、平成28年中に結論を出すこととしておりますことから、国の検討状況や民間の動きなどを注視しながら、旅館業法に基づく対応を適切に行うなど、観光客の安全・安心の確保に努めてまいる考えであります。

 

JR問題について

留萌-増毛線廃止問題の認識等について

5.質問 : 

次に、JR問題について伺います。まず、留萌-増毛線廃止問題についてですが、本年6月以降、JRの線区廃止や減便、駅の無人化問題が取り沙汰されております。留萌管内を走る留萌-増毛線については、本年8月、JR北海道が正式に来年度中の廃止を地元自治体に申し入れております。

この線区の廃止問題については、本年6月に新聞報道が最初になされてから、地元への丁寧な説明もないまま、唐突に廃止が申し入れられ、線区の存続のみならず地域の公共交通はどうあるべきか、またJRと連関した地域観光をどのように振興し、地域発展の方向性をどう見出すか等について十分な議論をする時間もないまま、線区の廃止が進められていることに地元の不安と不満が多く寄せられております。

増毛-留萌線の廃止問題を巡る地元住民の思いについて、道はどのように認識をしているのか、またこうした民意をJR北海道に明確に伝えてきているのか伺います。

答弁 : 交通企画監

留萌線の沿線住民の皆様の意向についてでございますが、JR留萌線の留萌-増毛間は、大正10年の開通以来、長きにわたり、地域の方々の日々の生活や産業を支えるなど重要な役割を果たしてきているところでございまして、今年8月のJR北海道の正式提案以降、地元の留萌市及び増毛町の方々からは、十分な説明がないまま、路線廃止の提案がされたことに対する不満や仮に廃止となった場合に、公共交通をどのように確保するのか、さらには、地域の観光をどのように振興していくのかといった様々な意見や懸念が出されているものと承知をしてございます。

道では、JR北海道に対し、これまでも、地元への丁ねいな対応を求めてきたところでございますが、こうした地域の皆様の思いを踏まえ、10月下旬、改めて、地域の意向を十分に尊重しながら課題解決に向けて取り組むよう、道議会の皆様とともに要請を行ったところでございます。

留萌-増毛線廃止問題への対応について

6.質問 : 

次に、留萌-増毛線廃止問題への対応についてですが、道としては、「安易な路線廃止は認めない」旨の意向を示しており、JR北海道としても地元住民の理解を得ることが廃止の前提としております。

その一方でJR北海道は、地元住民から「もし地元の理解が得られない場合は、28年度以降へと廃止時期を延ばすのか」という質問に対しても、「理解を得られるように努力する」、「理解は得られると確信している」等の答弁を繰り返し、何が何でも28年度中の廃止という考えが見え隠れしております。このたび、JR北海道が公表したいわゆる営業係数を見ても、留萌-増毛間の営業状態は100円の収益を出すのに、4,161円の経費がかかるとされており、突出して厳しいことが示されております。また留萌市議会が行った線区廃止の是非を問う住民アンケートの結果は、回答の約8割が廃止やむなしとなっております。

しかし、それだけをもって地元の理解が得られたとみなすことはできないと考えるところであります。

道として、「地元の理解は得られた」とできる明確なものを、地元自治体、JR北海道と協議する中で設定をし、地元住民の不安を解消しないままの一方的な廃止を防ぐ必要があると考えますが、道の見解を伺います。

また、この線区を今後存続させるためには、JR北海道だけの責任とするのではなく、地元自治体、住民、そして道が一体となって振興策を考え、実施していかねばならないところでありますが、道として具体的な考えはあるのか伺います。

答弁 : 交通企画監

次に、留萌線に係る対応についてでございますが、留萌市及び増毛町においては、JR北海道からの留萌-増毛間の廃止提案を受け、現在、住民の方々の意見集約などを進めており、今後、住民意見や議会議論なども踏まえ、総合的に判断されるものと考えておりますが、JR北海道においては、地元自治体などから提示のあった懸念事項や具体の課題を真摯に受け止め、対応策を誠実に話し合う中で、十分な理解を得ていくことが不可欠であると考えているところでございます。

道では、これまでも、住民の皆様の暮らしを支える地域交通の確保に向けて、JR北海道との協議への参画や助言などを行ってきたところでございますが、路線の今後につきましては、現在進められている協議の動向や市、町の意向を踏まえながら、住民の生活や地域振興といった観点から、必要な対応を行ってまいる考えでございます。

