北方領土対策特別委員会にて質問を行いました

平成27年 北方領土対策特別委員会 開催状況

開催年月日  平成27年7月9日(木)

質問者 北海道結志会 浅野 貴博 委員

答弁者    北方領土対策本部長、北方領土対策局長、参事

ロシアにおける流し網漁業禁止法案成立について

1. 質問 : 法案成立に対する道の見解について

まず、先般、成立をしてしまいました、ロシアにおける流し網漁禁止法案でございますけれども、これは根室市独自の試算によれば250億円の甚大な被害が生じるとも言われております。

道といたしても成立阻止に向けて様々な働きかけをしていただいたものと思いますけれども、あらためて、この様な深刻な被害が生じる法案がロシアで成立してしまったことに対して、道としてどのような見解を持っているのか教えてください。

答弁 : 中島課長

禁止法についてでございますが、禁止法につきましては、7月1日に水産庁から、プーチン大統領が署名し、成立したとの連絡を受けたところでございます。

道といたしましては、さけ・ます流し網漁業の重要性に鑑み、これまでも、知事を筆頭に、国やロシア側に対し、操業の継続について、あらゆる機会を捉え、繰り返し働きかけてきたところでありますが、今般、禁止法が成立したことは、まことに遺憾であり、道東地域への大きな影響を懸念しているところでございます。

2. 質問 : 法案成立の背景について

この法案は、そもそも2009年頃に一度ロシアの国会内で議論なされた法案であると伺っております。その当時は成立に至らずに、この度、また再び、その議論が出て成立となってしまった、こうした背景にはどのような要因があるか、道として認識しているところをお聞かせください。

答弁 : 中島課長

禁止法成立の背景についてでありますが、禁止法案は、流し網漁業がさけ・ます資源の再生産や海洋生態系へ悪影響を与えていることを理由に、沿岸で定置網漁業等を営むカムチャッカの漁業者が、沖合で操業する流し網漁業を禁止するよう、カムチャッカ選出の国会議員へ働きかけてきたことにより、昨年12月、連邦議会へ議員立法として、提出されたものと、国から聞いているところでございます。

また、同法案につきましては、6月10日に下院で可決され、上院で承認された後、6月29日に大統領が法案に署名し、成立したところでございます。

3. 質問 : これまでの道の対応について

この法案は、今年の6月に成立したものとお話いただきましたけれども、お聞きしますと昨年の9月くらいから、そういう動きがすでにあったとのことです。 昨年の9月の時点で、ロシア国内でそうした法案成立に向けた動きがあるぞと道として把握をしておられたのか、把握しておられたならば、その後どのようなアクションをとってきたのかを説明してください。

答弁 : 中島課長

これまでの道の対応についてでありますが、昨年9月に、ロシア連邦議会において、さけ・ます流し網漁業の禁止に向けた動きがある旨の報道を受けまして、道といたしましては、国へ情報提供を依頼するとともに、ロシア政府の公式ホームページを確認するなど、動きを注視していたところでございます。

その中で、昨年12月に禁止法案が連邦議会に提出された旨、連絡を受けたところでございます。

このような事態を受けまして、道では、国とも協議の上、2月にロシア連邦農業大臣へ知事名で、また、3月には、サハリン州知事及び州議会議長へ知事と道議会議長の連名で書簡を送るとともに、同月、知事が道議会とともに農林水産大臣へ、荒川副知事と水産林務部長が関係団体とともに外務省などへ要請したほか、6月10日にも根室市などの関係団体とともに、働きかけるなど、機会あるごとに、操業が継続できるように要請してきており、6月15日には、知事から安倍総理に対し、直接、要請したところでございます。

また、国では、総理からプーチン大統領へ電話で要請するなど、様々な外交ルートによりまして、ロシア政府へ繰り返し働きかけてきたところでございます。

4. 質問 : 法案成立による影響について

昨年の12月に、この禁止法案がロシア連邦議会に出されて、その後2月にロシアの連邦農業大臣へ書簡を出されたということですが、去年の12月にその動きがあると説明を受けてから、2ヶ月たって書簡を出すに至った、この2ヶ月の間はどんな対応をしていたのでしょうか。