 

行財政改革について

7.質問 : 

道の収支不足額は、平成18年度の2,150億円をピークに現在は約3分の1程度まで減少するなど、財政状況は、着実に改善はしているものの、引き続き財政健全化に取り組む必要があることを道は強調し、2015年度で710億円発生している収支不足を、2021年度までにゼロとする健全化目標を打ち立てています。

それに向けた今後5年間の中で、道は2016、17年度は財政的調整を行った上で尚不足する分は歳出削減に取り組み、翌3カ年度は財政的調整による収支対策を基本に検討するとしています。

財政健全化を進める中で、常に削減の対象とされてきた投資的経費、つまり公共事業費については、これまで行われてきた補助事業の対前年度圧縮分を8%から4%へと、やや緩和はするものの、依然圧縮は継続するものとされています。

補助事業を4%圧縮することにより、一般財源ベースで約10億円、来年度、再来年度は削減される見通しであると承知しております。これまでより削減額は減るものの、年間これだけの公共事業予算が減らされることは、我が留萌管内をはじめ、公共事業が地域の主たる産業の一つとなっている地域にとっては、依然厳しい状況が続くこととなります。この措置が今後2カ年度限りであるとしても、道としては、地域の実情を踏まえ、事業総額の確保に努めるべきと考えますが、見解を伺います。

答弁 : 総務部長

今後の投資的経費についてでありますが、来年度以降の道財政につきましては、依然、収支不足が生じる見通しにありますことから、施策・事務事業の厳しい取捨選択、スクラップアンドビルド、費用対効果の検証を徹底し、歳出を削減・効率化していく必要があります。

このため、投資的経費につきましても、現在の水準を緩和した上で、削減を継続することとしておりますが、一方で、こうした限られた財源の中において、一般財源負担の少ない事業、工種へシフトすることにより、事業量の確保に努めるなど、地域経済の状況などにも配慮する必要があるものと考えております。

 

建設業の振興について

建設業の適正な利潤確保について

8.質問 : 

次に、建設業の振興について伺います。

まずは、建設業の適正な利潤確保についてですが、昨年5月29日に「公共工事の品質確保の促進に関する法律」の改正法案が成立いたしました。

その目的は、インフラの品質確保とその担い手の中長期的な育成・確保とされており、建設業者が適正な利潤を確保できるよう、市場における労務、資材等の取引価格、施工の実態等を的確に反映した予定価格の適正な設定などが謳われております。本道において、インフラ整備を担う建設業の経営が安定することは、地方経済の活性化、雇用確保に欠かせないと考えますが、道が発注する公共事業に関して、この改正法の趣旨が正確に反映される様、道として、どのように取り組まれているのかを伺います。

また、この改正法の中では、適正な設計変更なども謳われておりますが、例えば当初設計における工事費などが実際の現場で必要とされる水準と一致しない時に、現場の声が十分に反映されない事例も多々あると聞いております。道としてこのような事例の改善に向け、どのように取り組む考えかを伺います。

答弁 : 建設部長

建設業の振興に関し、公共工事の品質確保に関する取組等についてでありますが、本道の建設業は、若年労働者の入職が大きく減少しており、こうした状況が続くと、技術・技能の承継が困難となり、公共工事の品質確保など、建設業本来の役割が果たせなくなることが懸念されるところでございます。

道といたしましては、昨年の品確法の改正等を踏まえ、予定価格の設定に当たっては、担い手が中長期的に育成・確保されるための適正な利潤を受注者が確保できるよう、市場における労務・資材等の取引価格や施工の実態を的確に反映するほか、設計変更につきましては、設計図書作成要領や事例集の充実等を通じて、手続の円滑化、迅速化を図るなど、北海道の取組方針を見直し、公共工事の品質確保に取り組むなどして、本道の持続的発展に資する社会資本整備に努めてまいりたいと考えおります。

くい打ちデータの改ざんについて 

9.質問 : 

今回、横浜市のマンションが傾いたことで、くい打ち工事のデータを改ざんしてきたことが発覚し、多くの道民が不安を感じております。

こうした不正が行われた経緯を明らかにし、関わった者を適正に処罰し、再発防止を図るなどして、住民の不安を払拭することは喫緊の課題ではありますが、一部の業者、業界の不祥事をもって、建設業全体のイメージが悪化し、今でさえ困難な優秀な人材確保がより困難になることは避けなければならないと考えます。

このことに対する道の見解、並びに取り組みのあり方について伺います。

答弁 : 知事 高橋はるみ(建築指導課)

旭化成建材によるデータ流用への対応などについてでありますが、旭化成建材の杭工事におけるデータ流用により、施設利用者の方々はもとより、多くの道民の皆様方にご不安を与える事態となったことは、大変遺憾であります。

道では、まず流用が判明した道有施設の安全確認に取り組むこととしており、北海道建設業協会や北海道建築士事務所協会に対しては、施設利用者や道民の皆様方の不安払拭のため積極的な対応や建物の安全確保などが必要な場合には、迅速かつ誠実な対応を速やかに講じることなどを要請しているところであります。

道といたしましては、今後、杭工事にかかる工事監督や検査方法の見直しについて、国の「基礎ぐい工事問題に関する対策委員会」の検討状況も踏まえ、関係団体と連携しながら、道民の皆様方の不安を一日も早く払拭するよう、必要な対策にしっかりと取り組むことが重要と考えるところであります。

 

漁業・農業の台風被害への対応について

10.質問 : 

次に、漁業・農業の台風被害への対応について伺います。

9月、10月に発生した台風や低気圧により、道内各地の特に漁業・農業に、甚大な被害が生じております。

その被害額は100億円を超えており、私の地元の留萌管内でも、今回の台風により、収穫を控えたリンゴ等の果実が落ちてしまった。

また、漁をする上で欠かせない漁具が壊され、産業廃棄物として、それを処理し、更には新規の漁具を購入するために、漁業者個々人が、大変な財政支出を強いられることになったという事例が、多く出ております。

漁業者からは、たとえ、個人施設であっても「補助という形でバックアップして欲しい。もしくは、国の事業として、それを行うことを道から要請して欲しい。」という切実な声が多く聞かれる程、大変厳しい状況にあると認識しているところであります。

このような状況を踏まえ、漁業者の網などの新規購入や農業施設などの被害に対し、道の対応は、どのようなものか。

また、今後同様の災害が発生することを見据え、漁業、農業への被害を最小限にするための対策は、どのようなものを想定しているのか伺います。

答弁 : 知事

次に、漁業や農業に係る台風被害への対応についてでありますが、漁業では、サケ定置網を中心に、網の流出や破損など甚大な被害を被ったことから、施設が早期に復旧できるよう、漁業近代化資金の融資枠の拡大など、必要な予算を本定例会に提案させていただいているところであります。

また、農業では、農業改良普及センターが中心となり、被害を低減するための技術指導を行うとともに、被災した農地や農業用施設の速やかな復旧に関係機関と連携して、対応をしているところであります。

道といたしましては、近年、自然災害が多発する傾向にありますことから、今後に備え、漁業については、被害の未然防止に向けた指導の徹底や漁業共済の加入促進などに努めるとともに、農業においては、暗渠排水の整備促進を図るなど、災害に強い一次産業の確立に、取り組んで参る考えであります。

 

医療・福祉人材の育成について

医師の育成について

11.質問 : 

次に、医療・福祉人材の育成について伺います。

まず、医師の育成についてですが、産婦人科等訴訟リスクの高い診療科医の不足が特に問題となっております。道としても独自の奨学金制度により、地方へ医師を派遣するための施策を講じております。

特に、不足が懸念される産婦人科医などの育成は、少子化対策を進める上でも喫緊の課題であります。

例えば、産婦人科医など特定の診療科に的を絞った奨学金制度の創設といった、他県の施策を参考とするなど、新たな施策を講ずる必要もあるのではないかと考えますが、道の見解を伺います。 

答弁 : 保健福祉部長

医療・福祉人材の育成に関し、まず、医師の確保についてでございますが、道内では、多くの診療科において、医師不足の現状にございますが、中でも、産婦人科や小児科につきましては、道ではこれまでも、分娩手当や新生児医療担当手当などを支給する医療機関に対しまして補助を行うなど、医師の処遇改善に取り組むとともに、本年度からは、産婦人科や小児科を目指す学生を増やすため、道内三医育大学のそれぞれの講座が行う取組に対し支援を行うこととしたところでございます。