答弁 : 寺井技監

道の対応についてでありますが、道では、昨年12月に法案が提出された旨、国から連絡を受けて以降、流し網漁業が禁止となった場合の影響を懸念し、ロシア側の動きを注視するとともに、道としての要請の検討を開始したところであります。

本件は外交問題ではありますが、北海道として重大な問題であることから、知事からロシア政府への要請を行うべく、水産庁や外務省と協議を重ね自治体としては異例の要請として、2月20日に、ロシア連邦農業大臣へ外交ルートを通じ、知事名の書簡を送ったところであります。

また、サハリン州では、日本漁船と同様に「流し網漁業」を営む漁業者が、禁止に反対しておりますことから、サハリン州への協力要請を行う準備を進めていたところであります。

質問 : 

自治体としては、異例の対応というお話がありましたけれども、道としては、決して後手に回ることなく、万全の対応を取っていただいたと、結果として法案が成立してしまったことは残念ですけれども、そういう対応をとっていただいたということなので、それは私は評価したいなと思っております。

その一方で、この法案の成立によって、特に道東地域は甚大な被害が出ることを懸念されてます。国、水産庁はすでに現地に職員さんが赴いて、現地の方と様々な協議を続けていると報道もありますけれども、この法案成立によって、道東はもちろんですけれども道東以外の、私の地元の日本海も含めてですね、全道的な被害はどのようなものになるのか道として考えているのか説明してください。

答弁 : 寺井技監

禁止法成立による影響についてでありますが、ロシア200海里水域における、さけ・ます流し網漁業の水揚げは、全て道東の花咲港・厚岸港・釧路港で取り扱われていることに加え、水産加工や流通など関連産業も多いことから、道東地域の経済に与える影響は大きいものと考えております。

また、全道各地への影響については、道東地域で行う漁業者などへの調査を踏まえ、各地域における影響についても精査することとしております。

質問 : 

道東地域で行う漁業者への調査はいつ頃までに終える予定ですか。

答弁 : 寺井技監

調査の時期についてでありますが、道としては、速やかに根室市や釧路市などに職員を派遣し、関係者からの意向を聞き取るなど、影響調査を行うこととしており、8月中には、調査結果を集約したいと考えているところであります。

質問 : 

8月を目途に調査を終えた後に、あらためての話かと思いますが、全道的な他の地域にもどのような影響が及ぶかということは、その時にあらためて数字をあげていただけるのかと思うのですが、現時点の道の認識を教えてください。

これは全道的に及ぶものであるかどうか。

答弁 : 寺井技監

水産加工業者などへの影響についてでありますが、

ロシア200海里水域におけるさけ・ます流し網の陸揚げ港は、花咲港・厚岸港・釧路港となっておりますことから、道東地域の水産加工業への影響を懸念しているところであります。

また、全道への影響につきましては、「さけ」の昨年の実績をみますと、全道で定置網などで漁獲された「秋さけ」は水揚げ量約11万トン、水揚げ金額約540億円に対し、ロシア水域で漁獲された「春鮭鱒」は、水揚げ量約6千トン、水揚げ金額約30億円と、数量で5%、金額で6%と小さいことに加え、「春鮭鱒」は、その多くが水揚げされた地域で加工され、その大半が本州、特に、大阪方面に出荷されておりますことから、全道への影響は少ないものと考えておりますが、今後、行う調査により精査することとしております。

質問 : 

細かな現時点における認識をお示しいただきありがとうございます。

道東地域がメインであったとしても万全の体制を今後引き続き取っていただいて、あらためて精査をしていただければと思います。

5. 質問 : ロシア排他的経済水域内の漁業について

続いて、今回の禁止法成立について、今回の流し網漁業のほかに、ロシアのEZ内に日本の漁船が入って行われている漁業は他にもあると思うが、そうしたものに対してどんな漁業があるのか、あらためて説明をお願いします。

答弁 : 中島課長

ロシア排他的経済水域内の漁業についてでありますが、ロシア200海里水域における漁業は、日ロさけ・ます漁業交渉に基づく、さけ・ます流し網漁業のほか日ロ地先沖合漁業交渉に基づき、日本漁船及びロシア漁船が、お互いに相手国の200海里内で操業する

いわゆる相互入漁により行われておりまして、日本漁船は、いか釣り漁業やさんま棒受け網漁業、底はえなわ漁業などが行われております。

6. 質問 : 禁止法案成立による他漁業への影響について

今回の流し網漁業の禁止を受けて、今、答弁いただいた他の漁業についても、何らかのロシア国内で禁止に向けた影響というか、そういう動きはないものでしょうか。道の見解を伺います。

答弁 : 寺井技監

ロシア水域における他漁業への影響についてでありますが、今回の法律は、さけ・ます資源の再生産や海洋生態系へ悪影響を与えることを理由に「流し網」による操業が禁止されたものであり、日ロ地先沖合交渉に基づく漁業には、「流し網」を使用した漁法はないため、影響はないものと考えますが、今後ともロシア国内の情勢を注視するとともに情報を収集し、国に対して、操業機会の確保に向け、働きかけてまいる考えであります。

7. 質問 : 流し網漁禁止法案成立による北方領土交渉への影響について

今回の流し網漁業禁止法が成立したことにより、日ロの北方領土交渉にどんな影響が及ぶと道としては認識してますでしょうか。

答弁 : 篠原局長

さけ・ます流し網漁禁止法案についてでございますが、法案の成立によりロシア水域における「さけ・ます流し網漁業」が、来年1月から操業できなくなることとなり、北方領土返還要求の拠点である根室市をはじめとする道東地域の経済に与える影響が極めて大きいことから、返還要求運動への影響についても懸念しているところでございます。

引き続き、返還要求運動を強力に推進していくためにも、根室市をはじめとする北方領土隣接地域の振興対策の一層の充実強化などについて、国に要請してまいりたいと考えてございます。

質問 : 

はい、ありがとうございます。特に戦後70年解決しないこの問題によって、原点の地である根室の方々は本当に疲弊をされてます。今回の禁止法案成立によって、よりその疲弊に今度は絶望が加わることのないようにですね、道としても万全の体制を取っていただきたいと思いますし、逆に言えばこの根室、道東の人たちが、これからより大変になるのであれば、他の地域の、私ども留萌の日本海側なり、今日いらっしゃる委員の皆様のそれぞれ全道各地の地域でですね、返還運動を自分達がもっと盛り上げるよと、そういう形で全道的な、全国的な流れを一人一人が頑張って作っていかなきゃいけないと考えるところでございます。

流し網漁業禁止法案については以上で終わります。

 

道と外務省の人事交流について

8. 質問 : 外務省への職員の出向について

続いてですね、道と外務省の人事交流について、先月15日の委員会に続き質問させていただきます。

前回の質問、答弁の中で、これまでに北海道から外務省に出向した方の人数は30数名であったと伺ってますが、改めてその延べ人数並びにそうした方々が外務省においてどこの部署に勤務をされてきたのか、ご説明をいただきたいと思います。

答弁 : 宗万参事

外務省への出向職員についてでありますが、これまで、道から外務省に出向した職員は合計36名でございまして、外務省における勤務先につきましては、ロシア課が13名、経済局に14名のほか、中東アフリカ局やアジア大洋州局、大臣官房など合わせて9名の内訳となっております。