また、道におきましては、地域における医師不足や偏在の解消を目的として、平成20年度から、修学資金制度を創設し、地域で勤務していただく医師の確保に努めているところでございますが、特定の診療科に対する奨学金制度については、さまざまな課題があると認識をしているところでございます。

医師の養成・確保に関しては、国の制度によるところが大きいことから、診療科の偏在解消などに向けて、引き続き、国に対し要望を行うとともに、各医育大学等と連携を図りながら、診療医の確保に努めてまいる考えでございます。 

介護従事者の育成について

12.質問 : 介護事業所の閉鎖状況等について

全道のみならず全国的に介護事業所の閉鎖が相次いでおります。その主要な原因はスタッフの確保が困難であることが挙げられておりますが、本道の介護事業所の閉鎖状況について伺います。

また、介護従事者の不足については私も、第2回定例会で質問したところ「新たに、労働環境や処遇改善支援などによる職員の離職防止に向けた取組などを行う」旨のご答弁をいただきましたが、その後の道の取組状況について伺います。

答弁 : 保健福祉部長

介護人材確保に向けた取組についてでございますが、必要な介護サービスを提供していくためには、人材の安定的確保と離職防止が大きな課題のひとつと考えているところでございますが、本年4月から7月までの4ヶ月間に道に廃止の届出を行った介護事業所391件のうち、人員不足を理由としたものは、43件で、約11%となっております。

このため道では、福祉・介護の役割や魅力等についての普及啓発を行い、介護職に対する理解促進を図るとともに、主婦層や未就業者など、多様な人材の参入促進、職員の離職防止に向けた相談支援などに取り組んでおりますほか、本年8月には、人材確保対策に関する雇用・福祉・教育分野の取組の連携強化を図るため、行政機関や介護事業所団体等で構成する「北海道介護人材確保対策推進協議会」を新たに設置したところであり、これら関係機関のネットワークを最大限活用する中で、総合的に介護の現場を支える人材の確保に努めてまいる考えでございます。

13.質問 : 外国人技能実習制度について

緊急的な人材不足への対応として、介護の現場に外国人技能実習制度を適用させることを求める声も、私の元に多く寄せられております。このことに対する道の見解並びに実現に向けた今後の取組みについて伺いをいたします。

答弁 : 保健福祉部長

介護現場での外国人技能実習制度の活用についてでございますが、経済連携協定に基づいて外国人介護福祉士候補者の受入実績がある道内の介護事業所からは、候補者のもとに利用者が集まるようになり、事業所に活気が出たといったケースがある一方で、候補者の日本語の読み・書きが不十分であるため、利用者や職員とのコミュニケーションや介護記録の作成に課題が見られるなどのご意見を伺っているところでございます。

国におきましては、関連法案が継続審議となっている外国人技能実習制度を含めた「外国人介護人材受入れの在り方に関する検討会」において、日本で外国の方々が就労するには、一定の日本語能力の習得が必要であること、利用者の不安を招かないようにすること、日本人と同様に適切な処遇・労働環境を確保することなど慎重な対応が必要との中間取りまとめが出されており、道といたしましては、これら課題の解消に向けた国における制度改正の検討の推移を注視してまいる考えでございます。

 

児童虐待への対応について

14.質問 : 

先月11月は「児童虐待防止推進月間」でありました。身体的、性的虐待などの児童虐待は、本道でも全国的にも件数は増え続けております。人口ビジョンを策定し、人口減少危機突破を最優先課題としている道として、産まれてきた尊い命、未来の北海道を担う宝が傷つけられ、心身に傷を負うような事態を絶対に許してはならないと考えます。児童虐待根絶に向けた道の課題認識並びに取組はどのようなものか伺います。

答弁 : 知事

児童虐待の課題認識と取組についてでありますが、児童虐待の背景には、家庭の養育環境や子どもの心身の状況など、様々な要因が複雑に絡んでおり、虐待の未然防止等に当たっては、子どもを養育することに困難さを感じている家庭や虐待のおそれがある家庭などを早期に把握し、支援していくことが重要であります。

このため、道では、市町村、医療機関や保健所が連携をしながら、新生児訪問や乳幼児健診などの様々な場面において、虐待の兆候の発見や早期支援に取り組んでおり、今後は、児童相談所が、市町村及び地域の関係機関で構成する要保護児童対策地域協議会と一層連携を深め、技術的な助言や活動支援を行い、地域が一体となった虐待の未然防止や早期発見、早期対応に全力で取り組む考えであります。

 

エネルギー戦略について

15.質問 : 

留萌管内北端の天塩町から南端の増毛町まで、30万から60万kWの送電網を整備する事業計画が10月になって凍結されることとなり、地元では落胆の声が上がっています。

事業者である日本送電によると発電後の電力に対する需要が十分に見込めず、事業の採算の見通しが立たないとのことです。

この送電網整備計画を前提として、ソフトバンクエナジーが留萌管内に1基3,000kWの風車を最大200基設置する計画を今年7月に公表したばかりですが、日本送電の整備事業凍結により、この計画の将来性に対しても不安が漂っています。

送電網整備並びに風力発電機の設置により、管内の遊休地の利活用が進むなど経済効果が期待されていただけに地元の落胆は大きなものです。

このように地方活性化も見据えた本道の再生可能エネルギー振興に向けた一つのルートが今、頓挫しつつあることについて、道の見解を伺います。

また、今後、道として今回の事業凍結のような事態を避け、再生可能エネルギーの振興を図るのなら、原発の再稼働を認めるか否か、道の見解を明らかにし、北本連系はじめ本州など確かな電力需要の見込める地域への送電網の整備に一層力を入れていかねばならず、道の本気度が問われると思いますが、見解を伺います。

答弁 : 経済部長

エネルギー戦略に関し、新エネルギーの導入拡大についてでございますが、風況に優れた道北地域の送電網整備実証事業等につきましては、地域経済の活性化をはじめ、本道における新エネルギーの導入拡大を図る上で、重要な取組と認識をしておりますが、留萌地域における計画は、現在、事業者において、事業性等の検証を行っているものと聞いております。

道といたしましては、原子力を過渡的エネルギーと位置づけた「省エネ・新エネ促進条例」に基づき、将来、原発に依存しない北海道を目指すべきと考えており、今後とも、エネルギー地産地消の取組を支援するとともに、北本連系や地域送電網の増強について、国や道内外の企業等に働きかけるなど、新エネルギーの導入拡大に向けた取組を積極的に進めてまいります。

 

地域外交について

北方領土交渉の現状に対する知事の認識について

16.質問 : 

サハリン州との交流についてですが、10月22日から24日にかけて、高橋知事はサハリン州を訪問し、現地のコジェミャコ州知事とも会談をしています。11月25日から、知事は来道しなかったものの、副知事を代表とするビジネス視察団が北海道を訪問しています。政府間の交渉が進まない今、地方自治体のトップ同士が信頼関係を構築し、交流を深め、北方領土問題解決への道へとつなげていくことが重要であると考えますが、高橋知事は今後もサハリン州知事と頻繁に面会をし、信頼関係構築に努めていく考えであるのか伺います。

答弁 : 知事

ロシア政府要人の北方領土訪問をはじめとするロシア側の強硬姿勢や、めまぐるしく変化する国際情勢のなか、9月にモスクワで1年8か月ぶりに開催された日露外相会談に続きまして、ニューヨークの国連会議、トルコのG20に合わせて日露首脳会談が開催され、トルコでの会談では、引き続き首脳レベルの対話を続けていくことや、最も適切な時期のプーチン大統領の訪日を目指して、準備を進めることが確認されたところであります。

道といたしましても、こうした首脳同士の対話が行われることは意義あるものと考えており、今後とも関係団体と連携をいたしながら、粘り強く返還要求運動を展開し、国の外交交渉を後押ししてまいりたいと存じます。

サハリン州との交流について

17.質問 : 

サハリン州との交流についてでありますが、これまで北海道とサハリン州は、知事同士、あるいは地域や民間同士の訪問など、長年にわたってさまざまな分野で交流を深めてまいったところであります。

本年10月のサハリン州への経済ミッションでは、9月に就任したコジェミャコ新知事との初めての会談を行い、両地域のトップ同士の新たな信頼関係構築のスタートとすることができたと認識をいたします。