9. 質問 : 外務省出向を経験した職員の復帰先等について

外務省出向を経験された道職員の方が、北海道に帰ってこられた、帰任された後にですね、それぞれ道庁内のどの部署につかれているのか、特に、外務省ロシア課もしくは在ロシア日本大使館勤務を経験された職員さん方が、その後どんな部署に配置されているのかご説明願います。

答弁 : 宗万参事

外務省出向職員の復帰先などについてでありますが、外務省へ出向した職員の道への復帰先の配属先につきましては、合計36名のうち、現在も出向中の5名を除きますと、総合政策部などの企画部門に15名、経済関係部門に13名、農業、水産、環境部門に各1名となっております。

なお、外務省ロシア課及び在ロシア大使館に勤務した職員が、道への復帰後に当本部及び当根室地域本部に経験した者はいない状況でございます。

質問 : 

務省出向もしくはロシア課、在ロシア日本大使館勤務を経験した職員さんが北海道に戻ってきても、北方領土対策本部に勤務した事例はないとのことですけど、非常にこれはもったいないと思うんですが、そのような人事配置がこれまで行われてこなかった理由はなんでしょうか。

答弁 : 宗万参事

外務省に派遣した職員の人事配置についてでありますが、職員の人事につきましては、その時々の政策課題を踏まえまして、適材適所を基本に行っているものと承知をしております。

外務省に派遣した職員につきましては、その派遣中の業務内容はもとより、職員のこれまでの職務経験などを踏まえまして、ロシアとの経済交流に関する部局などへ配置しているものと承知をしております。

質問 : 

その時々の情勢に合わせて適材適所に配置をするっていうのはそのとおりだと思うんですけど、北方領土問題というのはその時々の問題ではなく、戦後70年一貫して残っている、私どもにとっては目の上のたんこぶっていう表現では足りないぐらい大変な問題でございますので、是非ロシア勤務で培った語学だけじゃなく、日本国内の人脈並びにロシア側との人脈をですね、是非この北方領土対策本部で活かしていただいて、国内世論の啓発という極めて重い役割を皆様果たされる訳ですから、是非そうした外務省、もしくはロシアでの経験が途中で途切れることのないような人事配置を、今後一つの検討課題として考えていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

答弁 : 篠原局長

外務省に出向しました職員の人事配置についてのご質問でございますが、職員の人事配置につきましては、その時々の政策課題を踏まえた上で、道内部で人事配置をしているところでございます。

委員ご指摘の事項につきましては、今後関係部とも相談して参りたいと考えております。

指摘

道政何一つとって重要でない問題は、課題はありませんけど、国家主権に関わる問題でございますので、是非そのような配置をですね、今後検討していただければと思います。

10. 質問 : 外務省職員の配置に係る地域の意向等の把握について

続きまして、これも前回の質問で触れたことなんですが、是非外務省職員の方を北方領土問題原点の場所である根室市、もしくは根室振興局に配置をしていただいて、領土問題が進まないことで苦しんでおられる方々の生の声、地域の空気というものを直に触れていただく、そうした人事配置、是非考えて欲しいと質問しました。

あれから1ヶ月も経ってない中で、この間ずっと道議会がありましたので、笠置本部長に根室の方に入っていただく日程はとても取れなかったかと思うのですが、今後この課題についてどのような対応をしていただけるのか、ご説明願います。

答弁 : 笠置本部長

前回の委員会で浅野委員の方からそういうお話がございまして、私も6月に着任したということもございます。やはり北方領土隣接地域の根室管内の市町、そういったところの実情といったものをお聞きをしたいということでございまして、今回の定例会が終了後、できるだけ早い機会にそちらの方にお邪魔をしまして、根室市管内の各市町でありますとか関係の団体の方々と、色んな地域課題について意見交換する中で、外務省職員の配置に関する地域の意向についても伺ってまいりたいと考えております。

質問 : 

はい、ありがとうございます。本部長もご多忙の日程かと思いますが、是非そうした機会を早期に持っていただければと思います。

 