道といたしましては、今後、州政府との交流に加え、民間企業や市町村と広く連携をした重層的かつ多層的な交流をさらに進めていく考えであります。

答弁 : 

サハリン州との交流についてでありますが、これまで北海道とサハリン州は、知事同士、あるいは地域や民間同士の訪問など、長年にわたってさまざまな分野で交流を深めてまいったところであります。

本年10月のサハリン州への経済ミッションでは、9月に就任したコジェミャコ新知事との初めての会談を行い、両地域のトップ同士の新たな信頼関係構築のスタートとすることができたと認識をいたします。

道といたしましては、今後、州政府との交流に加え、民間企業や市町村と広く連携をした重層的かつ多層的な交流をさらに進めていく考えであります。

 

語学教育について

18.質問 : 

最後に、語学教育について伺います。

札幌市内の中心部には、香港、台湾はじめ大陸中国から、または、韓国から来たと思われる方々の姿が見られ、中国語や韓国語が日常的に耳に入ってきます。

先日、札幌市内のコンビニエンスストアにおいて、清算前に商品を開封した中国人観光客と店員との間にトラブルが生じてしまいました。今後さらに中華圏などからの観光客が増えてくることが想定される中、このようなトラブルを避けるためにも、基礎的な言語コミュニケーションを図ることができる環境づくりが必要と考えます。

中学、高校における英語学習に加え、中国語、韓国語などを生徒が選択し、未来を担う若い世代が言語の習得および多様な価値観、生活習慣などを学べる機会をつくることが海外からの観光客300万人達成を目標とする道として積極的に取り組むべきことだと考えます。

道内公立高校における英語以外の語学教育の体制は現時点でどのようになっているのでしょうか、また、道教委として、これら言語の学習環境を今後整えていく考えはあるのでしょうか、教育長の見解を伺います。

答弁 : 教育長

英語以外の語学教育についてでございますが、近年、北海道と近隣諸国との交流が進む中、本道の高校生が、それらの国々の言語を学ぶことは意義あることと考えております。

道立高校等における英語以外の外国語教育の取組といたしましては、地域の特性や生徒の進路希望等を踏まえた各学校の教育方針の下で、現在、学校設定科目として、6校でロシア語、9校で中国語、5校でハングルの授業が行われているところでございます。

英語以外の外国語教育を進めるためには、履修に必要な授業時数や講師等の人材確保の課題もございますが、道教委としては、今後、他の学校が、英語以外の外国語教育の導入を検討する際の参考となるよう、現在、道立高校等において行われている取組内容を資料としてまとめ、各学校に周知するほか、必要な指導・助言を行うなどいたしまして、本道における英語以外の外国語教育につきましてもその充実に努めてまいる考えでございます。以上でございます。

 

ただいたご答弁を戴きましたが、以下、指摘を交え、再質問させて戴きます。

指摘 : 

JR留萌―増毛線について、道としては、唐突な廃止表明に対する地元の不安を受け止めている旨お答えをいただきました。

地元自治体としても、留萌市議会は先月30日、JR北海道に対して、安易な路線廃止とならないよう、経営改善に取組むことを求める要望書を提出することを決め、また、増毛町議会としても10月にJR北海道に対して公開質問状を出しており、線区の安易な廃止を食い止めるべく動いております。

来年3月26日には北海道新幹線が開業いたします。北海道の未来を切り開く新たな希望であります。しかし、こうした表舞台に光が当たる一方で、増毛から旭川に走るJRに乗り、病院に通っている高齢者の方など、人数は少なくともご自身の健康、命のためにこの線区を必要としている方々が廃止方針に大きな不安を感じているという事実も道として忘れてはなりません。

線区の経営状況を見れば、中長期的に存続させることは難しいのかもしれません。また、このような状況に至ったことは、JR北海道だけの責任ではないと私は考えます。

しかし、今後地域として新たな道を歩まなくてはならないときが来るとしても、それは地元の確かな理解が得られ、不安がきちんと払拭された後のことです。北海道新幹線という光に隠れ、留萌-増毛線のような地方線区、並びにそこに住む人々が影となることのないよう、道の特段の配慮を強く求め、指摘をいたします。

指摘 : 

また建設業の振興についてですが、道の行財政改革並びに改正品確法への周知徹底、さらには杭打ちデータ改ざん事案によるイメージ悪化の防止という面から質問をし、道としての見解を戴きました。

我が地元留萌管内をはじめ公共事業が経済の大きな部分を占める地域においては、品確法の改正により適正な利益の確保が謳われたことは大いに評価をし、その趣旨を踏まえた対応を切に願っているところであります。道としては、趣旨の周知徹底を図り、本道の持続的発展に資する社会資本整備に努めるとの見解を示して戴きましたが、現場の声が的確に反映されるとともに、この法の趣旨が遵守されるよう、引き続き、取り組んでいただきたいと思います。

 

19.質問 : 

杭打ちデータの改ざんについてですが、道民生活の安心安全を確保するために、安全性の確認が急務であることは言うまでもありませんが、次の段階として、検査方法の見直しなどの再発防止の取り組みに早期に着手する必要があると考えます。

昨日、学識経験者の方々で構成する「建築物に係る安全検証委員会」の一回目の会議が開催されたばかりであると承知しておりますが、その場においてどのような議論が交わされたのか、今後、その委員会でどのような取り組みがなされていくのか伺います。

また、知事は、工事監督や検査方法の見直しについても「新たな体制整備について検討する必要がある」旨、昨日の議会で述べられています。

道建設部建築局をはじめ担当する道職員の皆様におかれましては、データ流用が判明してから一ヶ月半にわたり、道民生活の安全確保や不安解消のため、データ流用に係る調査等に限られた人員と時間で、まさに寝食を忘れ本来業務をおろそかにすることなく、一生懸命取り組まれてきたことには、本当に頭が下がる思いであります。

私は新たな体制整備を検討するにあたり、その見直しに対して、しっかりと対応出来る組織体制の強化、人員確保などを同時に計るべきだと考えます。

新たな体制整備の検討は誰がいつまでに行うのか、所見を伺います。

答弁 : 知事

「建築物に係る安全検証委員会」などについてでありますが、昨日の検証委員会においては、データ流用が判明した道有施設の杭の支持力や建築物の安全性に関して、検証いただいた上で、さらに、旭化成建材などが道営住宅での安全性の調査を実施することとしたところであり、今後、このたびの事案の検討を十分に行った上で、工事監督や検査方法の見直しといった再発防止に関する事項についても、検証委員会でご議論いただくこととしているところであります。

また、現在、データ流用に係る調査については、応急的な体制で対応しておりますことから、道として必要な対策にしっかりと取り組むため、新たな体制整備についても検討する必要があると考えているところであります。

指摘 : 

次に、医療・福祉人材の育成についてですが、道として、産婦人科医など特定の診療科に的を絞った奨学金制度の創設については、平成20年度から始まった地方枠の修学資金制度との兼ね合いもあり、現時点で検討される考えはないようですが、山口県や三重県、富山県、神奈川県などでは、産婦人科を含め、小児科や麻酔科など、特に不足をしている診療科医になることを条件とした奨学金制度を、地方勤務を条件とすることを併せて行っています。

先般、道は、平成29年度から道立病院に地方公営企業法の全部適用を実施することを表明されましたが、その際、先行する24県の成功例などを研究されているものと承知しています。

本道の現行制度を軸としつつも、他県の成功事例を研究して、さらに創意工夫ができないかを常に検討し、医師不足、診療科医偏在の解消を図るべきであることを強く指摘をさせていただきます。

指摘 : 

最後に語学教育についてですが、教育長の答弁の中では、道内公立高校においては、ロシア語は6校、中国語は9校、韓国語は5校で授業が行われているとのことでありました。ロシア語については根室高校、根室西高校、中国語は、釧路管内白糠高校、十勝管内清水高校、市立函館高校、また韓国語の市立函館高校を除き、そのほとんどが札幌市や石狩市、千歳市などの道央圏の高校となっております。

私の地元留萌管内においては、ALTといわれる外国語指導助手の人材も少なく、英語の授業は受けられますが、外国語を学ぶ環境としては、既に他地域との格差が生じています。

中国語をはじめ英語以外の外国語の学習環境の充実に、道として今後力を入れるとのことでありますが、その際には地域に偏りなく道内各地の高校生が、どこに住んで、どこの高校に通っていても、等しく幅広く公平に機会を与えられるよう、特段の配慮をすべきであると指摘をしておきます。

以上で私の再質問を終わります。