北方領土の"ロシア化"について

11. 質問 : 四島交流事業について

北方領土のいわゆる"ロシア化"について伺いたいと思います。北方四島、この戦後70年、日本の施政権が及ばない中で、ロシアに実効支配されている中で、あの島で生まれて一度も外に出ることなく生涯を終えられた方もいらっしゃると聞きます。私達にとっては譲ることのできない日本の領土ですけど、あの島で生まれ育った人にとってもまた故郷であると、そうした既成事実と言いますか、事態が積み重ねられてきました。毎年行われているビザなし交流はじめ四島交流事業なんですけど、今年は最初の5月の部分がロシア側の事情により急遽取りやめになったりと、なかなかスムーズに進んでいないんですけれども、一方で交流船舶の巡航ルートが従前のものと違うものにするようにと、そんな話があったりとか、船の停船させるときの手数料だとか、いわゆる「友好の家」の宿泊料が値上げを今年になってされたりだとか、ロシア側の態度もきつくなってきてるという話を伺ったんですが、これらのことについて、道として何か把握されていることはありますでしょうか。

答弁 : 宗万参事

四島交流事業についてでありますが、本年度の船舶の巡航ルートにつきましては、現在、外交当局間や実施団体間におきまして調整が進められていると聞いております。

また、国後島における経費に関しまして、「友好の家」の宿泊料など道が実施主体ではない事業に係る経費についてはお答えする立場にございませんが、道が実施する北方領土墓参に係る経費のうち、はしけの乗務員費につきましては、1時間あたりの単価が、240ドルから、309ドルへと引き上げられていると承知をしているところでございます。

12. 質問 : 四島交流事業に係る経費について

2007年から始まっていますロシアの北方四島の開発計画、クリル社会経済発展計画というものがちょうど本年をもって終了するのかと思うのですが、こうした様々なビザなし交流に係る経費が向こうで値上げをしてくる、それはもしかしたらロシアの北方四島のロシア化が強まってきている流れの中の動きなのかなと考えるのですが、そのことについて道はどのように認識してますか。

答弁 : 宗万参事

四島交流事業に係る経費についてでありますが、「クリル諸島社会経済発展連邦特別プログラム」によりまして北方四島の開発が進められていると認識をしておりますが、当該計画と今回の経費の引き上げなどとの関連性につきましては、承知をしていないところでございます。

指摘 : 

関連性については、道としては承知していないということでありますが、これも道が直接交渉する話ではないにしても、四島を行政区域として抱える北海道としても色々なルートを通じて正確な情報の把握というものを常に努めていただきたいと、そのことをご指摘をしたいと思います。

13. 質問 : 四島のインフラ整備に係る道の対応について

北方四島のロシア化、どんどん島の舗装も進められたり、様々な基本的な社会生活インフラが整っているところなんですが、こうしたロシア化を食い止めるために、北海道としてはどんなことができると認識してますでしょうか。

答弁 : 宗万参事

北方四島のインフラ整備に係る道の対応についてでありますが、北方四島をロシアにより不法に占拠されております現状におきましては、ロシア政府による北方四島のインフラ整備の動きに対しまして、国あるいは道がこれを阻止することなどの措置を取ることは、現実的には難しいものと考えております。

道といたしましては、根本的な問題解決のためには、北方領土が一日も早く我が国に返還されることが必要であると考えているところでございまして、領土問題の早期解決に向けた強力な外交交渉を引き続き、国に働きかけてまいります。

質問 : 

事前通告をしてなかったもので恐縮なんですが、道としての見解、わかる範囲で構いませんので、教えてください。7月7日付けの日経ビジネスオンラインに出ているのですけど、7月4日にビザなしで交流でいかれたある記者さんが択捉の内岡(なよか)で日本人がいたのを発見したという記事が書かれています。この四島における日本人と見られる男性、記事を見ますと、霧多布の出身、つまり道東の浜中町の出身と自ら名乗っているみたいで、ロシアの水産会社に勤務をして、その本社に命令されて四島にきているんだというような話をされているようです。記事の中には、病気をしていて、薬がないかみたいなことを日本人記者に話しかけてきたと書かれていますが、おそらくこれはビザなし以外の枠組みで四島に行っているのだと思います。ロシア政府が出すビザを受けて四島に入っている日本人の事例と思うのですが、この真偽について道として把握しているものがありますでしょうか。

答弁 : 宗万参事

北方四島への入域についてでありますが、本件につきまして外務省に事実関係を確認いたしましたところ、現在、事実を確認中であるが、事実とすれば、まことに遺憾といった趣旨の回答がございました。

質問 : 

浜中町の出身であると言っているようですが、例えば、浜中町役場にこんな人いるかと道として問い合わせをするようなことは考えてませんか。

答弁 : 篠原局長

北方四島への入域に関する重ねてのご質問でございますが、新聞報道だけでは現実的には確認することは難しいと考えております。

質問 : 

これは事前に通告をしていなかったものですので、これ以上追求することは止めますが、是非道としても可能な限り情報収集に外務省と共に努めていただければと思います。

 

北方領土問題に関する知事の発言について

14. 質問 : 会談の際の北方領土問題への言及について

最後に、北方領土問題に関する知事の発言について四点ほど伺ってまいりたいと思います。

高橋知事、2003年に就任されて以来、様々な政府要人もしくはカウンターパートであるサハリン州知事はじめいろんな方々と会談を重ねて来られたと思いますが、そのような中で北方領土問題について高橋知事が言及されたことは過去にありますでしょうか。

答弁 : 宗万参事

北方領土問題に関する知事の発言についてでございますが、これまで知事は、就任以来、サハリン州知事をはじめさまざまなロシア側関係者と会談をしておりまして、その際には本道が抱える北方領土問題に関し発言し、我が国の主張を幅広く訴えているところでございます。

15. 質問 : 具体的な発言内容について

本道が抱える北方領土問題を発言し、我が国の主張を幅広く訴えている。具体的にどんな内容のことをおっしゃっていますか。

答弁 : 宗万参事

具体的な発言内容についてでありますが、平成21年5月、当時ロシア首相だったプーチン氏が同席いたしました「日本ロシア知事意見交換会」におきまして「北方領土は本道の行政区域の一部であり、北方領土問題は、社会的にも、経済的にも本道全体の発展に密接に関係していること」、「北方領土問題が早期に解決され、日ロ間に平和条約が締結されることが必要であること」などについて発言したほか、平成25年9月にサハリンで行われましたホロシャビン知事との会談におきましても、「領土問題は、隣人同士であるサハリン州と北海道が相互理解と連携を深め、日ロ間の平和条約締結に向けた様々な環境整備に取り組んでいくことが何よりも大切であり、一日も早く北方領土問題の解決を願っている。」など、北方領土を行政区域として所管する北海道の代表として、北方領土問題の早期解決について発言しているところでございます。

16. 質問 : 北方領土に対する知事の認識について

知事としてこれまでロシアの人達ときちっと北海道のリーダーとして北方領土問題の話をしてきたというのは今ご説明いただいたとおりなんですが、一方で四期目に臨む今回の道政執行方針を見ても、また予算案に係る様々な資料の説明を受けても、北方領土問題というのはやっぱり多くの中のごく一部でしかないという印象を私は受けております。これは北海道だけの問題ではなく日本国家全体の問題ですが、行政区域として四島を抱えているのは紛れもなく北海道です。北海道のトップリーダーとして、この問題がいかに重要であり、他の道政課題と比較しても特殊であり、継続した力強い取組が必要であるという認識というのをどれ程知事はじめ、道全体としてそうした認識を持っているのかあらためて伺います。

答弁 : 宗万参事

北方領土問題に対する知事の認識についてでありますが、北方領土問題は、国の主権に関わる外交上の課題でございますが、北方領土を行政区域とする北海道にとって、本道の発展と道民生活に密接に関係することから、北方領土対策を道政上の重要施策として位置づけて、これまでも取り組んでいるところでございます。

特に、本年は、北方領土問題が発生してから70年の節目の年に当たりますことから、北方領土問題をあらためて強く訴えながら、運動を若い世代に引き継いでいく取組を進めるなど、返還要求運動を積極的に展開していくこととしております。

17. 質問 : 「四島一括返還」について

力強く進めていくという答弁をいただいたのですが、一方で6月26日私が行った一般質問の中で、「四島返還」と「四島の一括返還」の違いについて知事はどう認識しているのかと質問させていただきました。その中で、はっきりとした答弁をいただけなかったのですが、知事は、「四島一括返還」をこれからも訴えていくんだとそういう答弁をいただいております。これは紛れもなく政治家である高橋はるみとしての信念の発言だと思うのですが、そのことについて、理事者の皆様方に問うのは酷だと思いますので振りませんが、今後北方四島が、日一日とロシア化が進む中でですね、四島一括で返せということを訴えたとしても交渉の入り口で私は、それで止まってしまうと思うんです。四島を最終的に返してもらうということは絶対に譲れませんが、一括で返せ、耳を揃えて四つ全て同時に返せというのは、なかなか交渉が始まらないんじゃないかと思います。四島が最終的に返ってくるその過程のあり方についてはロシアとの協議の中で現実的に解決されていくものだと思いますし、この「われらの北方領土」の中にもどこを見ても四島一括返還、政府の方針として書かれているものはございません。そうした現実的な政府と歩調を合わせた主張を知事としても道としても私は取るべきだと思うのですが、このことについての認識を伺います。    

答弁 : 篠原局長

北方領土返還についてでございますが、北方領土の返還を巡っては、様々なご意見があることは承知しておりますが、道といたしましては、ふるさとの一日も早い返還を切望されている元島民の方々の心情を考え、国の外交交渉を地域から後押しするため、四島一括返還を国民一丸となって粘り強く訴え、運動を展開していくことが大切であると考えているところです。

質問 : 

国の外交交渉を後押しするというならば、国の方針と異なることを知事が口にすることは後押しにならないのではないでしょうか。いかがですか。

答弁 : 篠原局長

北方領土問題の取組についてでございますが、北方領土問題が発生してから70年が経過している今日、高齢化した北方四島の方々のお気持ちを考えますと、一日も早い領土返還、領土問題の解決を心から願っているというのが知事の思いであり、北方領土問題に関する知事の発言には、四島一括返還という思いが常に込められているものと認識しており、国の外交交渉を後押しするためにもそのような強い思いを持って返還要求運動を展開していくことが大切であると考えております。

指摘 : 

強い思いを持つことは当然です。政府の方針と異なることを言っても仕方がないだろうという趣旨の質問です。今日いただいた資料を見ても、例えば、先月の6月15日の国会請願・要請の中では、四島一括という文言が出ていますけども、この予算に関わる北方領土資料2ですね、北方領土の早期返還という国会、国への要望、その中には、四島一括返還という言葉は、一つも出ておりません。並びに先程説明いただいたように高橋知事はこれまでプーチン首相もしくは、サハリン州知事のホロシャビンさんと話をする中でも北方領土問題の一日も早い解決という文言を使われております。

四島一括を訴えるのであれば、道のあらゆる資料、高橋知事のあらゆる場所でも同じように四島一括返還を訴えればいいし、この場所では口にする、この場所では口にしない、そうした対応は私は道知事として一貫性がないと思いますので、是非、四島返還と四島一括返還、文字数が2文字多いか少ないか、その程度の違いではないということをあらためて道の皆様方としても研究をしていただいて、知事の一貫した言動、この問題は何よりも国家の問題ですから、知事としても正しく後押しをするという意味でそうしたことを今後きちっと検討していただきたい。最後に申し添えて私の質問を終わります。